ガーディアン児童フィクション賞
ガーディアン児童フィクション賞
The Guardian紙が主催した、英国で刊行された児童・ヤングアダルト向けフィクションに贈られる年1回の文学賞。
- 創設年
- 1965
- 主催
- The Guardian (newspaper)
- カテゴリー
- 児童文学・童話・絵本
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 終了
説明
ガーディアン児童フィクション賞はThe Guardian紙が設立(1965年)し1967年に初めて授賞された、児童・ヤングアダルト向けのフィクションを対象とする文学賞。受賞は著者に対して行われ、過去の受賞者は再応募できない(生涯賞)。出版社が作品を提出(1社最大10点)し、長list→ショートリスト→受賞の順に選考される仕組みだった。出版の対象期間や日程は2001年のサイクル変更などで調整され、長listは概ね5〜6月、ショートリストは9月、受賞者発表は10〜11月に行われることが多かった。2000年頃から賞金は£1,500とされている。2016年以降は実際上運営が停止している模様だが、公式な廃止発表は見られない。
賞品
- 主賞品
- 著者に授与される児童向けフィクションの文学賞(受賞作の著者に授与)。The Guardian紙による広報などの特典あり。
- 賞金
- 1,500 GBP
- The Guardian紙での紹介・広報
- サマー・プログラムやYoung Criticsコンテスト等への関連機会(学生向けの副賞や書籍セット、学校訪問等)
- 受賞者は以後の応募対象外(生涯賞)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募(出版社提出) | 出版社が作品を提出(出版社側のエントリー)。審査はまだ開始されていない段階。 | — | 出版社の応募締切は通常4月30日 |
| ロングリスト選定 | The Guardianの児童書編集者(2000–2016はJulia Eccleshareが長list選定に参加)らが関与して長listを選出。 | — | 毎年5月〜6月にロングリスト(約7〜8作品)発表 |
| ショートリスト選定 | 通常3名の児童文学作家(ほぼ常に直近の受賞者を含む)が選考し、Julia Eccleshareが委員長を務める年が多い。 | — | 毎年9月にショートリスト(最大4作品)発表 |
| 最終選考・受賞作決定 | 上記の審査員パネル(3名の作家)が最終的に1作を選出(共受賞が生じる年もあり)。 | — | 毎年10月〜11月に受賞者発表(2000年以前は例外的に3月発表の年もあり) |
選考基準
- 児童・ヤングアダルト向けのフィクションであること(おおむね8歳以上対象)
- 英国で刊行された作品であること(運営により対象となる出版期間は変動)
- 過去の受賞者は応募不可(生涯賞)
- 原著が他言語の場合、英訳での刊行なら5年間応募資格がある
- 出版社が作品を提出(1社あたり提出上限あり、提出料がある場合がある)
応募のヒント
推奨
- 出版社として応募する場合は締切(通常4月30日)を守ること
- 提出上限(出版社1社あたり最大10点)を確認し、優先度の高い作品を選ぶこと
- 対象となる出版期間・英国での刊行状況を事前に確認すること
- 翻訳作品を応募する場合は英訳の刊行年が5年以内であるか確認すること
- 作品の対象年齢や出版社情報、版元データを明確に提出すること
注意
- 過去に同賞を受賞した作品を再応募しないこと(受賞者は再応募不可)
- 応募締切を過ぎて提出しないこと
- 提出上限を超えて応募しないこと
- 対象外のジャンルや年齢層の作品を誤って応募しないこと
審査員から
- 審査は同業の児童文学作家が行うため、物語の完成度と同業者に伝わる独創性が評価されやすい
- 子ども・若年層読者への訴求力(声、テーマ、読後の効果)を重視する
- 翻訳作品は英訳の質が重要になる(原文の良さに加え英訳の読みやすさも評価対象)
関連の賞
- Carnegie Medal
- Kate Greenaway Medal
- Blue Peter Book Awards
- Nestle Smarties Book Prize
- Children's Laureate
- Guardian First Book Award
- Booktrust Children's Book Week
公式情報
https://www.theguardian.com/books/guardianchildrensfictionprize過去の受賞者
架空の都市クロンガートンを舞台に、貧困や暴力が日常化する地域で生きる若者たちの友情と家族、コミュニティの再生を描く長編。ユーモアと痛みが混ざる語り口で、都市の緊張と希望を浮き彫りにする物語。
ジャマイカ系のイギリス人作家。ロンドンの都市生活や若者の視点を活写する作品群で知られ、地域コミュニティや社会問題を題材にした物語で高い評価を得ている。
古代ギリシアのオルフェウス伝説を現代の若者に置き換えた再話。詩や音楽が物語の核となり、激しい恋と突然の喪失、死への向き合いを通して思春期の脆さと再生を描く。神話的モチーフと現代性が混ざり合う叙情的な青春譚。
イギリス出身の児童文学作家。詩的で幻想的な作風で知られ、『Skellig』など国際的に評価された作品がある。若者の内面や神話性を取り入れた物語を得意とする。
荒廃した世界で動物たちと心を通わせる少年が、新たな脅威に立ち向かうファンタジー。エコロジーや希望、犠牲と再生をテーマにし、冒険と感動を兼ね備えた児童文学作品。
イギリスの児童向け作家。環境や動物との関係を主題にしたファンタジーで知られる。
転居した少年が近所で出会った“スパイ”と名乗る同年代の友人と共に秘密を追う物語。友情と嘘、家族の問題を繊細に描き、子どもにとっての勇気と正直さを問いかけるハートフルな現代児童文学。
アメリカの児童文学作家。繊細な人物描写とユーモアを交えた現代児童文学で高い評価を受けている。
移民としてやってきた少年たちと出会うことで生まれる友情と共感を描いた短めの物語。異文化理解や思いやりを静かでユーモラスな筆致で綴り、読後に暖かい余韻を残す児童向けの作品。
イギリスの作家で脚本家。児童文学作品や映画脚本など幅広く活動し、温かみのある語り口で知られる。
型破りな寄宿学校リブルストロップを舞台にしたユーモラスで騒々しい学園小説の続編。個性的な生徒や教師たちが巻き起こす騒動を通して、連帯や成長、自由な教育観が描かれるエンターテインメント性の高い作品。
イギリスの作家。教育や社会問題を題材にした若者向け作品で知られ、力強い語り口とユーモアを持つ。
先史時代を舞台にした冒険ファンタジーシリーズの完結編。少年と仲間たちが霊的な脅威や部族間の対立に立ち向かい、勇気と犠牲を通して成長していく。自然と精霊への深い描写が魅力の作品。
イギリスの児童文学作家。先史時代を舞台にした『Chronicles of Ancient Darkness』シリーズで知られ、自然描写と緊迫した冒険が特徴。
サッカーを媒介にして名声とその裏にある腐敗や陰謀を描く社会派の若者向け小説。主人公が真実に迫る中で成長し、責任と勇気を問われるサスペンス要素の強い物語。
イギリスの児童・ヤングアダルト作家。サッカーなどを題材にした社会的なテーマを扱う作品でも知られる。
思考が「ノイズ」として可聴化される世界を舞台に、少年が町の秘密と暴力を知り逃亡するSF冒険。情報の氾濫や操作、個人の自由と責任をテーマに、スリリングな展開と心理描写が際立つ作品。
ヤングアダルト向けのSF・ファンタジー作家。挑発的で倫理的な問いを投げかける作品で国際的に評価されている。
少年が失踪した少女ヴァイオレット・パークにまつわる謎に関わることで、家族の秘密や自分自身と向き合う羽目になる物語。ユーモアと切なさを織り交ぜた成長譚で、人間関係の機微が丁寧に描かれる。
イギリスの児童・ヤングアダルト作家。感情に寄り添う現代的な物語で評価を得ている。
移動する都市や機械文明が支配するスチームパンク世界を舞台に、シリーズの物語を締めくくる結末編。文明の衝突と犠牲、和解を巡る壮大なSF冒険で、人物たちの決断と再生が描かれる。
イギリスの児童・ヤングアダルト向けのSF作家。スチームパンク的要素を取り入れた大作で知られる。
アイルランドの小さな村を舞台に、音楽と時間、民間伝承が交錯する幻想的な物語。若いフィドラーが世界から時間が失われつつあることに気づき、家族や村の秘密に向き合いながら成長していく。ユーモアと神話的要素が織り込まれた児童文学作品。
アイルランド出身の児童文学作家。民話や音楽を題材にした幻想的な物語で知られる。
『How I Live Now』はアメリカ人の少女がイギリスの田舎で親戚と過ごす中、突然の戦争や混乱に巻き込まれ、生き延びるために奮闘する物語。愛と喪失、サバイバルを通して成長と連帯の意味を問いかける。
アメリカ生まれでイギリスを拠点に活動する作家。若者の視点から戦時下や厳しい環境を描く作品で知られ、鋭い感性と乾いたユーモアが特徴。
本作は、論理的で観察力に優れるが社交が苦手な少年クリストファーが、近所の犬の不可解な死をきっかけに事件を追ううちに家族の秘密にたどり着き、自分の世界が大きく揺らぐ様子を描く。独特の語り口で真実と信頼、成長を描出する。
イギリスの作家。『The Curious Incident of the Dog in the Night-Time』で国際的に知られ、発達障害の視点を独特の語りで表現したことで高く評価された。
『Thursday's Child』は家族や周囲との軋轢、個人の内面に潜む暗い感情を扱う作品。若い登場人物の孤独や脆さを繊細に描写し、成熟と再生に向かう過程を静かに描くダークなヤングアダルト小説。
オーストラリア出身の作家。ダークで繊細な心理描写と詩的な文体により、児童・ヤングアダルト文学で国際的な評価を受けている。
『The Seeing Stone』は少年アーサーの視点と、同時に語られるアーサー伝説が併走する歴史ファンタジー。古い年代記や“見える石”を通して過去と現在が交錯し、勇気や運命、騎士道を巡る普遍的なテーマが描かれる。
イギリスの作家・詩人。アーサー王伝説の再話や児童向けの歴史小説で知られ、古典的素材を現代的感性で再構築する作品が評価されている。
『The Illustrated Mum』は、母親の情緒不安定さに翻弄される少女の視点で家族の複雑さを描いた作品。ユーモアと痛みを併せ持ちながら、子どものたくましさや愛の再構築が温かく、時に辛辣に描かれる。
イギリスの児童書作家。家庭や社会問題を正面から扱う作風で広く支持され、トレーシー・ベイカーシリーズをはじめとする多数の代表作がある。
『The Sterkarm Handshake』はタイムトラベルを題材にした歴史SF。現代の研究者と16世紀スコットランドの氏族との接触を通して、文化摩擦、愛と裏切り、倫理的対立が激しく描かれる。歴史と現代価値の衝突を問う物語。
イギリスの児童文学作家。SFや歴史的要素を取り入れた作品で知られ、人間ドラマと倫理的問題を描くことが多い。
『Fire, Bed and Bone』は中世イングランドの動乱を犬の視点で描いた歴史小説。犬の語りを通して人間社会の残酷さや善悪、家族の絆が浮かび上がり、若年読者にも歴史の重みを伝える叙情的な物語。
イギリスの児童文学作家。歴史を題材に感受性豊かな物語を紡ぎ、若年読者にも深い印象を残す作品を手がけた。
『Junk』は10代の若者たちがドラッグ、特にヘロインにのめり込んでいく過程を生々しく描いたヤングアダルト小説。友情や家族関係、社会の無理解を背景に、依存と回復、自己破壊の連鎖を鋭く抉る衝撃作。
イギリスのヤングアダルト作家。若者の葛藤やタブーを率直に描く作風で知られ、ときに物議を醸すテーマに挑んだ作品が多い。
『Northern Lights』は少女ライラを主人公とするファンタジー。魂の具現である“デーモン”、真実を示すアレシオメーター、謎の存在“ダスト”を巡る冒険を通して、自由や権力、宗教と科学の問題を鋭く問いかける壮大な物語。
イギリスの小説家。『His Dark Materials(ライラの冒険)』三部作で国際的評価を得た。宗教や哲学的主題を含む壮大なファンタジーで知られる。
『The Sherwood Hero』はシャーウッドの森を舞台にした児童向けの冒険物語。若い主人公が仲間とともに困難に立ち向かい、勇気や正義、友情の意味を学び成長していく様子を描く。歴史的背景を織り込みつつ、読者に連帯と選択の重要さを問いかける作品。
イギリスの児童文学作家。歴史や冒険を題材にした児童書を執筆し、若い読者の視点に寄り添う作品で知られる。
地図や空間への強い関心を持つ主人公を中心にした物語。仲間との関係や冒険を通して個人の才能や想像力が社会でどのように生きるかが描かれる。
イギリスの児童文学作家。想像力豊かなプロットと個性的な登場人物描写で知られる。
人形の家族「メニムズ」を主人公にしたユニークな物語。人形たちが人間社会に順応しながら秘密を守る生活を描き、家族や同一性の問題を児童向けに温かく描写する。
イギリスの児童作家。独創的な発想とユーモアを織り交ぜた作品で知られ、『The Mennyms』シリーズが代表作の一つ。
海辺の風景や潮の満ち引きを背景に、静かな緊張感と幻想性を帯びた物語が展開する。自然と人間、記憶や成長を繊細に描き出す作品。
イギリスの児童文学作家。幻想的で詩的な語り口を持ち、長年にわたり多くの作品を発表してきた。
追放や別離といった困難を抱えた登場人物たちが、互いに支え合いながら困難を乗り越える姿を描く物語。友情や連帯、成長がテーマとなっている。
イギリスの児童文学作家。緻密な人物描写と温かいユーモアで家族や日常を描く作品で知られる。
他者に見せる「仮面」と本当の自己をめぐる物語。登場人物が社会的役割や期待に向き合い、自らのアイデンティティを模索していく過程が描かれる。
イギリスの作家。児童書やヤングアダルト作品を多く執筆し、社会的テーマを取り扱うことが多い。
海辺の町を舞台にした物語で、少年の成長と過去の影が絡み合う。日常に潜む謎や歴史的事情を通じて主人公が自らと世界を理解していく過程を描く。
イギリスの児童文学作家。戦争や地域社会を背景に、若者の内面や成長を描く作品で評価されている。
少女の視点で描かれる家庭ドラマ。母親の新たな交際相手に対する嫌悪や誤解を通じて、偏見の解消と家族の再生がユーモアを交えて描かれる作品。
イギリスの児童作家・小説家。鋭い観察力とユーモアで家族や子どもの視点を描き、多くの読者と批評の支持を得ている。
語りと虚構を主題にした寓話的な作品。物語と嘘の境界を問い、語り手と聞き手の関係や倫理的な問いを織り込みながら想像力の力を描き出す。
イギリスの児童文学作家。歴史や神話を下敷きにした物語や翻案作品で知られ、想像力豊かな作風が特徴。
家出した若者たちの視点から旅と自己発見を描く物語。困難な状況や出会いを通じて友情や成長が育まれていく過程を現実感のある筆致で描写する。
イギリスの児童文学作家。若者の心理や家庭問題を繊細に描く作風で知られる。
孤独な少年スピット・マクフィーの視点を通して語られる成長物語。家族や友情、誤解からの和解といったテーマを丁寧に描き、子どもの内面と大人社会の交錯を浮き彫りにする。
オーストラリア出身の小説家・ジャーナリスト。戦争や人間ドラマを題材にした作品で知られ、児童向け作品も執筆した。
牧場で生まれた子豚ベイブは、独特の優しさと学習能力で人々の期待を超え、牧羊犬の仕事を学びながら羊たちを導く役割を果たす。異種間の友情、偏見の克服、個々の才能の尊重をユーモアと心温まる筆致で描く児童文学の名作。
イギリスの児童文学作家。動物を主人公にした心温まる物語で広く知られる。
インドの小さな沿岸村を舞台に、貧困と自然の厳しさの中で生きる兄妹ハリーとリラの視点で描かれる家族の物語。父の病や生活の困窮、都市へ出る決断などを通して子どもたちが責任感や希望を育み、伝統と変化の狭間で大人へと成長していく温かく厳しい作品。
インド出身の英語作家。家族や社会の変化を繊細に描くことで国際的に評価されている。
第二次世界大戦中、ロンドンから田舎に疎開した少年ウィリー・ビーチは、頑固で孤独な老人トム・オークリーのもとで暮らし始める。初めは心を閉ざしていたウィリーだが、トムの静かな優しさと地域の人々の支えを通じて心の傷を癒し、家庭と自己尊重を取り戻していく感動の成長物語。
イギリスの児童文学作家。家族や戦時下の子どもの心情を丁寧に描く作品で知られる。
孤児の兄弟、キャット・チャントとその奔放な妹グウェンドレンを描くファンタジー。妹の強力な魔法が暴走し、身の回りに異変や危険を引き起こす。二人は魔法使いの訓練や別の世界への干渉、強大な魔術師クレストマンスィとの出会いを通じて互いの絆や自らの宿命に向き合い、成長していく物語。
イギリスのファンタジー作家。児童・YA向けの独創的な魔法世界とユーモアで知られる。
『The Peppermint Pig』は、小さなペパーミントの豚の人形をめぐる出来事を通じて喪失や記憶、子どもの成長を描く物語である。ユーモアと哀感が同居する筆致で家庭内の複雑な感情や和解を丁寧に綴り、読者に温かくも考えさせる読後感を残す児童向け長編。
イギリスの小説家。児童文学と成人向け小説の両方で活躍し、家族や人間関係を繊細に描く作風で知られる。
『Gran at Coalgate』は鉱山町(Coalgate)を舞台に、祖母と孫、地域住民たちの暮らしや絆を温かく描く作品である。産業や労働環境が家庭に及ぼす影響、世代間の価値観の違い、困難に直面しながら互いに支え合う姿を繊細に描写する児童文学である。
児童文学作家。地域社会や家族の絆、労働者の生活を温かく描く作品で知られる。
『The Iron Lily』は中世風の世界を舞台に、若者が権力や信仰、社会的抑圧と向き合いながら試練を乗り越えて成長する歴史小説である。時代考証に基づく細部描写と人間関係の葛藤が物語を牽引し、個人の誠実さや勇気を問う作品となっている。
歴史小説を得意とする英国の作家。中世や近世を舞台に人間ドラマを描く作品が多い。
『Watership Down』は、イングランド南部の丘を舞台に、住処を追われたウサギたちが安全な土地を求めて旅する叙事詩的動物小説である。リーダーシップ、友情、犠牲、神話的伝承が織り交ざり、生命や共同体の存続という普遍的なテーマを動物の視点から力強く描く作品。
イギリスの小説家。動物を擬人化した叙事的作品で国際的な評価を得た。自然や共同体を描く作風が特徴。
『A Likely Lad』は、19世紀風の背景を舞台に少年の成長と社会との関わりを描く歴史的児童小説である。教育や家庭、友情を通じて主人公が自立していく過程を繊細に描写し、時代の生活習慣や階級意識が人物の選択に影響を与える様子を丁寧に描く。
児童文学の研究と創作に携わった英国の作家。歴史的背景や日常の細部を丁寧に描く作品が多い。
『The Guardians』は、階級的に二分された近未来(あるいは代替現代)のイギリスを舞台に、若い主人公が都心と田園の対立する社会を往来しながら自由や正義を問うディストピア小説である。制度や権力の問題を鋭く描写し、若者の視点で社会批評を行う作品として評価される。
英国のSF・児童文学作家(本名Samuel Youd)。ディストピアや歴史的主題を扱った作品で知られる。
『The Flambards』三部作は20世紀初頭の英国田園地帯を舞台に、主人公クリスティーナの成長と自立を軸に描く長編群である。馬術や飛行機、階級や性別の制約、戦争の影が人物形成に影響を与え、家族や愛情、社会変動の中で自己を確立していく若者の姿を丹念に描写する。
英国の児童・ヤングアダルト作家。馬や若者の心情、歴史的背景を繊細に描く作品群で知られる。
『The Whispering Mountain』は、若い主人公がウェールズの山で聞こえる囁きに導かれて古代の秘密や伝説に遭遇する冒険物語である。自然描写と伝説的要素が融合し、勇気や好奇心、成長が丁寧に描かれる児童向け長編。ミステリアスな雰囲気と人間関係の温かさが特徴。
イギリスの児童文学作家。幻想的かつ歴史的な要素を織り交ぜた物語で幅広い読者に支持される。
『The Owl Service』は現代のウェールズ地方を舞台に、古い皿の文様が触媒となって祖先の神話が再演される幻想譚。若者たちが愛憎や運命に翻弄される様を通じて、日常と伝承が交錯する不気味で詩的な物語が展開される。世代間の溝やアイデンティティの揺らぎを象徴的に描いた傑作である。
イングランド出身の作家。民話や伝承を現代に結びつける独自の作風で知られ、児童・YA文学に大きな影響を与えた。
『Devil-in-the-Fog』は、19世紀風の都市を思わせる情景を背景に、孤児や若者が陰謀や犯罪に巻き込まれながら自らの過去と向き合い成長していく歴史冒険小説。巧みな語り口と細部描写で当時の社会風俗を生々しく再現し、道徳的選択と救済の主題を描く。
イギリスの児童文学作家。歴史を下地にした作品で知られ、暗く繊細な筆致と精緻な時代描写が特徴。