ロサンゼルス・タイムズ ブック賞 ろさんぜるす・たいむず ぶっくしょう
第4回(1983年)
受賞者
6名ウォーカー・パーシーの『Lost in the Cosmos』は、自己啓発書の形式を借りて現代人の自己意識を風刺的に掘り下げる本。
奇妙な自己啓発書の仮面の下で、自己とは何かを問い直す。
存在や宗教的主題を探る南部出身の作家。エッセイや小説を通して人間の孤独を描く。
トマス・キニーリーの『Schindler's Ark』は、オスカー・シンドラーとユダヤ人救出の実話を軸にした歴史小説。
実話をもとに、勇気と偶然が人命を救う物語を描く。
オーストラリア出身の小説家。歴史的事件を題材に人間ドラマを描くことが多い。
Seymour Hersh の『The Price of Power』は、ニクソン政権期のヘンリー・キッシンジャーの影響力を追う調査報道書。
権力の中枢で何が起きていたのかを、取材の積み重ねから描き出す。
調査報道で知られるアメリカのジャーナリスト。政治権力の監視と告発に定評がある。
フェルナン・ブローデルの『The Wheels of Commerce』は、交換、交易、銀行、商業ネットワークの形成を通じて資本主義の基層をたどる歴史研究。
市場と交易の動きから、前近代世界の経済構造を読み解く。
フランスの歴史学者。『長期持続』の視点で経済史や社会史を分析したことで知られる。
ジェイムズ・メリルの『The Changing Light at Sandover』は、オウイジャ盤を通じた対話をもとに、人間関係、死者、宇宙的秩序を編み上げた長編詩。
詩のかたちで、私的な会話が宇宙論へと拡張される。
長詩や叙事詩的作品で知られるアメリカの詩人。超自然的・神秘的テーマを扱うことがある。
M.F.K. Fisher の『Consider the Oyster』は、牡蠣の歴史、扱い方、食べ方を洒脱に綴る食エッセイ。
一つの食材をここまで豊かに語れることを示す、機知に富んだ一冊。
食や文化に関する随筆で知られる作家。食経験を通じた人間観察に定評がある。