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第11回(1990年) 受賞受賞作: The Quest for El Cid
11世紀カスティーリャの伝説的な戦士エル・シッド(ロドリーゴ・ディアス)の生涯を、神話と歴史的事実の間で丹念に読み解いた伝記的研究。史料を精査することで、敬虔なキリスト教の国民的英雄という通説的イメージを批判的に検討し、イスラム君主に傭兵として仕えた複雑な歴史上の人物像を明らかにする。中世スペインの政治・宗教・文化の動乱を背景に、英雄伝説がいかに形成されたかを解き明かす一冊。
神話と伝説に覆われた英雄の歴史的実像に迫り、レコンキスタを生きた一人の人間の姿を鮮やかに描き出す。
395ページ中世スペイン史レコンキスタ伝説と歴史イスラム・キリスト教関係英雄崇拝の形成伝記
リチャード・アレクサンダー・フレッチャー
リチャード・アレクサンダー・フレッチャー
Richard Alexander Fletcher
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1944-03-28 (イングランド・ヨーク)
- 死没
- 2005-02-28 (イングランド・ナニングトン) 60歳
- 国籍
- イギリス
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- ウィグヒル(タドカスター近郊) → ヨーク → ナニングトン
経歴
- 職業
- 歴史学者, 大学教授
- 活動期間
- 1969年〜2005年
- 所属
- ヨーク大学
- 影響を受けた人物
- ジェームズ・キャンベル
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ハロウ校 | — | — | — | — | イギリス |
| オックスフォード大学 ウスター・カレッジ | — | 歴史学科 | First Class Honours | — | イギリス |
ハロウ校
国:
イギリス
奨学生として在学
オックスフォード大学 ウスター・カレッジ
歴史学科
学位:
First Class Honours
国:
イギリス
ジェームズ・キャンベルに師事し、第一級優等で卒業
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1990 | ウォルフソン歴史賞 | — | — | ウォルフソン財団 | winner |
ウォルフソン歴史賞
1990
主催:
ウォルフソン財団
結果:
winner
受賞・候補エディション
ロサンゼルス・タイムズ ブック賞
1回登壇
ウルフソン歴史賞
1回登壇
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第36回(1990年) 受賞受賞作: The Quest for El Cid
伝説的英雄エル・シッドの史実と伝説を史料批判に基づき検証し、中世イベリアにおける彼の軍事的活動、地域政治、伝説の成立過程を明らかにする。史学と文学史の接点を考察する伝記的研究である。
中世史スペイン史伝記史料批判
作品
代表作
エル・シッドを求めて(The Quest for El Cid)
1989年 歴史エル・シッドの伝説と歴史的実像を探る研究。スペイン中世史における重要人物の評価と物語の変遷を扱う。
スペイン中世史英雄伝説
ムーア支配期のスペイン(Moorish Spain)
1992年 歴史イベリア半島におけるムーア人の支配と影響を概説した一般向けの歴史書。文化的・政治的交流を取り上げる。
イスラム史イベリア半島
ヨーロッパの改宗(The Conversion of Europe: From Paganism to Christianity 371-1386)
1997年 歴史ローマ帝国以降から中世にかけてのヨーロッパにおける異教からキリスト教への改宗過程を、地域比較を交えて論じる学術書。
改宗史宗教史比較史
血の復讐:アングロサクソン時代の殺人と復讐(Bloodfeud: Murder and Revenge in Anglo-Saxon England)
2002年 歴史アングロサクソン期の血の復讐の慣習と社会への影響を事例を交えて分析した研究。
アングロサクソン史法と社会
後期中世におけるキリスト教徒とムスリムの理解(Christian-Muslim Understanding in the Later Middle Ages)
2003年 歴史後期中世におけるキリスト教徒とムスリムの相互理解と誤解、交流を検討する論集兼研究書。
キリスト教-イスラム関係中世交流
十字と三日月:キリスト教徒とムスリムの最初の出会い(The Cross and The Crescent)
2005年 歴史初期のキリスト教徒とムスリムの接触史を描いた通史。文化的・軍事的接触を幅広く扱う。
宗教間接触初期イスラム史
全著作
- The Episcopate in the Kingdom of León in the Twelfth Century(博士論文に基づく著作)
- The Quest for El Cid
- Who's Who in Roman Britain and Anglo-Saxon England
- Moorish Spain
- The Conversion of Europe: From Paganism to Christianity 371-1386
- Bloodfeud: Murder and Revenge in Anglo-Saxon England
- Christian-Muslim Understanding in the Later Middle Ages
- The Cross and The Crescent: The Dramatic Story of the Earliest Encounters Between Christians and Muslims
作品の翻訳
- 『野蛮人の改宗:異教からキリスト教へ』(The Barbarian Conversion)
作風・主題
- 文体
- 学術的で明快な叙述比較史的・地域横断的アプローチ
- 頻出モチーフ
- 宗教と政治の相互作用キリスト教とイスラムの接触と交流中世ヨーロッパの比較史的視点
評価・遺産
リチャード・A・フレッチャーは中世史、特にイベリア半島とキリスト教化の研究で高く評価された学者であり、一般向けの通史から専門的研究まで幅広く執筆した。ヨーク大学で長年教鞭を執り、イギリスとスペインの中世史研究に重要な貢献を残した。
豆知識
- ヨーク生まれ。幼少期はウィグヒルで過ごした。
- ハロウ校出身で、オックスフォード大学ウスター・カレッジで第一級優等を取得。
- 1976年にレイチェル・メアリー・アグネス・トインビーと結婚(トインビー家は著名な歴史家や政治家の系譜)。
- ほとんどの学術キャリアをヨーク大学で過ごし、1998年に歴史学教授に就任。
- 1990年にウォルフソン歴史賞を受賞している。