世界・海外・国外の文学賞

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ウィリアム・H・ガス

ウィリアム・エイチ・ガス

William H. Gass

プロフィール

性別
男性
生誕
1924-07-30 (ノースダコタ州ファーゴ, アメリカ合衆国)
死没
2017-12-06 (ミズーリ州ユニバーシティシティ, アメリカ合衆国) 93歳
国籍
アメリカ合衆国
言語
英語
居住地歴
ノースダコタ州ファーゴ(出生) → オハイオ州ウォーレン(育成) → ミズーリ州セントルイス / ユニバーシティシティ(教職・晩年)

経歴

職業
小説家, 短編作家, 随筆家, 文学評論家, 哲学教授
活動期間
1959年〜2017年
所属
ザ・カレッジ・オブ・ウースター(教員), パデュー大学(教員), ワシントン大学セントルイス校(教授・名誉教授)
影響を受けた人物
ガートルード・スタイン, サミュエル・テイラー・コールリッジ, ジェームズ・ジョイス, フランツ・カフカ
影響を与えた人物
現代の散文作家や批評家(幅広い影響)

学歴

ケニヨン大学
哲学科 / 哲学
学位: A.B.
期間: 〜1947
卒業年: 1947
国: アメリカ合衆国
Phi Beta Kappaに選出
コーネル大学
哲学研究科 / 哲学
学位: Ph.D.
期間: 1947–1954
卒業年: 1954
国: アメリカ合衆国
Susan Linnフェローとして在学。博士論文は比喩に関する哲学的研究

受賞歴

ナショナル・ブック・クリティクス・サークル賞(批評部門)
1985
対象作品: Habitations of the Word
主催: ナショナル・ブック・クリティクス・サークル
結果: 受賞
ナショナル・ブック・クリティクス・サークル賞(批評部門)
1997
対象作品: Finding a Form
主催: ナショナル・ブック・クリティクス・サークル
結果: 受賞
ナショナル・ブック・クリティクス・サークル賞(批評部門)
2003
対象作品: Tests of Time
主催: ナショナル・ブック・クリティクス・サークル
結果: 受賞
トルーマン・カポーティ賞(文学批評)
2007
対象作品: A Temple of Texts
主催: トルーマン・カポーティ賞委員会
結果: 受賞
アメリカン・ブック・アワード
1996
対象作品: トンネル
主催: アメリカン・ブック・アワード委員会
結果: 受賞
ウィリアム・ディーン・ハウエルズ・メダル
2015
対象作品: ミドルC
主催: アメリカ文学団体
結果: 受賞
PEN/Nabokov賞(功労賞)
2000
主催: PEN
結果: 受賞
ラナン生涯業績賞
1997
主催: ラナン財団
結果: 受賞
プッシュカート賞
1976
主催: Pushcart Press
結果: 受賞
プッシュカート賞
1983
主催: Pushcart Press
結果: 受賞
マーク・トウェイン賞(ミッドウェスト文学への貢献)
1994
主催: マーク・トウェイン賞委員会
結果: 受賞
セントルイス文学賞
2007
主催: セントルイス大学図書館協会
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: The Tunnel

    記憶、嫌悪、罪責感を抱えた歴史教師が、自分自身の内面を掘り進める大長編。

    トンネルを掘る手つきは、心の奥底を掘り返す手つきでもある。

    651ページ
    長編記憶罪責感歴史
  1. 受賞作: 文学への貢献(生涯功績)

    ウィリアム・H・ギャスは、言語と意識をめぐる実験的小説と鋭い文学批評を通じて知られる。語りの信頼性や形式の解体を通じて文体と意味の関係を掘り下げ、20世紀後半の英語圏文学に重要な影響を残した。

    実験小説メタフィクション言語文学批評
  1. 受賞作: A Temple of Texts

    文体、テクスト性、読解の行為を巡る随想と批評を集めた作品群。ギャス特有の散文的技巧と哲学的考察を通して、テキストと意味生成の関係を鋭く問う。

    テクスト論文体読解文学理論

作品

代表作

オーメンセッターの幸運(Omensetter's Luck)

1966年 小説

1890年代のオハイオの小さな町を舞台に、ブラケット・オーメンセッターと狂信的な牧師ジェスロ・ファーバーとの対立を通じて共同体の秘密と動揺を描く初期長編。言語技巧が高く評価された。

共同体と異端言語と表現孤立

トンネル(The Tunnel)

1995年 小説(実験的長編)

ウィリアム・フレデリック・コールラーという人物が、自作の歴史的著作の序文を書こうとするうちに自らの過去と内面を暴き出していく物語。歴史、悪、記憶について深く考察する長編で、執拗な自省と暴力的な想像力を含む。

歴史と責任悪性と良心自己の掘削(内省)
映像化・舞台化
  • [オーディオブック(朗読)] トンネル(朗読版) (2006)

ミドルC(Middle C)

2013年 小説

ジョセフ・スキッツェンという中堅学者の人生と幻想を描く物語。父親が戦前にオーストリアからアメリカに逃れた家族史や、主人公の想像上の『非人間博物館』などを通じて記憶と芸術の問題を扱う。

記憶と家族史芸術と想像力移民の痕跡

全著作

  • Omensetter's Luck(1966)
  • In the Heart of the Heart of the Country(1968)
  • Willie Masters' Lonesome Wife(1968)
  • The Tunnel(1995)
  • Cartesian Sonata and Other Novellas(1998)
  • Middle C(2013)
  • Habitations of the Word(1985)
  • Finding a Form(1996)
  • Tests of Time(2002)
  • A Temple of Texts(2006)
  • Life Sentences(2012)

翻案

  • トンネルの朗読版オーディオブック(2006年、著者朗読)

作風・主題

文体
言語技巧に富んだ散文メタフィクション的手法冗長で入念な推敲を経た文体
頻出モチーフ
言語と言葉の物理性孤立と愛の困難記憶と歴史の責任自己の掘削(トンネリング)

評価・遺産

ウィリアム・H・ガスは20世紀後半から21世紀初頭の英語圏文学における重要な作家であり、言語へのこだわりと実験的な長編で知られる。批評と随筆においても高い評価を受け、多くの文学賞を受賞し、アメリカ現代散文の精緻な技法に影響を与えた。

資料所蔵先

  • ワシントン大学セントルイス校 ウィリアム・ガス文書コレクション

大衆文化への影響

  • ダン・シモンズの小説『ハイペリオン』で言及されるなど、文学作品中での言及がある
  • セントルイス・ウォーク・オブ・フェームに星がある

引用

  • 私は遅く書く。なぜなら私は下手に書くからだ。すべてを書き直さなければならない。
    出典: インタビュー / エッセイ集(抜粋) (2003年)
  • 私は何も神聖だとは思わない。だからどんなものでも称揚したり茶化したりする準備ができている。
    出典: インタビュー(The Paris Review等) (1995年)

豆知識

  • ワシントン大学セントルイス校でDavid May Distinguished University Professorを務めた。
  • 『トンネル』は執筆に26年を要したと本人が述べている。
  • 国際作家センター(International Writers Center)をワシントン大学で設立した。