アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど
第33回(2012年)
受賞者
12名バグダッドとベイルートでの生活を通して、食、戦争、夫婦の時間を重ね描く回想録。
食卓と戦争の現場が同じ記憶の中にある。
移民経験と記憶のずれを扱うアーレン・キムのデビュー詩集。神話や民話を織り込みながら、失われた故郷と自己像をたどる。
言葉が記憶を神話化し、故郷の輪郭をずらしていく。
国境、宗教、人種、歴史の境界が溶ける世界で、詩が居場所を探す。グローバルな移動と喪失を、声の運動として捉える詩集。
移動する世界のなかで、詩が居場所を探る。
黒人スーパーヒーローを、消費文化ではなく人種表象と政治想像力の問題として読み直す。コミックや映画に現れるヒーロー像を横断して論じる研究書。
黒いヒーロー像から、人種表象を読み直す。
環境破壊のように進行が遅く、見えにくい暴力を扱う環境批評。貧困層や移動を強いられた人々に降りかかる損害を、政治と文学の両方から読み解く。
見えにくい暴力を、環境正義の問題として捉え直す。
アメリカ西部の神話を背景に、暴力と和解の可能性を描く短編集。男らしさの型に押し込められた関係や傷を、鋭く見つめ直す。
荒々しい西部から、男らしさの神話をほどく。
ネルソン島の elders が、土地の名と物語を通じて景観の記憶を語る口承史。場所、暮らし、言語が結びついた共同体の記録になっている。
土地の名と物語が、記憶の地図をつくる。
ポストブラックネスという概念を軸に、黒人性をひとつの型に閉じ込めない試み。アメリカの人種意識を、対話と実例を通じて広く捉える。
ブラックネスをひとつの型に閉じ込めない。
9.11 後のメモリアル設計コンペを舞台に、ムスリム建築家への偏見と公共記憶の政治を描く小説。個人の選択が社会的な象徴へと変えられていく。
記憶と偏見がぶつかる、9.11後の都市劇。
亡くなった姉との記憶を、詩と翻訳の往復で編み直す作品。喪失を、言葉の継ぎ目そのものとして扱う。
喪失を、翻訳と詩で言い直す。
アミスタッド反乱を題材にした詩的な長編で、囚われた人々の声を複数の形式で立ち上げる。
反乱の物語が、複数の声で重層的に語られる。