世界・海外・国外の文学賞

← アメリカン・ブック・アワードに戻る

アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど

第33回(2012年)

文学賞多文化文学ジャンル不問(小説・詩・ノンフィクション等)

受賞者

12名

バグダッドとベイルートでの生活を通して、食、戦争、夫婦の時間を重ね描く回想録。

食卓と戦争の現場が同じ記憶の中にある。

400ページ
回想録食戦争報道中東家族
作家/記者
Arlene Kim 受賞

移民経験と記憶のずれを扱うアーレン・キムのデビュー詩集。神話や民話を織り込みながら、失われた故郷と自己像をたどる。

言葉が記憶を神話化し、故郷の輪郭をずらしていく。

96ページ
詩集移民記憶アイデンティティ神話
作家/翻訳者
Ed Bok Lee 受賞
Whorled

国境、宗教、人種、歴史の境界が溶ける世界で、詩が居場所を探す。グローバルな移動と喪失を、声の運動として捉える詩集。

移動する世界のなかで、詩が居場所を探る。

140ページ
詩集グローバル化移民文化
詩人/作家
Adilifu Nama 受賞
Super Black: American Pop Culture and Black Superheroes

黒人スーパーヒーローを、消費文化ではなく人種表象と政治想像力の問題として読み直す。コミックや映画に現れるヒーロー像を横断して論じる研究書。

黒いヒーロー像から、人種表象を読み直す。

212ページ
ポップカルチャースーパーヒーロー人種表象黒人文化
研究者
Rob Nixon 受賞
Slow Violence and the Environmentalism of the Poor

環境破壊のように進行が遅く、見えにくい暴力を扱う環境批評。貧困層や移動を強いられた人々に降りかかる損害を、政治と文学の両方から読み解く。

見えにくい暴力を、環境正義の問題として捉え直す。

353ページ
環境環境正義貧困政治
学者/作家
Shann Ray 受賞
American Masculine

アメリカ西部の神話を背景に、暴力と和解の可能性を描く短編集。男らしさの型に押し込められた関係や傷を、鋭く見つめ直す。

荒々しい西部から、男らしさの神話をほどく。

192ページ
短編集アメリカ西部暴力赦し
作家
Alice Rearden 受賞
Qaluyaarmiuni Nunamtenek Qanemciput: Our Nelson Island Stories (翻訳/編者として)

ネルソン島の elders が、土地の名と物語を通じて景観の記憶を語る口承史。場所、暮らし、言語が結びついた共同体の記録になっている。

土地の名と物語が、記憶の地図をつくる。

496ページ
口承史Yup’ik土地先住民文学
翻訳者
Touré 受賞
Who's Afraid of Post-Blackness? What It Means to Be Black Now

ポストブラックネスという概念を軸に、黒人性をひとつの型に閉じ込めない試み。アメリカの人種意識を、対話と実例を通じて広く捉える。

ブラックネスをひとつの型に閉じ込めない。

251ページ
人種アイデンティティ文化批評ノンフィクション
評論家/作家
Amy Waldman 受賞
The Submission

9.11 後のメモリアル設計コンペを舞台に、ムスリム建築家への偏見と公共記憶の政治を描く小説。個人の選択が社会的な象徴へと変えられていく。

記憶と偏見がぶつかる、9.11後の都市劇。

352ページ
小説9.11 後イスラム嫌悪公共記憶
作家
The Translator's Sister

亡くなった姉との記憶を、詩と翻訳の往復で編み直す作品。喪失を、言葉の継ぎ目そのものとして扱う。

喪失を、翻訳と詩で言い直す。

81ページ
詩集家族喪失翻訳
作家
Kevin Young 受賞

アミスタッド反乱を題材にした詩的な長編で、囚われた人々の声を複数の形式で立ち上げる。

反乱の物語が、複数の声で重層的に語られる。

272ページ
詩集アミスタッド奴隷制歴史実験文学
詩人/編者
Eugene B. Redmond 生涯功労賞
詩人