世界・海外・国外の文学賞

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トーベ・ヤンソン

とーべ・やんそん

Tove Jansson

ペンネーム: ヴェラ・ハイ(Vera Haij)若年期に使用した筆名。1933年にこの名義で作品を発表

プロフィール

性別
女性
生誕
1914-08-09 (ヘルシンキ(当時:フィンランド大公国))
死没
2001-06-27 (ヘルシンキ、フィンランド) 86歳
国籍
フィンランド
言語
スウェーデン語
居住地歴
ヘルシンキ(生地・居住地) → ペリンキ(ポルヴー近郊、夏の別荘・クローウハル島) → ストックホルム(留学・滞在) → パリ(留学・滞在)

経歴

職業
作家, 画家, イラストレーター, 漫画家
活動期間
1930年〜2001年
影響を受けた人物
ヴィクトル・ヤンソン(父), シグネ・ハンマルステン=ヤンソン(母), アイナール・ハンマルステン(叔父)
影響を与えた人物
ラーシュ・ヤンソン(弟、漫画家), ソフィア・ヤンソン(姪、ムーミン関連の活動家), 多くの児童文学作家やアーティスト(例:テリー・プラチェットが影響を受けたと述べる)

学歴

Konstfack(ストックホルム)
美術・工芸
期間: 1930–1933
卒業年: 1933
国: スウェーデン
ストックホルムの美術教育機関で学ぶ
フィンランド美術アカデミー(グラフィック学校)
グラフィック
期間: 1933–1937
卒業年: 1937
国: フィンランド
グラフィック系の教育を受ける
École des Beaux-Arts(パリ)
美術
期間: 1938
卒業年: 1938
国: フランス
パリでの美術留学

受賞歴

ハンス・クリスチャン・アンデルセン賞(金メダル)
1966
主催: 国際児童図書評議会(IBBY)
結果: 受賞
オーダー・オブ・ザ・スマイル(Order of the Smile)
1975
主催: Order of the Smile
結果: 受賞
プロ・フィンランディア勲章(Pro Finlandia)
1976
主催: フィンランド芸術財団等
結果: 受賞
セルマ・ラーゲルレーヴ賞
1992
主催: セルマ・ラーゲルレーヴ賞運営団体
結果: 受賞
フィンランド国立文学賞(State Prize for Literature)
1963
主催: フィンランド政府
結果: 受賞
ニルス・ホルガーソン賞(Nils Holgersson Plaque)
1953
対象作品: 『ムーミン、ミイとちいさなノンノン』
主催: 児童文学関係団体
結果: 受賞
Ducat賞(フィンランド美術協会)
1939
主催: フィンランド美術協会
結果: 受賞
ウィル・アイズナー賞殿堂入り(The Will Eisner Award Hall of Fame)
2016
主催: Comic-Con International
結果: 殿堂入り(追贈)

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: ムーミンシリーズ(生涯業績)

    1966年のハンス・クリスチャン・アンデルセン賞作家賞として、Tove Jansson のムーミン作品を含む児童文学全体を記録する項目。静かなユーモアと孤独の感覚が、作品群の底に通っている。

    ムーミンだけでなく、作家全体の感度が評価された受賞。

    ムーミン児童文学ユーモア孤独北欧文学
  1. 受賞作: The True Deceiver

    スウェーデン語原作の小説。孤独な島の暮らしの中で、ふたりの女性の関係が欺瞞と支配、愛情と反発のあいだで揺れ動く。

    欺瞞と支配が交錯する、冷たい島の物語。

    208ページ
    孤独欺瞞女性関係

作品

代表作

ムーミン谷の大洪水(Småtrollen och den stora översvämningen)

1945年 児童文学(ファンタジー)

ムーミンママとムーミントロールが洪水から逃れる冒険を描く、ムーミンシリーズの先駆的作品。

家族冒険自然と災害

彗星がやってくる(Kometjakten / Comet in Moominland)

1946年 児童文学(ファンタジー)

ムーミン谷に迫る彗星の脅威に対し、住民たちが冒険を繰り広げる物語。戦時下の不安を反映すると評される。

危機共同体成長

たのしいムーミン一家(Trollkarlens hatt / Finn Family Moomintroll)

1948年 児童文学(ファンタジー)

魔法の帽子の発見をめぐる一連の出来事を描く、ムーミンシリーズの人気作。

想像力ユーモア家族

夏の本(Sommarboken)

1972年 大人向け小説(半自伝的) 128ページ

島で過ごす少女と祖母の夏の日々を通して、日常と死生、自然との関係を静かに描く作品。

自然世代間の関係喪失と成長

ムーミン谷の冬(Trollvinter / Moominland Midwinter)

1957年 児童文学(心理的寓話)

冬に目覚めたムーミントロールが見知らぬ世界で自分を見つめ直す、シリーズの転換点となる作品。

孤独自己探求季節と変化

ムーミンパパ海へ行く(Pappan och havet / Moominpappa at Sea)

1965年 児童文学(心理的作品)

ムーミンパパが海辺で自分の過去や葛藤と向き合う、より内省的なムーミン作品。

アイデンティティ家族孤独

全著作

  • Småtrollen och den stora översvämningen(1945)
  • Kometjakten(1946)
  • Trollkarlens hatt(1948)
  • Muminpappans bravader(1950)
  • Farlig midsommar(1955)
  • Trollvinter(1957)
  • Pappan och havet(1965)
  • Sent i november(1970)
  • Sommarboken(1972)
  • Den ärliga bedragaren(1982)
  • Anteckningar från en ö(1993)

翻案

  • テレビアニメ(1990年『ムーミン』シリーズなど)
  • 舞台・バレエ・オペラ(複数の舞台化・オペラ化)
  • 映画化(長編・短編)

作家による翻訳

作品の翻訳

  • ムーミン作品は45言語に翻訳
  • 『ホビットの冒険』スウェーデン語版の挿絵(1962年)

作風・主題

文体
簡潔で詩的な描写寓話的・象徴的な要素ユーモアと哲学的な深みの併存
頻出モチーフ
自然(海・島・季節)家族と共同体孤独と自己探求想像力と奇妙さ

評価・遺産

トーベ・ヤンソンはムーミンシリーズを通じて世界的な児童文学の遺産を残し、画家・イラストレーターとしても高く評価された。作品は多数の言語に翻訳され、展示や記念館、記念貨幣、テーマパークなどを通じて幅広く文化的影響を与えている。

記念館・博物館

  • ムーミン美術館(タンペレ) タンペレ、フィンランド
  • ヘルシンキ市立美術館(常設展示あり) ヘルシンキ、フィンランド 2016年開館

関連学会

  • スウェーデン・アカデミー(フィンランド賞受賞)
  • オーボ・アカデミー名誉教授

資料所蔵先

  • ムーミン関連資料(ムーミン美術館等)

大衆文化への影響

  • ナーンタリのムーミンワールド(テーマパーク)
  • 日本・飯能のムーミンバレーパーク
  • 映画『Tove』(2020年、伝記映画)

引用

  • 『ムーミンランドの冬』は「物事が困難になるときがどういうものか」を書いた本だと私は思っている。
    出典: トーベ・ヤンソン(作品紹介・インタビュー) (1957年)

豆知識

  • スウェーデン語を母語とするフィンランド人作家である。
  • パートナーはグラフィックアーティストのトゥーリッキ・ピーティラ(Tuulikki Pietilä)。
  • J.R.R.トールキンの『ホビットの冒険』スウェーデン語版の挿絵を制作(1962年)。
  • 若い頃に「Vera Haij」という筆名を使用したことがある。