ゴールドスミス・ブック賞
ごーるどすみすぶっくしょう
前年に米国で出版されたメディア・政治・公共政策の交差点を検証し民主主義の改善に寄与する著作を表彰するアメリカの書籍賞。賞金は学術部門・一般向け部門それぞれ5,000ドル。
- 創設年
- 1993
- 主催
- Shorenstein Center on Media, Politics and Public Policy, John F. Kennedy School of Government, Harvard University
- カテゴリー
- ノンフィクション・記録文学
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 12月頃
- 発表時期
- 4月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Goldsmith Book PrizeはShorenstein Center(ハーバード大学ケネディスクール)のGoldsmith Awards Programの一部として1993年に創設された賞で、報道、政治、および公共政策の交差点を検討し「政府を改善する」ことに資すると認められる前年に出版された書籍を表彰する。2002年からは学術(Academic)部門と一般向け(Trade)部門の2部門に拡大された。Shorenstein CenterはまたGoldsmith Prize for Investigative ReportingやGoldsmith Career Award for Excellence in Journalismも主催している。
賞品
- 主賞品
- 前年に出版された書籍を対象に、学術部門(Academic)と一般向け部門(Trade)の各部門で最優秀書籍を表彰する。
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション / 候補選定 | Shorenstein Centerおよび同センターが指名する選考委員会が候補を選定 | — | Shorenstein Centerの公式サイトおよび関連プレスリリースで公表 |
| 最終選考・受賞決定 | 学術・トレード各部門の選考委員(専門家パネル) | — | 受賞作はShorenstein Centerのウェブサイト上で発表 |
選考基準
- 「政府を改善する」ことに寄与するか(報道・政治・公共政策の交差点の検討)という賞の趣旨に合致していること
- 前年に出版された書籍であること
関連の賞
- Goldsmith Prize for Investigative Reporting
- Goldsmith Career Award for Excellence in Journalism
- List of American literary awards
- List of literary awards
公式情報
https://shorensteincenter.org/awards/goldsmith-awards/過去の受賞者
デジタル経済の構造が市場の集中と情報の偏在を生み出し、民主主義に対する脅威となる仕組みを分析する。プラットフォームの経済学やアルゴリズムが公共圏へ与える影響を議論する。
グレートファイアウォールと中国の検閲体制を分析し、単純な情報削除だけでなく注意を逸らす戦術や分断戦略など多面的な統制手法を示す。データと事例を用いて検閲の仕組みを解明する。
歴史的事例と比較政治学の視点から、民主主義がどのように崩壊するかを分析する。制度的チェックの弱体化やエリートの協調の崩壊が民主主義の脆弱性を高めるメカニズムを示し、警鐘を鳴らす。
調査報道の経済学的側面を明らかにし、調査報道がどのように公益を提供し、資金調達や持続可能性の問題に直面しているかを分析する。調査報道の公共的価値と課題を論じる。
アメリカ大統領職と情報操作の歴史をたどり、政権が世論形成やイメージ管理にどのように取り組んできたかを、歴史的事例を通じて明らかにする研究。大統領とメディアの関係を分析する。
複数国を比較して政治ジャーナリズムの制度や職業慣行、報道の役割を分析する総合的研究。メディア制度の差異が政治情報の提供や民主的プロセスに与える影響を明らかにする。
リンカーン時代の新聞と世論の関係を史料に基づき詳細に描いた歴史研究。南北戦争期におけるメディアの役割や指導者イメージの形成、公共の支持獲得に果たした影響を論じる。
中国におけるメディアの商業化と権威主義体制との関係を実証的に分析する研究。商業化が検閲や統制とどのように交わるか、地方メディアの役割や情報流通の政治的帰結を検討する。
近代におけるニュースと情報流通の誕生を歴史的に追う書。印刷・通信技術や商業的動機がどのように『ニュース』という概念を形成し、社会が自己認識を深めていったかを描く。
メディア選択肢が増えた時代に、党派的ニュースが有権者の意見を変えるのか、既存の信念に合わせてチャンネルを選ぶのかを実証的に検証する研究。メディア効果と自己選択の相互作用を分析する。
党派的メディア接触が米国の政治的分極をどのように促進するかを、実験と調査データで示した研究。メディア消費が信念の強化や他党支持者への敵対感情を高めるメカニズムを解明する。
デジタル経済とビッグデータが情報と富の分配をどのように変えるかを批判的に論じる。プラットフォームの経済的集中や労働への影響を指摘し、データの公正な報酬や制度設計の必要性を訴える。
アメリカ人がメディアを嫌悪する理由とその民主的影響を実証的に分析する研究書。大規模な世論データと統計分析を用い、党派性や期待がメディア不信を生み出し、それが政治参加や民主的信頼にどのように影響するかを示す。
国家や企業によるインターネット上の監視・検閲と、それに対する市民・技術的抵抗を国際的視点で論じた書。ネット上の表現の自由を守るための政策的・制度的課題を提示する。
ブロードキャスト時代以降における大統領のリーダーシップを、地方レベルでの媒体や政治的働きかけの役割を踏まえて分析する。地域に向けた戦略とメディア環境の変化が大統領政治に与える影響を論じる。
インターネットの自由が必ずしも民主化を促進しないこと、むしろ権威主義的操作や検閲に利用される可能性を多くの事例で示し、技術楽観主義への批判的視点を提供する。
テクノロジーと政治の関係に関する批評的著作で国際的に知られる作家・研究者。インターネットと権力の問題を批判的に論じる。
メディア環境が政党の結束や攻撃的な政治コミュニケーションにどのように影響するかを分析する研究。政治家による攻撃的言説や党派の結束がメディアを通じてどのように表出されるかを検討する。
米国議会における戦略的コミュニケーションのサイクルを分析し、広報活動やメッセージ形成が政策過程や世論形成に与える影響を実証的に示す研究。
情報の爆発的増加がニュースの生産・流通・消費に与える影響を検討し、ジャーナリズムが直面する経済的・組織的課題と公共性の喪失について論じる。
アメリカのジャーナリスト・編集者。報道の危機や情報社会に関する批評的な著作を残した。
インターネットが自動的に民主主義を強化するという主張に対し、デジタル空間の不均衡や集中が情報アクセスや政治参加の偏りをもたらす点を批判的に検証する。技術的楽観主義への反省を促す研究。
アメリカの海外報道の歴史を通じて、外国報道の発展と変化、報道機関の役割、ジャーナリズムが国際理解に果たした影響を検証する。
ジャーナリストであり学者。海外報道の歴史とその社会的役割に関する研究で知られる。
メディアの多様化や選択性が政治参加の不平等を拡大し、有権者の偏りや選挙の極化を促進するメカニズムを理論と実証データで示す研究。メディア環境の変化と民主的結果の関連を分析する。
対テロ戦争が市民の権利や法の原則に及ぼした影響を調査報道の手法で明らかにし、政策決定過程や権力行使の問題点を批判的に描く。
アメリカの調査報道ジャーナリスト。国家安全保障、政治権力、監視社会に関する鋭い分析で知られる。
大統領選における攻撃的な政治広告(ネガティブキャンペーン)の効果を実証的に分析し、有権者行動や選挙結果への影響、否定的広告の戦術的役割を検討する研究。
政府による情報隠蔽や秘密主義の拡大が民主主義と市民生活に与える影響を批判的に検証する。透明性の欠如が公共の監視や市民権に及ぼす危険を指摘する。
アメリカの調査報道ジャーナリスト・作家。政府の秘密主義や情報公開に関する著作で知られる。
討議的民主主義と参加型民主主義の効果を実証的に比較し、異なる情報環境や参加形態が市民の意見形成・寛容性・政治参加に与える影響を論じる。
アメリカの政治学者。討議民主主義や市民参加に関する実証研究で知られる。
公民権運動期における新聞報道の役割を詳細に描き、ジャーナリズムが市民権運動の認知と進展にどのように寄与したかを検証する。歴史的事例研究として報道と社会運動の関係を示す。
アメリカのジャーナリスト。新聞史や報道の役割に関する著作で知られる。
公民権運動期における新聞報道の役割を詳細に描き、ジャーナリズムが市民権運動の認知と進展にどのように寄与したかを検証する。歴史的事例研究として報道と社会運動の関係を示す。
アメリカのジャーナリスト・編集者。歴史的な報道研究や市民権運動の取材で知られる。
世論が政治過程や政策決定にどのように影響を与えるかを、長期的なデータとモデルを用いて検証する研究。世論の変動と公的支持の潮流が政治に与える影響を論じる。
アメリカの政治学者。世論と政策過程の関係を長期データで分析する実証研究で知られる。
米国史における戦時中の言論の自由の扱いを通史的に追い、検閲や弾圧の事例を検証する。国家安全と市民の自由の緊張関係を歴史的に分析する。
アメリカの法学者。憲法学、特に表現の自由の研究で知られ、法学教育や公論でも影響力を持つ。
複数の国におけるメディアシステムを比較し、政治体制や歴史的背景に応じた三つのモデルを提示する比較研究。メディアの構造と政治の相互作用を体系的に分析する代表的な著作。
複数の国におけるメディアシステムを比較し、政治体制や歴史的背景に応じた三つのモデルを提示する比較研究。メディアの構造と政治の相互作用を体系的に分析する代表的な著作。
近代通信の政治的起源を歴史的観点から分析し、通信技術および制度がどのように政治・社会構造を形成してきたかを論じる。メディア制度の成立過程とその政治的含意を解明する。
アメリカの社会学者・公共政策研究者。メディアと公共生活の関係についての研究・著述活動で知られる。
世論調査や集団的志向(collective preferences)が民主主義に与える影響を理論的・実証的に検討した研究。意見調査の設計や解釈が政治的意思決定や公共の意志形成にどのように反映されるかを分析する。
マスメディアがアメリカにおける人種的態度の形成と変化に果たす役割を実証的に検証する研究。メディア報道やフレーミングが人種に関する意識や態度にどのように影響するかを分析する。
イラク戦争における戦場報道の実態を記録し、記者が軍に同行(embedded)して報道した経験とその帰結を描く。戦時報道の方法論と報道倫理、軍とメディアの関係を考察する。
イラク戦争における戦場報道の実態を記録し、記者が軍に同行(embedded)して報道した経験とその帰結を描く。戦時報道の方法論と報道倫理、軍とメディアの関係を考察する。
テレビとインターネットが共存する現代において、有権者が政治情報をどのように受容し処理するかを実証的に分析した研究。メディアの形式や内容が政治的知識、意見形成、参加に与える影響を論じる。
アメリカの政治学者。メディアと政治の関係、特にテレビと市民の情報処理に関する実証研究で知られる。Goldsmith Book Prize学術部門を受賞した。
アメリカのジャーナリズムが直面する危機を歴史的かつ制度的な観点から検討し、経済的圧力や組織変化が報道の質に及ぼす影響を分析する。報道の現状と改革の必要性を提示する。
アメリカのジャーナリスト。ワシントン・ポストの元編集長として知られ、報道と新聞産業の課題に関する著作で評価される。
アメリカのジャーナリズムが直面する危機を歴史的かつ制度的な観点から検討し、経済的圧力や組織変化が報道の質に及ぼす影響を分析する。報道の現状と改革の必要性を提示する。
アメリカのジャーナリスト。新聞やメディアの内部事情に詳しく、報道の変化と課題について著作・寄稿を行ってきた。
メディアが白人社会における黒人像を形成する過程と、それが政治的イメージや公共政策に与える影響を歴史的・実証的に分析する。人種表象と社会認識の連関を多角的に検討する研究。
メディアのフレーミング理論などで知られるメディア・コミュニケーション研究者。人種表象や報道の政治的効果を分析する。
メディアが白人社会における黒人像を形成する過程と、それが政治的イメージや公共政策に与える影響を歴史的・実証的に分析する。人種表象と社会認識の連関を多角的に検討する研究。
メディアと人種表象の研究に携わる研究者。エントマンと共著でメディアによる人種イメージ形成を分析した。
ジャーナリズムが民主主義に果たす役割を踏まえ、信頼性、公正性、検証といった報道の基本原則を整理する実践的な指南書。ニュースの責任、透明性、公共への説明責任を強調する。
ジャーナリストで編集者。報道の信頼性や倫理に関する提言で知られる。
ジャーナリズムが民主主義に果たす役割を踏まえ、信頼性、公正性、検証といった報道の基本原則を整理する実践的な指南書。ニュースの責任、透明性、公共への説明責任を強調する。
ジャーナリストでメディア研究者。報道の実務と倫理についての著作・発言で知られる。
政治家が世論や市民の期待にどのように応答するかを実証的に分析し、世論調査やメディア戦略が民主的応答性を損なう仕組みを示す。政治的「迎合(pandering)」の概念を検証し、民主主義の健全性を問い直す。
政治コミュニケーションと世論研究を行う政治学者。政治家と有権者の相互作用を分析している。
政治家が世論や市民の期待にどのように応答するかを実証的に分析し、世論調査やメディア戦略が民主的応答性を損なう仕組みを示す。政治的「迎合(pandering)」の概念を検証し、民主主義の健全性を問い直す。
政治学者で、世論と政治行動の研究を専門とする。共同研究で民主的応答性の問題を明らかにした。
商業化と集中が進むマスメディアが、情報の多様性や公共的討論をいかに損ない、民主主義を脆弱にするかを論じる。広告と資本の影響を明らかにし、メディアの公共性回復の必要性を訴える。
メディアの集中と民主主義への影響を批判的に分析するメディア研究者。メディア改革を提唱している。
テレビ番組における暴力表現がどのように制作・供給されるかを市場原理の観点から分析する。広告、編成、視聴者需要が暴力的コンテンツの普及に与える影響を実証的に検討し、産業構造とコンテンツの関係を明らかにする。
テレビとメディア産業の経済学的側面を研究する研究者。コンテンツ供給と市場構造の関係を分析している。
新聞王ロバート・R・マコーミックの生涯を詳細に描いた伝記。彼の私生活、経営手法、保守的な政治姿勢が20世紀の米国政治と報道に与えた影響を検証し、その功罪を歴史的文脈で浮かび上がらせる。
アメリカの歴史家・伝記作家。政治指導者や新聞人の伝記を中心に執筆している。
選挙におけるネガティブ広告の使用が投票率や有権者の政治的態度にどのような影響を与えるかを、大規模データと実験的手法で検証する。否定的な広告が有権者の動機や党派的分断を促進する過程を明らかにする。
選挙行動と政治コミュニケーションを研究する政治学者。大規模データと実験を用いた分析で知られる。
選挙におけるネガティブ広告の使用が投票率や有権者の政治的態度にどのような影響を与えるかを、大規模データと実験的手法で検証する。否定的な広告が有権者の動機や党派的分断を促進する過程を明らかにする。
政治コミュニケーションや報道の効果を研究する政治学者。メディアが政治態度に与える影響を広く研究している。
公共テレビジョンが市場経済の圧力とどのように折り合いをつけてきたかを政策・経済の観点から分析する。公共サービスとしての放送が商業化の潮流の中で果たす役割と、その存立基盤の変容を論じる。
公共放送とメディア政策の研究に従事する社会学者(記録が限られるため詳細不明)。
表現の自由の意義と限界を民主主義の観点から論じ、検閲や規制が公共討論や市民参加に及ぼす影響を検討する。自由な言論と公共性のバランスについて理論的・実証的に考察した著作。
アメリカの法学者。表現の自由や憲法理論、法と公共政策の交差に関する研究で知られる。
20世紀初頭のアップトン・シンクレアのカリフォルニア州知事選を詳述し、新聞やラジオなど当時のメディアが選挙報道と世論形成に与えた影響を歴史的に検証する。メディア登場が政治キャンペーンの手法をいかに変えたかを追う。
アメリカのジャーナリスト・作家。メディアと政治の関係や歴史を扱う著作で知られる。