アメリカン・ブック・アワード あめりかんぶっくあわーど
第15回(1994年)
受賞者
13名イタリア系移民の神話化やマフィア像をずらしながら、文化の断絶と継承を挑発的に描く実験的な長編。
神話化されたイタリア系アメリカ像をずらして読む。
都市の崩壊と再編を、ほとんど言葉を使わない映像的な連続として描くグラフィック・ノベル。危機の風景が強い視覚性で展開する。
言葉よりもイメージで都市の危機を描く。
エルサルバドルの暴力と家族の喪失を背景に、息子を探す母の視点から政治的破局を人間の物語へ引き寄せる長編小説。
失われた息子を探す旅が、国家暴力の記憶を映し出す。
教会が地域の雇用や事業、経済再生にどう関われるかを具体的に示す実践的な研究書。理論よりも現場の実装を重視する。
教会を地域経済の実践拠点としてとらえ直す。
先住民の女性としての記憶と家族史を重ねながら、自分の出自と歴史を率直に掘り下げる回想録。
家族史の奥にある、自分の出自をたどる。
黒人女性ジャーナリストとしての職場経験と、自身のアイデンティティをめぐる葛藤を率直に記した回想録。ユーモアと怒りが同居する。
職場の現実と自己像のずれを、辛辣かつ率直に描く。
日系アメリカ人収容の記憶を、祈りや歌、断片的な証言の連なりで詩化した作品集。歴史の痛みを音楽的なリズムで響かせる。
収容の記憶を、祈りと歌のリズムで受け止める。
ニューヨリカン・ポエトリーの現場を集約したアンソロジーで、朗読の熱気と都市の言葉がそのまま立ち上がる。詩、パフォーマンス、共同体の感覚が一冊のなかで交差する。
ニューヨリカンの声を集めた、熱気あるアンソロジー。
近代の黒人文化を大西洋圏の歴史として読み直す批評書で、音楽、文学、ディアスポラを横断しながら現代性の意味を組み替える。デュボイスやライトからヒップホップまでを一つの文化史の流れに置く。
黒人文化を、大西洋をまたぐ近代の物語として捉え直す一冊。
少数者の視点からアメリカ史を語り直し、先住民、黒人、ユダヤ系、アジア系、ラティーノの経験を重ね合わせて国の輪郭を描く。教科書的な通史とは違う、下から見た歴史の見取り図を与える。
アメリカ史を、少数者の目から見直す代表的な一冊。
フェミニズムを受け継いだ娘世代の視点を、複数の証言からたどる対話的な一冊。世代のずれと連続が同時に見えてくる。
娘たちの声から、フェミニズムの次の姿を探る。
映画『Giant』の記憶を起点に、人種隔離と表象の政治を詩的に掘り下げる長詩。スクリーンのイメージが社会史へと広がっていく。
映画の一場面から、表象と歴史の問題を掘り起こす。
音楽好きの少年ウィリーが、祖父の記憶やアフリカ系文化、クワンザの祝祭を通じて自分のリズムを見つけていく絵本。
祖父の記憶と祝祭のなかで、少年が自分の音を見つける。