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第1回(1987年) 受賞受賞作: In the Skin of a Lion
20世紀初頭のトロントを舞台に、移民労働者や都市開発の裏側に生きる人々の物語を織り交ぜながら、都市の成り立ちと個人の記憶を描く長編。愛と喪失、連帯と犠牲が詩的で断片的な語りで再構成され、周縁にある声を掬い上げる作品。
移民都市化労働史記憶愛 -
第6回(1992年) 受賞受賞作: The English Patient
第二次世界大戦末期、イタリアの田舎の別荘に集う負傷した“英人患者”と看護する者たちの交錯する物語。過去の恋愛や国籍の曖昧さ、記憶と罪の意識が複雑に絡まり、愛と喪失を壮麗な筆致で描く長編である。
戦争と記憶愛アイデンティティトラウマ
マイケル・オンダーチェ
マイケル・オンダーチェ
Michael Ondaatje
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1943-09-12 (コロンボ(旧英領セイロン、現スリランカ))
- 国籍
- スリランカ, カナダ
- 言語
- 英語
- 居住地歴
- コロンボ(スリランカ) → イングランド(ロンドン、ドゥルイッチ) → モントリオール(カナダ) → トロント(カナダ) → オンタリオ州ロンドン(カナダ)
経歴
- 職業
- 作家, 詩人, 小説家, 随筆家, 編集者, 大学講師
- 活動期間
- 1967年〜
- 所属
- Coach House Books(編集), Brick(文芸誌、共編), グリフィン詩賞(設立理事), トロント大学・ヨーク大学などでの教職歴
- 所属団体
- Royal Society of Literature(フェロー), American Academy of Arts and Letters(外国名誉会員)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| ドゥルイッチ・カレッジ | — | — | — | 1950年代 - 1950s (在学年は資料による) | イギリス |
| ビショップズ大学(Bishop's University) | — | — | — | 1962–1965(在籍約3年) | カナダ |
| トロント大学 | — | 英文学 | Bachelor of Arts | 1965(学位取得) | カナダ |
| クイーンズ大学(キングストン) | — | 英文学(大学院) | Master of Arts | 学士取得後(詳細年不明) | カナダ |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1992 | ブッカー賞 | イングリッシュ・ペイシェント | — | The Booker Prize | winner |
| 2018 | ゴールデン・マン・ブッカー賞 | イングリッシュ・ペイシェント | — | The Booker Prize Foundation | winner |
| 1970 | カナダ総督文学賞(詩) | The Collected Works of Billy the Kid(詩集) | Poetry | カナダ総督府 | winner |
| 1979 | カナダ総督文学賞(詩) | There's a Trick with a Knife I'm Learning to Do(詩集) | Poetry | カナダ総督府 | winner |
| 2000 | カナダ総督文学賞(英語小説部門) | アニルの亡霊(Anil's Ghost) | Fiction | カナダ総督府 | winner |
| 2007 | カナダ総督文学賞(英語小説部門) | ディヴィサデロ(Divisadero) | Fiction | カナダ総督府 | winner |
| 2000 | スコシアバンク・ギラー賞(Giller Prize) | アニルの亡霊(Anil's Ghost) | — | Scotiabank Giller Prize | winner |
| 2000 | Prix Médicis étranger | アニルの亡霊(Anil's Ghost) | — | Prix Médicis | winner |
| 2018 | ブッカー賞(ロングリスト) | ウォールライト(Warlight) | — | The Booker Prize | longlisted |
| 2005 | スリランカ・ラトナ | — | — | スリランカ政府 | recipient |
| 2016 | カナダ勲章(Order of Canada) | — | — | カナダ政府 | Companion (upgraded from Officer) |
| 2012 | ロイヤル・ソサエティ・オブ・リテラチュア フェロー | — | — | Royal Society of Literature | elected fellow |
| 2016 | セントルイス文学賞(St. Louis Literary Award) | — | — | St. Louis Literary Award | recipient |
受賞・候補エディション
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第24回(1992年) 受賞受賞作: The English Patient(イングリッシュ・ペイシェント)
第二次世界大戦末期、北イタリアの破損した館に集まった四人が、重傷を負った“英語の患者”を中心に、記憶、愛、裏切りの断片を語り合う。戦争の終盤に残る静寂と、過去がいまへ染み出してくる感触が強い。
焼けただれた身体のまわりに、過去の愛と秘密が少しずつ戻ってくる。
戦争記憶愛と喪失断片的語り砂漠
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第7回(1993年) 受賞受賞作: The English Patient
第二次世界大戦後のイタリアの別荘を舞台に、戦争、愛、記憶をめぐる複数の人物の物語を重ねる長編。断片的な記憶の語りが核となる。
戦争記憶愛
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第18回(1995年) 受賞
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第6回(2000年) 受賞受賞作: Anil's Ghost
内戦で揺れるスリランカを舞台に、法医学者アニルが遺体の真相を探ることを通して、個人の記憶と国家の暴力、倫理の問題を探求する長編。詩的な文体で歴史の痛みと人間の尊厳を描き出す。
内戦記憶人権正義アイデンティティ
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第7回(2000年) 受賞受賞作: Anil's Ghost
スリランカへ戻った法医学者アニルが、古い遺骨の調査を通して、内戦下の暴力と歴史の沈黙を追っていく。
遺骨の調査が、封じられた歴史をほどいていく。
320ページスリランカ内戦記憶法医学歴史小説
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受賞作: Anil's Ghost
1990年代のスリランカ内戦を背景に、亡命中の法医学者アニルが戦禍での不審死の真相を追う。暴力と記憶、正義の問いを深く掘り下げる叙情的かつ重厚な長編。
Anil's Ghost
内戦正義記憶暴力
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第48回(2016年) 受賞受賞作: 文学への貢献(生涯功績)
マイケル・オンダーチェは詩的でイメージに富む文体を通じて記憶と歴史を交錯させる長編を発表し、戦争や移民、個人の記憶をテーマに独自の物語空間を構築してきた。その叙情性と形式の巧みさが評価されている。
記憶歴史移民叙情性
作品
代表作
イングリッシュ・ペイシェント
1992年 小説(歴史的フィクション)第二次世界大戦直後を舞台に、戦争で負傷した謎の患者を中心に語られる人間関係と記憶の断片を織り合わせた小説。1996年に映画化され、アカデミー作品賞等を受賞した。
- [映画] イングリッシュ・ペイシェント(映画) / Anthony Minghella (1996)
アニルの亡霊
2000年 小説(国際的な文学)内戦後のスリランカを舞台に、法医学者アニルが国家犯罪の真相を追うことで明らかになる歴史と個人の記憶を描く作品。
ディヴィサデロ
2007年 小説複数の視点と時間軸で語られる物語。記憶、喪失、結びつきの再構築を扱い、舞台化もされた。
- [舞台(劇)] Divisadero(舞台版) / Daniel Brooks(共同制作) (2011)
城の皮膚(In the Skin of a Lion)
1987年 小説トロントの初期移民の歴史を題材にした長編。周縁化された人々の視点から都市の形成を描く。
ランニング・イン・ザ・ファミリー
1982年 回想録(ノンフィクション)幼少期の思い出と家族史を織り交ぜた回想録。セイロン(スリランカ)での子ども時代を中心に綴る。
カミング・スルー・スローター
1976年 小説ニューオーリンズのジャズ先駆者バディ・ボールデン等の人生から着想を得た作品。革新的な語りと詩的表現が特徴。
- [舞台] Coming Through Slaughter(舞台版) (1980)
The Collected Works of Billy the Kid(詩集)
1970年 詩集詩的な伝説と散文詩的断章を組み合わせた初期の代表作。カナダで高い評価を受けた。
- [舞台] The Collected Works of Billy the Kid(劇) (1973)
ウォールライト
2018年 小説戦後のロンドンを舞台に、記憶と子ども時代の謎を巡る物語。静謐な筆致で評価された。
全著作
- The Dainty Monsters(1967)
- The Collected Works of Billy the Kid(1970)
- Coming Through Slaughter(1976)
- In the Skin of a Lion(1987)
- The English Patient(1992)
- Anil's Ghost(2000)
- Divisadero(2007)
- The Cat's Table(2011)
- Warlight(2018)
- A Year of Last Things(2024)
翻案
- イングリッシュ・ペイシェント(1996年映画、監督:アンソニー・ミンゲラ)
- Coming Through Slaughter(舞台化)
- Divisadero(舞台化)
- The Collected Works of Billy the Kid(舞台化)
作風・主題
- 文体
- 詩的な散文断片的・多声的な語り記憶とイメージを重視する叙述
- 頻出モチーフ
- 記憶と忘却移民とアイデンティティ戦争の余波都市と労働者の歴史
評価・遺産
オンダーチェは詩人として出発し、詩的で実験的な文体を小説やノンフィクションへと拡張した作家で、カナダ文学における重要人物。『イングリッシュ・ペイシェント』の映画化成功により国際的な知名度を得るとともに、多数の文学賞を受賞、スリランカ文化支援のためのグラティーン賞設立などを行った。
関連学会
- Royal Society of Literature
- American Academy of Arts and Letters(外国名誉会員)
資料所蔵先
- Ondaatje Letters(文献アーカイブ)
大衆文化への影響
- 『イングリッシュ・ペイシェント』の映画化(1996)はアカデミー作品賞を含む多数の賞を受賞し、広く知られるきっかけとなった。
引用
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(彼は)新しいカナダの作家陣を育ててきた
出典: Wikipedia(記事執筆参照)
豆知識
- 2016年にスリランカで発見された新種のクモ Brignolia ondaatjei にちなみ命名された。
- スリランカの作家支援のためグラティーン賞(Gratiaen Prize)を設立した。
- 2015年、PEN American Center のチャーリー・ヘブドへの賞に対して開催ホストを辞退するなど、公的立場をとったことがある。