世界・海外・国外の文学賞

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スヴェトラーナ・アレクシエヴィチ

スヴェトラーナ・アレクシエヴィチ

Svetlana Alexievich

別名: Svetlana Aleksievich / Sviatlana Alexievich / Svyatlana Alaksandrawna Aleksiyevich

プロフィール

性別
女性
生誕
1948-05-31 (スタニスラフ(現:イヴァノ=フランキーウシク)、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国)
国籍
ベラルーシ
言語
ロシア語
居住地歴
ベラルーシ(ミンスク) → フランス(パリ、滞在) → スウェーデン(イェーテボリ、滞在) → ドイツ(ベルリン、滞在) → 2020年にドイツへ避難、その後ミンスクへ戻ることもあり

経歴

職業
ジャーナリスト, エッセイスト, 口述史家, 作家
活動期間
1972年〜2025年
所属
ベラルーシ PEN センター(2019年会長), Lettre Ulysses Award(諮問委員), International Cities of Refuge Network(庇護プログラムの受益者)
所属団体
ベラルーシ PEN センター, Lettre Ulysses Award(諮問委員)
影響を受けた人物
アレス・アダモヴィッチ, ヴァシル・ビカウ(Vasil Bykaŭ), ハンナ・クラル, リシャルト・カプシチンスキ, ヴァルラム・シャラモフ

学歴

ベラルーシ国立大学
ジャーナリズム学部
学位: 学士
期間: 1968–1972
卒業年: 1972
国: ベラルーシ(当時ソ連)
卒業後、地元紙の記者として働き、その後文学雑誌の特派員に

受賞歴

ノーベル文学賞
2015
対象作品: ポリフォニックな著作群(全体業績)
主催: スウェーデン・アカデミー
結果: 受賞
ドイツ書籍交易所平和賞
2013
主催: ドイツ書籍交易所
結果: 受賞
Prix Médicis(エッセイ賞)
2013
対象作品: 『セコンドハンドの時代(Secondhand Time)』
部門: エッセイ
主催: Prix Médicis 委員会
結果: 受賞
芸術文化勲章(オフィシエ)
2014
主催: フランス政府
結果: 叙勲
National Book Critics Circle Award
2005
対象作品: 『チェルノブイリの祈り(Voices from Chernobyl)』
主催: National Book Critics Circle
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: У войны не женское лицо (The Unwomanly Face of War)

    第二次世界大戦に従軍した女性たちの証言を集めたオーラル・ヒストリー。女性の視点から戦争の現実を鋭く描出し、記憶とトラウマの問題を明るみに出す作品。

    戦争記憶女性口述史
  1. 受賞作: 戦争は女の顔をしていない

    第二次世界大戦に従軍したソ連の女性たちの証言を編んだ報告文学。戦場での経験と戦後の暮らし、心的外傷を女性の視点から描き、個々の語りが積み重なって国家や歴史の別の側面を提示する。

    戦争口述史ジェンダー記憶
メディシス賞 1回登壇
  1. 受賞作: La Fin de l'homme rouge ou le temps du désenchantement

    ソ連崩壊後のロシアを、無数の証言でたどる口述史。希望と失望、自由と喪失が重なり合い、時代の記憶が生々しく浮かび上がる。

    崩壊後の時代を、声の断片から立ち上げる。

    ロシア口述史歴史
  1. 受賞作: Secondhand Time: The Last of the Soviets

    Svetlana Alexievich の『Secondhand Time』は、ソ連崩壊後の生活を、当事者たちの証言の積層として描く口述史である。喪失、ノスタルジア、制度の変化が、人々の声を通して立ち上がる。

    ソ連崩壊後の人々の声を集めた、長篇の口述史。

    ポストソビエト口述史記憶喪失社会変化

作品

代表作

『ウ・ヴォイニー・ネ・ジェーンスコエ・リツォ』 (戦争の女らしくない顔)

1985年 口述史、ドキュメンタリー文学

第二次世界大戦に従軍した女性たちの証言を集めたコラージュ的作品。従来の戦争叙述とは異なる女性の視点を提示する。

戦争の記憶女性の体験記憶と語り
翻訳
  • 英訳あり(The Unwomanly Face of War)

『ツィンコヴィエ・マールチキ』(Zinky Boys / Boys in Zinc)

1991年 口述史、ドキュメンタリー文学

ソ連のアフガン戦争に従軍した兵士や遺族、関係者の証言を集めた作品。戦争の帰結を個人の視点から描く。

戦争のトラウマ国家と個人死と喪失
翻訳
  • 英訳あり(Zinky Boys / Boys in Zinc)

『チェルノブイリの祈り』(Voices from Chernobyl)

1997年 口述史、ノンフィクション

チェルノブイリ原発事故の被災者・救援者・避難民などの証言を集め、事故の人間的・社会的影響を記録した作品。

原発事故放射能被害記憶と贖罪
翻訳
  • 英訳あり(Voices from Chernobyl / Chernobyl Prayer)

『セコンドハンドの時代』(Vremya sekond khend / Secondhand Time)

2013年 ドキュメンタリー文学、口述史

ソ連崩壊後の人々の声を集め、過去と現在の断絶、喪失、ノスタルジアなどを描く長篇の口述史。

ポストソビエトの記憶ノスタルジア個人的証言
翻訳
  • 英訳あり(Secondhand Time)

全著作

  • 『У войны не женское лицо』 (1985)
  • 『Последние свидетели』 (1985)
  • 『Цинковые мальчики』 (1991)
  • 『Зачарованные смертью』 (1993)
  • 『Чернобыльская молитва』 (1997)
  • 『Время секонд хэнд』 (2013)

作風・主題

文体
口述証言を編集して構成する『ドキュメンタリー文学』重層的・合唱的(ポリフォニック)な構成事実に寄り添うが詩的な語りを交える文体
頻出モチーフ
記憶とトラウマ戦争と喪失個人の声による歴史の再構成ソ連・ポストソ連という大きな物語の破片化

評価・遺産

証言を集める手法によってソビエト・ポストソビエトの感情史を紡ぎ出した作家として国際的に高い評価を受ける。2015年にノーベル文学賞を受賞し、ベラルーシ出身の初のノーベル文学賞受賞者となった。政治的立場から母国での出版や教育課程からの排除などを経験しているが、国際的には重要な証言文学の担い手と見なされている。

引用

  • もし私たちの歴史全体、ソビエトとポストソビエトの両方を振り返るなら、それは巨大な共通の墓場であり血の海である。執行者と犠牲者の永遠の対話だ。革命、ギュラグ、第二次世界大戦、ソ連の崩壊、そしてチェルノブイリの挑戦──これが私の本のテーマだ。
    出典: インタビュー(2015年等の発言) (2015年)

豆知識

  • ベラルーシ出身として初のノーベル文学賞受賞者。
  • 主にロシア語で執筆するが、ベラルーシ系の出自を持つ。
  • 口述史というジャンルを確立し、証言のコラージュで知られる。
  • 1990年代以降、ベラルーシ国内で政治的圧力を受け、一時期国外に滞在した。