ピューリッツァー賞(一般ノンフィクション)
ぴゅーりっつぁーしょう(いっぱん のんふぃくしょん)
アメリカの著者による前年度出版のノンフィクション書籍に贈られる年次賞。1962年創設。
- Established
- 1962
- Organizer
- Pulitzer Prize Board(コロンビア大学)
- Category
- Plays, Scripts, and Screenplays
- Selection Method
- 公募
- Target
- Open
- Frequency
- 1 per year
- Application Deadline
- around October
- Announcement Period
- around May
- Status
- Active
Description
Pulitzer Prize for General Nonfictionは、アメリカの著者によるノンフィクション書籍を対象に、前の暦年に出版され、他のPulitzer賞(例えばBiographyやHistory)の対象とならない作品に贈られる賞。1962年に創設され、1980年以降は受賞作とともに1~3名のファイナリストが発表される。選考は審査委員会(専門家)とPulitzer Prize Boardによって行われ、受賞者は毎年4月に発表される。
Selection
Selection Process
| Stage | Judges | Pass Rate | Announcement |
|---|---|---|---|
| 応募受付 | 出版社または著者によるエントリー(多くは出版社が応募) | — | 応募の受領は個別に確認されるが、合否発表は選考後に行われる |
| 審査委員会(Jury)による選考 | その年ごとの審査委員会(専門家) | — | 1980年以降、1~3名のファイナリストが発表される場合がある |
| Pulitzer Prize Boardによる最終決定 | Pulitzer Prize Board(最終決定機関) | — | 受賞者はPulitzer公式サイトとメディアで発表される(毎年4月) |
Criteria
- アメリカの著者によるノンフィクション書籍であること
- 対象書籍は前の暦年に出版されていること
- 他のPulitzer賞の対象とならない作品であること
- 研究・取材・執筆の質、独自性、公益性等が評価されること
Application Tips
Dos
- 応募前に応募要件(著者の国籍、出版年、他のPulitzer賞の対象外であること)を確認する
- 出版社を通じて正式に応募する(多くの場合出版社が応募を行う)
- 提出書類は正確に記入し、書誌情報や出版日、ISBNなどを明記する
- 提出フォーマットと締切を遵守する
Don''ts
- 締切を過ぎて応募しない
- 他のPulitzerカテゴリーの対象となる作品を誤って応募しない
- 必要書類に不備を残したまま提出しない
Related Awards
- Pulitzer Prize for Biography or Autobiography
- Pulitzer Prize for History
- Pulitzer Prize for Fiction
- Pulitzer Prize for Poetry
- Pulitzer Prize for Drama
Official Resources
https://www.pulitzer.org/prize-winners-by-category/223Past Winners
ソ連の反体制(ディシデント)運動を多数の証言と一次資料で再構築し、弾圧と抵抗、思想的多様性と運動の変遷を広く描いた歴史研究。抵抗の『成功』と挫折、当事者たちの生きざまを丹念に追う。
ソ連史やディシデント研究を行う歴史研究者・作家。 archival research を基盤とした歴史記述で知られる。
ヨルダン川西岸でのある一日を通して、占領がパレスチナ人の日常にもたらす複雑さと悲劇を一人の父親の視点で描く現地取材に基づくノンフィクション。制度的制約、救援の遅延、家族の喪失とその後の影響を繊細に描写する。
中東問題に関する取材・研究で知られるジャーナリスト。現地の詳細な報告と分析を通じて紛争の人間側面を描く。
ジョージ・フロイドの生涯を克明にたどり、彼の個人的背景と警察による致命的暴行が引き起こした国際的抗議運動の意味を立体的に描く伝記的ノンフィクション。人種、不平等、司法制度、公共の記憶を織り交ぜて現代アメリカの根本問題を探る。
アメリカのジャーナリスト。人種・政治問題に関する報道と解説で知られる。
ジョージ・フロイドの生涯を克明にたどり、彼の個人的背景と警察による致命的暴行が引き起こした国際的抗議運動の意味を立体的に描く伝記的ノンフィクション。人種、不平等、司法制度、公共の記憶を織り交ぜて現代アメリカの根本問題を探る。
アメリカのジャーナリスト。人種問題や政治に関する深掘り報道で評価される。
ニューヨーク市でホームレスとして育つ少女を中心に、都市貧困と制度的失敗、家族の生存戦略を長期取材で描いたルポルタージュ。個人史と政策分析を織り交ぜ、都市における貧困の構造と希望のあり方を露わにする。
ニューヨークを拠点にするジャーナリスト。都市の貧困や社会的周縁の問題を長期取材で描くルポルタージュで知られる。
1898年に北カロライナ州ウィルミントンで起きた選挙クーデターと暴力事件を丹念に再現し、白人至上主義の復活と地域社会に残した影響を明らかにする歴史記録。一次資料と当事者証言を積み重ね、過去が現代に及ぼす連鎖を浮き彫りにする。
アメリカのジャーナリスト。長年にわたり現地取材に基づく重厚なノンフィクションを執筆し、社会問題の深掘りで評価される。
アメリカのフロンティア(開拓)神話が国民的想像力と政策形成にいかに影響を与えてきたかを歴史的に辿り、土地拡張の物語が現代の国境政策や排外主義へと繋がる過程を明快に示す。米国の自己像と帝国的思考を再検討する論考。
アメリカの歴史家・作家。米国の外交史や帝国主義的視座を用いた分析を行い、現代政治への歴史的文脈の提示で知られる。
自身のがん闘病を出発点に、痛みや脆弱性、医療制度、時間やデータの概念を詩的に織り交ぜながら検討するエッセイ。個人的経験と社会構造を結び付け、アメリカのがん医療の商業化やケアの制度的欠陥を鋭く問い直す。
アメリカの詩人・エッセイスト。自身の体験を起点に文学的かつ批評的に社会や医療の問題を考察する作品で注目される。
アパラチアのある一家を追い、企業によるシェールガス採掘(フラッキング)が地域社会、環境、住民の健康に与える影響を丹念に描いたルポ。水質汚染や健康被害、法廷闘争、地方行政と企業の関係を通して、現代アメリカの経済的不平等と環境正義の課題を浮き彫りにする。
アメリカのジャーナリスト・詩人。環境問題や地域社会の取材を手掛け、ルポルタージュと詩作を両立させる作品で知られる。
黒人コミュニティ内部で支持された厳罰化とその政策が、結果としてコミュニティにどのような害をもたらしたかを歴史的・社会的文脈で検討する。刑事政策の起源と人種的影響を明らかにする分析書。
刑事司法と人種問題を専門とする法曹・学者。自身の研究と歴史的資料を元に、刑事政策の来歴と社会への影響を批判的に検証する著作で評価された。
都市部での立ち退き(eviction)を追い、家族や個人の生活に与える破壊的影響と、それがどのように貧困の循環を生み出すかをフィールドワークと統計分析で明らかにする。住宅政策の問題点を提示する社会学的報告。
都市貧困と住宅問題をフィールドワークで研究する社会学者。立ち退きが貧困の構造に与える影響を人間の物語とデータで示した業績で知られる。
イスラム国(ISIS)の起源と台頭を、地域紛争、米国の対外政策、過激化のローカル要因など多層的に検証し、組織がどのようにして国際的脅威となったかを詳細に再構成する調査報道。
中東やテロ組織を取材する報道記者。ISISの台頭を政治・軍事・社会の視点から分析した作品で高い評価を得た。
化石記録と現代の生態学的観察を対比させながら、人類の活動がもたらす種の大量絶滅(第六の大量絶滅)の実態を示す。多数の具体例を通じて生物多様性の喪失とその意味を明快に論じる。
環境問題を専門とするジャーナリスト。科学的調査と現地取材を融合させ、人為的影響による生態系の変化を一般読者に伝えることで知られる。
ニュージャージー州トムズリバーでの工業汚染とそれに関連する小児がんクラスターを追い、科学的調査、住民の証言、企業の責任と規制の欠如を結びつけて環境汚染が健康に与える深刻な影響を明らかにした調査報道書。
環境・公衆衛生問題を追う調査報道記者。地域社会の健康被害と企業・規制の関係を深く掘り下げる取材で知られる。
1949年フロリダ州グローブランドの事件(いわゆるGroveland事件)を巡る冤罪と暴力、そしてスルーグッド・マーシャルらが戦った法廷闘争を通じて、戦後アメリカにおける人種差別と司法の問題を掘り下げる歴史ノンフィクション。
歴史的事件の調査に基づくノンフィクション作家。冤罪や人種差別に関する綿密な調査で米国史の問題を掘り下げる作品を執筆している。
ルクレティウスの古写本の再発見を起点に、古典思想の復興がどのようにルネサンスや近代の思想潮流を形成したかを文化史的に辿る。逸話と思想史を織り交ぜて、近代化の一側面を解き明かす。
ルネサンス文学と文化史の研究者。古典の復興やテクストの伝播が近代思想に与えた影響を明快に論じる文化史的著述で知られる。
がんを『伝記』として扱い、古くからの理解や治療法の変遷、研究者と患者の物語を織り交ぜつつ、医学史と臨床の両面からがんという病の全体像を総合的に描いた一冊。科学と人間のドラマを結びつける。
腫瘍学者であり医師。臨床経験と歴史的研究を融合させた筆致で、がんという疾病の歴史と治療の発展を一般向けに描く作品で注目を集める。
冷戦期における米ソの核兵器競争、極秘計画や事故、政治的決定の過程を追い、その危険な遺産が現代にも続いていることを示すルポルタージュ。核管理の脆弱さと人為的リスクを警告する。
冷戦期の軍備と安全保障問題を取材してきた報道記者。ソ連と米国の核競争とその遺産を緻密に追った作品で評価された。
南北戦争終結後から第二次世界大戦期にかけて、法律・裁判・地方自治や私刑を通じて多くの黒人が事実上再び束縛されていった実態を、裁判記録や新聞記事、当事者証言を精密に追跡して明らかにした歴史調査書。
アメリカの調査報道ジャーナリスト。歴史的記録とフィールド調査を基に、制度的な人種差別と強制労働の実態を掘り下げた研究で知られる。
ナチス・ドイツによるユダヤ人絶滅政策とその遂行過程を、政策決定と現場の実行、被害者の視点を織り交ぜながら詳細に描いた総合的歴史。ホロコーストの全体像を学術的かつ叙述的に解明する。
ホロコースト研究の第一人者で、ナチスによるユダヤ人絶滅政策の研究で国際的に著名な歴史学者。『The Years of Extermination』により2008年にピューリッツァー賞を受賞した。
アルカイダの成立から9/11に至る過程を主要人物と出来事を通じて描く実証的ノンフィクション。宗教的原理主義、諜報活動、国際政治の相互作用を丹念に追い、悲劇の背景を解き明かす。
テロリズムや中東問題に関する深い取材で知られる作家・ジャーナリスト。アルカイダの歴史と9/11への道筋を詳細に追った『The Looming Tower』で2007年ピューリッツァー賞を受賞した。
ケニアにおける英国の植民地支配下で行われた拘禁・拷問・収容の実態を詳細に記録した研究。マウマウ蜂起への弾圧と植民地行政の暴力を証言や公文書で明らかにし、植民地主義の影の歴史を問い直す。
英国植民地主義とケニアにおける抑圧の実態を明らかにした研究で知られる歴史学者。植民地当局による拘禁・拷問の記録を掘り起こした『Imperial Reckoning』で2006年ピューリッツァー賞を受賞した。
CIAのアフガニスタン政策とソ連侵攻以降の米国介入、オサマ・ビンラディンの台頭に至る歴史的経緯を丹念に追う調査報道。情報活動と国際政治の交錯が今日の問題につながる過程を明らかにする。
外交と情報、テロ関連の調査報道で知られるアメリカのジャーナリスト。長年の現場調査に基づく作品で高い評価を受け、『Ghost Wars』で2005年ピューリッツァー賞を受賞した。
ソ連の強制収容所制度(グラグ)の成立と運用、現実に直面した人々の経験を一次資料と証言を基に再構築した包括的歴史。全体主義の抑圧機構とその社会的影響を明らかにする。
冷戦期ソ連史と東欧の政治社会を研究・報道するジャーナリスト兼歴史家。グラグ(強制収容所)制度の包括的研究『Gulag: A History』により2004年にピューリッツァー賞を受賞した。
20世紀後半に発生した複数のジェノサイド事例を取り上げ、米国がそれらにどう対応したかを検証する研究。政治的利害や無関心、行政的失敗がいかに救済を妨げたかを歴史的事例で明らかにする。
アイルランド生まれのジャーナリストで国際関係学者。ジェノサイドや人道危機に関する研究・報道で知られ、米国政府で外交の実務にも携わる。『A Problem from Hell』で2003年ピューリッツァー賞を受賞。
バーミングハムを舞台に公民権運動の決定的局面を克明に描いた歴史ルポ。暴力と抵抗、政治的駆け引きと地域社会の変容を証言と資料をもとに再現し、南部に根付く差別の構造を浮き彫りにする。
アメリカ南部の公民権運動と、その地域に根深い人種差別の構造を掘り下げた著述で知られる作家。バーミングハムの出来事とその後の社会変化を描いた『Carry Me Home』で2002年にピューリッツァー賞を受賞した。
裕仁天皇(昭和天皇)と近代日本の成立過程を、政治的・社会的文脈の中で再検討する評伝的研究。天皇と軍部、国家機構との相互作用を詳述し、帝国主義と戦争に至る責任の所在を問い直す。
日本近代史、特に天皇制と国家の関係に関する研究で知られる歴史学者。昭和期の政治構造と天皇の役割を批判的に検証した『Hirohito and the Making of Modern Japan』で2001年にピューリッツァー賞を受賞した。
第二次大戦後の日本を、連合国の占領政策、政治改革、経済・社会の復興という視点から総合的に分析する研究。占領期の政策決定とそれがもたらした社会変容を豊富な資料で描き、戦後日本の成立過程を再評価する。
日本近代史の研究者で、戦後日本の政治・社会の変貌を国際的視点で分析した著作で知られる。占領期の政策と日本社会の関係を詳細に描いた『Embracing Defeat』で2000年ピューリッツァー賞を受賞。
アメリカ大陸の地質学的歴史と地層の形成を巡る長編ノンフィクション合集。フィールドでの観察、地質学者の証言、科学史的考察を織り交ぜ、北アメリカの地形と地質学の進展を一般読者にわかりやすく描き出す。
アメリカのノンフィクション作家。The New Yorkerへの長年の寄稿で知られ、地質学や自然、地域社会を丹念に描く長編ルポで高く評価される。1999年に『Annals of the Former World』でピューリッツァー賞を受賞。
『Guns, Germs, and Steel』は、人類社会の不均衡な発展を地理・生態・食料生産の差異から説明する比較史的研究。家畜化・作物・技術伝播などが文明の勝敗に与えた影響を多角的に論じ、学際的な視点で文明史を再考させる。
アメリカの地理学者・生物学者。地理環境と社会発展の関連を比較史的に分析する著作で知られ、『Guns, Germs, and Steel』で広範な影響を与えた。
『Ashes to Ashes』は、アメリカのタバコ産業と公衆衛生運動の百年にわたる闘いを描いた歴史書。企業の戦略、規制の経緯、健康影響の認識変化を丹念に追跡し、政策と産業の相互作用を明らかにする。
アメリカの著述家。企業と公衆衛生の関係を歴史的に検証する著作で知られ、タバコ産業と規制の経緯を詳細に追った研究で評価された。
『The Haunted Land』は、共産主義崩壊後の東欧諸国における過去の暴力や協力関係への対処、真実と和解のプロセスを追った報告。被害の記憶、責任追及、社会的再編成の事例を丁寧に描く。
アメリカのジャーナリスト・評論家。国際的・歴史的なテーマを通じて和解と責任の問題を掘り下げる報告で知られる。
『The Beak of the Finch』は、ガラパゴスのフィンチの長期観察を通じて進化の過程を実証的に描き出す科学ノンフィクション。世代を越える形質の変化や自然選択の実際が具体例とともに提示される。
アメリカの科学作家。生物学・進化に関する一般向け解説に定評があり、フィールド研究を通じて科学のダイナミズムを伝える著作で知られる。
『Lenin's Tomb』は、ソ連崩壊前後の政治的混乱と社会変動を現地取材を交えて描いた報告記録。ペレストロイカや民族対立、改革と反動の現場を丹念に追い、冷戦後の世界史の転換を明らかにする。
アメリカのジャーナリスト。The New Yorker の編集長として知られ、ソ連崩壊を現地取材と分析でまとめた著作で評価を得た。
『Lincoln at Gettysburg』は、ゲティスバーグ演説の言葉と文脈を詳細に読み解き、その修辞がどのようにアメリカの政治的・文化的アイデンティティを再構築したかを論じる。演説の起源、構成、影響を史料に基づき解説する。
アメリカの歴史家・評論家。政治と宗教、公共言説の分析で知られる。リンカーン研究やアメリカ政治史に関する著作が多数ある。
『The Prize』は、石油産業の歴史とそれが国際政治、経済、戦争に与えた影響を描いた大著。探査・企業活動・地政学的争奪戦を豊富な史料と証言に基づいて追い、20世紀の世界史を石油という視点から再構成する。
エネルギー史と国際政治を専門とするアメリカの著述家・研究者。石油資源が世界史と政治に及ぼした影響を解き明かした研究で知られる。
『The Ants』は、蟻(アリ)の生態・行動・社会構造・進化を総合的に扱った学術的大著。豊富な観察記録と実験データを用いて、社会性昆虫の生物学的原理を明らかにするとともに、種間・群間の多様性を詳細に論じる。
ドイツ出身の昆虫学者・生物学者。アリの行動と社会性に関する基礎・野外研究で国際的に知られ、E.O.ウィルソンと共著で蟻の生物学を系統的にまとめた。
『The Ants』は、蟻(アリ)の生態・行動・社会構造・進化を総合的に扱った学術的大著。豊富な観察記録と実験データを用いて、社会性昆虫の生物学的原理を明らかにするとともに、種間・群間の多様性を詳細に論じる。
アメリカの生物学者。社会生物学の主要な提唱者の一人であり、種の多様性や社会昆虫の研究で広く知られる。多くの著作を通じて生物多様性の重要性を訴えた。
経済的衰退にあえぐ地域社会とそこに暮らす家族を追ったルポルタージュ。文章と写真を重ね、失業や薬物問題、教育の欠如が世代を超えてもたらす影響を生々しく描き、社会的弱者の現実を可視化する。
アメリカのジャーナリスト。労働や貧困を長年にわたり取材し、写真家と協働したドキュメントで社会の構造的問題を示す作品を発表している。
経済的衰退にあえぐ地域社会とそこに暮らす家族を追ったルポルタージュ。文章と写真を重ね、失業や薬物問題、教育の欠如が世代を超えてもたらす影響を生々しく描き、社会的弱者の現実を可視化する。
アメリカの写真家・フォトジャーナリスト。現場に密着したドキュメント写真で知られ、共著者とともに社会的弱者の生活を記録した作品で高い評価を受けた。
ジョン・ポール・ヴァンという元米軍将校の半生を軸に、ベトナム戦争におけるアメリカの戦略的誤りと政治的責任を検証するルポルタージュ。膨大な一次資料と現地取材に基づき、軍の意思決定と現場の混乱、個人の葛藤を克明に描き出す。
アメリカのジャーナリスト。ニューヨーク・タイムズなどで活動し、ベトナム戦争を長年取材。『A Bright Shining Lie』で戦争の誤算と現場の人間像を克明に描き、ピューリッツァー賞を受賞した。
マンハッタン計画から原子爆弾の実用化に至る過程を、科学的・技術的・政治的観点から克明に再構成した大著。科学者と国家の関係、技術倫理の問題を深く問い直す。
科学史や技術史を精緻に描く作家。科学者と政策決定の絡み合いを重層的に描写する長編研究で知られる。
イスラエルとパレスチナ地域で暮らすアラブ人とユダヤ人の生活、歴史、相互認識を多面的に描いた取材報告。対立の根源や日常のすれ違いを丁寧に掘り下げる。
中東問題を含む国際報道で知られるジャーナリスト。現地取材にもとづく多面的な分析を通じて、複雑な対立の背景を解き明かす。
ボストンを舞台に学校統合や人種対立をめぐる10年を三家族の視点で描き、地方政治・教育・コミュニティの緊張関係を個別の物語を通じて立体的に描出する大作。社会史的価値が高い。
地域社会の対立や人種問題を深く掘り下げるジャーナリスト。個別の家族史を通じて社会的対立の構図を描き出す力量に定評がある。
アパルトヘイト期の南アフリカを長期取材し、黒人と白人の暮らしや制度的抑圧の構造を詳細に記録したルポルタージュ。政治的・社会的現実を生々しく伝える。
国際問題や人権に関する報道で知られるジャーナリスト。南アフリカの人種隔離体制を深く取材したルポで国際的評価を得た。
第二次世界大戦に関わった人々の証言を集めた口述歴史。戦争の公式記録では見えにくい日常の経験や感情を通じて、戦争の社会的意味を多面的に描き出す。
多数の口述史作品で知られる作家。一般市民の証言を通じて歴史の別の側面を掘り下げ、社会史に大きな影響を与えた。
アメリカにおける医療制度の成立と専門職化の歴史を詳細に検証し、医療の社会的役割や制度的権力の形成を論じる影響力のある研究。保健政策の議論にも貢献した。
医療制度と社会の関係を歴史的に分析する学者。医療の専門化や制度的変化に関する洞察で知られる。
統合失調症の女性患者を長期取材して描いたドキュメンタリー。個人の苦悩と治療過程、家族や医療制度の関係を通して精神医療の現実と課題を浮き彫りにする。
精神医療や社会的弱者の取材を多く手がけるジャーナリスト。現場に寄り添った長期取材を通して制度と個人の関係を描く。
コンピュータ開発プロジェクトを現場取材で追い、エンジニアたちの葛藤や創造的決断を描いたルポ。技術的問題解決の過程と職場文化の人間的側面を生き生きと伝える。
技術現場のドキュメントを通して人間ドラマを描き出すノンフィクション作家。現場の細部と人物描写に定評がある。
19世紀末ウィーンの政治・文化・知識人を精緻に分析し、芸術運動と政治的変動の相互作用を描く文化史。都市文化の変容を読み解く比較的視点が特徴で、文化史研究に重要な影響を与えた。
都市文化と知識人史の研究で知られる歴史家。文化的・政治的文脈の交錯から近代ヨーロッパの変容を論じる。
ゲーデルの不完全性定理、エッシャーの視覚トリック、バッハの音楽構造を結びつけ、自己参照や形式体系、知能と意識の関係を比喩と対話で探る知的長編。数学・芸術・認知科学を横断する思索が特徴。
認知科学・哲学・文芸を横断する著作で知られる研究者兼作家。言語、自己参照、意識に関する洞察を多数の著作で提示している。
『On Human Nature』は、人間の行動や文化を進化生物学の観点から探求する論考。遺伝と環境の相互作用、利他性や攻撃性の生物学的基盤を論じ、人間性理解に科学的枠組みを提示する。
アメリカの生物学者。生物多様性や社会生物学の研究で著名であり、人間行動を生物学的視点で論じた業績で知られる。
『The Dragons of Eden』は、人間の知能の進化を脳の構造や行動学、進化論の観点から一般読者向けに考察した書。科学的根拠をもとに知性や想像力の起源を探り、読みやすい語り口で提示する。
アメリカの天文学者・科学作家・科学普及者。宇宙や科学の一般向け解説で広く知られる。
『Beautiful Swimmers』は、チェサピーク湾のワーターマン(漁師)とブルークラブ(カニ)を通して地域の生態系と文化を描いたルポルタージュ。現場取材に基づく描写と自然史的視点を融合させた名作である。
アメリカの作家・自然史作家。地域の生態系とそこで暮らす人々の営みを結びつけて描く筆致で知られる。
『Why Survive?: Being Old in America』は、アメリカにおける高齢者の生活実態と医療・社会制度の問題点を明らかにする研究的著作。高齢者に対する社会的排除や医療制度の欠陥を綿密な調査をもとに提示する。
アメリカの医師・老年学の先駆者。高齢者医療と社会政策に関する研究で知られ、老いに関する社会的視点の提示で評価を受けた。
『Pilgrim at Tinker Creek』は、小川やその周辺での自然観察を軸に、生命や観察者の視点、宗教的・哲学的な思索を織り交ぜた随想集。細密な描写と瞑想的な語りが特徴で、自然と存在の意味を深く問う作品である。
アメリカの随筆家・作家。自然観察を通じた哲学的随想で知られ、豊かな描写と洞察で高い評価を受ける。
『The Denial of Death』は、人間の死への恐怖とそれが文化や個人心理に与える影響を論じた思想書。フロイトや存在主義の視座を織り込みながら、抑圧や英雄主義の起源を文化論的に分析する。
アメリカの文化人類学者・思想家。死と人間の行動に関する深い分析で知られ、『The Denial of Death』でピューリッツァー賞を受賞した。
『Fire in the Lake』は、ベトナムの歴史・文化・社会構造を踏まえてアメリカの介入を批判的に分析した著作。軍事戦略だけでなく文化人類学的視点を導入し、米越関係の断絶と悲劇を深く照射する。
アメリカのジャーナリスト・作家。現地取材を基に文化的・歴史的視点を取り入れたベトナム論で知られる。
『Children of Crisis』第2・第3巻は、貧困や人種差別、家庭崩壊などに直面する子どもたちを臨床観察とフィールドワークで追ったルポルタージュ集。個々の語りを通して社会構造が子どもに与える影響を明らかにする。
アメリカの児童精神科医・作家。臨床観察とルポルタージュを通じて、困難な社会背景に置かれた子どもたちの精神と生活を描き続けた。
『Stilwell and the American Experience in China, 1911–45』は、ジョセフ・スティルウェルとアメリカの中国関与を1911年から1945年の歴史的文脈で追い、軍事・外交政策と個人の葛藤を緻密に描いた伝記的歴史研究である。
アメリカの歴史家・作家。政治史や軍事史の読み物的叙述で知られ、権力者の決断とその時代背景を描く著作で高い評価を受けた。
『The Rising Sun』は、1936年から1945年にかけての日本帝国の興隆と崩壊を、政治・軍事・外交の各側面から一次資料と証言で丹念に再構築した歴史叙述。指導層の決断過程と戦争の進展を克明に描く。
アメリカの歴史家・作家。第二次世界大戦期の日本の台頭と没落を詳細に描いた『The Rising Sun』でピューリッツァー賞を受賞。
マハトマ・ガンディーの非暴力運動を精神分析学の観点から分析した研究。ガンディーの信念と行動、集団心理や儀礼の役割を考察し、非暴力がどのように個人と社会の発達と結びつくかを論じる。
発達心理学と精神分析の分野で知られる心理学者。個人と社会の発達を結びつけた理論で著名であり、ガンディー研究に基づく著作で評価された。
1960年代の政治的激動を作者自身の参与観察を交えて描いたノンフィクション。歴史と小説の境界を曖昧にする手法で、反戦運動や政治家の行動を文学的に再構成し、当時のアメリカ政治を批評的に描写する。
アメリカの小説家でノンフィクション作品でも知られる。文学的手法を用いた報告で政治・社会を鋭く描いた。
環境や出来事が人間の行動や性格形成に及ぼす影響を、生物学的・環境的視点から論じた随想的な科学書。人間と環境の相互作用を事例と理論で示し、人間理解に環境要因を組み込む重要性を訴える。
フランス生まれの微生物学者で生態・環境に関する啓蒙的著作でも知られる。人間と環境の相互作用に関する見解を示した作品で評価された。
ルソーの思想とフランス革命を中心に18世紀の思想史と政治史を叙述する『The Story of Civilization』シリーズの一巻。哲学的背景と社会的変動を結び付け、近代ヨーロッパの形成過程を通史的に描く。
A.・デュラントと共に『The Story of Civilization』を執筆した歴史家。文明史を大衆に伝える叙述で知られる。
ルソーの思想とフランス革命を中心に18世紀の思想史と政治史を叙述する『The Story of Civilization』シリーズの一巻。哲学的背景と社会的変動を結び付け、近代ヨーロッパの形成過程を通史的に描く。
ウィル・デュラントと共同で歴史大著を執筆した歴史家。文明史の通史的記述に貢献した。
西洋文化における奴隷制の歴史と思想的根拠を比較史的に検証する学術的研究。古代から近代にわたる制度的変化、道徳的議論、経済的要因を織り交ぜながら、奴隷制の複層的な性格を明らかにする。
奴隷制とその思想的・文化的背景を研究したアメリカの歴史学者。奴隷制研究の第一人者の一人として評価される。
北米の冬を20,000マイルにわたって旅し、地域ごとの自然や季節の営みを丁寧に記録した自然文学。野生動植物や風景の観察を豊かな文章で綴り、冬季の自然の多様性と繊細さを伝える。
自然観察に基づく散文で知られるアメリカの作家。長年にわたる旅と観察を通して季節や生態を描いた作品群が評価されている。
植民地期から近代にいたるアメリカ文化の形成過程を探る文化史。宗教、文学、社会的価値観の変化を通じて、アメリカ的アイデンティティがどのように醸成されたかを考察する。
アメリカ文化や文学の成立過程を研究した学者・作家。アメリカ初期の文化形成を扱った著作で評価された。
アメリカ社会における反知性主義の起源と表れを歴史的に分析した研究。教育、宗教、政治、マスコミにおける知識人への不信や軽視が公共的議論や文化にどう影響したかを事例とともに論じる。
アメリカの歴史学者。文化・政治思想の分析に定評があり、アメリカ社会の知的風土を深く洞察した著作で知られる。
1914年8月を中心に第一次世界大戦の勃発と初期の軍事・外交的決定を克明に描いた歴史書。各国指導者の判断と偶発的な連鎖が戦争拡大を招いた過程を叙述し、戦史・外交史の古典として広く読まれている。
アメリカの歴史作家。戦史や外交史を分かりやすく執筆し、一般読者にも高い評価を受けた。『The Guns of August』で第一次世界大戦の初期を描きピューリッツァー賞を受賞。
1960年の米大統領選(ジョン・F・ケネディ対リチャード・ニクソン)を現場から詳細に追ったルポルタージュ。候補者の人物像、選挙戦術、テレビとメディアの影響などを丹念に描写し、現代の選挙取材の手法に影響を与えた。
アメリカの政治ジャーナリスト。1960年大統領選を追ったルポルタージュで知られ、選挙報道に大きな影響を与えた。