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オッカム・ニュージーランド・ブック・アワード

おっかむ・にゅーじーらんど・ぶっく・あわーず

ニュージーランドで毎年開催される主要な文学賞。1996年の統合により始まり、スポンサーによる改称を経て現在はOckhamが主要スポンサー。

Fiction (Jann Medlicott Acorn Prize for Fiction)General non-fictionIllustrated non-fictionPoetry (Mary and Peter Biggs Award for Poetry)Te Mūrau o te Tuhi – Māori Language AwardBest First Book awards (各部門)
創設年
1996
主催
New Zealand Book Awards Trust
カテゴリー
詩・現代詩
選考方式
公募
受賞対象
新人
開催頻度
年1回
締切時期
10月頃
発表時期
5月頃
賞のステータス
活動中

説明

Ockham New Zealand Book Awards(旧称: Montana / New Zealand Postなど)は、1996年に複数の既存賞が統合されて開始されたニュージーランドの主要な文学賞シリーズです。スポンサーにより名称変更が繰り返され、2015年以降はOckhamが主要スポンサーとなり、授賞式は毎年5月にオークランド・ライターズ・フェスティバルの開幕イベントとして行われます。主要部門はフィクション、一般ノンフィクション、イラスト付きノンフィクション、詩、そしてte reo Māoriで書かれた作品に対するMāori Language Awardなどで、各部門は通常3名の審査員によって審査されます。Jann Medlicott Acorn Prize for Fictionが最上位のフィクション賞で、受賞者は最低NZ$55,000を受け取ります。他の主要賞は概ねNZ$10,000、Best First Book賞はNZ$2,500(規定により変動)となっています。

賞品

主賞品
Jann Medlicott Acorn Prize for Fiction — top fiction prize (minimum NZ$55,000)
賞金
55,000 NZD
  • Other principal category winners: NZ$10,000 each
  • MitoQ Best First Book awards (各部門): NZ$2,500 each
  • 受賞による出版・プロモーション支援、メディア露出

選考情報

選考プロセス

応募受付
審査員 出版社や著者による応募をNew Zealand Book Awards Trustが管理
発表 公式サイトで応募受付情報を掲載
カテゴリ別審査(最終選考)
審査員 各カテゴリにつき通常3名の審査員パネルが選考
発表 最終受賞者は授賞式(原則毎年5月)で発表。例外的に(2020年など)オンラインで発表されることがある
Te Mūrau o te Tuhi – Māori Language Awardの選定
審査員 Māori言語賞は特別に任命された審査員が裁量で選定
発表 授賞式で発表(必要に応じて該当年は該当賞なしとなる場合あり)

選考基準

  • 文学的価値(表現、構成、独創性)
  • ノンフィクションにおける研究・事実確認の正確性
  • イラスト付きノンフィクションでは制作・デザイン・図版の品質
  • Te reo Māori賞は作品が完全にオリジナルなte reo Māoriで書かれていること
  • Best First Bookは当該作者の初の単行本であること(該当部門規定に準拠)

応募のヒント

推奨

  • 公式サイトの応募規定・カテゴリー定義を事前に必ず確認する
  • 書誌情報(ISBN、出版社、刊行日)や必要書類を正確に揃える
  • ノンフィクションは出典・脚注を明確に示す
  • テ・レオ・マオリ賞に応募する場合は作品が完全にte reo Māoriであることを確認する
  • 過去受賞作を読み、カテゴリーの傾向や審査基準を把握する

注意

  • 締切を守らない(締切後の受付は原則不可)
  • 応募要項に合わない形式で提出する
  • 未校正・未編集のままの原稿を提出する

審査員から

  • 文章の質と独創性を最優先に評価します
  • ノンフィクションは事実確認と論述の正確性が重視されます
  • 作品が出版社を通じて正式に刊行されていること(あるいは応募規定に合致していること)が重要です
  • カテゴリや『初作品』の定義を満たしているかを必ず確認してください

関連の賞

  • New Zealand Post Children's Book Awards
  • New Zealand Book Awards for Children and Young Adults
  • Montana New Zealand Book Awards(過去のスポンサー名・歴史的名称)
  • Auckland Writers Festival
  • List of New Zealand literary awards

公式情報

https://www.nzbookawards.nz/new-zealand-book-awards/

過去の受賞者

Damien Wilkins でいみあん うぃるきんず 受賞
Delirious

退職を前にした夫婦が、四十年前に失った息子や家族の記憶に向き合いながら、老いと喪失、そして互いをどう支えるかを見つめ直す。静かな筆致のなかに、痛みと再出発の気配が重なる作品。

老いと喪失のただ中で、何度もやり直しの気配が立ち上がる。

312ページ
老い喪失家族ケア再出発
作家

ニュージーランドの作家・評論家等。長編『Delirious』で2025年のフィクション賞を受賞。

Emily Perkins えみりー ぱーきんす 受賞
Lioness

富裕層の家庭に入り込んだテレーゼが、夫の不正疑惑と隣人クレアとの出会いをきっかけに、自分が何に守られ、何を見ないまま生きてきたのかを問い直す。階級、結婚、女性の怒りを鋭く切り取る小説。

特権の居心地のよさが揺らぎ始めたとき、テレーゼは自分の選択を見直し始める。

288ページ
階級結婚女性の怒り特権自己発見
作家

ニュージーランドの作家。長年にわたり作品を発表し、2024年に『Lioness』でフィクション賞を受賞。

Catherine Chidgey きゃさりん ちっじー 受賞
The Axeman's Carnival

傷ついたマグパイのタマが人間の家庭に迎えられ、暴力と依存が渦巻く農場の日常を見つめる。鳥の語り口を通して、ユーモアと不穏さが同時に立ち上がる物語。

ひとつの鳥の声が、農場の沈黙と暴力をあぶり出していく。

350ページ
農場暴力動物の語り家族不穏なユーモア
作家

ニュージーランドの小説家。複数回にわたり高い評価を受ける作家で、2023年に『The Axeman's Carnival』で受賞。

Whiti Hereaka うぃてぃ へれあか 受賞
Kurangaituku

マオリの伝説を女性の視点から再解釈した長篇。伝承の登場人物に深い人間性を与え、文化・自然・アイデンティティの関係を問い直す。

マオリの伝説を女性の視点から再解釈した長篇。

マオリ神話文化の再解釈女性の視点自然
作家

ニュージーランドの作家。マオリの伝承を現代的に再構成する作風で知られる。

Airini Beautrais あいりに びゅーとれいす 受賞
Bug Week & Other Stories

日常の小さな出来事から生じる不安や滑稽さ、悲哀を鋭く切り取る短編集。登場人物の心理描写に定評がある。

日常の小さな出来事から生じる不安や滑稽さ、悲哀を鋭く切り取る短編集。登場人物の心…

短編集日常不安心理描写
作家

ニュージーランドの作家。短編を含む作品群で知られ、短編集『Bug Week & Other Stories』で2021年のフィクション賞を受賞。

Becky Manawatu べっきー まなわつ 受賞
Auē

マオリの家族を軸に、喪失と暴力、回復の可能性を静かに掘り下げる長編。兄弟の別離と家族の傷を、詩的で生々しい描写で追う。

失われた家族のあいだで、それでも希望の火を絶やさない物語。

327ページ
家族喪失暴力トラウママオリ
作家

ニュージーランドの作家。デビュー作の長編『Auē』で高い評価を受け、2020年のフィクション賞を受賞。

Fiona Kidman ふぃおな きっどまん 受賞
This Mortal Boy

『This Mortal Boy』は、1955年にニュージーランドで起きた殺人事件と、若いアイルランド移民アルバート・ブラックの処刑に至る過程を再構成する歴史小説である。死刑、移民差別、若者文化への道徳的恐慌を、個人の悲劇として描く。

一人の若者の死を通して、社会が外部者をどう裁くのかを問う。

304ページ
歴史小説死刑移民ニュージーランド裁判
作家

ニュージーランドの著名な作家。社会や歴史を題材にした作品で知られるベテラン作家。

Pip Adam ぴっぷ あだむ 受賞
The New Animals

オークランドのファッション業界で働く世代の違う人々を描く小説。疲弊したジェネレーションXの職人たちと、資金と理想を持つ若い世代が、撮影と制作の現場でぶつかり合い、消費社会、労働、身体、未来への出口のなさが鋭く浮かび上がる。

ファッションの現場を舞台に、消費と労働の行き詰まりから新しい生の形を探る。

224ページ
ファッション業界世代間対立労働消費社会オークランド
作家 / ウェリントン(出身)

ニュージーランドの小説家。現代社会の人間関係や内面を深く描く作風で知られる。

Catherine Chidgey きゃさりん ちっじー 受賞
The Wish Child

家族史や記憶、個人の願望と歴史的背景が交差する物語。過去の出来事が現在の人間関係に影を落とすことを描く。

家族記憶歴史の影響
作家

ニュージーランドの小説家。『The Wish Child』で2017年のフィクション賞を受賞。

Stephen Daisley すてぃーぶん でいずりー 受賞
Coming Rain

土地や家族にまつわる記憶と喪失をテーマに、登場人物が過去と向き合う様子を詩的に描く長編小説。

家族喪失帰郷
作家

ニュージーランドの作家。長編『Coming Rain』で2016年のフィクション賞を受賞。

該当なし

1860年代のニュージーランド金鉱町を舞台に、十二人の男と複数の事件が占星術的な構成のなかで結びつく大作。謎解きと時代の空気が重層的に組み上げられている。

十二人の男が集うとき、物語の歯車が静かに回りだす。

748ページ
歴史小説謎解き占星術ニュージーランド
小説家

ニュージーランドの小説家。若くして国際的注目を浴び、『The Luminaries』で2013年ブッカー賞を受賞した。

Kirsty Gunn 受賞
The Big Music
小説家

ニュージーランドの小説家・短編作家。詩的な文体と記憶や郷愁をテーマにした作品で知られる。

Paula Morris 受賞
Rangatira
作家

ニュージーランドの作家・編集者。小説や短編集、エッセイを発表し、多文化やアイデンティティを題材にすることが多い。

The Hut Builder
小説家

ニュージーランドの小説家。自然や風景を背景にした繊細な人物描写が特徴の作品を発表している。

Alison Wong 受賞
As the Earth Turns Silver
作家

ニュージーランドの作家。詩や小説を手がけ、多文化や家族のテーマを扱う作品で知られる。

Emily Perkins 受賞
A Novel About My Wife

ロンドンで暮らす夫婦の関係を、夫の語りでほどいていく心理小説。妊娠、経済不安、不穏な気配が重なり、愛情と疑念が同時に深まっていく。

愛情と疑念が同じ速度で深まっていく夫婦小説。

271ページ
夫婦関係心理小説不安ロンドン
小説家

ニュージーランドの小説家・エッセイスト。ユーモアと鋭い心理描写を併せ持つ作風で知られる。

Opportunity
作家

ニュージーランドの作家。複雑な人間関係や内面の葛藤を描く長編で知られている。

Lloyd Jones 受賞
Mister Pip
小説家

ニュージーランドの小説家。代表作『Mister Pip』は国際的にも評価され、歴史や社会を題材にした作品で知られる。

Maurice Gee 受賞
Blindsight
小説家

ニュージーランドの小説家。成人向け・児童向けを問わず多数の作品を発表し、国内文学界で長年にわたり重要な存在となっている。

パトリシア・グレース ぱとりしあ・ぐれーす 受賞
Tu

パトリシア・グレースの『Tu』は、マオリの家族と伝統、土地との結びつきを深く掘り下げた物語。日常の細部を通して文化の継承や世代間の軋轢を描き、静かで力強い語りが印象的な作品である。

マオリ文化家族伝統と変化土地
小説家

マオリ系のニュージーランド作家。短編や長編でマオリの文化や家族、土地との関係を描き続けている重要な作家の一人。

アンナマリー・ジャゴース あんなまりー・じゃごーす 受賞
Slow Water

アンナマリー・ジャゴースの『Slow Water』は、時間と記憶、移動するアイデンティティを繊細に描いた長編。抒情的で観察眼の鋭い文体により、登場人物たちの孤独と繋がりが静かに紡がれる文学作品である。

記憶移民・移動アイデンティティ時間
作家・研究者

ニュージーランドの作家・学者。ジェンダーや文化を扱う研究とともに文学作品も執筆し、批評的な観点からの作品で知られる。

ステファニー・ジョンソン すてふぁにー・じょんそん 受賞
The Shag Incident

The Shag Incident は Stephanie Johnson の受賞作です。

The Shag Incident は、受賞作として読み継がれている。

受賞作
作家

ニュージーランドの作家。小説や脚本を手掛け、人間の内面や関係性を題材にした作品を発表している。

クレイグ・マリナー くれいぐ・まりなー 受賞
Stonedogs

ロトルアの若者たちが、ドラッグ、暴力、仲間意識、反社会的な衝動のあいだでもがく姿を描くデビュー長編。荒々しい文体と暗いユーモアで、都市周縁の閉塞感と怒りを切り取る。

疾走感のある語りで、若者たちの暴走と崩れゆく連帯を描いた、過激で鋭いデビュー作。

375ページ
暴力ドラッグ疎外若者文化
作家

ニュージーランドの作家。若者の疎外や都市的な問題を鋭く描いたデビュー作で注目を集めた。

ロイド・ジョーンズ ろいど・じょーんず 受賞
The Book of Fame

1905年のオールブラックス欧州遠征を、名声の生成と集団の記憶という視点からたどる半歴史小説。友情、忠誠、誇りが、旅の時間の中で静かに形を変えていく。

世界的な名声が生まれる瞬間を、詩的で実験的な語りで追う。

178ページ
名声ラグビー集団記憶友情
小説家

ニュージーランドの小説家。詩的な文体と多様なテーマで知られ、国内外で評価を受ける作品を発表している。

オーウェン・マーシャル おーうぇん・まーしゃる 受賞
Harlequin Rex

ミレニアムの到来とともに広がる謎の病「Harlequin Rex」を背景に、人々の恐れと反応を描く小説。過去の記憶や、忠誠、妥協、愛が、非常時の選択に影響を与える。

不穏な新時代を通して、恐怖と責任、愛着のあいだで揺れる人々を描いた作品。

300ページ
疫病恐怖忠誠愛
作家(短編・小説)

ニュージーランドの短編作家・小説家。地方社会や日常の人物描写に優れ、多くの短編集で知られる。

エリザベス・ノックス えりざべす・のっくす 受賞
The Vintner's Luck

フランスの葡萄畑を舞台に、若い男ソブランと天使 Xas の年に一度の再会を軸に進む幻想的な長編。恋愛、宗教性、欲望が重なり合いながら、ひとつの人生の季節を描き出す。

葡萄と天使が結ぶ、奇妙で切ない恋と成長の物語。

241ページ
幻想文学恋愛宗教性葡萄畑ニュージーランド文学
小説家

ニュージーランド出身の小説家。幻想的・ゴシック的要素を取り入れた作品で国際的にも評価を受けている。

モーリス・ジー もーりす・じー 受賞
Live Bodies

マーリス・ギーの『Live Bodies』は、戦時下のニュージーランドに移住した人物の経験を描く小説である。

戦争と移住、そして帰属意識の揺らぎを描く物語。

264ページ
歴史小説移民戦争アイデンティティ
小説家

ニュージーランドを代表する作家の一人。児童文学や成人向け小説を手がけ、深い心理描写と人間の内面を描く作風で評価される。

アラン・ダフ あらん・だふ 受賞
What Becomes of the Broken Hearted?

『Once Were Warriors』の続編として、ジェイクが家族と暴力の記憶に向き合いながら、少しずつ責任ある生き方へ向かう姿を描く。マオリ共同体の緊張と再生を、硬質だが温かな視点で追う。

傷の深さを抱えたまま、なお前へ進もうとする男の物語。

216ページ
家族暴力再生マオリ社会
小説家

ニュージーランドの小説家。『Once Were Warriors』などで知られ、マオリ社会の問題や家族の影響を鋭く描くことで国際的にも注目される。

シェリダン・キース しぇりだん・きーす 受賞
Zoology: A Novel

シェリダン・キースの長編『Zoology』が受賞作。スティーブンと彼を取り巻く女性たちの関係を通して、欲望と自己認識の揺れを描く。

人間関係を、動物的な本能の比喩でたどる長編。

長編小説人間関係欲望自己認識
作家

ニュージーランドの作家。短編や小説で知られ、日常の中の奇妙さや人間関係を独自の視点で描く。