イングリッド・ジョンカー賞
いんぐりっど・じょんかーしょう
アフリカーンス語または英語で書かれたデビュー詩集に贈られる南アフリカの年次文学賞。
- Established
- 1965
- Organizer
- イングリッド・ジョンカー賞委員会(ネルソン・マンデラ大学、Marius Crous教授が運営担当)
- Category
- Poetry and Contemporary Poetry
- Selection Method
- 推薦
- Target
- Newcomer
- Frequency
- 1 per year
- Status
- Active
Description
イングリッド・ジョンカー賞は、故イングリッド・ジョンカーを記念して設立された、アフリカーンス語または英語の最優秀デビュー詩集に贈られる南アフリカの年次賞。受賞対象は通常、過去2年間に刊行されたデビュー詩集で、受賞はアフリカーンス語と英語の受賞が交互に行われる。賞金はR10,000(ランド)とメダルが授与される。
Prize
- Main Prize
- 賞金(R10,000)とメダルが授与される
- Cash Prize
- 10,000 ZAR
- メダル
Selection
Selection Process
| Stage | Judges | Pass Rate | Announcement |
|---|---|---|---|
| 適格性確認(候補の特定) | 賞委員会が、過去2年間に刊行されたデビュー詩集を対象に候補作を確認 | — | 委員会内で候補を選定 |
| 短縮リスト選定 | 選考委員会(詩人・批評家等) | — | 年度により短縮リストを公表する場合がある |
| 最終選考と受賞者決定 | 選考委員会(最終投票) | — | 受賞者は公式発表およびメディアで公表される |
Criteria
- デビュー詩集であること(初の単著詩集)
- 過去2年間に刊行された作品であること
- アフリカーンス語または英語で書かれていること(受賞は言語を交互に行う)
- 詩作の文学的水準、独創性、技術的完成度
Application Tips
Dos
- 応募対象が『デビュー詩集(初の単著詩集)』であることを確認する
- 刊行日・出版社など出版情報を明確に示す(過去2年以内が対象)
- 作品の言語(英語またはアフリカーンス語)を明記する
- 原稿の校正・編集を入念に行い、詩作の完成度を高める
- 選考傾向(音声性、言語感覚、独創性)を意識して作品を整える
Don''ts
- デビュー条件を満たしていない作品を応募しない(既刊の単行本など)
- 言語要件に合わない作品を応募しない(英語/アフリカーンス語以外)
- 応募規定や締切を無視して提出しない
- 校正や体裁を怠った状態で提出しない
From Judges
- 強い個性(voice)と独自の視点が重視される
- 言語の音感やリズム、行間の働きを大切にすること
- 技術的な完成度と内容の誠実さ(テーマの深さ)を評価する
- デビューであっても作品全体の統一感・編集の精度が重要
Related Awards
- PEN South Africa関連の賞
- Sasol New Signatures(新人賞、詩部門を含む)
- Caine Prize for African Writing
- 南アフリカ国内の詩・新人賞やフェローシップ
Past Winners
『A History of Disappearance』は、消失と不可視化された記憶を主題に、移動や失踪、個人史と公的歴史の交錯を掘り下げる詩集と報じられている。抑制された声や見えない出来事を呼び起こし、記憶の欠落を詩的に再構成する試みが特徴である。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『A History of Disappearance』で2024年のIngrid Jonker Prizeを受賞。
デビュー詩集『Donkerberg』は、山や風景のイメージを軸に記憶や歴史、個人と共同体の関係を照射する作品。陰影や地形の比喩を用いて過去の痕跡と現在の緊張を描き、言語と場所のつながりを問い直す詩的試みとして紹介されている。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Donkerberg』で2023年のIngrid Jonker Prizeを受賞。
『An Illuminated Darkness』は、視覚障害や盲目の経験を通じて政治的覚醒や音楽との交差点を詩的に探求する作品と報じられている。暗闇と光の隠喩を用い、感覚の変容が個人史と社会的記憶の認識にどう影響するかを問う詩群である。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『An Illuminated Darkness』で2022年のIngrid Jonker Prizeを受賞。視覚と政治をめぐる主題を扱うことが報じられている。
デビュー詩集『Pienk ceramic-hondjies』は、日常の細部や家庭的なイメージを手がかりに記憶やアイデンティティ、ユーモアと不安の交錯を描く作品。陶器の犬など身近な物象を通して個人的歴史と社会的関係の微妙なズレを掘り下げる詩群とされる。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Pienk ceramic-hondjies』で2021年のIngrid Jonker Prizeを受賞。
デビュー詩集『Zikr』は喪失と切望を主題に、個人的な記憶と文化的・宗教的記憶を織り交ぜながらアイデンティティと回復を探る作品。イスラームの祈り(ジクル)や家族史の断片を詩的言語で編み、静かな痛みと希望が同居する詩群として紹介されている。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Zikr』で2020年のIngrid Jonker Prizeを受賞。
デビュー詩集『Asof geen berge ooit hier gewoon het nie』は、アフリカーンス語で綴られた詩群で、山や風景の記憶と不在をモチーフに個人的・集合的な喪失と疎外感を繊細に描く。抒情的な映像と断片的な記憶を繋ぎ、地方性と近代化の緊張や世代間の記憶の継承を探る作品とされる。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Asof geen berge ooit hier gewoon het nie』で2019年のIngrid Jonker Prizeを受賞。
力強い声とユーモアを通じて文化的アイデンティティや日常の緊張を描く英語詩集。感覚的なイメージとリズムが特徴の作品群。
南アフリカの英語詩人。詩集『Loud And Yellow Laughter』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
ディアスポラや移動、ルーツをめぐる詩集。樹木の象徴を通じて記憶と帰属の問いを深めるアフリカーンス語の作品群。
アフリカーンス語詩人。詩集『die bome reusagtig soos ons was』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。ディアスポラやルーツを扱う作風が注目された。
教育や都市生活、若者の疎外をユーモアと鋭い観察で描く英語詩集。自己の失敗と社会的規範の衝突を主題に据えた作品群。
南アフリカの英語詩人。詩集『Failing Maths and my other crimes』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
生存と闘争、周縁化された経験をユーモアと辛辣さを交えて描くアフリカーンス語詩集。社会的現実と個人的声を響かせる作品群。
南アフリカのアフリカーンス語詩人。デビュー詩集『Chokers en survivors』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
個人的な経験と脆弱性を率直に綴る英語詩集。身体性や関係性、喪失と再生をめぐる詩篇が並び、抒情性と批評性を兼ね備える。
南アフリカの英語詩人。詩集『Bare & Breaking』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
樹木や影のイメージを通して、歴史や記憶、共同体と個人の関係を探るアフリカーンス語詩集。静謐かつ深い省察を含む作品群。
アフリカーンス語詩人。詩集『In die skadu van soveel bome』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
喪失や欠如、記憶の不在を主題にした英語詩集。個人的な断片を通じてアイデンティティと回復を問いかける作品群。
南アフリカの英語詩人。デビュー詩集『Missing』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
河岸や境界、存在をめぐるイメージを軸にしたアフリカーンス語詩集。自然と個人の関係を反復的なモチーフで探る作品群。
南アフリカのアフリカーンス語詩人。デビュー詩集『oewerbestaan』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
断片的な語りやイメージを通じて、自己と他者、境界やつながりを探る実験的な英語詩集。言語感覚と形式へのこだわりが目立つ作品群。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Hyphen』でIngrid Jonker Prizeを受賞した。
日常の風景や個人的な記憶、言語と空間の関係を繊細に描き出すアフリカーンス語のデビュー詩集。観察に富んだ視点と静かなユーモアが特徴。
南アフリカのアフリカーンス語詩人。デビュー詩集『Staan in die algemeen nader aan vensters』で2009年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
南アフリカの詩人・ミュージシャン。デビュー詩集『Om te lewe is onnatuurlik』でイングリッド・ヨンカー賞を受賞。
南アフリカの詩人。1988年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者(受賞作:『The complete Libby Destrudo songbook』)。
南アフリカの詩人。1987年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者(受賞作:『Heuning uit die swarthaak』)。
南アフリカの詩人。1984年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者(受賞作:『Die somer is 'n dag oud』)。詳細な経歴は資料に限定的にしか示されていない。
南アフリカの詩人。1982年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者(受賞作:『Akwarelle van die dors』)。
南アフリカの作家。1979年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者(受賞作:『Among the souvenirs』)。
南アフリカの作家・詩人。1978年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者。受賞作は詩集『Sprokkelster』。
南アフリカの詩人。1976年のイングリッド・ヨンカー賞受賞者。受賞作は『Die grammatika van liefhê』。資料上での経歴情報は限定的で詳細は不明。
『Treading Water』は停滞やもがき、生き延びることの比喩を通じて個人の不安や孤立、日常の重みを詩的に表現する作品群。繊細な比喩と冷静な観察が特徴である。
南アフリカの詩人。詩集『Treading water』で1975年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Geleentheidsverse』は儀礼や節目に寄せた詩篇を集めた作品で、日常の行事や社会的慣習を掘り下げつつ個人的感情と公的場面の交差を描く。短詩中心の構成が見られる。
南アフリカの詩人。詩集『Geleentheidsverse』で1974年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Yakhal'Inkomo』はアパルトヘイト期の抑圧や苦悩を鋭く描いた詩集で、怒りや悲嘆、抵抗の声を詩的に表現する。黒人コミュニティの現実を直視し、政治性と個人性を併せ持つ重要作である。
南アフリカの詩人・作家。詩集『Yakhal'Inkomo』により1973年のIngrid Jonker Prizeを受賞し、政治と抵抗を主題にした重要な詩人の一人である。
『Digby Vergenoeg』は回想や人間関係、土地への眼差しを通じて個人史と公共性の交差を描くアフリカーンス語の詩集。穏やかな叙情と記憶の断片が重なる構成が特徴である。
アフリカーンス語圏出身の詩人。詩集『Digby Vergenoeg』で1972年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Plektrum』は言葉の音やリズムを重視した詩集で、内面の探求や霊性的・哲学的な問いが随所に現れる。形式実験を通じて詩の新たな地平を示す作品群である。
南アフリカの詩人。詩集『Plektrum』により1970年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Ashes of Experience』は経験の残滓や記憶の灰をたどるような詩集で、都市的風景や個人的断片を通して喪失と再生を表現する。断片的で実験的な語り口が印象的である。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Ashes of experience』で1969年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Apocrypha and Cabala』は宗教的・神秘的モチーフを扱った詩篇を含む作品で、象徴や暗示を通じて存在や信仰、秘儀に迫る試みが見られる。言語的実験と重層的イメージが特徴的である。
南アフリカの詩人。詩集『Apocrypha and Cabala』により1968年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『One Life』は人生の有限性や喪失、記憶の重みを主題とする詩集で、時間の経過と個人の経験を静謐に見つめる作風が特徴。簡潔で力強い表現を通して普遍的な孤独と希望を描き出す。
南アフリカの詩人。詩集『One life』で1967年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Wat is 'n gewone man?』はアフリカーンス語によるデビュー詩集で、日常の中にある人間性や「普通の人」の存在意義を問いかける。平凡さの中の矛盾や社会的状況を繊細に掬い上げる詩篇が含まれる。
南アフリカ(アフリカーンス語圏)の詩人。デビュー詩集『Wat is 'n gewone man?』で1966年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。
『Floating Island』はルース・ミラーのデビュー詩集で、個人的な記憶と孤独、喪失を繊細に描いた作品群。自然や漂流するイメージを通じて自己の位置を問い、内面の再生を探る叙情的な詩が収められている。
南アフリカの詩人。デビュー詩集『Floating island』で1965年のIngrid Jonker Prizeを受賞した。