トルーマン・カポーティ文学批評賞
とるーまんかぽーてぃぶんがくひひょうしょう
英語圏の文学批評に贈られる年次賞。賞金はUS$30,000。
- 創設年
- 1996
- 主催
- University of Iowa (on behalf of the Truman Capote Literary Trust)
- カテゴリー
- 評論・批評
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 4〜5月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
University of IowaがTruman Capote Literary Trustの代理で授与する文学批評賞。正式名称は「Truman Capote Award for Literary Criticism in Memory of Newton Arvin」。1996年に初めて授与され、英語による文学批評としては最大級の年次現金賞(US$30,000)とされる。受賞者は学識経験者による審査委員会が選定し、受賞作は単著または業績全体を対象とすることが多い。受賞者発表は通常University of Iowaのニュースリリース等で行われる(4月〜5月頃)。
賞品
- 主賞品
- 現金賞(US$30,000)
- 賞金
- 30,000 USD
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション・一次選考 | University of Iowa と Truman Capote Literary Trust が指名する学識経験者の委員会 | — | 一次選考の詳細は非公開の場合が多く、最終決定後に公表されることが多い |
| 最終選考・決定 | 審査委員会(学者・批評家)による協議で決定 | — | University of Iowa の公式発表およびニュースリリースで公表(通常4月〜5月頃) |
選考基準
- 文学批評としての独創性と洞察
- 研究・執筆の学術的厳密性
- 対象分野への学術的・批評的貢献
- 書籍・業績としての完成度と影響力
応募のヒント
推奨
- 研究・批評としての代表作(単著や業績集)を整理して提示する
- 自分の研究の独自性と学術的貢献を明確に示す
- 出版物の最新版や英語での要約・抜粋を準備する(審査は英語で行われるため)
- 推薦状や受賞歴がある場合は整えておく
注意
- 未校正の原稿や形式の整っていない提出物を送ること
- 選考要件を無視した一方的な主張や誤情報の提示
- 引用や出所の不備を放置すること
審査員から
- 独創性と同時に長期的な学術的影響を重視する
- 明確で説得力のある議論と幅広い文献理解を評価する
- 単発の論説より完成度の高い業績を重視する
関連の賞
- Pulitzer Prize for Criticism
- National Book Critics Circle Award
- PEN/Diamonstein-Spielvogel Award for the Art of the Essay
公式情報
https://writersworkshop.uiowa.edu/capote-award-literary-criticism過去の受賞者
ポール・ローレンス・ダンバーの生涯と作品群を歴史的に位置づける詳細な伝記研究。人種と表現の制約、社会的文脈の中でダンバーが果たした文化的役割を検証し、19世紀末から20世紀初頭のアフリカ系アメリカ文学の理解を深化させる。
アメリカの文学研究者・学者。アフリカ系アメリカ文学の歴史的研究と批評で知られ、文化史的手法とテクスト分析を組み合わせた業績が評価される。
黒人の詩的主体と感覚をめぐる理論的考察。秩序の不在や混乱、身体性を通じてポイエーシス(詩作)を再評価し、詩と哲学、政治的経験の接点から黒人表現の新たな読解を提示する。
文学研究者。黒人詩学やポエティクスをめぐる理論的な議論で知られ、詩と理論を交差させる批評的仕事が評価されている。
シルヴィア・プラスの生涯と創作を詳細に再構成した決定版的伝記。未公開資料や手紙を駆使して作家の内面と作品形成過程を深く掘り下げ、個人史と時代背景を織り交ぜながらその詩作の意味を照らし出す。
アメリカの文学研究者。シルヴィア・プラスに関する精緻な伝記研究で知られ、一次資料に基づく詳細な作家像の再構築で高く評価される。
詩人としての思考や詩作に関する随筆を集めた作品。簡潔で凝縮された言語観察に基づき、形式や言葉選び、感覚の働きについての洞察を短い章で提示し、詩的実践の理論と日常的観察を結び付ける。
アメリカの詩人。簡潔で凝縮された短詩で知られ、詩作と語りに関する鋭い洞察を持つ。詩と随筆を通じた思索が評価された。
人種、演劇、音、詩の交差点を探る随想と理論の集成。『ブラック』と『ブラー(不鮮明さ)』を巡る思索を通じて、主体や表象、共同性に関する問いを詩学的に再構成し、文化理論と詩の実践を結び付ける挑発的な論考を収める。
アメリカの詩人・批評家。ブラックカルチュラルスタディーズや詩学、パフォーマンス理論に関する先鋭的な著作で知られ、詩と批評の境界を横断する思索を展開する。
ジャズの構造や即興性がどのように文学的表現に影響を与えてきたかを検証し、文学と音楽の交差点にある創造性、リズム、反復、歴史性を論じる。アフリカ系アメリカ文化の美学的要素に着目した批評研究である。
アメリカの文学研究者。ジャズと文学の交叉をめぐる研究で知られ、アフリカ系アメリカ文学と音楽・文化史を結び付ける批評で注目される。
詩の形式と想像力を主題にした考察集。個別の詩作品を題材に形式がどのように意味と感覚を生成するかを論じ、詩作と批評の実践的・理論的結びつきを示す。実践的視点と美学的洞察を兼ね備えた一冊。
アメリカの詩人・評論家。詩の実践と理論に関する広範な著述で知られ、詩の形式と想像力に関する洞察が高く評価されている。
ルイス・キャロルの作品をヴィクトリア朝の文化・空間的文脈から再考する研究。『不思議の国のアリス』などに見られる空間表現や言語遊戯、想像力と科学的思考の交差を精緻に論じ、児童文学と成人文化の境界を照らし出す。
イギリスの文学評論家。ヴィクトリア朝文学と科学・想像力の関係をめぐる研究で知られ、文化史的視座から文学テクストを再考する業績が評価された。
ジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』を巡る出版史と検閲の闘いを描いたノンフィクション。刊行に関わった出版社、編集者、弁護士たちの動きや各国の検閲・訴訟を詳細に追い、近代文学の受容と法的・文化的変化を明らかにする。
アメリカの作家。歴史的ノンフィクションを手掛け、『The Most Dangerous Book』でジェームズ・ジョイスの『ユリシーズ』刊行を巡る検閲と法的闘争を詳細に描いた。
ケーツ、ワーズワース、ラムらが交わしたと伝えられる一夜を素材に、ロマン派詩人たちの交流と創作の瞬間を詩的かつ文化史的に描き出すエッセイ風の研究。詩人たちの関係性と創作の場面を鮮やかに再構成する。
アメリカの詩人。自然や記憶を主題にした詩作と随筆で知られる。詩と文化史を織り交ぜた描写が特徴的である。
リアリズムの概念とその内在的矛盾をマルクス主義的・理論的枠組みで再検討する学術書。表現形式と社会的条件の関係を理論的に解明することを試みる。
マルクス主義思想を基盤に文学理論を展開する批評家。資本主義文化と表象の関係を理論的に分析することで知られる。
『アラビアン・ナイト』や民話に内在する魔術性と魅惑の力を文化史的に考察する研究。物語の変容と異文化交流、想像力の政治性に光を当てる。
民話や神話、文化史を横断する作品で知られる英国の作家・批評家。物語と想像力の政治性に関する洞察を示す。
アメリカの女性作家群を対象に、アン・ブラッドストリートからアニー・プロウルックスまでの女性文学の系譜と評価の変遷を検討するフェミニスト文学史的論考。女性作家の再評価とジャンル形成を扱う。
アメリカのフェミニスト文学研究の代表的論者。女性作家の史的地位と評価の再検討を通じた批評で知られる。
戦後アメリカにおける創作教育プログラム(クリエイティブ・ライティング)が文学に与えた影響を制度的視点から分析する研究。大学と文学の関係を文化政治的に照射する。
UCLAの英文学研究者。戦後アメリカ文学と創作教育(クリエイティブ・ライティング)の関係を制度的視点から分析する研究で知られる。
イソップからハリー・ポッターに至る児童文学の歴史を通史的に検討する学術的概観。ジャンルの変遷、読者の形成、教育的・文化的機能を文献と史的事例から明らかにする。
児童文学や英文学史を専門とする学者。長期的な文学史的視座からジャンルと読者の形成を論じる研究で知られる。
ヒルによる批評論文を収録した全集的論集。詩の言語や形式、伝統と革新の問題に向き合う鋭い読解が並び、詩作と批評の接点を明瞭に示す。
英国の詩人であり批評家。詩作と詩論の双方で高い評価を受け、詩の言語と歴史性に関する鋭い洞察を示した。
文学と文化の視点から「長い生」を歴史的に考察する研究。長寿にまつわる表象や価値観を文学テクストを通じて読み解き、時間性と個人・共同体の関係を検討する。
文学史や文化史の観点から多面的な研究を行う研究者。文学と社会的時間性を扱う著作で知られる。
文体、テクスト性、読解の行為を巡る随想と批評を集めた作品群。ギャス特有の散文的技巧と哲学的考察を通して、テキストと意味生成の関係を鋭く問う。
アメリカの作家であり随筆・批評家。文体実験と哲学的随想を特色とする作風で知られる。
ハートマンの主要論考とエッセイを編纂した論集で、詩の解釈、文学理論、記憶やトラウマの問題など多岐にわたるテーマを収録する。学術的な跡づけと個人的な随想が交錯する批評の集大成として位置づけられる。
詩と文学理論を中心に長年にわたり批評的業績を積んだ学者。文学における記憶やトラウマ、詩の解釈に関する論考で知られる。
(共編)ハートマンの論考集の編纂に関わった編集的役割に対する評価。収録論考は詩や文学理論、記憶に関する主要な寄稿を含む。
ハートマンの論考を編纂した編集者・編者として共同で受賞。詳細な経歴は公的資料が限られる。
アメリカ詩の理論的枠組みを再構築し、従来の解釈や歴史観に対して新たな視点を提示する試み。文学テクストと文化的条件を結びつけて論じる。
アメリカ文学や詩論を専攻する研究者。詩と理論の接点を探る研究で知られる。
詩的表現と感覚経験の関係を哲学的・批評的に探究し、感覚が詩の意味生成と受容にどのように関与するかを論じる研究書。
アメリカの詩人・批評家。詩の美学や感覚に関する研究で知られ、学術的執筆も多い。
1971年から2001年にわたる随筆や評論を集めた選集で、詩論、翻訳、文化論など多彩な文章を通じて詩人としての視座と批評的洞察を示す。
北アイルランド出身の詩人。詩作と随筆で国際的に高く評価され、1995年にノーベル文学賞を受賞した。
アイルランド文学の古典的作品を取り上げ、その歴史的・文化的背景を踏まえて解説し、現代への継承と影響を明らかにする学術的概説。
アイルランド文学の研究者。国民文学や近代性に関する研究で国際的に知られる。
プルーストの作品とその宇宙的・記憶的側面を批評的に考察し、作家の表現技法と文化的文脈を結び付けて論じる研究。
英文学・比較文学の分野で活動した学者。プルースト研究など、近代文学の批評で知られる。
読書と想像力の関係を論じる随想的な批評集。物語と夢想の働きが読解と創造性にどう寄与するかを検討する。
美学や想像力に関する研究で知られるアメリカの文学学者。詩や美の哲学的考察で評価される。
経済的・文化的変動がアメリカ文学に与える影響を分析し、創造的破壊という視点から文学の変容と再定義を論じる批評研究。
アメリカ文学研究の専門家。文学作品を文化的・歴史的文脈の中で読み解く批評で知られる。
ロマン主義期の詩人や批評家を再検討し、文学・美学・音楽の相互作用を通じてロマン主義の文化的意義とその表現を多角的に分析する論考集。
演奏家かつ音楽学者として知られ、音楽と文学の交差に関する著作でも高く評価されている。
復讐悲劇というジャンルの系譜を古代から近現代までたどり、構造的特徴やテーマの変遷、政治的・文化的意味を総合的に分析する学術的研究。
英国の文学学者で、古典から近世・近代にかけての演劇や詩の研究を行っている。
ポール・ツェランの生涯と詩作を歴史的・批評的に検討し、ホロコースト記憶や言語の問題、詩的表現の倫理性を明らかにする重要な研究。
詩の研究と翻訳に携わる比較文学者。特にポール・ツェランの研究と英訳で知られる。
詩における創造と受容の関係を巡る批評集。複数の詩人の作品を取り上げ、「与えられたもの」と「作られたもの」という枠組みから詩的制作の戦略と評価方法を再検討する。
アメリカの文学評論家。詩の批評で広く知られ、詩人の作品を精緻に読み解く鋭い分析で評価されている。