クイーンズランド州首相文学賞
くいーんずらんどしゅうしゅしょうぶんがくしょう
1999年創設、2012年廃止。14部門・総額225,000豪ドルを擁したオーストラリアの文学賞群。廃止後はQueensland Literary Awardsが後継として設立された。
- 創設年
- 1999
- 主催
- クイーンズランド州首相(州政府)
- カテゴリー
- 児童文学・童話・絵本
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 終了
説明
Queensland Premier's Literary Awardsは1999年にクイーンズランド州首相により創設され、2012年に廃止されたオーストラリアの文学賞群。創設時には14部門で総額225,000豪ドル(部門により最高賞金は約25,000豪ドル)を授与し、Steele Rudd AwardやDavid Unaipon Awardなどの既存の賞を取り込んだ。廃止後は地域コミュニティによりQueensland Literary Awardsが設立され、審査体制や一部の出版支援は継承された(出典: Wikipedia)。
賞品
- 主賞品
- 総額225,000 AUD(14部門)、一部門の最高賞金は約25,000 AUD。受賞作品の出版支援などの特典があった。
- 賞金
- 225,000 AUD
- 部門別賞金(最大約25,000 AUD)
- 受賞作の出版支援(University of Queensland Press等との連携)
- 公式発表および州政府による広報
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募/推薦 | 各部門ごとの審査員パネル(専門家) | — | 応募受付後、年次で最終受賞者を発表 |
| ショートリスト選定 | 部門別パネルが候補作を絞り込む | — | 一部の年ではショートリストが公表される |
| 最終選考・受賞者決定 | 各部門の最終審査員が受賞作を決定 | — | 公式サイトやプレスリリース、イベントで発表 |
選考基準
- 文芸的優秀性(literary merit)
- 独創性・表現力
- テーマの深さ・社会的意義(該当部門)
- カテゴリー固有の適合性(脚本・ノンフィクション等の専門性)
応募のヒント
推奨
- 応募要項・カテゴリ要件を正確に確認する
- 指定フォーマットと提出方法(ファイル形式、ページ数など)に従う
- 締切を厳守する
- 提出前に作品を丁寧に校正・推敲する
- カテゴリに合わせて作品を選ぶ(例:脚本は脚本フォーマットで)
注意
- 締切を過ぎて提出しない
- 規定を無視した形式で提出しない
- 他者の著作権を侵害する内容を提出しない
- 応募要項に虚偽の記載をしない
関連の賞
- Queensland Literary Awards(後継)
- Steele Rudd Award(短編集向け)
- David Unaipon Award(未発表の先住民作家向け)
- State Library of Queensland関連の文学賞・助成
公式情報
https://web.archive.org/web/20120821234559/http://www.qld.gov.au/about/events-awards-honours/awards/literary-awards過去の受賞者
『Praiseworthy』は、神話的要素と現代の政治的課題が交差する長編で、先住民の視点から土地、抵抗、家族の物語を壮大な筆致で描く。物語を通して植民地主義や環境問題の余波と回復の可能性を問う作品である。
アボリジニの作家。長編小説やノンフィクションを通して先住民の視点や土地に結びつく物語を提示することで知られる。
『The Other Half of You』は、編者マイケル・モハメド・アフマドによるアンソロジーで、多様な著者による短篇やエッセイを通じて移民、アイデンティティ、社会的疎外と帰属の問題を多角的に探る。都市の周縁に生きる声を集めた編集作品である。
オーストラリアの作家・編集者。西シドニーなど都市周縁部の声を取り上げ、移民やマイノリティの経験を描く作品で知られる。
『Song of the Crocodile』は、歌と記憶を軸に展開する世代叙事詩的な物語。先住民族の女性たちの生活と伝承、土地との結びつきを通して、喪失と回復、文化の継承が詩的に描かれる作品である。
オーストラリア先住民の作家であり音楽家。言語や歌を通じて先住民の物語と文化を伝える活動を行っている。
『Stone Sky Gold Mountain』は、19世紀のクイーンズランド金鉱を舞台に、中国から渡ってきた移民たちの暮らしと闘いを描く歴史小説。差別や搾取の中で生き抜く人々の絆と記憶を丁寧に掘り下げ、植民地期の多文化的現実を照らし出す。
オーストラリアの小説家。歴史や移民の視点を織り込み、植民地期の経験や多文化的記憶を題材にした作品で注目される。
『Exploded View』は、日常の隙間に潜む断片的な出来事と人間関係の亀裂を繊細に描く長編。地方と都市、喪失と再生を背景に、複数の登場人物の視点が交差し、記憶と孤独、ささやかな希望を積み重ねながら現代オーストラリアの社会像を浮かび上がらせる。
オーストラリアの作家。代表作に『Mateship with Birds』などがあり、現代オーストラリアの日常や人間関係、自然を繊細に描く作風で知られる。
19世紀の博物学の世界を舞台に、博物学者ジョン・グールドの妻エリザベスに焦点を当てる歴史小説。科学と芸術、性差に埋もれた女性の視点を掘り下げ、歴史の周縁にある声を取り戻す。
家族の絆と記憶、死をめぐる内省的な物語。日常の細部を通して登場人物たちの後悔や赦し、人生の儚さを静かに描き出す作品。
戦後の療養所や共同体を背景に、病と向き合う子どもたちとその周囲の人々の関係を繊細に描く作品。喪失と回復、成長の過程を暖かくかつ鋭く描写する。
第二次世界大戦中、泰緬鉄道建設の捕虜生活を経験した外科医ドリゴ・エヴァンスの人生を軸に、愛と罪責、戦争の記憶を大きく描いた長篇。戦争の残像と個人の内面が交錯する叙事的作品。
ニューサウスウェールズ州の町を舞台に、先住民の視点から土地・家族・アイデンティティの葛藤と再生を描く。ユーモアと痛切さを交え、現代オーストラリア社会の不寛容さにも切り込む物語。
末期癌の友人を自宅で看護する数ヶ月を描いた私的な長編(ノンフィクション寄りの小説)。病と死、ケアの倫理、友情の限界を近接した視点で捉え、個人的な葛藤と日常の細部を通じて普遍的な問いを浮かび上がらせる。
オーストラリアの作家。小説やノンフィクション、エッセイで鋭い観察と率直な語り口を示し、私的経験を掘り下げる作品で知られる。
架空の北クイーンズランドの町を舞台に、先住民コミュニティと外部の資本勢力との衝突を描く大河小説。魔術的リアリズムと政治的寓話を織り交ぜ、土地、権力、歴史、宗教的儀礼が交錯する壮大な叙事を展開する。
オーストラリアの先住民作家。先住民社会の物語や土地と権力の関係を扱う長大な作品で高い評価を受ける。
記憶と欲望、都市空間と個人の関係を巡る実験的長編。複数の視点と時間軸を行き来しつつ移民の歴史や家族の秘密を織り込み、言語とイメージの重層的な構築で個人の過去と現在を描き出す。
多文化的背景を持つオーストラリアの作家。実験的な文体や複雑な語り構造で知られ、記憶やアイデンティティを主題とする作品が多い。
西オーストラリアを舞台にした連作短編集。さまざまな人物の人生における“転機”を描き、喪失と再生、家族や共同体の複雑さを抉る。鮮やかな自然描写と人間洞察で構成された短篇群で、登場人物たちの小さな選択が広がりを持つ。
オーストラリアの小説家。自然や海、地方の人間模様を描くことで知られ、叙情的で人間深い物語を得意とする。
老境の作家エリザベス・コステロを中心に据えた連作的長編。動物の権利や道徳、創作の責任といった哲学的テーマを講演や対話、内的独白を通じて掘り下げる。物語と論考の境界を揺るがす思索的な作品。
南アフリカ出身で国際的に知られる小説家。倫理や言語、暴力の問題を冷徹に掘り下げる作風でノーベル賞を含む多くの評価を受ける。
社会的緊張や不安が日常生活に侵入する状況を描く小説。登場人物の日常に潜む秘密や抑圧された感情が次第に露見し、文明の脆弱性と倫理的選択を問う寓話的側面を含む作品。
文化的な疎外や移民、個人と社会の軋轢を鋭く描く作家。心理描写と寓意性を併せ持つ作品群で知られる。
移民の家族史や世代間の溝を描く長編。喪失、郷愁、文化的摩擦が登場人物の内面を揺さぶり、比喩的な“火山”が過去の感情や抑圧の噴出を象徴する。記憶とアイデンティティを巡る叙情的な物語。
オーストラリアの作家。移民経験や家族史を題材にした作品を発表している。感情の機微に焦点を当てた作風が特徴。
実在のアウトロー、ネッド・ケリーの視点で綴られる手記風の小説。伝説と史実の境界を覆しながら、暴力・抵抗・植民地社会の不正義を生々しく描写する。語りの実験を通じてオーストラリアの歴史神話を問い直す意欲作。
オーストラリアの国際的な小説家。歴史とフィクションの境界を曖昧にする作風で知られ、複数の国際的文学賞を受賞している。
乾燥化した地域や小さなコミュニティを舞台に、土地の荒廃とそこに生きる人々の精神的干魃を描く長編。経済的衰退や世代間の断絶、道徳的な空洞を辛辣かつ冷徹な筆致で描写し、地方社会の終焉と個人の孤独を問う。
オーストラリアの小説家。地方社会の衰退や人間の孤立を鋭く描き出す作風で知られる。複数の賞を受賞した実績がある。
長編叙事詩の形式をとる作品。農村に生まれたフレディ・ネプチューンの生涯が詩的な独白で綴られ、第一次世界大戦や戦後の移住、家族史を背景にオーストラリアの歴史とアイデンティティを掘り下げる。リズミカルな韻文とユーモア、哀愁を伴いながら個人と国家の物語を交差させる。
オーストラリアを代表する詩人。農村生活や移民、オーストラリアの歴史・文化を題材にした叙事詩で知られる。独特の韻律と語り口で広範な評価を受けた。
『Is That You Ruthie?』は著者ルース・ヘガティの回想録で、幼少期の家族との別離や施設での経験、アイデンティティの喪失と再発見を率直に綴る。Stolen Generationsの影響を個人的証言として伝える重要な記録であり、癒しと証言の役割を果たす。
オーストラリア先住民の作家。自身の幼少期や家族との別離を綴った回想録で知られ、Stolen Generationsに関する個人的証言を残す重要な作家。1998年にDavid Unaipon Awardを受賞した。
『When Darkness Falls』は闇や夜を象徴に用い、過去の傷と再生を描く物語である。登場人物それぞれの内面を丁寧に描写し、コミュニティの連帯と和解の過程を通じて、希望と回復の可能性を提示する。
先住民作家。コミュニティの歴史や個人の記憶を題材にした作品で知られ、1997年にDavid Unaipon Awardを受賞した。
『Black Angels Red Blood』は強烈なイメージを伴う作品で、歴史的暴力や個人的トラウマ、喪失と回復をテーマに据える。詩的・寓話的な手法で先住民の経験を表現し、社会的な不正義に対する告発と癒しの探求を併せ持つ。
先住民作家。歴史的トラウマや個人的な喪失を主題に据えた作品を発表し、1996年のDavid Unaipon Awardを受賞した。
『Warrigal's Way』は主人公の旅と成長を通して伝統と近代社会の衝突を描く物語である。儀礼や土地への帰属感、アイデンティティの模索が中心主題となり、個人史と共同体史が交錯する物語を紡ぐ。
先住民作家。伝統と個人史を巡る物語を執筆し、1995年にDavid Unaipon Awardを受賞。土地や儀礼、世代の継承を重視した作風が特徴である。
『The Sausage Tree』は共同執筆の物語集で、村や家庭の出来事を通じて先住民社会のユーモアと厳しさを描く。自然と人間の関係、儀礼と日常、世代間の知恵の受け渡しが織りなす複合的な物語世界を提示する。
先住民作家。共同執筆による作品で地域の物語や日常を織り交ぜた表現を行い、1994年のDavid Unaipon Award受賞を通じて評価された。
『The Sausage Tree』は共同執筆の物語集で、村や家庭の出来事を通じて先住民社会のユーモアと厳しさを描く。自然と人間の関係、儀礼と日常、世代間の知恵の受け渡しが織りなす複合的な物語世界を提示する。
先住民作家。Valda Geeと共に『The Sausage Tree』を発表し、1994年のDavid Unaipon Awardを共同受賞した。共同体の生活や伝承を題材にした作品で知られる。
『Bridge of Triangles』は象徴的な構造と物語を通じて、伝統と現代性の交差点に立つ先住民の生活を描く作品である。口承や儀礼、家族の物語が重層的に配置され、記憶と文化継承のダイナミズムを探る。
先住民の語り手・作家。伝承や共同体の歴史を題材にした語りで知られ、1993年にDavid Unaipon Awardを受賞した。
『Sweet Water, Stolen Land』は植民地化による土地の奪取と先住民の抵抗を歴史的視点で描いた作品である。土地とアイデンティティの結びつき、世代を超えた記憶の継承、文化的再生の葛藤を重厚な筆致で描き出す物語。
オーストラリアの先住民作家・小説家。土地と歴史を題材にした作品で知られ、先住民の視点から植民地化の影響や抵抗を描く。1992年にDavid Unaipon Awardを受賞した。
『Broken Dreams』は先住民コミュニティに暮らす人々の生活と希望を描いた作品で、経済的困難や差別が個人の夢に及ぼす影響を描写する。短編や連作を通じて家族関係、失われた文化、回復の可能性を探る構成となっている。
オーストラリア先住民の作家。地域社会の課題や個人の葛藤を題材にした作品で知られ、1991年にDavid Unaipon Awardを受賞した。
『Caprice: A Stockman's Daughter』は先住民女性の成長と家族史を通じて植民地主義の影響を描く回想的作品である。強制移住や差別、文化の断絶が個人と家族の軌跡に与えた影響を丁寧に掘り下げ、抵抗と再生の物語を紡ぐ。
オーストラリア先住民の作家。故郷と家族史を踏まえた作品群で知られ、Stolen Generations(先住民児童の強制収容)問題に関する証言的作品で広く認識されている。1990年にDavid Unaipon Awardを受賞。
『Holocaust Island』は先住民の記憶と集合的トラウマを詩的に綴る詩集で、植民地化による土地の喪失や文化の断絶が主要なテーマとなる。個人的体験と共同体の歴史が交差し、自然との関係性や回復への希求を力強く描く。
オーストラリアの先住民詩人。集団的記憶やトラウマを題材にした詩作で知られ、1989年のDavid Unaipon Award(未発表先住民作家の登竜門)で『Holocaust Island』が評価された。