コスタ・ブック賞 こすたぶっくしょう
第33回(2003年)
受賞者
5名『The Curious Incident of the Dog in the Night‑Time』は、高機能自閉症を思わせる視点を持つ少年クリストファーが、近所で起きた犬の死をきっかけに家族の秘密と世界の複雑さを探る物語。論理的で率直な語り口と繊細な感情描写が共感を呼ぶ。
児童向けと成人向けの両面で活躍するイギリスの作家。独特の視点と語りで国際的に評価される。
『Vernon God Little』は、アメリカの田舎町で起きた事件とそれに対するメディア・司法の反応をブラックユーモアで描く風刺小説。若者の視点を通して現代社会の虚構性や暴力性を鮮烈に描き出す作品である。
国際的に注目されたデビュー作で知られる作家。風刺的で過激な語り口が特徴。
『The Fire-Eaters』は少年の視点を通して家族の記憶や時代の影響を描く作品で、現実と小さな魔法が交錯する物語。個人の成長と、過去が現在に与える影響を繊細に描写する児童・ヤングアダルト向けの一編である。
幻想的かつ詩的な児童文学で知られるイギリスの作家。若者の心象を繊細に描く。
詩集『Landing Light』は、日常の断片や哲学的考察を結び付け、言葉の音楽性と知的探求を示す詩篇を揃える。抒情性と構成の厳密さが同居する、現代詩の到達点の一つと評される作品群である。
抒情性と知的探求を兼ね備えた詩作で知られる現代詩人。
『Orwell: The Life』はジョージ・オーウェルの生涯と思想を通覧する伝記で、作品と政治的立場、個人的体験の関係を詳述する。20世紀英文学史におけるオーウェルの位置づけを多角的に描き出す読み応えある研究書である。
文学評論と伝記で知られる作家。作家史の再検討を得意とする。