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発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)

ロサンゼルス・タイムズ ブック賞

発展する地域 衰退する地域: 地域が自立するための経済学 (ちくま学芸文庫)

ジェーン・ジェイコブズ

都市こそが富を生み出すという視点から、経済と都市の関係を読み替える理論書。

都市論経済学社会批評

作品情報

国家ではなく都市から、経済の仕組みを見直す。

都市の密度と交易が富を生むという主張を軸に、経済の見方を大胆に組み替える。

書籍情報

出版社
筑摩書房
発売日
2012-11-07
ページ数
413ページ
言語
日本語
サイズ
10.8 x 1.6 x 15.2 cm
ISBN-13
9784480095022
ISBN-10
4480095020
価格
1760 JPY
カテゴリ
本/社会・政治/コミュニティ

雇用・金融・エネルギー すべてを地産地消に 地方はなぜ衰退するのか? 日本をはじめ世界各地の地方都市を実例に真に有効な再生法を説く、地域経済論の先駆的名著! 【解説: 片山善博/塩沢由典 】 === 大都市の気ままな流行りや、公共事業、工場誘致に頼るのはもう終わりにしよう! それぞれの地域が持つ財を利用し、住民の創意を生かした活動をしない限り、経済的発展はない! かつてのベネチアのように、必要なものを自らの手で作り、近隣地域と共生的な交易を行えば、技術は高まり、雇用も生まれ、地域は自然と活性化する。アメリカで大規模再開発により街が「死んで」いく過程を観察したジェイコブズは、街や地域が生み出すダイナミズムに注目、経済が発展・衰退する鍵を、古今東西の無数の例から探り出した。地域が自立するための処方箋を描いた先駆的名著! 【目次】 愚者の楽園 現実にたちもどって 都市地域 供給地域 労働者に見すてられる地域 技術と住民排除 移植工場地域 都市のない地域に向けられた資本 取り残された地域 なぜ後進都市は互いを必要とし合うのか 都市への誤ったフィードバック衰退の取引 苦境 漂流

レビュー

  • 面白い.面白いが腑に落ちないところも多い.

    まず,この本の先見性に驚かされる.1984年(!)の時点で,現在の状況がここまで見えていた 書物があったことは,にわかに信じがたい. その上で,記述には納得しかねる部分もあるので,その点に注意. ・都市を独立した経済単位と捉えるとき,国家をひとまとまりと考えるよりも様々な事象が 説明できる.←その通りで,最初感動したが,よく考えたら都市でなく,例えば企業や個人 を経済単位と考えても,以下だいたい同じような論旨が通るかもしれない. ・特に「輸入置換都市」という,輸入品を(ショボくても)自前で作るようになると,都市は 自立・持続的な方向へ歩み始める.←比較優位という概念をを真っ向から否定.ここが本書 の最も魅力的なところであり,同時に簡単に鵜呑みにしてはいけないところだろう. ・「輸入置換都市」になるためには,自発的なベンチャースピリット(本書ではインプロビ ゼーションと呼ばれる)が必要.←これを惹起する方法の記載が少ないので,もやもやが溜ま る. ・輸入置換ができない都市は,一時は調子がよくても衰退は必至で,救う方法はない.救お うと投資すると発展している都市まで衰退に巻き込まれる.←これが本当なら,日本の地域 再生プロジェクトは壮大な無駄である.まあそうかもしれないのだが…. (これに関する記述は,曇りのない新自由主義で,読んでいて少し辛いです.) ・都市が独自の通貨を持てば,為替の変動で経済は守られる.←少し金融政策を過小評価し すぎているだろう. とはいえ非常に刺激を受けた.より詳細な論評ができる実力を付けたいと思わせる, 存在感のある書物である.もちろん星5つ.

  • 良書

    都市経済のことが豊富な実例の紹介からわかる。 都市の停滞を問題視しているが、こだわりすぎてしつこくなってはいるが。

  • うーん・・・

    意外と面白くなかった。

  • 「地域」を「企業」に置き換えて読むとさらに素晴らしい

    経営者にとってこの本は論語に並ぶような素晴らしい本ではないかと感じた。 地域という題目から、地域・町おこし的な印象が強いかもしれないが、それを企業という言葉に置き換えて考えると、非常に素晴らしいことが書かれていると感じた。 また1980年代の本で現在のITなどソフトな業界はまだかけらもないのであるが、逆に地域という側面から分析をしているため、IT企業のとるべき戦略、またIT企業としてどのようにその他の企業と関わり発展していく必要が有るのか、IT企業の中でも衰退始めている企業はなぜ衰退がはじまっているのかなど、分析・改善・進化を考えるうえでも極めて参考になる本だなと感じた。 今までにない視点を提供してくれる本であり、もし経営者であるならば一冊は持っておきたい本であると感じた。おそらくこれからも何回も読み直すであろう本でした。

  • まちづくりや地域おこし協力隊などに関わる人へ

    "都市は修正自在型の経済であって、そこでは、経済的創造に対するわれわれの修正自在な能力によって『新しい小さなこと』を確立することができるだけでなく、それらを日常生活の中に取り入れることができるのである。"約30年前に、また学者"専門家"ではなく独学のジャーナリスト"活動家"としての経験主義で書かれた本書は【それでも】今になっても地域振興、産業政策に関係している人に沢山のヒントを与えてくれる。 個人的にも、近年著者の活動が【ジェイン・ジェイコブズ ニューヨーク都市計画革命】として映画化されたのを鑑賞したのを機会に、積読状態にしてしまっていた本書を久々に引っ張りだしてきたわけですが。端的に要約すれば"国家単位に注目をして経済を語るのではなく、都市を中心に視点を設定することで経済全体の流れがわかる"そんな内容の本書からは今の創造都市論、創造階級論の始点を確かに覗いた様な興奮を覚えます。 まちづくりや地域おこし協力隊などに関わる人、あるいは経済、経営学に興味がある人にオススメ。(というか、必読書?)

  • 都市の発展と衰退のダイナミズムを説明する本

    著者のジェイン・ジェイコブスは『アメリカ大都市の死と生』で著名な都市の経済論の論客である。彼女は経済学者ではなくジャーナリストであったので、その筆は理論的というよりも経験主義的で、その主張は厳密でもない。しっかり定義せずに新出概念を提示するあたりは、ちょっと学問的に脇が甘い感じがする。 だが一方で、既存の経済学が見落としていた「都市を基本単位に据えた経済」というものを鮮やかに描くのは爽快である。国を単位に経済を見れば、統計などの面で対象を厳密に扱うことができ学問的に厳密にはなるけれども、経済のダイナミズムを解明するという点ではあまりにその解像度が低すぎて、どうして経済は成長する(できる)のかという基本的なことすらもよく分からない有様なのである。 本書では、都市を経済の単位に見て、経済成長のダイナミズムの中心を「輸入置換」という現象に置く。これは、これまで他の都市から輸入されていた財を、自ら生産するようになること、つまり輸入品を地場品で置換することである。これによって、これまで輸入に当てられていた資本を他の輸入品に振り向けることもでき、より重要なことに置換品の生産のための雇用も生まれるのである。 都市が発展していくためには、この「輸入置換」が次々に起こっていく必要がある。さもなければ、その「都市」は僅かな特産品のみを生産するだけの地域になってしまい、情勢の変化などに脆くなり、発展の道がなくなるからである。 では、この「輸入置換」が起こるためにはどうしたらよいのだろうか? 著者は、そのためには「インプロヴィゼーション」が必要だという。「インプロヴィゼーション」とは、即興的な工夫とでも言えばいいだろうか。先進都市から輸入されている物品は、発展途上にある都市にとっては高度すぎることが多く、自前でそのものを作ることは難しい。またそのための設備や材料も乏しいだろう。だから、あり合わせのものでなんとかする必要がある。この「あり合わせのものでなんとかする」のがインプロヴィゼーションである。 これをもっと乱暴にまとめてしまうと、経済発展の原動力は広い意味での「創造性」にあるといえるだろう。本書ではここまで乱暴にはまとめない。経済発展は個人の才覚だけの問題ではないことも示す。しかし大きく見れば、経済が活性化するということは、創造性ある事業家が様々な事業を地域内で興していくこと以外にはない、というのが著者の見解であるようだ。 後半は、逆に都市の衰退のダイナミズムについて述べる。都市に衰退をもたらすものの第一に掲げられているのは為替変動の間違ったフィードバックである。マクロ経済学では、ある国家の競争力が落ちてきたらその国家の通貨の価値が下がり、輸出がしやすくなることによって(輸出品が安価になるために) 競争力を取り戻すというフィードバック機構がある、とされている。しかし著者によればこの仕組みはうまく働かない。 なぜなら、通貨は国家を単位にして流通しているが、経済の実態は都市が単位だからである。ある為替水準は、ある都市にとっては高すぎ、ある都市にとっては低すぎる。円安になると喜ぶ企業もあれば、いやがる企業もある。つまりいくら為替変動というフィードバック機構があっても、それは都市という単位ではさほど有益なものではないということである。 ひとたび衰退が始まると、それは坂を転げ落ちるように進んでしまい、挽回が難しい。競争力を取り戻すための現実的な処方箋は、ほとんどないようである。ただ、衰退を遅らせることはできる。それが著者のいう「衰退の取引」というもので、こういう取引が行われるようになることは衰退の象徴でもあり、また衰退しているさなかではやむを得ないものでもあり、しかもある面では衰退をさらに進めてしまうものでもある。 それは、軍需産業への依存、後進国への輸出に頼ること、また補助金に頼った取引である。これらは詰まるところ、都市に必要な創造性を発揮させる機会を減らし、経済を単調なものにしてしまうのである。だがしかし、これらを続けている間はある程度経済を回すことができる。だから衰退の過程にある都市(または国家)は、こうした取引を続けていくことになる。そしてこれらの取引への依存度がどんどん高まってしまい、経済は後戻りできないほど衰退していくのだという。 著者が提示する、この衰退の過程を回避する空想的な解決策は、都市ごとに通貨を独立させることである。そうすれば為替変動により適切なフィードバックが働き、都市は競争力を取り戻せるかもしれない、という。この思考実験は、まだまだ多くの検証が必要だと思う。それにいくらこの方法が有効だとしても、現実的な問題(例えば九州と本州で異なる通貨にするということだけでも、クリアすべき障壁が膨大にある)のために実現はできないだろう。 にしても、都市を単位に経済のダイナミズムを考えるという本書の視点は有効である。どうやって都市に経済発展を起こせるか、というところまでは踏み込んでいないが、そのヒントがたくさん詰まっている良書。

  • 思いのほか難しかった。。。

    地域論、都市論といったものは、災害が多くて今後地方が過疎化する運命にある日本では 非常に重要なジャンルのはずなのですが、いまいち盛り上がりにかける気がするのは ひとえに日本には「移動の自由」や「メリット」が薄いからかもしれない。 それはそうと、このサブタイトルはじゃっかんミスリーディングな気がする。 内容は結構難しいです。

  • 小さい

    高いですね__

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