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受賞作: First Love, Last Rites
若者の性や暴力、孤独をテーマにした短編集。生々しい描写と緊張感のある筆致で初期の評価を確立した作品群。
初恋青年期暴力性
イアン・マキューアン
イアン・ラッセル・マキューアン
Ian Russell McEwan
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1948-06-21 (イングランド ハンプシャー州 オールダショット)
- 国籍
- イギリス
- 言語
- 英語
- 宗教
- 無宗教(無神論)
- 居住地歴
- 東アジア(幼少期) → ドイツ(幼少期) → 北アフリカ(リビアを含む、幼少期) → ロンドン(現在の居住地)
経歴
- 職業
- 小説家, 脚本家
- 活動期間
- 1975年〜
- 所属
- 王立文学協会 フェロー, 王立芸術協会 フェロー, ソサエティ・オブ・オーサーズ(フェロー), 米国芸術科学アカデミー フェロー
- 所属団体
- 王立文学協会(フェロー), 王立芸術協会(フェロー), ソサエティ・オブ・オーサーズ(フェロー), 米国芸術科学アカデミー(フェロー)
- 影響を受けた人物
- ジョン・アップダイク, マーティン・エイミス, カズオ・イシグロ
- 影響を与えた人物
- ザディー・スミス等の現代作家群, 21世紀の英語圏作家(心理的緊張や道徳的主題の探求に影響)
- ノミネート
- ブッカー賞(1981年『The Comfort of Strangers』短縮リスト), ブッカー賞(1992年『Black Dogs』短縮リスト), ブッカー賞(2001年『Atonement』短縮リスト), ブッカー賞(2005年『Saturday』ロングリスト), ブッカー賞(2007年『On Chesil Beach』短縮リスト)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ウールヴァーストーン・ホール・スクール | — | — | — | 1950s–1960s(学年不詳) | イギリス |
| サセックス大学 | — | 英文学 | BA | 1967–1970 | イギリス |
| イースト・アングリア大学 | — | 文学(修士課程) | MA | 1970年代初期 | イギリス |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1976 | サマセット・モーム賞 | First Love, Last Rites(短編集) | — | ウィットブレッド財団等 | winner |
| 1987 | ホイットブレッド(コスタ)小説賞 | The Child in Time | — | ホイットブレッド賞運営 | winner |
| 1998 | ブッカー賞 | Amsterdam(短編を含む小説) | — | ブッカー賞運営委員会 | winner |
| 2005 | ジェームズ・テイト・ブラック記念賞 | Saturday | — | ジェームズ・テイト・ブラック賞選考 | winner |
| 1999 | シェイクスピア賞 | — | — | アルフレッド・トレーファー財団 | awardee |
| 2011 | エルサレム賞 | — | — | エルサレム国際書籍フェア | awardee |
| 2020 | Goetheメダル | — | — | ゲーテ・インスティトゥート | awardee |
| 2000 | Commander of the Order of the British Empire (CBE) | — | — | 英国王室(ニューイヤー・オナーズ) | honor |
| 2023 | Companion of Honour (CH) | — | — | 英国王室(バースデー・オナーズ) | honor |
| 2010 | Peggy V. Helmerich Distinguished Author Award | — | — | タルサ図書館信託 | awardee |
| 2006 | Kenyon Review Award for Literary Achievement | — | — | ケニヨン・レビュー | awardee |
| 2018 | Bauer-『Incroci di civiltà』賞 | — | — | ヴェネツィア主催団体 | awardee |
| 2019 | Golden Plate Award | — | — | American Academy of Achievement | awardee |
受賞・候補エディション
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第17回(1987年) 受賞受賞作: The Child in Time
幼児を失った父親の心理を軸に、時間・記憶・社会の裂け目を描く深いドラマ。政治的背景と個人的喪失が交錯する。
喪失時間家族心理
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第30回(1998年) 受賞受賞作: Amsterdam
旧友同士の友情と裏切りを軸にした風刺小説。権力欲、嫉妬、倫理の崩壊が連鎖して予期せぬ悲劇を招き、現代社会の虚ろさや自己欺瞞を冷徹に描き出す。短い篇だが構成は緻密で、倫理的問題を鋭く突き付ける。
旧友同士の友情と裏切りを軸にした風刺小説。
友情倫理風刺復讐現代社会
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第0回(1998年) 受賞
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第23回(2002年) 受賞受賞作: Atonement
若い作家の一例として生じる誤解とその結果としての破滅を描く長編。愛と罪、記憶と贖罪が交錯し、物語の語り手の信頼性も問い直される作品。
613ページ罪と贖罪記憶物語性戦争
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第8回(2002年) 受賞受賞作: Atonement
1930年代のイングランドを背景に、少女の誤った告発が人々の人生に計り知れない影響を与える。罪と償い、物語の信頼性を巡るテーマを巧みに織り込み、視点と記述の重層性が光る作品。
351ページ罪と償い視点の信頼性戦争愛と喪失
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第87回(2005年) 受賞受賞作: Saturday
2003年のある一日を切り取った物語。主人公である神経外科医が政治的抗議や突発的な事件に直面し、倫理や責任、暴力の脅威について内省する。現代都市生活の緊張を描く。
一日物語倫理と責任政治と個人都市生活
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第19回(2008年) 受賞受賞作: On Chesil Beach
新婚の二人がドーセットの海辺で向き合う、きわめて抑制された心理小説。言葉にできなかった不安と欲望が、短い時間の中で取り返しのつかない距離を生む。
言えなかったことが、関係の形を変えてしまう。
166ページ夫婦抑制欲望喪失心理小説
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第26回(2010年) 受賞受賞作: 贖罪 (Atonement)
1930年代末から第二次世界大戦期を背景に、少女の誤った判断が一つの家族と若者の人生を狂わせる。記憶の信憑性や物語化の力、贖罪の可能性を巡る深い心理小説。
罪と贖罪記憶と物語化戦争の影響道徳的ジレンマ
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第25回(2011年) 受賞受賞作: 受賞業績(全作品)
マキューアンの業績は、緻密な心理描写と倫理的ジレンマの探求にある。科学、政治、個人的選択が個人の自由と責任に及ぼす影響を題材に、短編・長編を通じて現代社会の良心を問う作品を発表し続けている。
個人の自由倫理心理描写現代社会
作品
代表作
First Love, Last Rites
1975年 短編集 / ゴシックデビュー作の短編集。初期の不穏でゴシックなテーマが現れる作品群。
The Cement Garden
1978年 小説 / ゴシック家族をめぐる倒錯的で陰鬱な物語。刊行当初に物議を醸し、映画化もされた。
- [映画] The Cement Garden(映画) / Andrew Birkin (1993)
Amsterdam
1998年 長編小説ブラックユーモアと道徳的ジレンマを描いた短めの長編。1998年にブッカー賞を受賞。
Atonement
2001年 歴史小説 / 文学記憶と罪悪感、歴史的トラウマを扱う長編。映画化され世界的に高い評価を受けた。
- [映画] アトーンメント/贖罪(映画) / Joe Wright (2007)
Enduring Love
1997年 小説 / サスペンス科学ライターとストーカーとの関係を巡る心理劇。2004年に映画化。
- [映画] Enduring Love(映画) / Roger Michell (2004)
Machines Like Me
2019年 代替史 / SF人工知能と代替歴史を扱う小説。倫理と人間性を問い直す作品。
全著作
- The Cement Garden (1978)
- The Comfort of Strangers (1981)
- The Child in Time (1987)
- The Innocent (1990)
- Black Dogs (1992)
- Enduring Love (1997)
- Amsterdam (1998)
- Atonement (2001)
- Saturday (2005)
- On Chesil Beach (2007)
- Solar (2010)
- Sweet Tooth (2012)
- The Children Act (2014)
- Nutshell (2016)
- Machines Like Me (2019)
- The Cockroach (2019, 中編)
- Lessons (2022)
- What We Can Know (2025)
翻案
- Atonement(映画, 2007)
- Enduring Love(映画, 2004)
- On Chesil Beach(映画, 2017)
- The Cement Garden(映画, 1993)
作品の翻訳
- 『贖罪』(Atonement 日本語訳)
作風・主題
- 文体
- 精緻で制御の効いた文体心理的緊張を重視する描写科学的・技術的テーマの導入
- 頻出モチーフ
- 罪と償い記憶と誤認個人の選択がもたらす重大な結果
評価・遺産
イアン・マキューアンは後期20世紀から21世紀にかけて英国の主要な小説家の一人として評価される。精緻な文体と道徳的・心理的主題の探求で知られ、複数の主要文学賞と栄誉を受けている。
関連学会
- 王立文学協会
- 王立芸術協会
資料所蔵先
- ハリー・ランサム・センター(テキサス大学)に文学アーカイブを所蔵
大衆文化への影響
- 『贖罪』の映画化は世界的な注目を集め、ケイラ・ナイトレイ等を出演させた
引用
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芸術は時に政治よりも長い届きを持つ。私にとっての象徴はダニエル・バレンボイムの「東西の合唱団」である。
出典: エルサレム賞受賞スピーチ(2011年) (2011年)
豆知識
- 初期の作品群のダークさから「Ian Macabre(イアン・マカブレ)」というニックネームがついた。
- 2007年に『贖罪』の一節が既刊の回想録と類似していると指摘され、出典を参照したことを認めたが盗作は否定した。
- 2014年、ハリー・ランサム・センターがマキューアンの文書を約200万ドルで購入した。