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第50回(2016年) 受賞受賞作: 生涯の業績
多和田葉子は日本語とドイツ語を横断して創作を行うバイリンガル作家で、言語のずれや移動性を主題に短篇・詩・長篇を発表。文化と言語の境界を詩的かつ哲学的に探る作品群が国際的に評価された。
バイリンガリズム言語移動性文化間
多和田葉子
たわだ ようこ
Tawada Yōko
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1960-03-23 (東京都中野区)
- 国籍
- 日本
- 言語
- 日本語, ドイツ語
- 居住地歴
- 東京都 → ハンブルク(ドイツ) → チューリッヒ(スイス) → ベルリン(ドイツ)
経歴
- 職業
- 作家, 詩人
- 活動期間
- 1987年〜2024年
- 所属団体
- ベルリン芸術アカデミー会員
- 影響を受けた人物
- パウル・ツェラン, フランツ・カフカ
- ノミネート
- 米国図書賞翻訳文学部門ファイナリスト (2022, 地球にちりばまれて)
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | — | ロシア文学 | 学士 | 1979-1982 | 日本 |
| ハンブルク大学 | — | 現代ドイツ文学 | 修士 | 1982-1990 | ドイツ |
| チューリッヒ大学 | — | ドイツ文学 | 博士 | 1990-2000 | スイス |
早稲田大学
ロシア文学
学位:
学士
期間:
1979-1982
卒業年:
1982
国:
日本
ハンブルク大学
現代ドイツ文学
学位:
修士
期間:
1982-1990
卒業年:
1990
国:
ドイツ
チューリッヒ大学
ドイツ文学
学位:
博士
期間:
1990-2000
卒業年:
2000
国:
スイス
指導教員:シグリッド・ヴァイゲル
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1991 | 群像新人文学賞 | 踵を失くして | — | 講談社 | 受賞 |
| 1993 | 芥川賞 | 犬婿入り | — | 新潮社 | 受賞 |
| 2003 | 谷崎潤一郎賞 | 容疑者の夜行列車 | — | 中央公論新社 | 受賞 |
| 2000 | 泉鏡花文学賞 | ヒナギクのお茶の場合 | — | 金沢市 | 受賞 |
| 2011 | 野間文芸賞 | 雪の練習生 | — | 講談社 | 受賞 |
| 2005 | ゲーテ・メダル | — | — | ゲーテ・インスティトゥート | 受賞 |
| 2016 | クライスト賞 | — | — | — | 受賞 |
| 2019 | 朝日賞 | — | — | 朝日新聞社 | 受賞 |
| 2018 | 米国図書賞翻訳文学部門 | 国使い | — | 米国図書財団 | 受賞 |
群像新人文学賞
1991
対象作品:
踵を失くして
主催:
講談社
結果:
受賞
芥川賞
1993
対象作品:
犬婿入り
主催:
新潮社
結果:
受賞
谷崎潤一郎賞
2003
対象作品:
容疑者の夜行列車
主催:
中央公論新社
結果:
受賞
泉鏡花文学賞
2000
対象作品:
ヒナギクのお茶の場合
主催:
金沢市
結果:
受賞
野間文芸賞
2011
対象作品:
雪の練習生
主催:
講談社
結果:
受賞
ゲーテ・メダル
2005
主催:
ゲーテ・インスティトゥート
結果:
受賞
クライスト賞
2016
結果:
受賞
朝日賞
2019
主催:
朝日新聞社
結果:
受賞
米国図書賞翻訳文学部門
2018
対象作品:
国使い
主催:
米国図書財団
結果:
受賞
受賞・候補エディション
クライスト賞
1回登壇
ウォーリック女性翻訳賞
1回登壇
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第1回(2017年) 受賞受賞作: Memoirs of a Polar Bear
三代にわたるホッキョクグマの視点で語られる寓話的長編。擬人的な語りと断片的な構成を通して、移民や言語・アイデンティティの問題、世代を超えた記憶の継承を探る。ユーモアと批評性を併せ持ち、動物と人間の境界を揺さぶる作品。
移民言語と翻訳アイデンティティ動物と人間の境界記憶
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第38回(2018年) 受賞受賞作: 受賞理由:生涯の業績(言語と翻訳の探求)
日本語とドイツ語を往還しながら言語そのものをテーマ化する作家としての業績に対する表彰。詩、短篇、長篇を横断する実験的な文体で、翻訳や移動が生むアイデンティティの変容を鋭く描き、国際的な文学的視座を拡げた点が評価された。
言語翻訳移動とアイデンティティ境界
ナショナル・ブック賞(翻訳文学)
2回登壇
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第1回(2018年) 受賞
大災厄後、鎖国状態となった近未来の日本を舞台に、健康な高齢者と弱く生まれる子どもたちの逆転した世界を描く表題作を中心とした短編集。義郎と曾孫の無名の日常を通じて、環境崩壊、言語の変容、世代間の受け渡しを寓話的に問う。
衰退した世界のなかで、弱い子どもと老いた保護者の時間が不思議な明るさを放つ。
272ページ環境崩壊世代間の絆言語ディストピア震災後文学 -
第5回(2022年) 候補受賞作: Scattered All Over the Earth
言葉の違いとつながりの難しさを抱えた仲間たちが、散らばった世界のなかでコミュニケーションを模索する。ユーモアと不穏さをあわせ持つ、ディストピア的な友愛の小説。
ばらばらになった世界で、言葉だけが橋になろうとする。
234ページ友情言語ディストピアコミュニケーション越境
作品
代表作
犬婿入り
1993年 小説犬が婿として人間の家に迎え入れられる不思議な物語。言語と現実の境界を探る。
言語異界結婚
翻訳
- 英語 (Margaret Mitsutani訳)
雪の練習生
2011年 小説ホッキョクグマの3世代の視点から人間と動物の関係を描く。
人間と動物記憶亡命
翻訳
- 英語 (Susan Bernofsky訳)
国使い
2014年 ディストピア小説近未来の日本で老人が若返り若者が衰弱する世界を描く。
未来身体環境
翻訳
- 英語 (Margaret Mitsutani訳)
地球にちりばまれて
2018年 小説沈んだ日本を舞台に多言語話者が織りなす物語。
言語アイデンティティ移民
翻訳
- 英語 (Margaret Mitsutani訳)
全著作
- 踵を失くして
- アルファベットのキズグチ
- 聖女伝説
- 二口男
- ヒナギクのお茶の場合
- 容疑者の夜行列車
- 裸の眼
- エチュード・イン・スノー / 雪の練習生
- 国使い
- 地球にちりばまれて
作家による翻訳
- 日独詩の翻訳作品多数
作品の翻訳
- 英語版多数 (New Directions Publishingなど)
作風・主題
- 文体
- 二言語執筆エクソフォニー新語の創造連続翻訳言葉遊び
- 頻出モチーフ
- 言語と現実の関係境界の越境人間と非人間魔術的リアリズム旅行と移動
評価・遺産
多和田葉子は日本語とドイツ語の両方で執筆する稀有な作家として、日独の文学界で高い評価を受け、数々の国際的な文学賞を受賞。言語の人工性と魔術性を探求する作風で知られる。
豆知識
- 父親は翻訳家兼古本屋だった。
- 19歳でシベリア鉄道でドイツを初訪問。
- MITとスタンフォード大学のライターリトリート経験あり。