ゴンクール賞
ごんくーるしょう
フランスを代表する年1回の文学賞。Académie Goncourtがその年の最良かつ創造的な散文作品に贈る。
- Established
- 1903
- Organizer
- Académie Goncourt
- Category
- General Fiction and Popular Fiction
- Selection Method
- 選考
- Target
- Professional
- Frequency
- 1 per year
- Application Deadline
- around September
- Announcement Period
- around November
- Status
- Active
Description
Prix Goncourt(ゴンクール賞)は、Académie Goncourt が選出するフランス文学の主要な文学賞の一つで、"the best and most imaginative prose work of the year"(その年の最良で最も想像力に富む散文作品)に授与される。賞金は象徴的に10ユーロであるが、受賞によって著者の知名度・書籍販売が大きく伸びる点で重要視される。関連として、Prix Goncourt du Premier Roman(デビュー小説賞)やPrix Goncourt de la Nouvelle(短編賞)、Prix Goncourt de la Poésie(詩歌賞)、Prix Goncourt de la Biographie(伝記賞)などがある。
Prize
- Main Prize
- 象徴的な賞金(小切手)と栄誉、受賞による書籍販売増
- Cash Prize
- 10 EUR
- 受賞による大幅な書籍販売の増加と認知度向上
- メディア露出・翻訳出版の機会増
- 象徴的な10ユーロの小切手授与
Selection
Selection Process
| Stage | Judges | Pass Rate | Announcement |
|---|---|---|---|
| 第一次選考(一次候補) | Académie Goncourt の委員(ジャリー) | 初期候補から15作品程度に絞る(母数不明) | 内部選考で候補作を選出 |
| 第二次選考(絞り込み) | Académie Goncourt の委員 | 15作品→8作品(約53%) | 二次候補として公表されることがある |
| 第三次選考(最終候補) | Académie Goncourt の委員 | 8作品→4作品(約50%) | 最終候補4作が選出される |
| 最終投票(受賞者決定) | Académie Goncourt の委員(ジャリー) | 決定手順:10ラウンドまでは絶対多数、以降は相対多数。最大14ラウンド。14ラウンドで決まらない場合は会長の票が2票分として多数決に影響 | 12:45に事務局長が記者の前で受賞者を発表(Drouantでの会合後)。受賞者に象徴的な10ユーロの小切手が贈られる。 |
Criteria
- その年の最良かつ創造的な散文作品であること('best and most imaginative prose work of the year')
- 文学的品質(文体、構成、表現の独自性)
- 物語性・想像力・テーマの深さ
Application Tips
Dos
- フランス語で完成度の高い長編を執筆し、文学的独自性と物語の完成度を高める
- 出版社を通じて正式に出版・推薦されることが実務上重要(公開応募ではない)
- 編集や校閲を十分に行い、文体と構成を整える
Don''ts
- 未完成の原稿や粗削りな状態で公表すること
- ルールやエチックに反する関係(審査員の家族・恋人を候補にするなど)を作ること(過去に規約改定のきっかけになった事例あり)
- 賞の象徴的な賞金額にだけ固執すること(実際の価値は認知と販売効果)
From Judges
- 文体の独自性と語りの誠実さを重視する
- テーマの掘り下げと文学的表現の両立が評価される
- 作品全体の完成度と編集された形での提出が望ましい
Related Awards
- Prix Renaudot
- Prix Femina
- Prix Médicis
- Grand Prix du roman de l'Académie française
- Prix Interallié
- Prix Goncourt des Lycéens
- Prix Goncourt du Premier Roman
- Prix Goncourt de la Nouvelle
- Prix Goncourt de la Poésie
- Prix Goncourt de la Biographie
Official Resources
https://academiegoncourt.com/Past Winners
声を奪われた女性アウベが、戦争の記憶と母になることの意味を見つめながら進む、切実で重い物語。身体に刻まれた傷跡が、歴史の沈黙をそのまま伝える。
奪われた声の先で、まだ書かれていない歴史を探す。
ミモとヴィオラという対照的な二人を軸に、愛と野心、芸術と政治が交錯する大きな物語。重厚だが、人物の勢いが最後まで読ませる。
ふたりは、離れたくても離れられない。
一つの事故に至るまでの選択と偶然をたどりながら、喪失と記憶を見つめ直す静かな作品。抑制の効いた語りが、かえって愛情の輪郭を際立たせる。
事故の手前にあった、取り返しのつかない選択を見つめ直す。
フランスの作家。私的体験や家族、喪失を繊細に描く作風で知られる。エッセイ的要素を含む作品も多く、近年の受賞作は個人的な喪失と記憶を扱っている。
2018年、セネガル人の若い作家が、1938年に刊行された謎めいた書物とその失われた作者を追う。文学、植民地主義、記憶が交錯する長編。
失われた本と作者を追う、文学と歴史の長編。
セネガル出身の作家。若年ながら国際的評価を受け、植民地的記憶や作家の運命をめぐる文学的探求を行う。鋭い文体と豊かな知的好奇心を持つ作家として注目される。
同一の旅客機が二重に存在するという奇怪な事象を起点に、多数の登場人物の人生が交錯するSF的寓話。確率や運命、倫理を巡る思索と多層的な語りで現代社会を風刺する長篇。
フランスの作家でOulipoの関係者。実験的・遊戯的な作品から社会風刺まで幅広い作風を持ち、『L'Anomalie』で国際的な注目を浴びた。
カナダの刑務所で服役するポール・ハンセンが、自らの人生を振り返る物語。牧師の父、映画館を営む母、集合住宅での仕事、空を飛ぶ伴侶との日々が重なり、喪失と怒りに至るまでの長い時間が静かにほどかれる。
同じ世界に生きていても、人は同じ場所に住んでいるわけではない。
フランスの作家・ジャーナリスト。社会の周縁にいる人物たちへの同情的な視線と、人生の切なさを温かく描く作風が特徴である。
1990年代のフランス東部を舞台に、四つの夏のあいだに若者たちが経験する恋、退屈、怒り、変化を描く。産業の衰退にゆれる土地と青春の切実さを重ねた長編小説。
地方の停滞と青春の熱を重ね、ひとつの時代の空気を立ち上げる。
フランスの若手作家。地域社会の経済的変化と若者の成長を鋭く描く社会派作家として評価される。地方の空気感を繊細に再現する筆致が特徴。
ナチス台頭にかかわる政治家や財界人の軽率さと打算を、短い章を重ねて断片的に描く長編。歴史の背後にある権力と責任の問題を鋭くあぶり出す。
短い章の連なりが、歴史の暗部を冷たく照らし出す。
歴史的事象を文学的かつ批評的に描くフランスの作家。短い掌編的な筆致で歴史の決定的瞬間を炙り出す作風が特徴で、現代史の隠された側面を照射する。
中産階級の家庭に雇われた保母と家族のあいだに生まれる緊張を、冷ややかで切れ味のある筆致で追う心理スリラー。育児、階級差、信頼の崩壊が、悲劇へ向かって静かに収束していく。
家庭に雇われた保母をめぐる、冷徹で張りつめた心理スリラー。
モロッコ生まれのフランス語作家。短編や長編で社会的テーマを扱い、鋭い観察と緊張感のある筆致で知られる。育児や階級問題を扱った作品で国際的にも注目される。
ウィーンの一夜を舞台に、オリエンタリズムとヨーロッパの記憶をめぐって思索する長編。
眠れない夜が、文明史の層へとつながっていく。
中東や東欧文化に深い関心を持つフランスの作家。言語と文化の交差を繊細な文体で描写する長篇で知られる。学識的な教養と詩的な語りが特色。
母の記憶とジョルジュ・ベルナノスの視点を交差させながら、スペイン内戦の影と家族の物語を重ねていく。
ふたつの声が重なり、戦争と家族の痛みがひとつの物語になる。
スペイン系のルーツを持つフランスの作家。断片的な語りや証言を用いて個人の記憶と歴史的暴力を照射する作風で知られる。社会的・政治的主題を辛辣に描く。
第一次世界大戦直後を舞台に、戦場で共に生き延びた二人の元兵士アルベールとエドゥアールの友情と運命を描く歴史小説。戦争が生んだ心的外傷、戦没者記念に絡む詐欺計画を通して戦後フランスの偽善と再生を鋭く描写する。
第一次世界大戦直後を舞台に、戦場で共に生き延びた二人の元兵士アルベールとエドゥアールの友情と運命を描く歴史小説。
フランスの小説家。犯罪小説や歴史小説で高い評価を受ける。初期の犯罪シリーズで名を上げ、2013年の『Au revoir là-haut』で社会的・文学的な評価を確立した。
文明の衰退と個人の倫理をめぐる哲学的長編。コルシカの風景と歴史的モチーフを背景に、人間の責任や思想の岐路を探る静謐で厳しい筆致の作品。文明論的な視点から現代を問い直す物語が展開する。
文明の衰退と個人の倫理をめぐる哲学的長編。
フランスの作家。哲学的・倫理的な主題を扱う沈静で力強い文体が特徴。2012年に『Le Sermon sur la chute de Rome』でPrix Goncourtを受賞した。
フランスの近代史や植民地戦争、戦後の記憶を巡る野心的な長編。個人史と国家史が交錯する物語を通じて、戦争の影響と記憶の継承、暴力の連鎖を哲学的に問い直す。資料性とフィクションを織り交ぜた構成が特徴。
フランスの近代史や植民地戦争、戦後の記憶を巡る野心的な長編。
フランスの作家。教育や歴史、戦争に対する哲学的な視点を作品に取り入れることで知られる。『L'Art français de la guerre』で2011年にPrix Goncourtを受賞した。
画家と作家を巡る物語を通して、現代社会の商業化や個人の孤独、芸術の評価を風刺的に描く長編。メディアや市場が芸術に与える影響を冷徹に観察しながら、人間関係と創作の意味を問い直す作品で、幅広い議論を呼んだ。
画家と作家を巡る物語を通して、現代社会の商業化や個人の孤独、芸術の評価を風刺的に描く長編。
フランスを代表する論争的な小説家・詩人。現代社会や消費文化への批評、ユーモアと冷徹な観察を併せ持つ作風で知られる。2010年に『La Carte et le territoire』でPrix Goncourtを受賞した。
三人の異なる女性を主人公にした連作短編集で、移民や家族、暴力、孤独に直面する女性たちの生き様を冷静かつ力強い文体で描く。登場人物たちの内面と困難な現実を対照的に描写し、強さと脆さの共存を浮かび上がらせる。
三人の異なる女性を主人公にした連作短編集で、移民や家族、暴力、孤独に直面する女性たちの生き様を冷静かつ力強い文体で描く。
フランスの小説家。移民や家族関係、孤独を扱う繊細な文体で評価される。2009年に『Trois femmes puissantes』でPrix Goncourtを受賞し国際的に注目された。
戦禍のアフガニスタンの一室で、意識を失った夫の傍らにいる妻が独白を通じて内面の痛みと秘密を吐露する一人称の物語。抑圧と沈黙を破る告白を通して、女性の解放や宗教・伝統の重圧を寓意的に描き出す作品。
戦禍のアフガニスタンの一室で、意識を失った夫の傍らにいる妻が独白を通じて内面の痛みと秘密を吐露する一人称の物語。
アフガニスタン出身でフランス語で執筆する作家・映画監督。戦争と抑圧にさらされる個人の声を力強く描くことで知られる。『Syngué Sabour: La pierre de patience』で2008年のPrix Goncourtを受賞。
アメリカ南部出身の女性を主人公に、名声と愛、精神の崩壊を描く物語。実在の人物や時代背景を織り込みながら、名声の光と私生活の悲劇が交錯するさまを詩的な言語で描写し、女性の内面と時代の傷跡を浮かび上がらせる。
アメリカ南部出身の女性を主人公に、名声と愛、精神の崩壊を描く物語。
フランスの小説家。文学的実験と繊細な人物描写を特徴とし、歴史的素材を独自に再構築する作風で知られる。『Alabama Song』で2007年のPrix Goncourtを受賞した。
元親衛隊士官の視点による長大なフィクション。戦争や虐殺の現実を詳細かつ冷徹に描き、暴力と責任、道徳的堕落を問う。精緻な歴史描写と心理分析により強い衝撃を与え、出版当時大きな論争と注目を集めた問題作。
元親衛隊士官の視点による長大なフィクション。
アメリカ生まれでフランス語で執筆する作家。歴史的主題と倫理的問題を厳しく扱う作品で知られる。『Les Bienveillantes』で2006年のPrix Goncourtを受賞し、国際的議論を呼んだ。
主人公が母の家で過ごす三日間を通じ、家族関係や記憶、老いと介護、作家としての孤独をユーモアと皮肉で掘り下げる半自伝的長編。日常の会話や細部の観察から、人間関係の複雑さと温かさが浮かび上がる作品。
主人公が母の家で過ごす三日間を通じ、家族関係や記憶、老いと介護、作家としての孤独をユーモアと皮肉で掘り下げる半自伝的長編。
ベルギー生まれのフランス語作家で、ユーモアと皮肉を交えた文体が特徴。映画やエッセイも手がける。2005年に『Trois jours chez ma mère』でPrix Goncourtを受賞。
南イタリアの小さな村を舞台に、スコルタ一族の数世代にわたる運命と復興を叙事詩的に綴る家族小説。貧困と誇り、復讐と赦しが絡み合い、土地と血縁が人間の歴史を形作る様を力強い筆致と詩的な風景描写で描き出す。
南イタリアの小さな村を舞台に、スコルタ一族の数世代にわたる運命と復興を叙事詩的に綴る家族小説。
フランスの劇作家・小説家。詩的で叙事的な作風を持ち、民族性や土地の記憶を巡る物語で評価される。『Le Soleil des Scorta』で2004年のPrix Goncourtを受賞。
ベルトルト・ブレヒトをめぐるフィクションで、劇作家とその周辺の人々の愛憎や創作の葛藤を史実と虚構を交えて描く。政治と芸術、個人の道徳性が交差する時代を背景に、人物の内面と時代の空気を繊細に再現する歴史小説。
ベルトルト・ブレヒトをめぐるフィクションで、劇作家とその周辺の人々の愛憎や創作の葛藤を史実と虚構を交えて描く。政治と芸術、個人の道徳性が交差する時代を背景に、人物の内面と時代の空気を繊細に再現する歴史小説。
フランスの作家。小説や戯曲を手がけ、歴史的人物や文化的背景を題材にした作品で知られる。2003年に『La maîtresse de Brecht』でPrix Goncourtを受賞。
断章的な短文やエッセイを集めた作品集。記憶や音楽、歴史的な人物へのまなざしを通じて、人間の存在や声を静かに描写する随想的な構成が特徴である。
断章的な短文やエッセイを集めた作品集。
断章的で詩的な文体を特徴とするフランスの作家。随想や小説を通じて記憶や声を探求する作品を多く発表している。
16世紀におけるフランス人のブラジル植民の試みと挫折を背景に、冒険・宗教・権力闘争を織り交ぜて描く歴史小説。実在の出来事や人物を取り込みつつ植民の光と影を描出する。
16世紀におけるフランス人のブラジル植民の試みと挫折を背景に、冒険・宗教・権力闘争を織り交ぜて描く歴史小説。
国際的な経歴を持つフランスの作家で、歴史小説や国際問題をテーマにした作品で知られる。
実在の歌手・女優イングリッド・カヴェンを題材にした伝記的フィクション。芸術家の公的イメージと私生活の交錯を描き出す。
実在の歌手・女優イングリッド・カヴェンを題材にした伝記的フィクション。
フランスの作家。文化人や芸術家を題材にした作品で知られる。
心臓病を告げられた男が、アートの取引と北極への旅を通して自分の人生を組み替えていく小説。
危うい身体が、予期しない遠回りへと主人公を押し出す。
フランスの作家。簡潔で軽妙な文体と独自の視点で知られる現代小説家。
告白や密かな告知を通じて人間関係や欲望、文化的対立を描く小説。多様な声を織り交ぜた語りが特徴である。
告白や密かな告知を通じて人間関係や欲望、文化的対立を描く小説。
フランスの小説家。人間の内面や文化的摩擦を題材にした作品で知られる。
1997年のパリを舞台に、歴史と現在が交差する戦いの記憶を描く長編小説。
戦いの記憶が、都市の現在を揺さぶる。
フランスの作家。歴史を題材にした小説や風刺を交えた作風で知られる。
沖縄戦で父を失った少女ローラが、零戦の轟音に取りつかれながら、家族の秘密へ近づいていく長編小説。戦争の記憶と喪失感が、執着として静かに長く残る。
零戦の轟音が昼も夜も彼女を追い、沈黙していた過去を少しずつ暴いていく。
フランスの小説家・劇作家。人間関係や喪失、歴史的出来事が個人に与える影響を繊細に描く作風で知られる。
フランス人の祖母シャルロットの記憶を軸に、ロシアとフランスの歴史的な往還をたどる自伝的小説。断片的な回想が重なり、故郷、移動、記憶の感触が夢のように立ち上がる。
記憶の断片が、ロシアとフランスを夢のようにつなぐ。
ロシア出身でフランス語で執筆する作家。記憶や郷愁、文化的アイデンティティを主題にした作品で知られる。
フランスの小説家。1994年に『Un Aller simple』でPrix Goncourtを受賞した。
19世紀のレバノンの小さな村を舞台に、若者タンニオスの生涯とその死の謎を中心に据え、伝説と政治的対立を織り交ぜながら個人の運命と共同体のアイデンティティを描く歴史小説。
19世紀のレバノンの小さな村を舞台に、若者タンニオスの生涯とその死の謎を中心に据え、伝説と政治的対立を織り交ぜながら個人の運命と共同体のアイデンティティを描く歴史小説。
レバノン生まれのフランス語作家。歴史やアイデンティティを主題とした作品で国際的に知られる。
『Texaco』はマルティニークのスラム地区「Texaco」を舞台に、住民たちの語りと証言を通して植民地主義の歴史、抵抗と再生、地域共同体の記憶を編み上げる多声的長編。歴史と個人史を重ね合わせた叙述が評価された傑作である。
『Texaco』はマルティニークのスラム地区「Texaco」を舞台に、住民たちの語りと証言を通して植民地主義の歴史、抵抗と再生、地域共同体の記憶を編み上げる多声的長編。
マルティニーク出身の作家。クレオール文学を代表する一人で、口承的語りや多声的な構成を用いて植民地主義、アイデンティティ、地域の記憶を描く。1992年に『Texaco』でゴンクール賞を受賞した。
『Les Filles du Calvaire』は都市に生きる女性たちの群像劇を描き、現代社会の矛盾や人間関係の微妙な機微を洒落と辛辣さを交えて描く作品。観察眼の鋭さと語りの軽妙さが際立つ。
『Les Filles du Calvaire』は都市に生きる女性たちの群像劇を描き、現代社会の矛盾や人間関係の微妙な機微を洒落と辛辣さを交えて描く作品。
フランスの作家・ジャーナリスト。風刺とユーモアを交えた文体で都市生活や人間関係を描く。1991年に『Les Filles du Calvaire』でゴンクール賞を受賞した。
『Les Champs d'honneur(栄光の野)』は、田舎の家族史を通して第一次世界大戦の影響を描く叙事的長編。回想と断片化された記憶を用いながら、戦争が日常と家族にもたらす喪失と変容を静かに描き出す。
『Les Champs d'honneur(栄光の野)』は、田舎の家族史を通して第一次世界大戦の影響を描く叙事的長編。
フランスの小説家。家族史や戦争の記憶を繊細に描く作風で知られ、1990年に『Les Champs d'honneur』でゴンクール賞を受賞した。記憶と郷里を巡る叙事的な語りが特徴。
『Un grand pas vers le Bon Dieu』は、信仰や救済、社会的偽善を背景に、個人の選択と倫理を問う長編。ユーモアと風刺を織り交ぜながら人間の本質をあぶり出す語り口が特徴的である。
『Un grand pas vers le Bon Dieu』は、信仰や救済、社会的偽善を背景に、個人の選択と倫理を問う長編。
フランスの小説家・脚本家。犯罪や社会の周縁を描く作品で知られ、ブラックユーモアや人間観察に定評がある。1989年に『Un grand pas vers le Bon Dieu』でゴンクール賞を受賞した。
『L'Exposition coloniale(植民地万国博覧会)』は、植民地主義とその文化的遺産を題材に、過去の「展示」が現代に残した軋轢や記憶を風刺的かつ思索的に再検討する作品。歴史と個人の物語を重ね合わせながら文化衝突を描く。
『L'Exposition coloniale(植民地万国博覧会)』は、植民地主義とその文化的遺産を題材に、過去の「展示」が現代に残した軋轢や記憶を風刺的かつ思索的に再検討する作品。
フランスの作家・論客で、歴史や経済、文化を題材に多様な著作を発表する。風刺と知的な視点を併せ持つ文章で知られ、アカデミー・フランセーズの会員でもある。1988年に『L'Exposition coloniale』でゴンクール賞を受賞した。
『La nuit sacrée(神聖な夜)』は、アイデンティティとジェンダー、伝統と近代の衝突をめぐる小説で、前作『L'Enfant de sable(砂の子)』の続編にあたる。魔術的リアリズムの手法で主人公の自己回復と社会的圧力を描き出す。
『La nuit sacrée(神聖な夜)』は、アイデンティティとジェンダー、伝統と近代の衝突をめぐる小説で、前作『L'Enfant de sable(砂の子)』の続編にあたる。
モロッコ出身のフランス語作家。移民、アイデンティティ、ジェンダー、宗教をテーマに、詩的かつ政治的な作品を発表。魔術的リアリズムと社会批評を融合させた作風で知られる。1987年に『La nuit sacrée』でゴンクール賞を受賞。
『Valet de nuit(夜の従者)』は、夜間に働く人々の視点を通して孤独や社会の周縁にいる人々の日常と尊厳を描く作品。静謐な描写と人間観察に重きが置かれており、普遍的な人間像を繊細に掬い上げる。
『Valet de nuit(夜の従者)』は、夜間に働く人々の視点を通して孤独や社会の周縁にいる人々の日常と尊厳を描く作品。
フランスの小説家。静かな筆致で人物の内面と日常の細部を描く作風で知られる。1986年に『Valet de nuit』でゴンクール賞を受賞した。
暴力的な出生と家族の断絶にさらされる少年ルドの悲劇を通して、欲望と拒絶の残酷さを描く小説。
生まれた瞬間から、少年の運命は壊れた家族の中で揺れ続ける。
フランスの小説家。ブルターニュの文学的家系に生まれ、家族や郷土をめぐる冷徹で鋭い筆致が特徴。1985年に『Les Noces barbares』でゴンクール賞を受賞し国際的に知られるようになった。
『L’Amant(愛人)』は植民地インドシナを舞台とした半自伝的小説。若いフランス人少女と年上の中国系実業家との情熱的かつ禁忌めいた関係を、貧困や階級差、記憶の断片を通して抒情的に描き出す。欲望と記憶、植民地主義の影響が主題。
記憶の断片が、禁じられた関係の輪郭を浮かび上がらせる。
フランスの作家・映画監督。詩的で断片的な文体と記憶や欲望をめぐる私的な主題で知られる。自伝的要素の強い作品を多く発表し、1984年『L'Amant』でゴンクール賞を受賞。
Frédérick Tristan の『Les égarés』は、誘惑、自己同一性、戦前ヨーロッパの陰影を織り込む小説。
迷子たちの物語は、そのまま自己探求の物語になる。
フランスの小説家・詩人。幻想的で象徴的な作風を持ち、宗教的・神話的モチーフを取り入れた詩的な長編で知られる。1983年に『Les égarés』でゴンクール賞を受賞した。
天使や宗教的な象徴を媒介に欲望や救済、芸術家の孤独を描く文学的長編。詩的なイメージと伝統的モチーフの再解釈を通じて人間の内面を探る作品。
天使や宗教的な象徴を媒介に欲望や救済、芸術家の孤独を描く文学的長編。
フランスの作家。芸術や美学、欲望を主題にした文学性の高い作品で知られる。
回想的要素を含む長編で、個人の愛情や喪失、歴史的背景が絡む人間ドラマを描く。著者の外地経験や家族関係が物語に深みを与える叙述が特徴的。
回想的要素を含む長編で、個人の愛情や喪失、歴史的背景が絡む人間ドラマを描く。
フランスの作家・評論家。外地での経験を背景にした記述と回想的な物語構成が特徴。
同性愛や孤独、愛と死を繊細に描く心理劇。登場人物の内面を通じて社会の視線や個人の孤立を描き出し、感情の機微に焦点を当てた作品。
同性愛や孤独、愛と死を繊細に描く心理劇。
フランスの作家。主に同性愛や孤独をテーマにした繊細な心理描写で知られる。
アカディア人たちが故郷アカディアへ戻るための長い旅路を描く叙事詩的歴史小説。集団の記憶や文化的な抵抗、生存と共同体の再生が方言やユーモアを交えて描かれる大河的作品。
アカディア人たちが故郷アカディアへ戻るための長い旅路を描く叙事詩的歴史小説。
カナダ(アカディア出身)の作家。アカディア文化や方言を活かした叙事的作品で国際的にも評価される。
記憶喪失の主人公が自らの過去と本名を探して手がかりを追うミステリ風の物語。都市の路地や痕跡を辿りながら、記憶とアイデンティティの脆さや戦後社会の影を静かに掘り下げる。
記憶喪失の主人公が自らの過去と本名を探して手がかりを追うミステリ風の物語。
フランスの作家。記憶とアイデンティティを主題にした静謐な作風で知られ、後にノーベル文学賞受賞者となった。
個人の苦悩と倫理的葛藤を軸にした心理小説。主人公の内面を丹念に掘り下げ、現代社会における孤独や救済の可能性を探る叙述が特徴で、登場人物の心の闇と復興を描く。
個人の苦悩と倫理的葛藤を軸にした心理小説。
フランスの作家・脚本家。人間心理の掘り下げや道徳的葛藤を扱う作品で知られる。
熱帯の色彩と植民地後の空気をまとう、バロックで官能的なフランス小説。
フランボワイヤンの木が、物語の奔流を象徴する。
フランスの作家。官能的で色彩豊かな描写を特徴とする作品群で知られる若手作家の代表作で受賞した。
パリのアパルトマンを舞台に、モモとマダム・ロザの暮らしを通して生の尊さを描く小説。
パリのアパルトマンを舞台に、モモとマダム・ロザの暮らしを通して生の尊さを描く小説。
『エミール・アジャール』はロマン・ガリが用いた筆名として知られる。ペンネームによる受賞とその後の正体問題で注目を集めた。
高学歴の青年 Aimery と、静かな佇まいの Pomme のあいだにある埋めがたいずれを描くフランス小説。愛情と階層差が痛切に響く。
静かな痛みを残す、階層と愛情の小説。
フランスの作家。繊細な心理描写で知られ、社会的疎外や個人の内面に焦点を当てた作品を発表している。
圧倒的な父親の存在が一家に与える影響を描く私小説的長編。権威的で暴力的な父と家族の軋轢を通じ、抑圧や恐怖、愛憎が交錯する家庭の闇を冷静かつ力強い筆致で描く。
圧倒的な父親の存在が一家に与える影響を描く私小説的長編。
スイスの作家。家族や記憶をめぐる作品で知られ、個人的な経験を素材にした深い心理描写が特徴。
地方社会を舞台に、宿命的な対立と人間関係の緊張を描く物語。象徴的な描写を通じて運命や復讐、孤独のテーマが展開される。
地方社会を舞台に、宿命的な対立と人間関係の緊張を描く物語。
フランスの作家。1972年に『L'Epervier de Maheux』でゴンクール賞を受賞した。地方社会や宿命的な人間関係を描くことが多い。
日常の些細な過ちや人間の愚かさをユーモアと皮肉を交えて描く作品。軽妙な語り口で社会や個人の行動を観察する。
日常の些細な過ちや人間の愚かさをユーモアと皮肉を交えて描く作品。
フランスの作家。1971年に『Les Bêtises』でゴンクール賞を受賞した。機知に富んだ作風で知られる。
第二次世界大戦前後を背景に、主人公の内面と悪の誘惑を神話的モチーフを通して描く長編。寓意的な構造と哲学的な問いが作品を貫く。
第二次世界大戦前後を背景に、主人公の内面と悪の誘惑を神話的モチーフを通して描く長編。
フランスの作家。神話的・哲学的な手法で知られ、1970年に『Le Roi des Aulnes』でゴンクール賞を受賞した。
パリの若いモデル Creezy と既婚の男の短く激しい関係を描く、Félicien Marceau の1969年の受賞作。きらめく都市の速度感と、会話の隙間ににじむ空虚さを重ねながら、恋が破局へ向かう過程を鋭い文体で追う。
華やかさと空虚さが同じ速度で押し寄せる、Prix Goncourt 受賞の恋愛小説。
フランスの劇作家・小説家。1969年に『Creezy』でゴンクール賞を受賞した。都会的な人間関係や社会風俗を題材にすることが多い。
冬の厳しさのなかで家族と共同体の裂け目をたどる、ベルナール・クルヴェルの大河小説。
冬の厳しさのなかで家族と共同体の裂け目をたどる、ベルナール・クルヴェルの大河小説。
フランスの小説家。温かみのある田園的描写と人間味あふれる人物造形で知られ、1968年に『Les fruits de l'hiver』でゴンクール賞を受賞した。
社会の周縁に生きる人物たちの孤独や欲望を、幻想的かつ官能的な文体で描く長編。夢と現実が交錯し、内面世界が耽美に表現される。
社会の周縁に生きる人物たちの孤独や欲望を、幻想的かつ官能的な文体で描く長編。夢と現実が交錯し、内面世界が耽美に表現される。
フランスの作家。幻想的で耽美的な作風を持ち、1967年に『La Marge』でゴンクール賞を受賞した。
シチリアを背景に、家族、結婚、帰属の感覚が揺らぐなかで、記憶と忘却、故郷への引力が物語を引っ張っていく長編。個人の運命と土地の歴史が重なり合い、 exil の感情を色濃く描き出す。
忘れたいのに忘れられない土地が、人物たちを静かに引き戻す。
フランスの作家・ジャーナリスト。1966年に『Oublier Palerme』でゴンクール賞を受賞した。国際的主題や歴史的背景を扱うことが多い。
自分の人生だけでなく母の人生にも深く結びついた記憶を、語り手がたどり直していく自伝的長編。幼少期から青年期、そして母との複雑で密接な関係を通して、自分が何者かを探し続ける物語になっている。
母との結びつきのなかで、自分の過去と源泉をたどり直す。
フランスの作家。1965年に『L'Adoration』でゴンクール賞を受賞した。感情や内面描写に定評がある。
権力や暴力、国家と個人の関係を描く社会派長編。植民地問題や政治的緊張を背景に、人間の倫理的葛藤が浮き彫りになる作品。
フランスの作家。1964年に『L'Etat sauvage』でゴンクール賞を受賞した。政治的・社会的主題を扱う作品で知られる。
海が引いた後の沿岸コミュニティを舞台に、人間関係と記憶、喪失を繊細に描く長編。自然の変動が登場人物の生き方や共同体の変容を浮き彫りにする。
フランスの作家。1963年に長編『Quand la mer se retire』でゴンクール賞(Prix Goncourt)を受賞した。
ホロコーストの生存者が、日常を取り戻そうとしながらも、喪失と記憶に引き戻されていく姿を描く小説。生き延びた後に続く時間の重さが、静かな文体で刻まれる。
生き残ったあとにも続く、記憶と孤独の時間を見つめる。
ポーランド出身でフランス語で執筆した作家。ホロコースト体験に基づく深い文学で知られ、1962年に『Les bagages de sable』でPrix Goncourtを受賞。戦争と記憶をめぐる作品群が高く評価された。
四人の殺人者が独房で互いの過去を語り合うなか、真実は少しずつずれながら浮かび上がる。罪と告白、暴力と連帯が張りつめた空気の中で交差する、ジャン・コーの初期代表作。
閉ざされた独房で、四人の男の記憶と虚偽が静かにぶつかり合う。
フランスの作家・ジャーナリスト。小説や評論で宗教・倫理・暴力などを鋭く考察する作風で知られ、1961年に『La pitié de Dieu』でPrix Goncourtを受賞した。
追放された詩人オウィディウスの視点で、トミスでの晩年を記録する体裁の歴史小説。故郷から切り離された者の孤独と、異郷で生き直そうとする内面の変化が、静かな文体で描かれる。
追放の果てにあるのは、ただの悲嘆ではなく、世界の見え方そのものの変化だった。
ルーマニア出身の作家で、亡命と文化的アイデンティティを巡る作品で知られる。1960年に『Dieu est né en exil』でPrix Goncourtを受賞したが、政治的背景から議論を呼んだことでも知られる。
ユダヤ人一家の世代史を通じてホロコーストと信仰、正義を問う作品。被害の記憶と宗教的思索を融合させた壮大な物語で、倫理的・哲学的な含意を持つと評された。
フランスの作家。ユダヤ人の歴史・記憶をテーマにした作品で知られ、文学的かつ宗教的な問いを深く掘り下げる筆致が特徴。1959年に『Le dernier des Justes』でPrix Goncourtを受賞した。
歴史的な外交交渉を題材にした歴史小説。権力者や交渉者の心理と戦略を緻密に描写し、妥協と誇り、国家と個人の利害がいかにせめぎ合うかを物語る作品である。
ベルギー出身の作家。歴史や外交を題材にした作品で知られ、政治的駆け引きや人間心理を繊細に描写する作家として評価された。1958年に『Saint-Germain ou la négociation』でPrix Goncourtを受賞した。
社会的規範と個人の欲望が衝突する状況を鋭く描く作品。権力、暴力、倫理の絡み合いを通じて人間の本性と法の意味を探る実存的な問題作で、冷徹な人物描写が光る。
フランスの作家・評論家。鋭い社会分析と人物描写に定評があり、1957年に『La Loi』でPrix Goncourtを受賞。権力や欲望、倫理の側面を抉る作風が特徴である。
アフリカを舞台に、象の保護をめぐる理想主義者たちの闘いを描く長編。植民地主義や政治的利害、倫理的ジレンマを背景に、人間の尊厳や連帯の可能性を問う壮大な物語である。
フランスの小説家・外交官。本名ロマン・カチェフ(Roman Kacew)。多彩な経歴と豊かな物語性で知られ、1956年に『Les racines du ciel』でPrix Goncourtを受賞。後にエミール・アジャー名義でも受賞するなど文学的変幻自在さを示した。
家族史と個人の信仰・道徳の葛藤を扱う長編。歴史的背景の変化が登場人物に及ぼす影響を丹念に描き、アイデンティティや世代間の緊張を通じて、移民としての経験と共同体の揺らぎを浮かび上がらせる。
移民として生きる家族の記憶と葛藤を、静かな筆致でたどる。
フランスの作家。宗教的・道徳的なテーマを扱う作品があり、個人と家族をめぐる深い心理描写で知られる。1955年に『Les eaux mêlées』でPrix Goncourtを受賞した。
戦後パリの知識人たちの恋愛、友情、政治的対立を、複数の視点から立体的に描く大作。個人の欲望と公共的責任が交錯し、同時代の思想と空気が濃く漂う。
戦後フランスの思想と感情が、ひとつの群像劇として噴き出す。
フランスの哲学者・作家。実存主義を代表する思想家であり、フェミニズムや政治についての著作でも知られる。1954年に長編『Les Mandarins』でPrix Goncourtを受賞した。
動物や自然を通して、人間の文明が抱える矛盾と脆さを照らし出す短編集。観察の細やかさと哲学的な省察が重なり、戦後文学らしい不穏さを宿している。
自然を見つめるまなざしが、そのまま人間への問いに変わる。
フランスの作家・エッセイスト。自然や動物を題材にした作品で知られ、観察的で哲学的な筆致が特徴。1953年に『Les Bêtes』でPrix Goncourtを受賞し、人間と自然の関係を鋭く描き出した。
『Léon Morin, prêtre』は、占領下のフランスで、若い未亡人バルニーが一人の司祭との対話を通して信仰と欲望、理性と揺らぎを見つめ直していく物語。宗教的な確信と個人的な感情が緊張をはらみながら交差し、静かな場面のなかに強い心理のうねりがある。
信仰と欲望がぶつかり合う会話のなかで、女性の内面が揺れ続ける。
ベルギー系フランス語作家。戦時期と人間の精神性を掘り下げる作品で知られ、1952年に『Léon Morin, prêtre』でゴンクール賞を受賞した。
閉ざされた海辺の国境地帯を舞台に、待機と緊張の時間を通して権力、時間、行動と不作為の意味を探る寓話的長編。幻想性の強い語りと象徴的な風景が、歴史の気配を詩的に立ち上げる。
海と国境が、沈黙のうちに人間の選択を試す。
本名はルイ=ポワリエともされるフランスの小説家。幻想的かつ詩的な文体で知られる。1951年に『Le Rivage des Syrtes』でゴンクール賞に選ばれたが、同賞の受賞を辞退したことで有名である。
文明化された規範の外側で噴き出す欲望と暴力を、戦後の不穏な空気の中で描く小説。人間関係のねじれと道徳の限界が、象徴的で濃い文体で浮かび上がる。
野性の衝動が、戦後の空気の中で人間関係を引き裂く。
フランスの作家。社会や人間の根源的な側面を鋭く描く作品で知られ、1950年にゴンクール賞を受賞した。
ダンケルク撤退の混乱のなかで、取り残された兵士たちが飢えと恐怖、偶然の連帯のあいだをさまよう。戦闘そのものよりも、敗走が生む消耗と不安を、切迫した手触りで描く戦争小説。
撤退の海辺で、兵士たちは生き延びることだけを考える。
フランスの小説家。戦争や歴史を題材にした作品で国際的にも知られる。リアリズムと人間描写を重視する作風が特徴。
1915年、シュドルー家とラ・モヌリー家はフランソワとジャクリーヌの結婚で結びつき、そこから金融、政治、名声をめぐる競争が動き出す。戦間期フランスを背景に、家族の利害と個人の野心がぶつかり合うなかで、支配層の秩序が静かに崩れていく。
権力と富が交差する一家の運命を通して、戦間期フランスの上流社会を冷徹に描き出す。
フランスの小説家。家族や権力を主題にした大作で知られ、詳細な社会描写と人間心理の洞察に定評がある。
1942年、占領下のフランス。ピレネーの町サン・クラーで、17歳のフランシスは逃亡者や抵抗運動に関わる人々を助けながら、町の中に潜む協力と裏切りの気配に向き合う。静かな地方都市を舞台に、戦時下の倫理の揺らぎを描く作品。
静かな町の表面の下で、占領と裏切りの緊張が少しずつ広がっていく。
フランスの小説家。鋭い風刺と社会観察を特徴とする作風で知られ、戦後のフランス社会を批評的に描く作品によって評価された。
戦後まもないフランスで、ある労働者の生活と感情の揺れをたどりながら、殺人に至るまでの過程を追う小説。現実の事件を思わせる題材をもとに、貧困や嫉妬、孤立が人を追い詰めていく様子を冷静に描く。
日常の崩れがそのまま事件へつながっていく過程を、骨太に追う1946年のGoncourt受賞作。
フランスの作家・文芸評論家。劇作や批評でも活動し、社会的な出来事や人間心理を題材とした作品で知られる。
ドイツ占領下の村での暮らしを記録的に描いた作品。恐怖や沈黙、協力と抵抗のあわいにある日常を通して、共同体が戦時下でどう揺らぐかを静かに掘り下げる。
占領下の村で、人々の沈黙とささやかな抵抗をたどる一篇。
フランスの作家・評論家。文学や映画の批評でも知られる。自身の経験を基に占領期の記録的叙述を行った作品でゴンクール賞を受賞した。
日常の些細な出来事や過失が引き起こす連鎖反応を描く短篇的作品。皮肉とユーモアを帯びた筆致で、戦時下や困難な時代の人間関係や価値観の歪みを浮き彫りにする。
ロシア生まれでフランスで活躍した作家。戦時下の人間像や日常の機微を描き、1944年に『Le premier accroc coûte 200 Francs』でゴンクール賞を受賞し、同賞の初の女性受賞者となった。
理想を語る男と、それを受け止めきれない村人たちのやり取りを通して、信仰と希望、幻想と現実の境目を問い直すフランス小説。静かな寓話性の中に、救済への欲求と幻滅が交差する。
理想を語る声が、村の空気を少しずつ変えていく。
フランスの作家。詩的かつ哲学的な作風で知られ、人間の存在や内面の探求を題材にした作品を多く手がけた。1943年に『Passage de l'Homme』でゴンクール賞を受賞した。
子どものように無垢でありながら、貧しさや喪失にさらされる幼年期を描く長編。日常の困難と記憶の揺らぎを通して、ひとりの子どもが世界を受け止めるかたちを探る。
無垢さのままでは生きられない時代に、子どもの感受性が静かに輪郭を得ていく。
フランスの作家。若者や労働者、幼年期の感受性を繊細に描く作風で知られ、感情の機微を捉えた叙情的な作品を残した。
農村と土地に根ざした視点から、戦時下フランスの現実と精神を見つめる作品。生活の感触、季節の移ろい、農民の倫理が重なり、個人の回想を越えてフランス社会の輪郭が立ち上がる。
農村の時間を通して、戦時下フランスの姿を見つめ直す。
オーヴェルニュ地域を題材に民俗や自然、地方文化を描いた作家。地域の伝承や生活を尊重し、温かみのある筆致で知られる。
第二次世界大戦期のフランスの市民生活と混乱を記録した回想的ノンフィクション。戦争による生活の断絶や避難、家族の困難、社会的変容を冷静な筆致で綴り、当時の実像を伝える。
フランスの作家。本作は第二次世界大戦の影響で遅れて発表・受賞され(1946年発表)、戦時下の生活を記録した回想録として評価された。
上流家庭ボスダル家のなかで、金銭的には恵まれながら愛情に乏しい子どもたちの息苦しさを描く連作長編の一部。中心人物アニエスの反発と自立への渇望が、家族の歴史の厚みの中で立ち上がる。
裕福であることと満たされることは、同じではない。
フランスの作家。上流社会や家族関係を描いた作品で知られる。社会的変化や階級の問題に着目した繊細な人物描写が特徴。
母と三人の姉妹に囲まれた青年が、愛情と支配、依存と劣等感のあいだで揺れながら自分の居場所を失っていく心理小説。閉ざされた家族空間のなかで、人間関係の微妙な歪みがじわじわと濃くなる。
閉ざされた家のなかで、愛情はいつのまにか支配へ変わる。
ロシア系フランス人の作家・伝記作家。長年にわたり多作で知られ、人間ドラマや歴史的人物の伝記など幅広い題材を手がけた。
共産主義への献身が、偽りの身分や自己演出を通して崩れていく過程をたどる連作小説。政治的理想にのめり込んだ人物たちの葛藤と失望を、冷ややかで鋭い視線で描く。
理想が現実に裏切られるとき、人は何を名乗るのか。
ベルギーのフランス語作家。社会的・政治的テーマを扱い、1937年に『偽造パスポート』でゴンクール賞を受賞した。ゴンクール賞の初の外国人受賞者とされる。
アントワープを舞台に、暴力的な夫から逃れた若い女性カレリーナと、彼女を救った男の関係を軸に、愛と欲望、労働と信仰の揺れを描く。人間が残す痕跡への執着も作品を貫く。
救済の物語が、やがて深い愛着と痕跡への願いへ変わっていく。
フランスの社会派作家。労働者や下層民衆の生活を題材に、信仰や倫理、社会問題を織り交ぜて描く作品で知られる。
スペインの闘牛の世界を背景に、観衆の熱気、儀式化された暴力、そして闘牛士たちの危うい誇りを描く。生と死の境界が、きわめて濃密な空気の中で立ち上がる。
闘牛場の熱狂が、運命の気配をいっそう濃くする。
フランスの作家。土地の風土や伝統を背景に人間の情熱や運命を描く作風で知られる。スペイン文化や闘牛を題材にした作品群が評価された。
戦争で消耗した男たちのあいだに、粗野だが強い存在感を放つ指揮官コンナンが立ち上がる。前線の空気と兵士同士の忠誠が、緊張感のある群像劇として描かれる。
戦争が、男たちの忠誠と疲弊をあぶり出す。
フランスの小説家。兵士や海、戦争体験を主題に人間性の深層を描くことに長ける。戦争の倫理や暴力の帰結を冷徹に描写した作品で評価を得た。
1927年の上海蜂起を背景に、革命運動に関わる人々の連帯と恐怖、行動と犠牲を描く。歴史の大きなうねりのなかで、個人が何を選ぶかを問う作品。
上海の革命が、人物たちの選択を極限まで追い込む。
20世紀フランスを代表する作家・思想家。植民地や戦争、革命を主題に人間存在を問い続け、後に文化相も務めた。1933年の『人間の条件』で国際的評価を確立。
大きな財産と家庭内の権力関係を抱えた一族に、隠された娘の存在が割り込み、平衡を崩していく。ブルジョワ家庭の内部に潜む冷たさと暴力を精密に描いた長編。
隠された娘の出現が、一族の均衡を崩していく。
フランスの小説家。1932年にPrix Goncourtを受賞し、選考を巡って論争を呼んだことでも知られる。
ひとりの女性をめぐって三人の男の感情が交差し、愛情と欲望、理想と失望のすれ違いが描かれる。恋愛小説でありながら、心理の揺れそのものを丁寧に追う。
ひとりの女性をめぐる感情の交錯が、関係を少しずつ崩していく。
フランスの作家。恋愛や人間関係を主題とする作品を執筆し、1931年にPrix Goncourtを受賞した。
マレーシアのジャングルを背景に、植民地の土地で働く男の孤独と変化を描く。風景そのものが物語を押し進め、旅の記録と内面の小説が重なり合う。
ジャングルは、異国への旅を自己変革の物語へ変えていく。
フランスの作家。熱帯や植民地を舞台にした作品で知られ、自然描写と社会的緊張を描き出す文学性で1930年にPrix Goncourtを受賞した。
若い省察者の都会生活と家庭の軋みをたどりながら、欲望と道徳、家族と社会の間に生まれる緊張を描く長編。静かな文体のなかに、関係の亀裂が鋭く刻まれる。
家庭の亀裂と都会の空気が、ひとりの青年を追い詰める。
フランスの小説家・批評家。哲学的・美学的な主題を扱う作品で知られ、1929年にPrix Goncourtを受賞した。
カナダの広大な大地を背景に、男が自分の過去をたどり直す物語。冒険譚の勢いと内省が重なり、北方の風土が記憶や関係を形づくっていく。
大地の広がりのなかで、ひとりの男が自分の来歴を読み直す。
フランスの作家。回想的な長篇やノスタルジックな筆致で知られ、1928年にPrix Goncourtを受賞した。
ノルウェーを舞台に、若い劇作家ジェロームの旅と恋、そして彼が抱えていた北方への憧れと現実のずれを軽やかな風刺で描く初期長編。
北への旅が、理想化された世界と現実のずれをあらわにする。
フランスの作家。旅行や異地の風景を題材に詩的な文体で物語を紡ぐ作家で、1927年にPrix Goncourtを受賞した。
海軍士官の妻ヘレーヌ・ソレが、継息子への禁じられた感情に追い詰められていく。神話的なモチーフを借りながら、抑え込まれた欲望が家庭の内部で悲劇へ変わる過程を描く心理小説。
抑え込まれた欲望が、静かな家の中で悲劇に変わる。
フランスの作家。劇的かつ心理的な筆致を特徴とし、古典的主題を現代的に再解釈する作品で知られる。1926年にPrix Goncourtを受賞した。
ソローニュの密猟者ラボリオを中心に、自然の息づかいと社会の秩序とのぶつかり合いを描く長編。自由を求めて法や慣習に逆らう男の姿が、風景描写の細やかさとともに立ち上がる。
森に生きることを選んだ男が、法と慣習に追われる。
フランスの小説家。田園や狩猟を題材にした作品で知られ、自然描写と人間の内面描写に定評がある。『Raboliot』でPrix Goncourtを受賞した。
戦後のパリを描く「Le Chèvrefeuille」、ドイツでの捕虜体験を語る「Le Purgatoire」、古典テクストを翻訳的に扱う「Le Chapitre XIII」からなる三部作。回想、寓意、文学的参照が重なり合う。
三つの書物が一つの受賞作として記憶される、特異なゴンクール作。
フランスの作家。寓意的・宗教的モチーフを用いた詩的な短編や連作で知られ、1924年にPrix Goncourtを受賞した。
地方都市を舞台に、病的な情念や社会の不安を通して個人と共同体の断絶を描く長編。象徴的な風景描写と心理の掘り下げが印象的である。
近代化がもたらす精神の不調を、象徴的な筆致で掘り下げる。
フランスの作家。象徴的で詩的な描写を特徴とし、1923年にPrix Goncourtを受賞した。風景描写と心理描写に定評がある。
「月のビトリオール」と「肥満者の殉教」という二つの小説が対になって受賞した例。風刺、社会批評、ユーモアを通して、人間の滑稽さと残酷さを浮かび上がらせる。
二作の小説が並んで受賞した、珍しい年の記録。
フランスの作家・ジャーナリスト。風刺や社会批評を含む作品で知られる。
『バトゥアラ』は、仏領赤道アフリカを舞台に、バンダの首長バトゥアラの日常と部族社会の緊張を描きながら、植民地支配の欺瞞を告発する小説です。自然描写の濃密さと政治的な怒りが重なり、ゴンクール賞受賞作として今も読み継がれています。
植民地支配の影のなかで揺れる共同体を、ひとりの首長の視点から濃密に描いた一冊。
フランスの作家。植民地主義に批判的な視点を持つ作品で国際的に注目された。
若いマドレーヌは、未亡人の農夫ミシェル・コルディエの家で子どもたちの世話と家事を担い、やがて家族のように深く結びついていく。しかし、嫉妬深い旧家人ボワジローの敵意と、カトリック、離脱派、プロテスタントがせめぎ合う村の緊張が、彼女の居場所を少しずつ追い詰めていく。
献身は、閉じた村の偏見と嫉妬のなかで、やがて行き場を失っていく。
フランスの小説家。郷土色豊かな作風で知られ、地方社会と人間関係を描く作品が評価された。
『失われた時を求めて』第二篇にあたる『花咲く乙女たちのかげに』は、バルベックでの滞在を軸に、語り手が少年期の憧れから青年期の自己認識へ移っていく過程を描く。海辺の風景、スワン家の社交、エルスチールとの出会いが重なり、記憶と欲望、芸術へのまなざしが少しずつ形を取っていく。
海辺の夏、社交のざわめき、記憶のゆらぎが、ひとりの青年の感受性を形づくる。
フランスの小説家。長篇『失われた時を求めて』で知られ、記憶と時間を巡る細密な心理描写が特徴。
戦争が個人と社会の倫理や文化に及ぼす影響を考察する長編。医師としての視点を交え、人間の苦悩と文明の意味を問い直す。
戦争のあとに残るものを、文明という語から問い直す。
フランスの医師で作家。戦時や文明の問題を主題にした作品群で知られる。
戦時の情熱と献身を主題にした長編。個人の犠牲と公共の理想のあいだで揺れる感情を、熱気のある筆致で描き出す。
戦時の高揚と自己犠牲を前景化した、1917年の受賞作。
フランスの作家。戦時期・愛国心を主題にした文学作品で知られる。
第一次世界大戦の塹壕生活を生々しく描いた反戦小説。疲労、恐怖、連帯、死の気配を冷徹でありながら同情的な筆致で綴る。
戦争の虚無を、兵士たちの身体感覚から描き切る。
フランスの小説家・ジャーナリスト。自身の戦争体験を基にした作品『Le Feu』で知られ、反戦文学の重要人物と見なされる。
兵士ガスパールを中心に、戦場での出来事や断片的な体験を通して戦争の非人間性を描く。日常の言葉と極限状況の対比が、個人の尊厳を際立たせる。
兵士ひとりの視点から、戦争の現実と言葉の力を描き出す。
フランスの作家。戦時期の題材を扱った作品で知られる。
第一次世界大戦の前線を舞台に、兵士たちの生活と戦争の非人間性を描く。祖国への思いと軍の判断への疑問が重なり、詩的な戦争小説として読まれる。
戦場の現実と兵士の感情を、抒情と批評の両方で追う。
第一次世界大戦期の体験を反映した作品で知られるフランスの作家。戦争で負傷し若くして没した経歴がある。
漁村と海を生きる人々の日常を、共同体の連帯と軋轢の両面から描く。過酷な自然や貧しさの中に、郷土の精神と人間の粘り強さがにじむ。
海辺の共同体の日常と誇りを、三つの連なった場面で描く。
フランスの作家。郷土色の強い題材(海や漁村)を扱った作品で知られる。
ウエサン島の女性たちと島の暮らしを描く作品。海に囲まれた共同体の息づかいを背景に、日常の自由さと厳しさがあわせて立ち上がる。
海に囲まれた島の女性たちの生を、鋭くも親密に描く。
フランスの作家。1912年に『Les Filles de la pluie』でプリー・ゴンクールを受賞した。
地方の貴族的な屋敷とその家族の衰退を描く小説。伝統への回帰と近代化の圧力がぶつかり合い、土地への愛着と喪失感が物語を支える。
屋敷と土地に根ざした暮らしの揺らぎを、静かな筆致で描く。
フランスの小説家。保守的な郷土主義的作風で知られ、1911年に『Monsieur des Lourdines』でゴンクール賞を受賞した。
動物たちを主人公に据えた短篇連作で、田園の匂いや生のきびしさを細やかに伝える。ユーモアと哀感が同居する語りが、物語全体に独特の温度を与える。
動物の視点から、田園と人間の関係をやわらかくも鋭く描く。
フランスの小説家・児童文学作家。『La Guerre des boutons』などで知られ、1910年に『De Goupil à Margot』でゴンクール賞を受賞した。
レユニオン島からパリに来た若いクリオールの視点で、都市への適応と自己形成を描く。植民地の出自と首都の空気がぶつかるところに、この作品の緊張感がある。
パリに移る若者の目を通して、帰属と違和感のあいだを描く。
ペンネーム(複数名義)で活動した作家名義。1909年に『En France』でプリー・ゴンクールを受賞した。
マルセイユの海辺を歩く若者の思索をたどる、詩的で散文的な長篇。記憶や感情の揺れを、光や水のイメージとともに描き出す。
水辺の散策から、記憶と感情の揺らぎをたどる詩的な長篇。
詩的な散文と幻想的な作風で知られるフランスの作家。1908年に『Écrit sur de l'eau...』でプリー・ゴンクールを受賞した。
ロレーヌの貧しさと幼年時代を、短篇連作のかたちでたどる作品。後年の再刊では『Jean des Brebis』とともに収録され、地方の生活感覚がいっそう際立つ。
ロレーヌの幼年時代を、静かな観察と細部の積み重ねで描く連作。
筆名はエミール・モセリー(本名は Émile Chénin)。地方や農村の生活を丁寧に描いた作品で知られ、1907年にゴンクール賞を受賞した。
架空の作家ディングリーをめぐる風刺長編。文学界の虚飾、名声への執着、創作と商業主義のねじれを軽やかにあぶり出す。
文学界の虚飾を、架空の作家を通して鮮やかに描き出す。
フランスの作家。弟ジェロームと共に執筆活動を行い、1906年に兄弟で『Dingley, l'illustre écrivain』によりプリー・ゴンクールを受賞した。
兄弟作家タローによる風刺的長篇。架空の作家ディングリーを軸に、文学界の虚飾や名声への執着を軽やかに皮肉る。
文学界の虚飾を、架空の作家を通して鮮やかに描き出す風刺長篇。
フランスの作家。ジャン・タロー(兄)と共に活動し、1906年に『Dingley, l'illustre écrivain』でプリー・ゴンクールを受賞した。
植民地支配と異文化接触の緊張を背景に、文明と近代性の名のもとで起きる倫理的葛藤を描いた作品。
文明とは何かを、植民地の現実から問い直す。
フランスの作家。異文化や植民地を題材にした作風で知られ、1905年に『Les Civilisés』でプリー・ゴンクールを受賞した。
パリの労働者階級の幼稚園を舞台に、子どもたちの貧困、無垢さ、そして教育現場の現実を描いた社会派長編。
教育の現場から社会の現実を見つめる、レオン・フラピエの代表作。
フランスの小説家。1904年に労働者階級の子どもたちと教育現場を描いた『La Maternelle』でプリー・ゴンクールを受賞した。
幻想と狂気の境界をさまよう長編。精神の内側に侵入する不可視の力を描きながら、現実と幻覚がほどけていく不穏な世界をつくり出す。
現実と幻覚がほどけていく、初期ゴンクールの異色作。
フランス語で執筆した作家。1903年に第1回プリー・ゴンクールを『Force ennemie』で受賞した。幻想的かつ実験的な作風で知られる。