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ウォーカー・パーシー

ウォーカー・パーシー

Wōkā Pāshī

プロフィール

性別
男性
生誕
1916-05-28 (バーミングハム(アラバマ州))
死没
1990-05-10 (コヴィングトン(ルイジアナ州)) 73歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
宗教
ローマ・カトリック 1947年受洗
居住地歴
コヴィングトン(ルイジアナ州) → ニューオーリンズ周辺(ルイジアナ州) → グリーンビル(ミシシッピ州) → サラナック・レイク(ニューヨーク州)

経歴

職業
作家, 小説家, 随筆家, 批評家, 教育者(非常勤)
活動期間
1961年〜1990年
所属
ロヨラ大学ニューオーリンズ校(教職・アーカイブ所在), Fellowship of Southern Writers(創立メンバー)
所属団体
Information Council of the Americas(INCA)
影響を受けた人物
セーレン・キェルケゴール, フョードル・ドストエフスキー, ガブリエル・マルセル, ジャン=ポール・サルトル, フランツ・カフカ, トーマス・マン
影響を与えた人物
ジョン・ケネディ・トゥール, 現代の南部作家たち(世代に影響)

学歴

ノースカロライナ大学チャペルヒル校
教養学部(College of Arts and Sciences) / 化学
学位: B.A.
期間: 1933–1937
卒業年: 1937
国: アメリカ合衆国
在学中に学生雑誌へ寄稿
コロンビア大学(医科大学院)
医学部 / 医学
学位: M.D.
期間: 1938–1941
卒業年: 1941
国: アメリカ合衆国
精神医学志望だったが結核罹患のため医療職を断念

受賞歴

ナショナル・ブック賞(フィクション部門)
1962
対象作品: The Moviegoer(ザ・ムービーゴーアー)
主催: ナショナル・ブック・ファンデーション
結果: 受賞
セントルイス文学賞
1985
主催: セントルイス大学ライブラリー・アソシエイツ
結果: 受賞
レターリ賞(ラエタレ・メダル)
1989
主催: ノートルダム大学
結果: 受賞
ジェファーソン講演(Humanities)
1989
対象作品: The Fateful Rift: The San Andreas Fault in the Modern Mind(講演原稿)
主催: 国立人文科学基金(NEH)
結果: 選出・講演

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: The Second Coming

    信仰、疎外、道徳的葛藤を主題に据えた長編。登場人物の内面と社会的背景を絡め、現代社会における存在の問題を文学的に探る作品。

    328ページ
    宗教存在論南部文学
  2. 受賞作: Lost in the Cosmos

    ウォーカー・パーシーの『Lost in the Cosmos』は、自己啓発書の形式を借りて現代人の自己意識を風刺的に掘り下げる本。

    奇妙な自己啓発書の仮面の下で、自己とは何かを問い直す。

    自己意識風刺哲学自己啓発のパロディ
  1. 受賞作: The Moviegoer

    『The Moviegoer』は、主人公の虚無感と日常の中での意味探しを描く小説である。消費社会や現代生活における疎外、信仰や希望の探求が繊細な語り口で表現され、存在論的主題を南部の文脈で扱う作品として評価される。

    存在主義疎外南部文学アイデンティティ

作品

代表作

The Moviegoer(ザ・ムービーゴーアー)

1961年 哲学的小説 / サザン・ゴシック 224ページ

ニューオーリンズを舞台に、主人公ビンクス・ボリングが現代の疎外感と存在の問いに向き合う物語。日常の行為や映画鑑賞を通して自己の意味を探す。

疎外信仰と宗教性自己探求南部の伝統と現代社会の衝突

The Last Gentleman(ザ・ラスト・ジェントルマン)

1966年 小説 / サザン文学 256ページ

主人公の内面と家族史を巡る語り。南部的な家族の遺産と個人の不全を描く作品。

家族史記憶アイデンティティ

Love in the Ruins(ラヴ・イン・ザ・ルインズ)

1971年 風刺小説 / SF的要素 304ページ

風刺とブラックユーモアを交え、近未来的な設定で文明の病理や倫理的問題を問いかける。

文明批評倫理科学と宗教の対立

The Thanatos Syndrome(タナトス・シンドローム)

1987年 サスペンス/社会批評 368ページ

医療や科学の名の下に行われる倫理的退廃と社会的破綻を描き、優生学や老齢者排除などを主題とする最終長編。

医療倫理優生学批判社会崩壊

Lost in the Cosmos(ロスト・イン・ザ・コスモス)

1983年 エッセイ / 哲学 192ページ

半ばユーモラスに、人間の自己認識と言語・記号の働きについて考察する断章集。

記号論自己認識存在論

全著作

  • The Moviegoer(1961)
  • The Last Gentleman(1966)
  • Love in the Ruins(1971)
  • Lancelot(1977)
  • The Second Coming(1980)
  • The Thanatos Syndrome(1987)
  • Lost in the Cosmos(1983)
  • The Message in the Bottle(1975)
  • その他多数のエッセイ・短文

翻案

  • Walker Percy: A Documentary(ドキュメンタリー)

作品の翻訳

  • 英語原著の各国語翻訳あり(日本語翻訳も存在)

作風・主題

文体
哲学的省察を含む簡潔で機知に富んだ文体サザン・ゴシックの影響記号論的視点
頻出モチーフ
疎外と孤独信仰と懺悔言語と意味のずれ家族と南部の遺産

健康

  • 結核
    1942–1944(入退院・長期療養)
    医師としての職業継続を断念し、作家としての道へ方向転換した。
  • 前立腺がん(転移あり)
    1988–1990
    1988年に手術を受けたが転移があり、1989年から実験的治療に参加。1990年に死去。

評価・遺産

ウォーカー・パーシーは南部の伝統と現代的な実存的不安を融合させた作家として評価される。宗教的・哲学的なテーマを小説と随筆で探求し、現代南部文学に影響を与えた。

記念館・博物館

  • ロヨラ大学ニューオーリンズ校アーカイブ(ウォーカー・パーシーコレクション) ニューオーリンズ、ルイジアナ州、アメリカ合衆国
  • UNCチャペルヒル 南部歴史コレクション(Walker Percy Papers) チャペルヒル、ノースカロライナ州、アメリカ合衆国

関連学会

  • Fellowship of Southern Writers(創立メンバー)

資料所蔵先

  • Loyola University New Orleans, Special Collections & Archives(ウォーカー・パーシー関連資料)
  • University of North Carolina at Chapel Hill, Southern Historical Collection(ウォーカー・パーシー文書)

大衆文化への影響

  • グリーンビル(ミシシッピ州)に設置されたMississippi Writers Trail 記念標識

引用

  • 結核にかかって私はこれまでで一番幸福だった。なぜならそれがベルビューを抜け出し、医学を辞めさせてくれたからだ。
    出典: More Conversations with Walker Percy(発言引用) (1993年)
  • 病院は誰にとっても居心地の良い場所ではない、ましてや病人にとってはなおさらだ。
    出典: ウォーカー・パーシーの書簡(Shelby Footeへの手紙)

豆知識

  • 1947年に妻とともにローマ・カトリックに改宗した。
  • 第一子は養子として迎え、第二子は後に聴覚障害を患った。
  • ロヨラ大学ニューオーリンズ在任中にジョン・ケネディ・トゥールの『愚か者の連盟』の出版に尽力した。
  • 聖ベネディクト修道院のオブレート(世俗奉献者)となり、晩年に最終的な奉献を行った。
  • 反共組織INCA(Information Council of the Americas)に関与していた。