アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど
Edition 17 (1996)
Winners
16 people戦争と亡命の体験に傷ついたラトビア系アメリカ人の女性が、記憶と沈黙をたどりながら、自分の過去を語ることで回復へ向かう回想録。
戦争、難民生活、移民後の孤独を通して、傷ついた記憶が少しずつ言葉になる過程を描く。
韓国系アメリカ人のヘンリー・パクが、亡き息子の喪失、白人の妻との関係、そして韓国系政治家の素性調査という仕事のあいだで、自分の帰属意識と裏切りの意味に向き合う小説。
言語、家族、忠誠と裏切りのあいだで揺れる、移民の自己探求を描くデビュー作。
人種と責任をめぐる論考をまとめ、アメリカ社会を内側から問い直す本。
社会の矛盾は、制度の外ではなく内側にある。
アメリカ史教科書の偏りや誤りを検証する批評書。
学校で習う歴史は、しばしば省略されている。
現地取材にもとづくグラフィック・ノンフィクションとして、パレスチナの日常と緊張を描く。
取材の視線が、現場の現実を刻みつける。
文化の境界にある関係の緊張と、そこから生まれる欲望や暴力を見つめる小説。
惹かれ合うほどに、ふたりのあいだには見えない境界が濃くなる。
イタリア系アメリカ人の記憶、家族史、アイデンティティをめぐる実験的な長編。
個人の記憶が、土地と歴史の層を何度も掘り返していく。
スポケーン保留地にブルースの魔法が入り込み、ロバート・ジョンソンのギターを手にした若者たちがバンドを結成するなかで、現代の先住民社会の葛藤とユーモアを描く小説。
ブルースと魔術的リアリズムを軸に、保留地の若者たちの挫折と再生を描く。
音楽と政治の関係を、多声的な文章とインタビューで掘り下げるアンソロジー。
反抗の音は、理論だけでなく現場の言葉から立ち上がる。
17世紀イングランドを舞台に、医師ニコラス・クックの恋愛と権力の渦を描く歴史小説。
王政と宗教の緊張が、ひとりの医師の人生を大きく揺らす。
記憶、嫌悪、罪責感を抱えた歴史教師が、自分自身の内面を掘り進める大長編。
トンネルを掘る手つきは、心の奥底を掘り返す手つきでもある。