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第17回(1977年) 受賞受賞作: In the Heart of the Country
『In the Heart of the Country』は農場を舞台にした長編で、主人公の断続的な独白を通して孤独、所有、暴力を描く。語り手の不安定な視点が現実と幻覚を曖昧にし、寓意的な読解を促す作品である。
孤独権力寓意 -
第20回(1980年) 受賞受賞作: Waiting for the Barbarians
『Waiting for the Barbarians』は辺境の町を舞台に、治安判事の視点から帝国的支配と抑圧、加害と被害の関係を寓意的に描いた長編。権力の暴走と良心の葛藤を通じて植民地主義的暴力を問う作品である。
権力と抑圧植民地主義倫理的ジレンマ -
第23回(1983年) 受賞受賞作: Life and Times of Michael K
単純な庭師Michael Kの旅路を通じて、孤立と自由、国家の暴力を問う長篇。存在の尊厳と社会的抑圧を静かに掘り下げる作品。
疎外暴力自由移動
J・M・クッツィー(ジョン・マクスウェル・クッツィー)
ジョン・マクスウェル・クーツィー
John Maxwell Coetzee
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1940-02-09 (ケープタウン, 南アフリカ連邦)
- 国籍
- 南アフリカ, オーストラリア
- 言語
- 英語, アフリカーンス語, オランダ語
- 居住地歴
- ケープタウン(南アフリカ) → ウースター(Worcester、南アフリカ) → ロンドン(英国) → アデレード(南オーストラリア州、オーストラリア)
経歴
- 職業
- 小説家, 随筆家, 脚本家, 文学批評家, 言語学者, 翻訳者, 大学教授
- 活動期間
- 1964年〜2025年
- 所属
- ケープタウン大学(教員・名誉教授), テキサス大学オースティン校(学生), バッファロー州立大学(教員), アデレード大学(名誉研究員・パトロン)
- 所属団体
- 王立文学協会フェロー(FRSL), アメリカ哲学協会 会員, オーストラリア人文アカデミー 名誉フェロー
- 影響を受けた人物
- サミュエル・ベケット, ホルヘ・ルイス・ボルヘス, ライナー・マリア・リルケ, ジェームズ・ジョイス, T・S・エリオット, エズラ・パウンド, ズビグニェフ・ヘルベルト
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ケープタウン大学 | 人文・理学系(英語・数学) | 英語および数学 | BA (Hons) | 1957–1961 | 南アフリカ |
| テキサス大学オースティン校 | 人文 | 図書学・古英語研究/スタイリスティクス | PhD | 1965–1969 | アメリカ合衆国 |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2003 | ノーベル文学賞 | — | — | スウェーデン・アカデミー | 受賞 |
| 1983 | ブッカー賞 | 『マイケルKの生と死』 | — | Booker Prize Foundation | 受賞 |
| 1999 | ブッカー賞 | 『ディスグレース(恥辱)』 | — | Booker Prize Foundation | 受賞 |
| 1977 | CNA文学賞 | — | — | Central News Agency | 受賞 |
| 1980 | CNA文学賞 | — | — | Central News Agency | 受賞 |
| 1983 | CNA文学賞 | — | — | Central News Agency | 受賞 |
| 1987 | エルサレム賞(自由と個人の賞) | — | — | エルサレム国際文学賞機関 | 受賞 |
| 1998 | ランナン文学賞(フィクション) | — | — | ランナン財団 | 受賞 |
| 2005 | マプングブウェ勲章(金) | — | — | 南アフリカ共和国政府 | 受章 |
| 2025 | オーストラリア功労勲章(コンパニオン) | — | — | オーストラリア政府(ガバナー・ジェネラル) | 叙勲 |
| 2000 | コモンウェルス作家賞(アフリカ地域) | 『ディスグレース(恥辱)』 | — | Commonwealth Foundation | 受賞 |
受賞・候補エディション
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第62回(1980年) 受賞受賞作: Waiting for the Barbarians
帝国の辺境を舞台にした寓話的長編。官僚と軍事が行使する権力と拷問を軸に、正義・共感・個人の倫理的葛藤を描き、植民地主義の暴力性を問う作品。
帝国の辺境を舞台にした寓話的長編。官僚と軍事が行使する権力と拷問を軸に、正義・共感・個人の倫理的葛藤を描き、植民地主義の暴力性を問う作品。
植民地主義権力暴力倫理
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第18回(1982年) 受賞受賞作: 文学記事
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第24回(1988年) 受賞
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第15回(1983年) 受賞受賞作: Life & Times of Michael K
抑制された文体で、荒廃した南アフリカを生き延びる Michael K の姿を描く小説。生存の条件を、静かな強度で問い直す。
生き延びること自体が、ひとつの倫理になる。
小説南アフリカ生存 -
第31回(1999年) 受賞受賞作: Disgrace
大学教授の失墜とその後の贖罪を巡る物語。都会でのスキャンダルの後、農村で娘と暮らす主人公を通して、力と暴力、屈辱と赦しがポストアパルトヘイト期の南ア社会の文脈で突き付けられる。冷徹な視線で人間の道徳を問い直す作品。
失墜のあとに残るのは、赦しよりも重い現実だった。
224ページ孤独贖罪権力と暴力ポストアパルトヘイト道徳的葛藤
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第13回(1987年) 受賞受賞作: 『Waiting for the Barbarians』(邦題例:『蛮族の到来を待ちながら』)
辺境の町の判事を通して、帝国の暴力と共犯関係を掘り下げる J・M・クッツェーの代表作。
静かな文章で、植民地支配の残酷さを容赦なく照らす長編。
帝国暴力植民地主義
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第9回(1995年) 受賞受賞作: The Master of Petersburg
ドストエフスキーをめぐる歴史的・心理的探求を行う作品。喪失と創作の関係を鋭く掘り下げる。
文学的探求喪失歴史 -
第14回(2000年) 受賞受賞作: Disgrace
『Disgrace』はアパルトヘイト後の南アフリカを舞台に、中年の大学教授の堕落とその帰結を通して、罪と贖罪、権力関係や道徳を鋭く問う重層的な物語である。
倫理贖罪人種問題権力関係
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第96回(2003年) 受賞受賞作: Disgrace (『恥辱』)
Disgrace (『恥辱』) は J. M. Coetzee の受賞作です。
Disgrace (『恥辱』) は、受賞作として読み継がれている。
290ページ受賞作
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第16回(2004年) 受賞受賞作: Elizabeth Costello
老境の作家エリザベス・コステロを中心に据えた連作的長編。動物の権利や道徳、創作の責任といった哲学的テーマを講演や対話、内的独白を通じて掘り下げる。物語と論考の境界を揺るがす思索的な作品。
倫理学文学論動物の権利哲学的フィクション -
第22回(2010年) 受賞受賞作: Summertime
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第18回(2008年) 受賞受賞作: Diary of a Bad Year
断章的なエッセイ風の独白と物語を組み合わせた実験的長編。個人的孤独や政治的問題、倫理について鋭く考察する作品で、著者の思想的関心が反映されている。
倫理政治孤独現代社会
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第31回(2010年) 受賞受賞作: Summertime
作品
代表作
『薄暮の地(Dusklands)』
1974年 小説(長編)初期の小説。南アフリカとベトナム戦争を背景に、植民地主義と暴力のテーマを扱う実験的な二部構成の作品。
- 『Dusklands』日本語訳(複数版あり)
『野蛮人の到来を待ちながら(Waiting for the Barbarians)』
1980年 小説(寓意的)権力・官僚制・拷問をめぐる寓話的な物語。外部の“野蛮人”をめぐる想像と恐怖を通し、暴力と良心を問いかける。
- 『野蛮人の到来を待ちながら』日本語訳
『マイケルKの生と死(Life & Times of Michael K)』
1983年 小説アパルトヘイト期の南アフリカを背景に、疎外と生存をめぐるシンプルかつ深い寓話的物語。1983年ブッカー賞受賞作。
- 『マイケルKの生と死』日本語訳
『ディスグレース(Disgrace)』
1999年 小説 224ページアパルトヘイト後の南アフリカでの個人の崩壊と再生を描く。1999年ブッカー賞受賞作で、国家と個人、性と暴力の問題を扱う。
- [映画] 『ディスグレース』 / Steve Jacobs (2008)
- 『恥辱』日本語訳
『The Pole and Other Stories/The Pole(The Pole)』
2023年 短編集/小説ポーランドの祖先やヨーロッパの歴史への関心を反映した近年の作品集。2022年にスペイン語で先行刊行された作品を含む。
- 『The Pole』日本語訳(刊行状況は版による)
全著作
- 『薄暮の地』 (1974)
- 『国の中心で』 (In the Heart of the Country, 1977)
- 『野蛮人の到来を待ちながら』 (1980)
- 『マイケルKの生と死』 (1983)
- 『フォー(Foe)』 (1986)
- 『エイジ・オブ・アイアン(Age of Iron)』 (1990)
- 『マスター・オブ・ペテルスブルク』 (1994)
- 『ディスグレース』 (1999)
- 『エリザベス・コステロ』 (2003)
- 『スロー・マン』 (2005)
- 『悪い年の日記』 (Diary of a Bad Year, 2007)
- 『イエスの童年』 (The Childhood of Jesus, 2013)
- 『イエスの学園時代』 (The Schooldays of Jesus, 2016)
- 『イエスの死』 (The Death of Jesus, 2019)
- 『The Pole and Other Stories』 (2023)
翻案
- 『ディスグレース』映画化(2008)
作品の翻訳
- 多くの著作が日本語を含む多数言語へ翻訳されている
作風・主題
- 文体
- 簡潔で分析的な文体内省的かつ寓意的な語り実験的な語り構造(自伝的要素と仮構の混交)
- 頻出モチーフ
- アウトサイダー(外部者)の視点言語と権力の関係動物と倫理罪・贖罪・暴力
評価・遺産
J・M・クッツィーは現代英語文学における最も評価の高い作家の一人であり、ノーベル賞や複数の主要文学賞により国際的な名声を得ている。植民地主義、倫理、言語を巡る深い洞察と厳密な文体が学術的・文化的影響を与え続けている。
関連学会
- 王立文学協会
- アメリカ哲学協会
- オーストラリア人文アカデミー(名誉)
資料所蔵先
- ハリー・ランサム・センター(テキサス大学)所蔵コレクション
- アデレード大学 バー・スミス図書館 関連資料
大衆文化への影響
- 小説『ディスグレース』の映画化(2008)などで大衆文化にも影響
引用
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「数えきれない様相で、アウトサイダーの意外な関与を描き出す」
出典: スウェーデン・アカデミー(ノーベル賞選考発表、2003) (2003年)
豆知識
- ブッカー賞を2度受賞した最初の作家であった(1983年、1999年)。
- 晩年はオーストラリアに移住し、2006年にオーストラリア市民権を取得した。
- 動物の権利擁護者であり、ベジタリアンである。