ウィリアム・E・コルビー軍事作家賞
ウィリアム・E・コルビーぐんじさっかしょう
軍事・情報活動・国際問題に関する初の著作(フィクションまたはノンフィクション)で、理解に大きく貢献した作品を顕彰する賞。
- 創設年
- 1999
- 主催
- William E. Colby Military Writers' Symposium(Norwich University)
- カテゴリー
- ノンフィクション・記録文学
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 12月頃
- 発表時期
- 5月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
1999年にNorwich UniversityのWilliam E. Colby Military Writers' Symposiumによって創設。初のフィクションまたはノンフィクション作品で、情報活動、軍事史、国際関係の理解に大きく貢献した作品を対象とする。William Egan Colbyにちなみ命名され、賞金の管理はTawani Foundation(シカゴ)が担当している。受賞作は年次のColby Symposiumで発表される。2021年時点で選考委員長はAlex Kershaw。
賞品
- 主賞品
- 受賞者には賞金および表彰が授与される(賞金はTawani Foundationが管理)。
- 賞金
- 5,000 USD
- シンポジウムでの表彰・講演機会
- 受賞による広報・名誉
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション・候補選出 | 選考委員会(委員長:Alex Kershaw 2021年時点) | — | 候補リスト作成(内部での選出) |
| 最終選考・審議 | 選考委員会による審議・投票 | — | 委員会により受賞者を決定 |
| 受賞発表 | 主催・選考委員会 | — | William E. Colby Military Writers' Symposiumで発表および公式サイトで告知 |
選考基準
- 著者の初のフィクションまたはノンフィクション作品であること(ファーストブック)
- 情報活動、軍事史、国際関係の理解に大きく貢献していること
- 研究の質と出典の明示、文章表現の明瞭さ
応募のヒント
推奨
- 対象が著者の初の著作(ファーストブック)であることを明確に示す
- 作品が情報活動、軍事史、国際関係にどのように貢献するかを明示する
- 出典や一次資料を明確に示し、リサーチの厳密さを示す
- 出版社情報・出版日などのメタデータを正確に添付する
注意
- 応募要件(デビュー作など)を満たさない作品を送らない
- 重要な出典や事実を省略したり誇張して報告したりしない
- 主題が賞の対象外(軍事・国際関係から著しく外れている)である場合は応募しない
審査員から
- 新規性と作品が学術的・叙述的に果たす貢献を重視する
- 一次資料に基づいた堅実なリサーチと、明瞭で説得力のある文章が評価される
- 応募資料は整った状態で提出し、編集・校正を徹底すること
関連の賞
- ファーストブック(デビュー作)向けの文学賞
- 軍事文学賞(その他の軍事・戦史賞)
- Norwich University主催のWilliam E. Colby Military Writers' Symposium参加
- Tawani Foundation が関わる他の賞や助成
公式情報
https://www.norwich.edu/research/peace-war-center/military-writers-symposium/william-e-colby-military-writers-award過去の受賞者
第二次世界大戦中に撃墜され敵地に取り残された米爆撃機乗組員の救出劇を追う史実ルポ。逃亡・避難・救出に関わった現地住民や抵抗勢力、連合軍の活動を掘り下げ、戦時下の人間ドラマと国際協力の実像を描く。
アフガニスタンのペック渓谷を舞台に、米軍と現地住民、反乱勢力との関係や作戦の実態を記録したノンフィクション。地理的・社会的制約、戦術上の困難、現場兵士の視点を通じて現代戦の複雑さを描く。
ベトナム戦争への従軍経験と帰還後の生活を描く小説。戦場での記憶が日常や家族関係に及ぼす影響を繊細に描写し、戦争の後遺症や個人の再生をテーマに、人間の内面と共同体の変容を問う物語を紡ぐ。
1986年チェルノブイリ原発事故を現地取材と公文書に基づき精緻に再構築したルポルタージュ。事故の発生過程や技術的・人的要因、ソ連当局の対応、被災者の運命と国際的影響までを克明に描き出す。
自律型兵器と人工知能の軍事応用が戦争の在り方に及ぼす影響を論じるノンフィクション。技術的可能性と戦術変化、倫理的・法的課題、政策的選択肢を事例と分析を交えて検討し、未来の戦闘に対する警鐘を鳴らす。
南北戦争のオーバーランドおよびピーターズバーグ両作戦におけるポトマック軍の行動を戦術的・運用的観点から分析した研究。部隊配置、補給、指揮系統の変化が戦闘結果に与えた影響を詳述する。
南北戦争などの米国軍事史を研究する歴史家。戦術・運用面からの詳細な分析を通じて、戦争研究に貢献している。
建国以来から現代に至るまで、大統領と議会の戦争権限の対立とその変遷を史料と法的検討を織り交ぜて追跡する。歴史的事例を用いながら現代の戦争政策における権限配分の問題点を明らかにする。
戦争権限や憲法法を専門とする法学者。大統領と議会の戦争遂行に関する歴史的・法的分析を通じて政策論議に寄与している。
1947年のインド分割による暴力とその長期的影響を、現地の証言と政治史の観点から追跡したノンフィクション。分断決定の過程と現地社会への破壊的影響を、豊富な資料で明らかにする。
南アジアの歴史・政治を専門に執筆するジャーナリスト・作家。分割や地域紛争に関する精緻な分析で注目される。
第一次世界大戦の英雄アルヴィン・ヨークの生涯を再検証する伝記。戦場での行動から戦後の生活、英雄像の形成とそれに伴う神話化の過程を史料に基づき詳述する。
軍史や伝記を手掛ける作家で、軍人の伝記研究を通じて歴史的評価を問い直す作品を発表している。
ジョージ・ワシントンの政治的手腕と指導力を通じて、大統領制の成立と初期アメリカ政治の形成過程を分析する歴史書。建国期の政治的葛藤と権力構造の変遷を明快に描き出す。
アメリカ史を研究・執筆する作家。建国期の政治史や指導者の役割を掘り下げた著作で注目される。
ベトナム戦争のコントゥムの戦いを中心に、地域防衛と戦術的判断がどのように戦局に影響したかを史料と証言から再構成した戦史書。局地戦の重要性とその影響を丁寧に検証する。
戦史を扱う歴史家・著者。特定の戦闘や地域防衛に関する詳細な史料研究で評価を受けている。
イラクでの従軍経験とその後に直面したトラウマや再適応の困難を率直に綴った回想録。戦場での恐怖、仲間の喪失、帰還後の精神的課題を描き、現代戦の人的コストを問う。
元海兵隊員で、従軍体験に基づく回想録や軍事関連の著作を執筆する作家。戦闘体験と帰還後の苦闘を取り上げる作品で知られる。
ベトナム戦争を舞台に、前線での兵士と指揮官の視点を通じて戦闘の残酷さ、組織の矛盾、兵士同士の絆と精神的負担を描く長編小説。戦争の現実を克明に再現する力作。
アメリカの作家で元軍人。ベトナム戦争を題材にした長編小説により、戦場の現実と兵士の心理を詳細に描写することで高い評価を得た。
国家の危機に際して個人と社会が負う責任を問うノンフィクション。著者の軍隊経験や歴史的事例を通じて、危機対応における義務と犠牲の意義を論じる。
アメリカの退役軍人で軍事評論や回想録を執筆する作家。戦場経験と指揮の視点を踏まえた評論活動で知られる。
アフガニスタンやイラクでの現地取材に基づき、軍事介入の経過と紛争が市民・兵士にもたらす影響を描くノンフィクション。個々の証言と現場の詳細な描写で、戦争の長期化とその人間的コストを浮き彫りにする。
アメリカのジャーナリスト。イラクやアフガニスタンでの現地報道を通じて戦争の実態を国際的に伝える。現場に基づく長期取材とノンフィクションで知られる。
2005年の特殊作戦で隊員が壊滅した実体験を基に、著者の生還過程と戦場での極限状況を描いた回想録。仲間との絆、サバイバル、戦闘の凄惨さと兵士の精神を生々しく伝える。
元アメリカ海軍特殊部隊(ネイビーシール)隊員で作家。自身の戦闘体験を綴った回想録で広く知られる。
イラクでの民心掌握(hearts and minds)活動と兵士の現場経験を描いた回顧録/分析。住民支援、治安作戦、文化的困難を踏まえた活動の有効性と限界を実戦視点で論じる。
軍での経験を基に民心掌握や対民支援を描いた著作を執筆する元軍人・作家。
戦場や危機的状況下での行動規範や倫理、現場における意思決定を扱う作品。兵士・医療従事者・記者などの行動を通じて責任と職業倫理を検証する。
編集者・作家として軍事や歴史関連の著作・編集に携わる人物。編集的視点を生かした著述で知られる。
合衆国建国期に建造された6隻のフリゲートを中心に、初期米海軍の形成、建艦の政治的・技術的背景、外交と戦略の関係を詳細に描く海軍史。豊富な史料と叙述で当時の情勢を再構成する。
海軍史を専門とする歴史作家。初期米海軍や艦艇史を扱った著作で知られる。
海兵隊士官としての訓練からイラク・アフガニスタンでの展開までを描いた回顧録。若き指揮官としての意思決定、部隊運用、戦場での現実を率直に記すことで現代戦の実相を示す。
海兵隊での現場経験を基に回顧録を著し、現代戦における小隊運用やリーダーシップを描く著者。
南北戦争期の海軍将校に焦点を当て、その決断と行動が戦争と政治に与えた影響を検討する歴史研究。個人史と海軍史を結びつけた分析を行う。
海軍史や南北戦争期を扱う研究を行う著者。指揮と戦略の歴史的検討を行う。
ホロコースト生存から米軍での幹部としての歩みまでを綴る回顧録。個人の試練と希望、奉仕の意味を通して戦争と復興、リーダーシップを考察する。
ホロコースト生存体験と米軍での長年の軍歴を持つ人物。回顧録を通じて個人史と軍務の交錯を語る。
(共著)個人史を通して戦争と希望、名誉の意味を問いかける回顧録。著者の経験を整理し読者に伝える共同執筆者としての役割を担う。
共同執筆者として回顧録等の著述に携わる作家。
フランクリン・D・ルーズベルトとウィンストン・チャーチルの協力関係と個人的交流を中心に、第二次世界大戦期の同盟関係と指導者間のダイナミクスを詳細に描く伝記研究。
米国政治史や伝記を中心に執筆する歴史作家。指導者の伝記で広く知られる。
米海兵隊第1師団のイラク戦争における進撃を現場取材と詳細な分析で描いたルポルタージュ。戦術的側面と兵士の日常、指揮の決断を併せて提示し、現代戦の複雑さを示す。
元海兵隊員で軍事問題を長年にわたり取材・執筆する著者。現代戦の分析とルポに定評がある。
(共著)米軍の地上戦と師団規模の運用を扱い、戦術・指揮系統・兵士の実体験を通じてイラク戦争の局面を分析する記録的著作。
高位軍人としての経験を持ち、軍の運用や指揮に関する見識を提供する立場の著者・共同執筆者。
朝鮮戦争中のノー・ガン・リ事件を軍事史の視点から詳細に検証し、事件の背景、命令系統、民間人被害の実相と歴史的意味を追究する学術的・記録的研究。
朝鮮戦争期の出来事や戦争下の民間人被害を扱う研究・著述を行う著者(詳細は資料参照)。
ナチス支配下でドイツ軍に従軍した“ユダヤの血統を持つ”兵士たちの実像を、個別の証言と記録を用いて検証する研究。アイデンティティ、迫害、生存の逆説を浮き彫りにする。
ナチス・ドイツ期に関する研究で知られる歴史家。アイデンティティと軍への従軍を扱った研究で注目された。
戦場で発揮される勇気とその意味を、戦闘参加者の証言や史料をもとに描いた軍事史。個々の兵士の経験を通じて戦争の現実を浮かび上がらせる記録的著作。
軍事史や戦記を中心に執筆する著者で、部隊史や戦闘記録の詳細な研究を行っている。
特定の戦闘を精査し、その戦術的経緯と歴史的意義を検証する研究。戦場での決断や指揮系統、民間影響などを分析した軍事史的記述。
戦史・軍事事象に関する研究や著述を行う著者(詳細は資料により参照)。
硫黄島での旗揚げ写真とそこに写る兵士たちの人生を追い、戦争の記憶、英雄像の形成、メディアや国家の役割を検証するルポルタージュ/歴史ノンフィクション。個人の証言を通じて戦争の現実を浮かび上がらせる。
第二次世界大戦に関する著作で知られる作家。戦争記憶と個人史を結びつける研究・作品がある。
(共著)硫黄島の旗揚げ写真にまつわる6人の兵士の人生を丹念に描き、戦争の実際と英雄化のプロセスを分析する作品。
作家・ジャーナリスト。ブラッドリーと共著で硫黄島に関する著作を執筆した。
退役軍人を装う者たちの軍歴詐称(stolen valor)を調査・告発するノンフィクション。公式記録や証言を基に偽りの英雄伝説が社会にもたらす問題を明らかにする。
ベトナム戦争の退役軍人で、軍歴詐称問題を追及した調査著作により知られる著者。
共著として、軍歴詐称の実例とその社会的影響を記録・分析した作品。証言と公的記録を組み合わせ、虚偽と名誉の問題を追及する。
B.G.バーケットと共著で『Stolen Valor』を執筆した共著者。
軍事を題材にした作品で、戦場の戦術的局面と兵士・指揮官の心理的葛藤を織り交ぜながら、戦闘の現実と人間性を描写する。歴史的背景と個人の視点を結びつける叙述が特徴。
軍事史・歴史小説を手がける作家。戦闘や兵士の心理描写を重視した作品で知られる(詳細はWikipedia等参照)。
諜報活動と軍事作戦の接点を舞台に、組織内の葛藤や作戦決定の倫理を描く作品。現場と情報機関の相互作用を通じて近代戦の複雑さを示す。
諜報・軍事を題材とした著作を持つ作家。情報機関や作戦を扱うフィクション/ノンフィクションで知られる。