アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど
第29回(2008年)
受賞者
15名若いアラブ系・ムスリム系アメリカ人たちの生活を通して、9.11 後の不安と希望を描くルポルタージュ。
偏見のただ中で、自分たちの生活を組み立てる若者たちの姿を追う。
奴隷制の終わりの後に続いた、強制労働と人種支配の歴史を掘り起こす調査報道的歴史書。
自由の後に続いた不自由を、記録と証言から描き直す。
アラブとイスラムの影響がアメリカ文化の各所に残ることをたどる、旅の形式の文化史。
アメリカの景色に潜むアラブとイスラムの痕跡を探す。
シトカの戦いを中心に、Tlingit の歴史とロシア植民地時代の資料を並置する歴史書。
誰が歴史を所有するのかを、資料の重なりから問い直す。
家族、記憶、イタリア系アメリカ人としての経験を結びつける詩集。
個人史を、共同体の記憶へと開いていく。
1960年代から1998年までのニッキー・ジョヴァンニの詩を集成した大部の選集。
ブラック・アーツ運動から親密な抒情まで、長い軌跡を一冊に収める。
C・S・ギスコームの詩集。場所、声、人種のずれを手がかりに、詩と散文の境界をまたぎながら風景を読み替えていく。
地理の感覚を、声と記憶の揺れとして立ち上げる詩集。
アンジェラ・ジャクソンの長編小説。公民権運動期の空気のなかで、進歩と排除の両方を抱えた環境を通り抜ける若い女性の成長を描く。
教室と街と家族史が、ひとりの声のなかで重なり合う。
一年の十二か月を軸にした詩集。月ごとの固有名や季節の連想と、作者自身の経験が交互に立ち上がる。
月ごとに立ち上がる記憶と観察が、ひとつの暦になる。
アメリカにおける怠惰と労働倫理の歴史をたどる文化史。フランクリンからジェネレーションXまで、働かないことの周辺にある思想と風俗を読み解く。
「働かないこと」の歴史から、アメリカの労働観が見えてくる。
1950年代サンフランシスコの中華街を舞台に、紙の家族と移民の契約をめぐる恋愛小説。
家族の契約に縛られながら、愛と帰属を求める男を描く。
家族の記憶、戦争の影、日系アメリカ人女性の成長を描く小説。
海の向こうにいる親族へ手紙を書くことが、再生の入口になる。
ブラック・ミュージックと黒人知識人の思想を結び直す、批評エッセイ集。
音楽と思想のあいだにある見えにくい線をたどる。
南アフリカの反アパルトヘイト運動とアメリカでの経験を往復する、鋭い政治的回想録。
亡命と帰還のあいだで、黒人政治の歴史を語り直す。