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第12回(2002年) 受賞受賞作: Light
三つの交差する視点で展開する長編SF。宇宙航行や高度な科学技術を背景に、人間の孤独や倫理、技術と人格の関係を詩的かつ実験的な文体で描き出す。重層的なプロットと暗い哲学性が特徴。
SFアイデンティティ技術と倫理孤独
M・ジョン・ハリソン
エム・ジョン・ハリソン
M. John Harrison
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1945-07-26 (イングランド、ウォリックシャー州ラグビー)
- 国籍
- イギリス
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- ラグビー(出生) → ロンドン(移住、編集・執筆活動) → マンチェスター(編集・寄稿) → ピーク・ディストリクト(1976–1986 在住)
経歴
- 職業
- 作家, 文芸評論家
- 活動期間
- 1966年〜
- 所属
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア(フェロー)
- 所属団体
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア
- 影響を受けた人物
- マイケル・ムーアコック, J・G・バラード, アルフレッド・ベスター
- 影響を与えた人物
- チャイナ・ミエヴィル, ロバート・マクファーレン, ニール・ゲイマン
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1989 | ボードマン=タスカー賞(山岳文学賞) | クライマーズ(Climbers) | — | Boardman Tasker Prize 運営団体 | winner |
| 2003 | ジェイムズ・ティプトリー・Jr.賞 | ライト(Light) | — | James Tiptree, Jr. Award 運営団体 | co-winner |
| 2007 | アーサー・C・クラーク賞 | ノヴァ・スイング(Nova Swing) | — | アーサー・C・クラーク賞委員会 | winner |
| 2008 | フィリップ K. ディック賞 | ノヴァ・スイング(Nova Swing) | — | Philip K. Dick Award 運営団体 | winner |
| 2005 | Tähtivaeltaja賞 | ライト(Light) | — | Tähtivaeltaja 運営団体(フィンランド) | winner |
| 1999 | リチャード・エヴァンス賞 | — | — | 不明 | winner |
| 2016 | 名誉博士号(ワーウィック大学) | — | — | ワーウィック大学 | honorary degree |
| 2020 | ゴールドスミス賞 | The Sunken Land Begins to Rise Again(邦題未定) | — | ゴールドスミス賞運営 | winner |
| 2025 | ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア フェロー任命 | — | — | ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア | fellowship |
受賞・候補エディション
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第20回(2005年) 受賞受賞作: Light (Valo)
複数の時代と視点を行き来しながら展開する、科学と超常が交錯する物語。量子的概念や宇宙を巡る出来事を通じて、登場人物たちの孤独や運命、存在の意味を文学的に探る複雑で層を成すSF作品。
文学的SFスペースオペラ時間存在論 -
第24回(2009年) 候補受賞作: Nova Swing
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第21回(2007年) 受賞受賞作: Nova Swing
近未来都市を舞台に、不可思議な現象が発生する境界地帯をめぐって人々の思惑が交錯する。喪失や欲望、現実と異界の境目が曖昧になる感覚を通して、都市そのものの異質さを浮かび上がらせる。
都市の片隅で、現実と異界の境目が静かに崩れていく。
247ページSF都市境界喪失欲望
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第26回(2008年) 受賞受賞作: Nova Swing
『Nova Swing』はKefahuchi Tractと呼ばれる謎の領域を巡る不穏で夢幻的な物語。都市的なノワールとウィアードSFを融合し、異物と欲望、偶発的な出来事を通じて人間の脆弱性と奇妙な魅力を描く。
ウィアードSFアーバンノワール異界遭遇異物性
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第8回(2020年) 受賞受賞作: The Sunken Land Begins to Rise Again
不穏に変容する土地とそこに暮らす人々を巡る寓話的長篇。時間や記憶の歪み、個人と環境の関係を繊細かつ幻想的に描き、ジャンルの境界を曖昧にする語りを通じて現代社会の裂け目を映し出す。
幻想文学記憶環境変容寓話
作品
代表作
ザ・コミッテッド・メン
1971年 SF(ポストアポカリプス)荒廃した未来のイギリスを舞台にしたポストアポカリプス小説。社会崩壊後の生存者たちと突然生まれた変異体の子を巡る探索を描く。
パステル・シティ
1971年 ファンタジーヴィリコニウムシリーズの最初の長編。退廃的で象徴的な都市を舞台にした幻想小説。
センタウリ装置
1974年 スペースオペラ/SF(カウンター・パルプ)宇宙を舞台にしたスペースオペラ風の小説。最後のセンタウリアンである主人公を巡る遺物や勢力の争いを描く。
クライマーズ
1989年 自伝的長編(登山文学)著者の登山経験に基づく半自伝的小説。登山と日常生活の交差によって人間の現実認識が探られる。
ライト
2002年 SF(ケファフチ・トラクト三部作)ケファフチ・トラクト三部作の第1作。宇宙と人間の関係、知覚と狂気を巡る複雑な物語。
ノヴァ・スイング
2006年 SF(ノワール要素)ケファフチ・トラクト三部作の第2作。ノワール的要素を取り入れたSFで、都市と他者性を描く。
エンプティ・スペース
2012年 SF/幽玄ケファフチ・トラクト三部作の完結作。存在の空白と不可視の領域を主題にした作品。
沈んだ土地が再び隆起し始める
2020年 文学的ファンタジー/SF郷愁と不穏さを帯びた長編。幻想と現実が交錯する物語で、ゴールドスミス賞受賞作。
全著作
- The Committed Men(1971)
- The Pastel City(1971)
- The Centauri Device(1974)
- The Machine in Shaft Ten(短編集、1975)
- A Storm of Wings(1980)
- In Viriconium(1982)
- The Ice Monkey(短編集、1983)
- Climbers(1989)
- The Course of the Heart(1992)
- Signs of Life(1996)
- Light(2002)
- Nova Swing(2006)
- Empty Space(2012)
- You Should Come With Me Now(短編集、2017)
- The Sunken Land Begins to Rise Again(2020)
- Settling the World: Selected Stories 1970–2020(短編集、2020)
- Wish I Was Here(アンチ回想録、2023)
翻案
- The Luck in the Head(グラフィックノベル化、1991)
作風・主題
- 文体
- 精緻で詩的な文体ジャンルの境界を曖昧にする文学性冷徹かつ諧謔的なトーン
- 頻出モチーフ
- 都市の衰退と没落失われた記憶と郷愁現実と幻想の侵食
評価・遺産
近現代ファンタジー/SFの主要な文体派の一人として高く評価される。ジャンルにとらわれない作風と洗練された文体で多くの作家に影響を与え、批評的にも高い評価を受けている。
関連学会
- ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア
引用
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ハリソンは現代SFの落ち着かない父の一人として最も知られているが、私の目にはジャンルの問題が無意味なほど、今日書かれている最も傑出した小説家の一人である。
出典: ロバート・マクファーレン(序文、The Guardian 記事) (2013年) -
〈タイムズ・リテラリー・サプリメント〉は彼を「独特の文体家」と評した。
出典: Times Literary Supplement
豆知識
- ニュー・ワールズ誌で書評を執筆する際に「ジョイス・チャーチル」の筆名を使用したことがある。
- ロン・フォーセットの自伝『Fawcett on Rock』をゴーストライターとして執筆(Mike Harrison 名義)。
- 1989年に『Climbers』でボードマン=タスカー賞を受賞したが、同賞をフィクション作品で受賞した最初の作家となった。
- 長年にわたりブログ『ambientehotel.wordpress.com』を運営している。