アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど
第24回(2003年)
受賞者
13名南北戦争期のニューヨークを舞台に、暴動と移民社会の対立を描く歴史小説。都市の熱と暴力のうねりを追う。
都市の野心と憎しみが、暴動の火種として燃え上がる。
保留地を舞台に、ルイーズ・ホワイト・エルクの愛、暴力、逃走願望を描く小説。共同体の圧力の中で生きる若い女性の姿を追う。
閉ざされた共同体の中で、自由を求める声が鋭く響く。
ペンタゴン・ペーパーズの流出に至る経緯を、自身の軍・国防体制内での経験とともに振り返る回想録。戦争、国家秘密、良心の衝突を当事者の視点から描く。
国家の秘密と個人の良心が真正面から衝突する。
カリフォルニアにおけるラテン系文学の二世紀以上にわたる広がりを、フィクション、詩、回想録、評論でまとめたアンソロジー。歴史、移民、文化の継承を幅広い声で示す。
カリフォルニアのラテン系文学を二世紀分たどる。
セントローレンス島ユピクの遺産と歴史をまとめたソースブックで、口承や研究資料を通じて文化継承の道筋を示す。
ユピクの記憶を紙の上に残す資料集。
サンフランシスコのミッション地区などを舞台に、愛と喪失、記憶と欲望をめぐる九つの物語を収めた短編集。都市のラテン系生活を通して、親密さと断絶の両方を描く。
九つの物語が、愛と喪失の輪郭を少しずつ浮かび上がらせる。
ルドルフ・ジュリアーニの市長期とその人物像を批判的にたどり、ニューヨーク政治の力学を読み解くノンフィクション。
ジュリアーニの政治的神話を剥ぎ取る。
ブルックリンを離れる前のイタリア系アメリカ人コミュニティを舞台に、移民の記憶、家族、同化の代償を描く短編集。
イタリア系移民の記憶が、街区ごとひとつの物語になる。
ジャズ音楽家たち自身の文章と発言をたどり、黒人音楽家が批評家・思想家として果たした役割を描き直す研究書。ジャズをめぐる固定観念に挑む。
ジャズを演奏だけでなく思想として読み直す。
フレデリック・ダグラスの妻アンナと、長く彼と関わったオッティリー・アシングの視点から、奴隷制後の自由、愛、裏切りを再構成する歴史小説。
ダグラスを、二人の女性の声から見つめ直す。
知的障害のある妹と過ごしたバス旅を通じて、家族とケアを見つめる回想録。日常の繰り返しから関係の深みが立ち上がる。
同じ停留所を行き来する時間の中に、家族の輪郭が少しずつ見えてくる。
アラスカのGwich'inの家庭で育った少女時代を振り返り、言語や暮らし、家族の結びつきが外部の圧力の中でどう変わっていくかをたどる回想録。
北の厳しい暮らしのなかで、家族の記憶と文化継承をたどる。
Max Rodriguez が創刊した、黒人の文学と文化を紹介する書評誌。書籍をめぐる批評と発見の場として、アフリカ系アメリカ人の読書圏を支えてきた。
黒人文学を読者につなぐ書評誌。