世界・海外・国外の文学賞

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イブラーヒーム・ナスラッラー

イブラーヒーム ナスラッラー

Ibrahīm Nasrallāh

プロフィール

性別
男性
生誕
1954-12-02 (アンマン、ヨルダン)
国籍
パレスチナ
言語
アラビア語
居住地歴
ヨルダンの難民キャンプ(幼少期) → サウジアラビア(教師として勤務) → アンマン(帰国後、文化・メディア分野で活動)

経歴

職業
詩人, 小説家, 写真家, 編集者, 教師
活動期間
1978年〜
ノミネート
2009年 国際アラビア小説賞選考リスト, 2013年 国際アラビア小説賞選考リスト, 2014年 国際アラビア小説賞選考リスト

学歴

アンマン教員養成センター(Amman Training Centre for Teacher Preparation)
国: ヨルダン
教員養成課程を修了後、教師として勤務経験あり

受賞歴

ノイシュタット国際文学賞
2026
主催: Neustadt Prizes
結果: winner
国際アラビア小説賞(Arabic Booker)
2018
対象作品: 犬の第二の戦争
主催: 国際アラビア小説賞事務局
結果: winner
カタラ賞(Katara Prize for Arabic Novels)
2016
対象作品: キリマンジャロの精霊たち
主催: Katara文化財団
結果: winner
カタラ賞(Katara Prize for Arabic Novels)
2020
対象作品: クリスマスツリーの下の戦車
主催: Katara文化財団
結果: winner
エルサレム文化創造賞(初代)
2012
主催: Jerusalem Award for Culture and Creativity
結果: winner
スルターン・ウワイス文学賞(詩)
1997
部門: poetry
主催: Sultan Owais Foundation
結果: winner
ヨルダン作家協会賞(詩部門)
主催: ヨルダン作家協会
結果: multiple awards

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: 犬の第二の戦争

    近未来の名もなき社会を舞台に、権力と技術が人間の顔や倫理をゆがめていくディストピア小説。かつて他者を排除してきた社会が、やがて自分とよく似た者までも消し去ろうとする不気味な循環を、寓話的な想像力と黒いユーモアで描く。

    他者を消し終えた社会は、やがて自分と同じ顔をした者を敵にし始める。

    343ページ
    ディストピア権力と暴力同一性風刺

作品

代表作

熱病の大草原

1985年 小説

家族と社会を巡る物語を通じてパレスチナの状況や個人の苦悩を描いた初期の長編。

抑圧記憶パレスチナの現実
翻訳
  • 英語版(1993)
  • イタリア語版(2001)
  • ヘブライ語版(2001)
  • デンマーク語版(2006)

白い馬の時代

2007年 小説(パレスチナ・コメディシリーズの一作) 512ページ

パレスチナの歴史を背景にした大河的な作品の一冊。家族と共同体、時代の変遷を描く。

歴史家族アイデンティティ
翻訳
  • 英語訳(Nancy Roberts、AUC Press)

キリマンジャロの精霊たち

2015年 小説

作者自身が障害を負った若者たちとともにキリマンジャロ登頂に挑んだ体験を元にした物語。勇気と連帯を描く。

克服連帯希望

犬の第二の戦争

2016年 ディストピア小説

ディストピア的設定の中で国家と個人、暴力と運命を問いかける作品。2018年に国際アラビア小説賞を受賞。

ディストピア権力人間の尊厳

クリスマスツリーの下の戦車

2019年 小説(三部作の一部)

『ベルの三部作』に含まれる作品の一つで、戦争と記憶、個人の物語を重層的に描く。2020年カタラ賞受賞作(2回目の受賞)。

戦争記憶家庭

全著作

  • 熱病の大草原 (Prairies of Fever), 1985
  • 白い馬の時代 (Time of White Horses), 2007
  • キリマンジャロの精霊たち (The Spirits of Kilimanjaro), 2015
  • 犬の第二の戦争 (The Second Dog War), 2016
  • クリスマスツリーの下の戦車 (A Tank Under the Christmas Tree), 2019
  • 詩集(複数)

作品の翻訳

  • 熱病の大草原 — 英語、イタリア語、ヘブライ語、デンマーク語への翻訳あり
  • 白い馬の時代 — 英語訳(AUC Press)

作風・主題

文体
叙事的で歴史を取り込む文体社会政治的テーマを扱う写実的な表現
頻出モチーフ
追放・難民記憶と世代間の伝承アイデンティティの模索

評価・遺産

パレスチナの歴史と社会を描いた作品群によりアラビア語圏で広く影響力を持つ作家。多数の賞を受賞し、国際的にも翻訳・評価されている。

大衆文化への影響

  • 新聞や文化誌での広範な紹介、若い読者層への人気

引用

  • 「私は完全にショックを受けた。どう応答していいか分からなかった。その時に考えたのは、事態が悪化する前に書いている本を仕上げる必要があるということだけだった。しかし、私は書き続けることができなかった。混乱し、怒り、そして恐怖を感じた。」
    出典: The Guardian(インタビュー) (2007年)

豆知識

  • 幼少期をヨルダンの難民キャンプで過ごした。
  • 写真家として個展を開催している(例:「The Autobiography of an Eye」など)。
  • 2014年に障害を持つ若者とともにキリマンジャロ登頂を果たし、それをもとに小説を書いた。
  • カタラ賞を2度受賞した最初のアラブ作家の一人(2016年、2020年)。
  • 『熱病の大草原』はガーディアン紙が挙げたアラブ世界を描く重要な小説の一つに選ばれた。