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第9回(1963年) 受賞受賞作: The Spy Who Came in from the Cold
冷戦期の荒涼とした諜報世界を描いた代表作。諜報員アレック・リアマスが極秘任務で東側に送り込まれ、欺瞞と裏切りの連鎖の中で真実と倫理が問われる。冷酷な現実主義と心理描写が高く評価された作品。
スパイ冷戦倫理的葛藤 -
第23回(1977年) 受賞受賞作: The Honourable Schoolboy
The Honourable Schoolboy は 1977 年の作品で、事件の背後にある動機や人間関係をたどりながら、緊張感を積み上げていく犯罪小説。
事件の輪郭が見えるほど、登場人物の関係はさらに複雑になる。
533ページ犯罪小説ミステリー捜査心理的緊張
ジョン・ル・カレ
ジョン・ル・カレ
John le Carré
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1931-10-19 (イングランド、ドーセット州プール)
- 死没
- 2020-12-12 (イングランド、コーンウォール州トルーロ) 89歳
- 国籍
- イギリス, アイルランド
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- セント・ビュリアン(コーンウォール)、約40年以上居住 → ハムステッド(ロンドン)、滞在家屋あり
経歴
- 職業
- 小説家, 情報機関職員(MI5/MI6), 作家・脚本協力・コラムニスト
- 活動期間
- 1958年〜2020年
- 影響を受けた人物
- ジョン・ビンガム(John Bingham、初期に影響を受けた推理作家・友人), ヴィヴィアン・H.H.・グリーン(教授・メンター)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ベルン大学 | 語学系(外国語学) | 外国語(ドイツ語) | — | 1948–1949 | スイス |
| オックスフォード大学 リンカーン・カレッジ | — | 現代語(ドイツ文学専攻) | BA (First-Class honours) | 1952–1956 | イギリス |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1963 | ゴールド・ダガー | 『寒い国から来たスパイ』 | — | 英国犯罪作家協会 | 受賞 |
| 1964 | サマセット・モーム賞 | 『寒い国から来たスパイ』 | — | ソサエティ・オブ・オーサーズ(著者協会) | 受賞 |
| 1965 | エドガー賞 | 『寒い国から来たスパイ』 | — | ミステリ作家協会(Mystery Writers of America) | 受賞 |
| 1977 | ゴールド・ダガー(Crime Writers' Association) | 『名誉ある学校の少年』 | — | 英国犯罪作家協会 | 受賞 |
| 1977 | ジェームズ・テイト・ブラック記念賞(フィクション) | 『名誉ある学校の少年』 | — | エディンバラ大学関連(James Tait Black) | 受賞 |
| 1983 | 日本冒険小説協会大賞 | 『小さな太鼓の少女』 | — | 日本冒険小説協会 | 受賞 |
| 1984 | エドガー・グランドマスター賞 | — | — | ミステリ作家協会(Mystery Writers of America) | 受賞(生涯業績) |
| 1988 | ダイヤモンド・ダガー | — | — | 英国犯罪作家協会 | 生涯功労賞 |
| 2005 | ダガー・オブ・ダガーズ | 『寒い国から来たスパイ』 | — | 英国犯罪作家協会 | 受賞(過去作品から選出された栄誉) |
| 2005 | 芸術文化勲章 コマンドゥール | — | — | フランス文化省(オルドル・デ・ザール) | 受章 |
| 2011 | ゲーテ・メダル | — | — | ゲーテ・インスティトゥート | 受賞 |
| 2020 | オロフ・パルメ賞 | — | — | オロフ・パルメ記念基金 | 受賞(賞金はMSFへ寄付) |
受賞・候補エディション
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受賞作: The Spy Who Came in from the Cold
冷戦期の諜報世界を舞台に、主人公アレック・レアマスの失墜と計略を通じて、スパイ活動の虚無性や倫理的曖昧さを描く名作。ジャンルの枠を超えた人間ドラマと道徳的問いかけが高く評価された。
スパイ小説冷戦倫理裏切り政治
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第59回(1977年) 受賞受賞作: The Honourable Schoolboy(The Honourable Schoolboy)
冷戦期の東南アジアを舞台に、諜報員の任務とそれに伴う倫理的葛藤を描くハードなスパイ小説。スパイ世界の腐敗、裏切り、個人の良心と職務の狭間が緊迫感をもって展開されるシリーズの重要作。
冷戦期の東南アジアを舞台に、諜報員の任務とそれに伴う倫理的葛藤を描くハードなスパイ小説。スパイ世界の腐敗、裏切り、個人の良心と職務の狭間が緊迫感をもって展開されるシリーズの重要作。
スパイ小説冷戦裏切り倫理的葛藤
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第0回(1984年) 受賞受賞作: 生涯の業績(グランド・マスター賞)
ジョン・ル・カレのスパイ小説群と、その中で描かれる冷戦後の倫理的な揺らぎが、生涯業績として評価された。個別の受賞作ではなく、作家活動全体を対象にした記録である。
一冊ではなく、作家の全体像が評価の中心になっている。
スパイ小説生涯業績政治倫理
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第16回(1986年) 受賞受賞作: A Perfect Spy
主人公の諜報員の失踪とその背景を回想を通じて描く長編。父との関係や自己の形成が物語の中心に据えられ、裏切りと忠誠、アイデンティティの揺らぎが濃密に描写される。深い人間洞察と成熟した筆致が特徴の傑作。
スパイ小説家族アイデンティティ裏切り
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第3回(1988年) 受賞受賞作: The Spy Who Came in from the Cold (寒い国から来たスパイ)
冷戦期の諜報戦を背景に、主人公が国家の策略に翻弄される過程で裏切りと欺瞞、自己欺瞞が露呈していく。英雄像を覆す悲哀と諜報機関の冷酷さが描かれ、スパイ小説の古典として高い評価を受ける作品。
スパイ小説冷戦裏切り心理描写
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第6回(1990年) 受賞受賞作: 顕著な業績(スパイ小説を通じた倫理的考察)
冷戦期を中心に諜報活動を題材とした重厚なスパイ小説で知られる。政治的緊張や裏切り、個人の道徳的選択を繊細かつ緊張感のある物語で描き出し、ジャンルを超えた文学性を示した。
スパイ小説冷戦倫理と裏切り政治
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第1回(2005年) 受賞受賞作: The Spy Who Came in from the Cold (寒い国から帰ってきたスパイ)
冷戦期を舞台にしたスパイ小説。失脚した英国工作員アレック・リーマスが東ドイツへ送り込まれ、偽の裏切りを演じることで敵内部の高官を陥れる作戦に巻き込まれる。諜報機関の欺瞞と個人の疲弊、倫理の崩壊を冷徹に描き出す作品。
冷戦スパイ活動裏切り倫理的曖昧さ諜報戦
作品
代表作
『寒い国から来たスパイ』
1963年 スパイ小説冷戦期を舞台に、卑劣さと道徳的曖昧さを描いたスパイ小説。元工作員アレック・リーマスの物語を通じて諜報活動の非英雄性を描写する。
- [映画] 『寒い国から来たスパイ』(映画) / Martin Ritt (1965)
- 『寒い国から来たスパイ』
『ティンカー・テイラー、ソルジャー、スパイ』
1974年 スパイ小説サム・スミーリー(ジョージ・スマイリー)が組織内にいるモグラ(モール)を捜す長編。諜報組織の腐敗や階級差を描く。
- [テレビシリーズ / 映画] 『ティンカー・テイラー、ソルジャー、スパイ』(2011年映画) / Tomas Alfredson (2011)
- 『ティンカー・テイラー、ソルジャー、スパイ』
『完全なスパイ』
1986年 半自伝的スパイ小説主人公マグナス・ピムの成長とその過程で形成された二重性を描く、作者の自伝的要素が強い長編。評論家から高い評価を受けた作品。
- 『完全なスパイ』
『ナイト・マネジャー』
1993年 スパイ小説(ポスト冷戦)冷戦後の多国籍犯罪、武器・麻薬取引と汚職を扱う作品。国際金融や影の取引を背景に主人公が巨大な陰謀に巻き込まれていく。
- [テレビシリーズ] 『ナイト・マネジャー』(BBC/AMC、2016) / 複数(主にSusanne Bier等) (2016)
- 『ナイト・マネジャー』
『コンスタント・ガーデナー』
2001年 政治サスペンス/スパイ小説アフリカの医療援助と製薬企業の暗部を暴く物語。道徳と正義を巡る追及が描かれる。
- [映画] 『コンスタント・ガーデナー』(映画) / Fernando Meirelles (2005)
- 『コンスタント・ガーデナー』
『小さな太鼓の少女』
1983年 スパイ小説パレスチナ問題と諜報活動を扱った長編。登場人物の倫理的ジレンマと政治的複雑性を描く。
- [映画 / テレビシリーズ] 『小さな太鼓の少女』(1984年映画等) / 次作により異なる (1984)
- 『小さな太鼓の少女』
全著作
- 『死者の呼び声』 (Call for the Dead, 1961)
- 『猟奇殺人』 (A Murder of Quality, 1962)
- 『寒い国から来たスパイ』 (The Spy Who Came in from the Cold, 1963)
- 『ティンカー・テイラー、ソルジャー、スパイ』 (Tinker Tailor Soldier Spy, 1974)
- 『名誉ある学校の少年』 (The Honourable Schoolboy, 1977)
- 『スマイリーの人々』 (Smiley's People, 1979)
- 『完全なスパイ』 (A Perfect Spy, 1986)
- 『ナイト・マネジャー』 (The Night Manager, 1993)
- 『コンスタント・ガーデナー』 (The Constant Gardener, 2001)
- 『エージェント・ランニング・イン・ザ・フィールド』 (Agent Running in the Field, 2019)
- 『シルバービュー』 (Silverview, 2021)
翻案
- 『寒い国から来たスパイ』映画化(1965)
- 『ティンカー・テイラー、ソルジャー、スパイ』映画化(2011)およびテレビ化(1979)
- 『コンスタント・ガーデナー』映画化(2005)
- 『ナイト・マネジャー』テレビシリーズ化(2016)
作風・主題
- 文体
- 冷静で観察力に富む筆致道徳的および心理的な曖昧さを描く内面描写重視の文体緻密なプロット構成
- 頻出モチーフ
- 裏切り二重性(ダブル・ライフ)西側民主主義の脆弱性
評価・遺産
冷戦を背景にしたスパイ小説で国際的な評価を得、諜報文学に道徳的・心理的深みをもたらした作家として広く評価される。多くの作品が映像化され、20世紀後半から21世紀初頭の英語圏文学に大きな影響を与えた。
関連学会
- 英国犯罪作家協会(CWA)
資料所蔵先
- ボドリアン図書館(オックスフォード大学)に文学アーカイブを寄贈(2010年以降)
大衆文化への影響
- 多数の作品が映画・テレビ化され、スパイ小説ジャンルの定番となった
引用
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『完全なスパイ』は「戦後最高の英語小説だ」と評された。
出典: フィリップ・ロスによる評(引用) (1986年) -
「私のイングランドへの結びつきはここ数年で大きく緩んだ。悲しいが一種の解放でもある。」
出典: インタビュー(The Guardian) (2019年)
豆知識
- 本名はデイヴィッド・ジョン・ムーア・コーンウェル(David John Moore Cornwell)。
- 作家活動の初期はMI5/MI6に勤務しながら執筆していたためペンネームを使用。
- 晩年にアイルランド市民権を取得した。
- 遺稿となった長篇『シルバービュー』は死後に刊行された(2021年)。
- ボドリアン図書館にアーカイブを寄贈している。