テオフラスト=ルノド賞(Prix Renaudot / Prix Théophraste-Renaudot)
夜の果てへの旅(上)-新装版 (中公文庫 セ 1-3)
バルダムを語り手に、第一次世界大戦、植民地アフリカ、アメリカの工業地帯、そしてパリへと漂流する長編小説。戦争と帝国、近代の暴力を、乾いた口調と強い口語性で突きつける。
作品情報
戦争と近代の暴力を、バルダムの漂流を通して描く反戦文学の代表作。
自伝的な要素を含む長編として、20世紀フランス文学を決定づけた作品の一つ。主人公の視点を通じて、戦争体験と社会の荒廃が鋭く浮かび上がる。
書籍情報
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 2021-12-22
- ページ数
- 432ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.8 x 15.1 cm
- ISBN-13
- 9784122071605
- ISBN-10
- 4122071607
- 価格
- 1430 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
第一次大戦の前線へ志願兵として送り込まれたフランス人の医学生バルダミュ。腐乱死体と汚泥にまみれた戦地で一切の希望を失い、アフリカの植民地、アメリカの工業地帯へと地獄めぐりの放浪へと旅立つ。二十世紀の呪詛を背負った作家セリーヌの、鮮烈な出発点。中上健次らによる座談会「根源での爆発、そして毒」を新たに収録。
セリーヌ Luis-Ferdinand Celineは筆名。一八九四年、パリ西北部の都市クールブヴァに生まれ、貧しさのなかで独学で医師免状を得る。第一次世界大戦で武勲をたて、復員後、国連事務局につとめ、各国を遍歴。のちパリの場末で医師を開業。一九三二年、『夜の果てへの旅』で一挙に作家としての名声を確立したが、反資本、反ユダヤ主義の立場からフランスを批判し、第二次世界大戦後戦犯にとわれ、亡命先のデンマークで投獄された。特赦で帰国するも、六一年不遇と貧困のうちに没す。 生田耕作 一九二四(大正十三)年京都生まれ。京都大学文学部仏文科卒。仏文学者。京都大学教授として教鞭をとる傍ら、バタイユ、マンディアルグ、セリーヌなどの紹介につとめるが編著書の猥褻性をめぐって大学と決別。自ら出版社を設立して孤高の立場を貫く。著書に『黒い文学館』『るさんちまん』『ダンディズム』、訳書にバタイユ『眼球譚』、ブルトン『超現実主義宣言』、セリーヌ『夜の果てへの旅』など多数。一九九四(平成六)年没。
レビュー
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たしかに新訳ではないけれども
古臭い60年も前の訳のままじゃないか!とお叱りのご意見もありますが、まさに生田耕作を超える翻訳者が存在しないってことですよ。
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いい加減新装版という名の「出版年ロンダリング」やめて新訳出しましょう
セリーヌの代表作である「夜の果てへの旅」。 人生で一度は読んでみたい!と思っている方は多いはず。 当レビューは専ら訳に関して言及させていただきます。 問題だと思うのは1964年(約60年前!)に世に出た生田耕作訳を、ほぼ表紙を変えただけで2021年のあたかも新しい本として世に出していることです。 約60年前に出た訳を「改版」やら「新装版」と銘打って「出版年ロンダリング」する商売いい加減やめませんか? 死語も見受けられ、言葉づかいに違和感も覚えます。 率直な感想としては訳が古臭いことこの上ないです。 訳の賞味期限が切れてますね。 今後若い読者も増えてほしいという願いもあり、いい加減新訳を出してほしいです。