世界・海外・国外の文学賞

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エテル・アドナン

エテル・アドナン

Etel Adnan

プロフィール

性別
女性
生誕
1925-02-24 (ベイルート(グレーター・レバノン、フランス委任統治))
死没
2021-11-14 (パリ、フランス) 96歳
国籍
レバノン, アメリカ合衆国
言語
フランス語, 英語, アラビア語, ギリシャ語, トルコ語
宗教
複合(母方:ギリシャ正教、父方:イスラム(スンニ))
居住地歴
ベイルート(生誕) → パリ(長期滞在) → ソーサリート、カリフォルニア(在住) → サンラファエル(ドミニカン大学勤務)

経歴

職業
詩人, 随筆家, 小説家, 画家, 視覚芸術家, 教授, ジャーナリスト
活動期間
1949年〜2021年
所属
ドミニカン大学(カリフォルニア) - 哲学・美学教授, Al Safa(フランス語新聞) - 文化編集
影響を受けた人物
ポール・クレー, ジャワド・サリーム, ジャブラ・イブラヒム・ジャブラ, シャキール・ハッサン・アル=サイード
影響を与えた人物
ジャッセム・ヒンディ(ダンス作品への影響例)

学歴

パリ大学(ソルボンヌ)
哲学部 / 哲学
学位: 学士(哲学)
期間: 1949頃
卒業年: 1949
国: フランス
若年期に哲学を学ぶ。
カリフォルニア大学バークレー校
大学院研究
期間: 1950年代(在籍・研究)
国: アメリカ合衆国
大学院における研究を継続。
ハーバード大学
大学院研究
期間: 1950年代(在籍・研究)
国: アメリカ合衆国
短期の研究・講義など。

受賞歴

France-Pays Arabes賞
1977
対象作品: 『Sitt Marie Rose(シット・マリー・ローズ)』
主催: France-Pays Arabes(団体)
結果: 受賞
Arab American Book Award
2010
対象作品: 『Master of the Eclipse(マスター・オブ・ジ・エクリプス)』
主催: Arab American National Museum / 評議会
結果: 受賞
California Book Awards(詩部門)
2013
対象作品: 『Sea and Fog(海と霧)』
部門:
主催: Commonwealth Club of California
結果: 受賞
Lambda Literary Award
2013
対象作品: 該当コレクション(Sea and Fog 等)
主催: Lambda Literary Foundation
結果: 受賞
芸術文化勲章(シュヴァリエ)
2014
主催: フランス文化省
結果: 叙勲
Griffin Poetry Prize
2020
対象作品: 『Time(タイム)』 - サラ・リッグズによる英訳版
主催: Griffin Poetry Prize 運営団体
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: Master of the Eclipse: And Other Stories

    短編や物語を集めた作品集で、中東の記憶や移住経験、個人の内面を詩的かつ視覚的な文体で綴る。断片的な語りが豊かな情感を生む。

    短編記憶移民詩的表現
  1. 受賞作: Time

    フランス語で書かれた詩を軸に、時間、記憶、戦争、愛が非線形に絡み合う詩集。ひとつの瞬間から歴史全体へと視野を広げる構成で、日常の感覚と哲学的な思考が同じ流れのなかに置かれる。

    ひとつの瞬間が、やがて歴史全体を含みこむ広がりへと変わっていく。

    144ページ
    時間記憶戦争非線形の詩フランス語詩

作品

代表作

『Sitt Marie Rose(シット・マリー・ローズ)』

1978年 小説

レバノン内戦とジェンダー・政治を扱った小説。複雑な民族・宗教的対立を背景に人間と社会の暴力を描く。

戦争亡命ジェンダー政治
翻訳
  • アラビア語版等あり

『Sea and Fog(海と霧)』

2012年 詩集

海や記憶、時間を巡る詩篇を収めた作品。視覚的要素と詩の言語が交差する。

自然時間記憶色彩

『Time(タイム)』

2020年

フランス語での詩作を英訳した選集。時間と存在をめぐる短詩が並ぶ。

時間存在喪失
翻訳
  • 英訳:サラ・リッグズ(Sarah Riggs)

『Master of the Eclipse(マスター・オブ・ジ・エクリプス)』

2009年 短編・物語集

短編や物語を収めた作品集。詩的な語りと散文の境界を行き来する。

記憶個人史風景

全著作

  • 『Moon Shots』 (1967)
  • 『Sitt Marie Rose』 (1978)
  • 『Journey to Mount Tamalpais: An Essay』 (1985)
  • 『The Arab Apocalypse』 (1989)
  • 『Sea and Fog』 (2012)
  • 『Time』 (2020)
  • その他多数(英語・フランス語・アラビア語での作品)

翻案

  • ドキュメンタリー映画『Etel Adnan: Being and Time』(制作:Marie Valentine Regan、2025完成)

作品の翻訳

  • 『Time』はサラ・リッグズによる英訳でグリフィン詩賞受賞(2020)

作風・主題

文体
簡潔で瞑想的な詩的文体視覚芸術と結びついた言語表現多言語を横断する散文と詩
頻出モチーフ
色彩時間と記憶風景と移動戦争と亡命

評価・遺産

エテル・アドナンは詩作、随筆、視覚芸術を横断する国際的に評価された作家・芸術家であり、レバノンやアラブ系ディアスポラ文学、美術の重要人物と見なされる。生涯を通じて多言語で制作を続け、詩と絵画を結びつける独自の表現で多くの展覧会や回顧展を開催した。

記念館・博物館

  • Mathaf: アラブ近現代美術館 ドーハ、カタール 2010年開館
  • ホイットニー美術館 ニューヨーク、アメリカ合衆国 1930年開館
  • ポンピドゥー・センター(コレクションに所蔵) パリ、フランス 1977年開館
  • ゴッホ美術館(展覧会参加) アムステルダム、オランダ 1973年開館

資料所蔵先

  • センター・ポンピドゥー(資料所蔵)
  • Sursock Museum(ベイルート)
  • Mathaf(ドーハ)

大衆文化への影響

  • Google Doodle(2024年4月15日)
  • 詩を原作としたダンス作品『Laundry of Legends II』などに影響

引用

  • 「クレーは一つの呼称では収まらない系譜に属する。どの絵も探索の行為のようだ」
    出典: インタビュー(Hans Ulrich Obrist 訪問) (2017年)

豆知識

  • 晩年にレズビアンとして公にアイデンティティを表明した。
  • 2020年の詩集『Time』でグリフィン詩賞を受賞した。
  • 2015年からエテル・アドナン詩賞がUniversity of Arkansas Pressによって設立・運営されている。
  • 多言語(フランス語・英語・アラビア語など)で執筆した。