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第0回(1954年) 受賞受賞作: Five Short Novels
Five Short Novelsはドリス・レッシングの短篇集で、女性の心理や社会的制約、植民地や移住の経験をテーマにした五篇を収める。レッシングの観察眼と社会批評が色濃く現れる初期の重要な仕事である。
女性の経験植民地短編社会批評
ドリス・メイ・レッシング
ドリス・メイ・レッシング
Doris May Lessing
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1919-10-22 (ペルシャ(現イラン)ケルマーンシャー)
- 死没
- 2013-11-17 (イギリス・ロンドン) 94歳
- 国籍
- イギリス
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- ケルマーンシャー(ペルシャ、現イラン) → テヘラン(幼少期) → イギリス(帰国後) → 南ローデシア(現ジンバブエ) → ロンドン(晩年)
経歴
- 職業
- 作家, 小説家, 詩人, エッセイスト
- 活動期間
- 1949年〜2013年
- 所属団体
- イギリス共産党(1954–1956)
- 影響を受けた人物
- マルクス主義運動の思想家, アフリカでの生活と植民地社会の体験
- 影響を与えた人物
- マーガレット・ドラブルなどの英国女性作家, フェミニズム文学や反植民地主義文学の作家群
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ドミニカ女子高等学校(ソールズベリー) | — | — | — | 1920年代 - 1930年代(中途退学) | 南ローデシア(現ジンバブエ) |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1954 | サマセット・モーム賞 | 短編『Five』 | — | サマセット・モーム賞運営団体 | 受賞 |
| 1976 | メディシス賞(外国小説部門) | 該当作品/選定作品 | 外国小説部門 | メディシス賞委員会 | 受賞 |
| 1981 | オーストリア国家賞(ヨーロッパ文学部門) | 業績全体 | — | オーストリア政府 | 受賞 |
| 2001 | アストゥリアス皇太子賞 | 文学分野での業績 | 文学 | アストゥリアス財団 | 受賞 |
| 2007 | ノーベル文学賞 | 業績全体 | 文学 | スウェーデン・アカデミー | 受賞 |
| 1985 | ブッカー賞(ノミネート) | 『善良なテロリスト』 | — | Booker Prize committee | ノミネート |
| 1989 | グリンザネ・カヴール賞 | 『The Fifth Child』 | — | グリンザネ・カヴール財団 | 受賞 |
受賞・候補エディション
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第6回(1976年) 受賞受賞作: The Golden Notebook
作家であり母であり党員でもあるアンナの分裂した内面を、複数のノートの層でたどるドリス・レッシングの代表作。
複数のノートが、ひとりの女性の分裂を映す。
女性政治作家自己分裂
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第16回(1981年) 受賞受賞作: 黄金のノート(The Golden Notebook)
女性の自我と創作、政治的意識を分割された形式で描く長編。日記・メモ・小編を組み合わせながら、個人の分裂と統合、フェミニズム的覚醒を探る画期的作品であり、20世紀の女性文学に大きな影響を与えた。
フェミニズム自己と社会記憶と分裂ポスト植民地主義
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第76回(1994年) 受賞受賞作: Under My Skin
著者自身の人生を振り返る自伝。幼少期から作家としての歩み、政治的・私的経験を率直に綴り、創作の源泉を探る回顧録的作品。
著者自身の人生を振り返る自伝。幼少期から作家としての歩み、政治的・私的経験を率直に綴り、創作の源泉を探る回顧録的作品。
自伝女性史文学と政治
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第16回(1995年) 受賞受賞作: Under My Skin: Volume One of My Autobiography, to 1949
少女時代から1949年までをたどる、ドリス・レッシングの自伝第一巻。
自伝のかたちで、記憶と政治と成長が静かに重なる。
448ページ自伝記憶植民地経験政治女性経験
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第21回(2001年) 受賞受賞作: 金色のノート(The Golden Notebook)
2001年のプリンシペ・デ・アストゥリアス賞(文学)は、ドリス・メイ・レッシングの作家としての業績全体を顕彰した。
単独作品ではなく、作家としての全体業績をたたえる授賞。
女性の経験と自立植民地主義と人種問題個人の孤立と無意識
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第100回(2007年) 受賞
主人公アニーが複数のノートに生活、仕事、恋愛、政治的観察を綴り、断片化した経験を通じて自己の統合を模索する実験的小説。女性の主体性、精神の分裂と再編、冷戦期の政治的関与などを率直に描き、20世紀文学に大きな影響を与えた作品。
657ページ女性の体験分裂と統合政治と個人書くことの困難
作品
代表作
草は歌っている
1950年 長編小説(植民地文学)ローデシア(現ジンバブエ)を舞台に、白人女性と現地社会との軋轢、人間関係の崩壊を描く初期長篇。
- [映画] Killing Heat(原題) / ハーマン・ヤコブス(Herman Jacobson) (1981)
- 『草は歌っている』山崎勉・酒井格 訳
黄金のノート
1962年 長編小説(フェミニズム・実験的小説)女性の内面と作家の葛藤、政治と私的領域の交錯を多面的に描いた代表作。ウーマン・リブ運動に影響を与えた。
- 『黄金のノート』石村崇史・市川博彬 訳(日本語訳あり)
生存者の回想
1974年 長編小説(ディストピア)最終戦争後のイギリスを舞台に、社会崩壊と個人の生存を幻想的に描く。
- 『生存者の回想』大社淑子 訳(日本語訳あり)
シカスタ―アルゴ座のカノープス
1979年 SF(大局的宇宙譚)地球(シカスタ)と宇宙文明を巡る広域的な物語で、歴史・文化の変容を俯瞰するSFシリーズの第一作。
- 『シカスタ―アルゴ座のカノープス』大社淑子 訳(日本語訳あり)
破壊者ベンの誕生(The Fifth Child)
1988年 長編小説(家庭小説・ホラー的要素)中産階級家庭に生まれた異質な子どもをめぐり、家族と社会の不安を描く衝撃作。
- 『破壊者ベンの誕生』上田和夫 訳(日本語訳あり)
全著作
- 『草は歌っている』(1950)
- 『黄金のノート』(1962)
- 『生存者の回想』(1974)
- 『シカスタ』(1979)
- 『破壊者ベンの誕生』(1988)
翻案
- Killing Heat(『草は歌っている』原作、1981年映画)
- Adoration(『グランド・マザーズ』原作の映画化、2013)
作品の翻訳
- 多数の作品が日本語、各国語に翻訳されている(例:『草は歌っている』『黄金のノート』)
作風・主題
- 文体
- 現実主義的描写と社会批評の併存フェミニズム的視座」「実験的な語りと分裂的構成
- 頻出モチーフ
- 女性の経験と自立植民地主義と人種問題個人の孤立と無意識家族と社会の崩壊
健康
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腰痛2007(ノーベル賞授賞式時)授賞式を欠席しスピーチは代読された
評価・遺産
女性の経験を描く重要な作家として国際的に高く評価され、フェミニズム文学や植民地批判の分野に大きな影響を与えた。ジンバブエへの図書支援活動なども行った。
関連学会
- アメリカ芸術文学アカデミー会員
資料所蔵先
- 英国図書館ほか国際的な典拠データベースに所蔵
大衆文化への影響
- 作品の映画化やオペラ化(フィリップ・グラス作曲のオペラ化など)
引用
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「女性の経験を描く叙事詩人であり、懐疑と激情、予見力をもって、対立する文明を吟味した」
出典: ノーベル賞選考理由(スウェーデン・アカデミー) (2007年) -
「ノーベル賞を取れないことについて」
出典: 受賞スピーチ(代読) (2007年)
豆知識
- 2007年受賞時にノーベル文学賞史上の最高齢受賞者となった(当時)
- 『ジェーン・ソマーズ』の筆名を用いて作品を発表した
- MI5により長年監視されていたことが後に公になった
- 1956年以降アパルトヘイト期の南アフリカへの入国を長期間禁止された