プレミオ・ヴィアレッジョ=レパーチ(ヴィアレッジョ賞) ぷれみお・ゔぃあれっじょ=れぱーち
第73回(2002年)
文学賞小説詩評論デビュー作/新人賞国際賞(国際部門)特別賞
受賞者
6名
Fleur Jaeggy
受賞
Proletarka
地中海クルーズの船上で、15歳の少女が病気の父との距離と、まだ知らない世界への衝動を見つめる物語。記憶の層が現在と重なり、家族の断絶と成長の痛みが冷ややかに浮かび上がる。
ひとつの航海が、少女にとって人生の始まりへと変わっていく。
114ページ
家族の断絶成長記憶航海自己発見
作家
La stortura
身体の不調と社会の歪みを重ねながら、言葉そのもののねじれを引き受ける詩集。痛みや違和感を抽象化せず、鋭い語感とリズムで押し出していく。
身体と社会の裂け目を、言葉の裂け目として響かせる。
141ページ
詩身体病社会の歪み言語実験
詩人
La forma del saggio
エッセイという形式が近代文学のなかでどのような役割を担ってきたかを、歴史と理論の両面から整理した批評書。モンテーニュから現代までを見渡しながら、文体と思想の接点を明快に示す。
エッセイの地図を描き直し、その文学的な中心性を取り戻す。
249ページ
文学批評エッセイ文体近代文学思想史
文学評論家
Lina Bolzoni
受賞
La rete delle immagini. Predicazione in volgare dalle origini a Bernardino da Siena
活字以前の時代に、説教とイメージがどのように記憶や信仰を支えたのかをたどる文化史研究。中世からルネサンスにかけての視覚表現と口承の結びつきを、具体例を通して解き明かす。
説教を、言葉だけでなくイメージの技法として読み直す。
220ページ
文化史中世説教視覚文化記憶術
Kouros: tragedia
古典的な悲劇の形式を借りながら、身体、儀礼、暴力、運命の緊張を掘り下げる詩劇。厳密な韻律と舞台的な語りが、神話的な主題に現代的な切迫感を与える。
神話を借りて、現代の感情と暴力の輪郭をくっきりと浮かび上がらせる。
158ページ
演劇悲劇詩劇古典主題身体性
Barbara Spinelli
特別賞
Il sonno della memoria
記憶をめぐるヨーロッパの政治と倫理を、総体的に問い直す評論集。バルカン、ドイツ、イタリア、オーストリアなどの具体的な事例を通じて、歴史を忘却へ向かわせる力を検証する。
忘却へ向かうヨーロッパに、記憶の責任を問い直す。
420ページ
記憶全体主義ヨーロッパ政治歴史認識評論
ジャーナリスト