世界・海外・国外の文学賞

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ホダ・バラカット

ホダ・バラカット

Hoda Barakat

プロフィール

性別
女性
生誕
1952-01-01 (ブシャッリ、レバノン)
国籍
レバノン, フランス
言語
アラビア語, フランス語, 英語
宗教
マロン派キリスト教
居住地歴
ブシャッリ(出生) → ベイルート(青年期・初期活動) → パリ(長期居住)

経歴

職業
作家, 小説家, 翻訳者, ジャーナリスト, 教師, ラジオ放送者, 客員研究員
活動期間
1975年〜
所属
ナント高等研究所(フェロー), テキサス大学オースティン校(Arabic Scholar in Residence、2013), ダートマス大学(客員教授), セントラル・ヨーロピアン大学(アーティスト・イン・レジデンス)
ノミネート
国際アラブ文学賞(IPAF)長期候補、2013(『この地の王国』)

学歴

レバノン大学
文学部(フランス文学) / フランス文学科
期間: 〜1975
卒業年: 1975
国: レバノン
1975年に卒業。1975年-76年にパリで博士課程を志すも内戦のため帰国。

受賞歴

アル=ナーキド賞
対象作品: ハジャル・アル=ダーイフ(『笑いの石』)
主催: アル=ナーキド(Al-Naqid)
結果: winner
ナーギブ・マフフーズ文学賞(メダル)
2001
対象作品: ハリト・アル=ミヤー(『水の耕作者』)
主催: カイロ・アメリカン大学出版局 / エジプト文学関係団体
結果: winner
国際アラブ文学賞(International Prize for Arabic Fiction、IPAF)
2019
対象作品: バリード・アル=レイル(『夜の郵便』/英訳『Voices of the Lost』)
主催: International Prize for Arabic Fiction(運営: ロンドンを拠点とする組織)
結果: winner
芸術文化勲章(シュヴァリエ)
2002
主催: フランス文化省
結果: recipient
国家功労勲章(シュヴァリエ)
2008
主催: フランス政府
結果: recipient

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: The Tiller of Waters

    レバノン内戦の影響を受けた人々の喪失と孤独を描く長編。戦争が日常と個人の記憶に与える深い影響を詩的かつ冷静に描写する。

    内戦喪失トラウマ孤独
  1. 受賞作: 夜の郵便

    戦争と移動、通信と喪失が重なり合うなかで、郵便と手紙のモチーフが静かな緊張を生む小説。

    戦争と移動、通信と喪失が重なり合うなかで、郵便と手紙のモチーフが静かな緊張を生む小説。

    戦争亡命手紙喪失
  1. 受賞作: Hind or the Most Beautiful Woman in the World (Dar Aladab, 2024)

    アクロメガリーによって容姿が変わったハナディと、彼女を受け入れられない母のあいだに横たわる拒絶と愛着を描き、レバノンとパリをまたぐ逃避の感覚の中で、美しさの規範と自己像の揺らぎを見つめる小説。

    容姿の変化が、家族の記憶と自己像を静かに崩していく。

    328ページ
    美しさの規範疎外母娘病と身体記憶亡命

作品

代表作

ハジャル・アル=ダーイフ(『笑いの石』)

1990年 小説(現代文学)

レバノン内戦期の影響を背景に、周縁化された男性主人公を通してトラウマと疎外を描く作品。アラビア語文学でゲイの男性を主要登場人物に据えた初の作品の一つとされる。

戦争とトラウマ疎外アイデンティティ
翻訳
  • 英語版: The Stone of Laughter(Interlink Books, 1995)

ハリト・アル=ミヤー(『水の耕作者』)

1999年 小説

複数の視点と記憶の断片を通して戦争と地域社会の傷を描く作品。2001年にナーギブ・マフフーズ賞を受賞。

記憶共同体の傷戦後
翻訳
  • 英語版: The Tiller of Waters(American University in Cairo Press, 2001)

マラクート・ハーザー・アル=アールド(『この地の王国』)

2013年 小説

人々の移動と喪失、国家と個人の関係を探る中編〜長編。2013年に国際アラブ文学賞のロングリスト入り。

移動喪失権力と個人

バリード・アル=レイル(『夜の郵便』)

2019年 小説

難民や失われた人々の声を掬い上げる作品。2019年に国際アラブ文学賞(IPAF)を受賞し、英訳『Voices of the Lost』として出版された。

難民失踪と喪失記憶の声
翻訳
  • 英語版: Voices of the Lost(Marilyn Booth 翻訳、Oneworld, 2021)

全著作

  • Za'irat(短編集、1985)
  • Hajar al-Dahik(『笑いの石』、1990)
  • Ahl el-Hawa(『愛の人々』、1993)
  • Harit al-miyah(『水の耕作者』、1999)
  • Malakoot hadhahi al-ard(『この地の王国』、2013)
  • Bareed Al-Layl(『夜の郵便』、2019)
  • その他、戯曲・回想録など多数

作品の翻訳

  • 『笑いの石』→英訳 The Stone of Laughter(1995)
  • 『水の耕作者』→英訳 The Tiller of Waters(2001)
  • 『夜の郵便』→英訳 Voices of the Lost(2021)

作風・主題

文体
簡潔で抑制の効いた文体断片的な視点と内面の掘り下げ戦争の外面ではなく内面のトラウマを描く
頻出モチーフ
トラウマ喪失と記憶境界にいる人々(周縁化)移動と難民

評価・遺産

ホダ・バラカットはレバノン内戦以降のトラウマと周縁化された人々の声を描き続ける重要なアラブ世界の作家である。国際的な翻訳と受賞歴により、現代アラビア語文学における重要人物と評価されている。2019年には国際アラブ文学賞を受賞し、同賞の受賞者としては2人目の女性である。

豆知識

  • 1998年3月24日にフランス国籍を取得した(帰化)。
  • 『笑いの石』はアラビア語文学でゲイの男性を主要登場人物に据えた初期の作品の一つとされる。
  • 2019年に『夜の郵便』で国際アラブ文学賞(IPAF)を受賞し、同賞の女性受賞者としては2人目である。