世界・海外・国外の文学賞

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パトリック・シャモアゾー

パトリック・シャモアゾー

Patrick Chamoiseau

ペンネーム: アベルコミック作品のイラストレーションで使用した筆名

プロフィール

性別
男性
生誕
1953-12-03 (フォール=ド=フランス(マルティニーク))
国籍
フランス(マルティニーク出身)
言語
フランス語, クレオール語
居住地歴
フォール=ド=フランス(マルティニーク) → パリ(フランス)

経歴

職業
小説家, 随筆家, 劇作家, 脚本家, 児童文学作家, コミック作家
活動期間
1972年〜
影響を受けた人物
エドゥアール・グリッサン, エメ・セゼール, フランツ・ファノン

学歴

パリで法律を学ぶ(大学名不詳)
法学 / 法学科
国: フランス
パリで法学を学んだ後、マルティニークへ帰郷したとされる

受賞歴

プリ・ゴンクール(Prix Goncourt)
1992
対象作品: 『テクサコ』
主催: フランス・アカデミー(Prix Goncourt委員会)
結果: 受賞
プリ・カルベ(Prix Carbet de la Caraïbe et du Tout-Monde)
1990
対象作品: 『Antan d'enfance(アンタン・ドンファンス)』
主催: Prix Carbet
結果: 受賞
プリンス・クラース賞(Prince Claus Award)
1999
主催: プリンス・クラース財団
結果: 受賞
Best Translated Book Award
2019
対象作品: 『L'Esclave vieil homme et le Molosse』(英訳:Slave Old Man)
主催: Best Translated Book Award(アメリカ)
結果: 受賞
コマンドゥール・デ・ザール・エ・デ・レトル(Commandeur des Arts et des Lettres)
2010
主催: フランス文化省
結果: 叙勲
Prix Marguerite-Yourcenar
2023
主催: Prix Marguerite-Yourcenar 委員会
結果: 受賞
Prix Kléber Haedens
1986
対象作品: 『Chronique des sept misères』
主催: Prix Kléber Haedens
結果: 受賞

受賞・候補エディション

ゴンクール賞 1回登壇
  1. 受賞作: Texaco

    『Texaco』はマルティニークのスラム地区「Texaco」を舞台に、住民たちの語りと証言を通して植民地主義の歴史、抵抗と再生、地域共同体の記憶を編み上げる多声的長編。歴史と個人史を重ね合わせた叙述が評価された傑作である。

    『Texaco』はマルティニークのスラム地区「Texaco」を舞台に、住民たちの語りと証言を通して植民地主義の歴史、抵抗と再生、地域共同体の記憶を編み上げる多声的長編。

    植民地主義記憶コミュニティクレオール文化抵抗多声性
  1. 受賞作: Slave Old Man

    マルティニークのプランテーションから逃げ出した老いた奴隷と、彼を追う主人と猟犬の追跡を描く、濃密で詩的な中編小説。植民地支配の暴力を直視しながら、森の異様な生命力や神話的な語りを通して、自由への衝動と生の尊厳を浮かび上がらせる。

    逃走の先にあるのは自由だけではない。森そのものが、記憶と抵抗を語り始める。

    176ページ
    奴隷制自由と抵抗植民地主義記憶神話的語り

作品

代表作

『テクサコ』

1992年 小説

マルティニークのフォール=ド=フランス周辺を舞台に、都市の記憶と住民の語りを通じて植民地主義やクレオリテの問題を描く長編小説。多層的な語りと口承的要素が特徴。

クレオリテ(クレオール性)植民地主義とその遺産記憶と口承
翻訳
  • 英語訳: Texaco(訳者: Rose-Myriam Réjouis & Val Vinokurov)

『Chronique des sept misères』

1986年 小説

社会的周縁と個人の苦悩をテーマにした長編。文体の実験性と口承的な語りが評価された作品。

社会的周縁語りと声
翻訳
  • 英語訳: Chronicle of the Seven Sorrows(訳者: Linda Coverdale)

『Solibo magnifique』

1988年 小説

群像劇的な小説で、民衆の語りと都市生活が描かれる。犯罪小説的要素と民俗的素材の融合が特色。

コミュニティ口承伝承都市生活
翻訳
  • 英語訳: Solibo Magnificent(訳者: Rose-Myriam Réjouis & Val Vinokurov)

『L'Esclave vieil homme et le Molosse』

1997年 小説 / 中編

逃亡した老奴隷の視点で描かれる物語。自然との対峙や自由への希求を詩的かつ力強く描写する。

自由と抵抗自然との関係記憶
翻訳
  • 英語訳: Slave Old Man(訳者: Linda Coverdale)

全著作

  • 『Chronique des sept misères』(1986)
  • 『Solibo magnifique』(1988)
  • 『Texaco』(1992)
  • 『L'Esclave vieil homme et le Molosse』(1997)
  • 『Antan d'enfance』(1990)
  • 『Le Conteur, la Nuit et le Panier』(2021)

翻案

  • 『L'Exil du roi Behanzin』(脚本) - 監督: Guy Deslauriers(1994)
  • 『Le Passage du Milieu』(脚本) - 監督: Guy Deslauriers(2000)
  • 『Biguine』(脚本) - 監督: Guy Deslauriers(2004)

作品の翻訳

  • 『Texaco』→ 英語訳: Texaco(1997)
  • 『Antan d'enfance』→ 英語訳: Childhood(1999)
  • 『L'Esclave vieil homme et le Molosse』→ 英語訳: Slave Old Man(2018)

作風・主題

文体
口承文学のリズムを取り入れたフランス語表現多声的・実験的な語りクレオール語彙や表現の混用
頻出モチーフ
クレオール性(Créolité)記憶と歴史の語り植民地主義と抵抗コミュニティと家族

評価・遺産

マルティニーク出身の重要な作家で、クレオリテ運動の中心人物の一人。フランス語圏カリブ文学に大きな影響を与え、口承を取り入れた文体と植民地主義に対する洞察で国際的に評価されている。

豆知識

  • コミックのイラストレーションで「アベル」という筆名を使用したことがある。
  • 1992年に『テクサコ』でプリ・ゴンクールを受賞した。
  • クレオリテ運動の共同提唱者の一人として知られる(ジャン・ベルナベ、ラファエル・コンフィアンらと共著)。