世界・海外・国外の文学賞

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ベスト翻訳本賞 べすとほんやくほんしょう

第12回(2019年)

翻訳賞フィクション

受賞者

2名
パトリック・シャモアゾー ぱとりっく・しゃもあぞー 受賞
Slave Old Man

マルティニークのプランテーションから逃げ出した老いた奴隷と、彼を追う主人と猟犬の追跡を描く、濃密で詩的な中編小説。植民地支配の暴力を直視しながら、森の異様な生命力や神話的な語りを通して、自由への衝動と生の尊厳を浮かび上がらせる。

逃走の先にあるのは自由だけではない。森そのものが、記憶と抵抗を語り始める。

176ページ
奴隷制自由と抵抗植民地主義記憶神話的語り
作家 / マルティニーク(フランス海外県)

マルティニーク出身の作家。クレオール文学や植民地主義に関する作品で知られ、口語的でリズミカルな語り口が特徴。地域の歴史やアイデンティティを深く掘り下げる。

ヒルダ・ヒルスト ひるだ・ひるすと 受賞
Of Death. Minimal Odes

死を愛人のように呼び寄せる感覚を軸に、生と死の境界を凝視するミニマルな詩集。簡潔でありながら濃密な言葉の運動のなかに、官能性、霊性、遊び心が同居し、ヒルダ・ヒルストの詩人としての核心を鮮やかに伝える。

死は終着点ではなく、詩のなかで何度も呼び直される相手になる。

150ページ
身体官能性霊性実験詩ブラジル文学
詩人・作家 / ブラジル

ブラジルを代表する詩人・作家。前衛的かつ実験的な詩作で知られ、性愛、死、宗教性といった深い主題を鋭く探求する作品群が評価される。