世界・海外・国外の文学賞

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エドナ・オブライエン

エドナ・オブライエン

Edna O'Brien

プロフィール

性別
女性
生誕
1930-12-15 (トゥアムグラニー、クレア県、アイルランド)
死没
2024-07-27 (ロンドン、イングランド) 93歳
国籍
アイルランド
言語
英語
宗教
ローマ・カトリック
居住地歴
クレア県トゥアムグラニー(出生) → ダブリン(若年期) → ロンドン(長年居住) → チェルシー(貸間、2020年時点)

経歴

職業
小説家, 回想録作家, 劇作家, 詩人, 短編作家
活動期間
1960年〜2019年
所属団体
Aosdána
影響を受けた人物
ジェームズ・ジョイス, レフ・トルストイ, F・スコット・フィッツジェラルド, T・S・エリオット(導入書を通して学んだ)
影響を与えた人物
コラム・マッキャン, カルロ・ジェブラー(息子、作家)
ノミネート
Prix Médicis(ノミネート), Prix Femina étranger(ノミネート)

学歴

セント・ラファエル校(寄宿学校)
期間: 1941–1946
卒業年: 1946
国: アイルランド
修道女による寄宿教育。幼年期の経験が後の作品に影響。
ダブリンの薬学夜間学校
薬学
学位: Pharmacist licence
期間: 1940年代–1950
卒業年: 1950
国: アイルランド
昼は薬局で勤務しながら夜学で薬剤師免許を取得。

受賞歴

Los Angeles Times Book Prize(フィクション部門)
1990
対象作品: Lantern Slides
主催: Los Angeles Times
結果: 受賞
Irish PEN Award
2001
主催: Irish PEN
結果: 受賞(功労賞)
Frank O'Connor International Short Story Award
2011
対象作品: Saints and Sinners
主催: Frank O'Connor Award(運営団体)
結果: 受賞
Saoi(Aosdána)
2015
主催: Aosdána
結果: 叙位(Torc 授与)
David Cohen Prize
2019
対象作品: 生涯業績
主催: David Cohen Prize(運営団体)
結果: 受賞(生涯業績)
Ordre des Arts et des Lettres(コマンドゥール)
2021
主催: フランス政府(文化省)
結果: 叙勲
PEN/Nabokov Award(生涯功労)
2018
主催: PEN America
結果: 受賞(生涯業績)
Yorkshire Post Book Award(Book of the Year)
1970
対象作品: A Pagan Place
主催: The Yorkshire Post
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Lantern Slides

    アイルランドの村や都市を舞台に、孤独・愛・喪失を生きる女性たちの姿を描いた12編の短編集。魔法幻灯(ランタン)のように過去の記憶が浮かび上がる構成のなかで、オブライエンは饒舌でありながら痛切な語り口で、慕情・家族の軋轢・社会の噂話・アイルランドの地と文化への郷愁を鮮やかに照らし出す。村の奇人たちを連ねた冒頭と、ダブリンのパーティーでの人間模様を描く表題作に挟まれた各編は、いずれも満たされぬ欲望と諦念のなかで人々が「ただ持ちこたえている」姿を静かに映し出す。

    秘密をはらんで静かに脈打つ物語たち――魔法幻灯の灯が照らすのは、アイルランドの人々の内なる渇望と孤独の断片だ。

    224ページ
    孤独と渇望愛と喪失アイルランドの地と郷愁家族の軋轢社会の噂と裁き記憶と過去
  1. 第7回(2009年) 生涯功労賞
  2. 受賞作: Country Girl

    著者自身の生い立ちとキャリアを率直に綴った回想録。成長の過程、創作の源泉、社会的困難を乗り越える過程が温かく描かれる自伝的ノンフィクション。

    書くことの力で人生をたどる、率直な回想録。

    368ページ
    回想録成長創作人生

作品

代表作

The Country Girls

1960年 小説(トリロジーの第1作)

アイルランドの田舎出身の若い女性たちの内面と社会との衝突を描いた作品。発表当時、性的主題や女性の描写が問題視され、禁書扱いになったことでも知られる。

女性の内面性と抑圧アイルランド社会
翻訳
  • フランス語翻訳(Éditions Julliard, 1960)

Girl

2019年 小説

2014年にナイジェリアで起きたチャibok誘拐事件を題材に、被害者の視点やトラウマ、国際的反応を織り込んだフィクション。作家は現地取材を行って制作した。

誘拐・トラウマ女性の強さと生存国際的正義
翻訳
  • フランス語・ドイツ語での翻訳刊行あり

Saints and Sinners

2011年 短編集

長年にわたる短編を収めた作品集。多様な女性像とその内面、社会的制約が主題となる。

短編女性の経験道徳と矛盾

Country Girl

2012年 回想録

作家自身の生い立ちと作家活動、家族関係やアイルランド社会との軋轢を回想した自伝的作品。

回想家族作家の形成

全著作

  • The Country Girls(1960)
  • The Lonely Girl / Girl with Green Eyes(1962)
  • Girls in Their Married Bliss(1964)
  • A Pagan Place(1970)
  • Lantern Slides(1990)
  • Saints and Sinners(2011)
  • Country Girl(回想録、2012)
  • Girl(2019)

翻案

  • 舞台化(Virginiaなど)

作品の翻訳

  • 多くの作品がフランス語に翻訳されている

作風・主題

文体
感情の内面描写に重きを置く繊細で直截的な文体ナラティブにおける心理的深掘り
頻出モチーフ
女性の内面と性的覚醒家族と故郷の圧力孤独と解放

健康

  • 長期の病気(詳細非公表)
    晩年〜2024年(死去まで)
    晩年に健康を害し、公的活動が制限された。2024年にロンドンで死去。

評価・遺産

アイルランド文学における女性の声を開拓し、性や内面の問題を正面から描いたことで国際的評価を得た。AosdánaのSaoi叙位や複数の生涯業績賞により高い評価を確立した。

関連学会

  • Aosdána

資料所蔵先

  • エモリー大学(Edna O'Brien papers, circa 1939–2000)
  • ユニバーシティ・カレッジ・ダブリン(近年の資料)
  • ナショナル・ライブラリー・オブ・アイルランド(2000–2021の寄贈資料)

大衆文化への影響

  • ドキュメンタリー映画『Blue Road - The Edna O'Brien Story』(2024/2025)

引用

  • 不幸な家は物語を生む良い温床である。
    出典: インタビュー(The Observer / The Guardian によるインタビュー) (2011年)
  • 鑑賞的で深い人間性に富む作品を通じて、エドナ・オブライエンはアイルランドの女性たちの経験に真の声を与えた。
    出典: マイケル・D・ヒギンズ(アイルランド大統領)声明 (2024年)

豆知識

  • 『The Country Girls』は発表当時アイルランドで論争を呼び、禁書扱いになった経緯がある(書籍焼却の伝説も存在する)。
  • 息子のカルロ・ジェブラーも作家として活動している。
  • フランスでは特に高い評価を受け、多くがフランス語に翻訳された。