スピーク
『スピーク』は、高校生活の入口で孤立した少女が、性暴力の記憶と言葉を失った沈黙のなかで、自分の経験と向き合っていく YA 小説。鋭い心理描写と抑制のきいた語りが、トラウマ、孤独、回復の過程を強く印象づける。
作品情報
沈黙を破るまでの長い時間を、ひとりの少女の視点で丁寧にたどる。痛みの記憶を抱えながら、自分の声を取り戻していく物語。
『スピーク』は、ひとつの出来事によって声を失った少女が、学校生活と家庭のなかで孤立を深めながらも、少しずつ自己回復へ向かう過程を描く。主婦の友社版では 284 ページの単行本として刊行され、英語圏では 1999 年刊の原作が今も広く読まれている。
レビュー要約
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読者は、率直な語り口と感情の切実さを高く評価している。扱う題材は重いが、主人公の内面に寄り添う進行が、読み終えたあとも長く残る力になっている。
書籍情報
- 出版社
- 主婦の友社
- 発売日
- 2004-05-01
- ページ数
- 284ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784072397589
- ISBN-10
- 407239758X
- 価格
- 1150 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/評論・文学研究/外国文学研究/英米文学
高校生活の一日目。わたしに話しかける子はいない。中学時代の友だちも、わたしと目も合わさない。すべては、あの夏の夜の、パーティーでの出来事のせい。ほんとうは何が起こったのか、わたしはだれにも言えなかった。グループでかたまる同級生たち。権利をふりかざす先生。台所に置いたメモでしか会話しない両親。そして、忘れてしまいたい、アイツの存在。のどに雪玉を詰めこまれたように、わたしは自由に話し、笑うことができなくなってしまった。いつか、この凍てついた沈黙を解かすことができるんだろうか――。高校生になる直前の夏、友人宅で開かれたパーティーでレイプされたメリンダ。その事件をきっかけに、友人から誤解を受け、同級生たちから「しかと」されることになる。希望に満ちていたはずの高校生活は、一転、生き地獄となった。友だちにもわかってもらえず、誰にも、なんにも言えないまま、メリンダは苦しみ、孤独に耐えつづけるが……。痛みを抱えた少女が、ゆっくりと少しずつ、懸命に自分を取りもどそうとするさまをリアルに描く。全米のティーンエイジャーから圧倒的な支持を受け、大きな反響を呼んだベストセラー。
ニューヨーク州シラキュースで育ち、現在、夫とふたりの娘とともにペンシルヴェニア州に暮らす。はじめての小説となる本書で、マイケル・L・プリンツ・オナー賞などヤングアダルト小説に贈られる数々の賞を受賞、高い評価を得た。その他の著書に、絵本『No Time for Mother’s Day』『Turkey Pox』『Ndito Runs』がある。
レビュー
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工夫がほしい。
もう少し翻訳に工夫がほしい。 英字のを読んだことがあるが、筆者独特の言い回しがなくなっていてもったいない。
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listen
自分が高校生だった頃、親や先生には私たちのコトバは通じないと思っていた。 悩みを相談しても、真剣に取り合って貰えない気がしていた。 『speak』の主人公メリンダも、そんな思いを抱えたひとりだ。 話すことよりも沈黙を選んでしまうのは、その方が楽だからということもあるだろう。 少なくとも、余計なトラブルを防ぐことはできる。 しかし、本当にそうなのか? メリンダの同級生、デヴィッドは言う。 「自分のために口を開かないかぎり、何も変わらないと思う」 メリンダは美術で与えられたテーマ「木」を描き続ける。 それを見守ってくれるフリーマン先生は、大人社会ではハミダシ者だ。 何という矛盾。 子どもにとって必要な人間は、大人の社会では不適格者だとは。 いま自分も親になり、聞く耳を持たないことを棚に上げて、 子どもがうまく伝えられないことに腹を立てるようになってしまったことに気づき、情けない気持ちだ。 悩みのない人間はいない。 しかし、それを誰かに話すことができたら、もうほとんど克服したも同然だ。 思春期の子どもを持つ方にもぜひ読んで頂きたい、ヤングアダルト小説だ。
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久しぶりに出会った『いい本』
最初にこの本を手に取った時、暗い本かと思った。 しかし読みはじめてみると、全くそんなことはなかった。 メリンダの感性に、ストーリーの展開に、夢中になりページをめくる手を止めることができなかった。 読み終えた時の爽やかな感動と爽快感がたまらなかった。 ぜひ、たくさんの人に読んでもらいたい一冊だ。