ウォーリック女性翻訳賞
うぉーりっくじょせいほんやくしょう
女性著者による作品の英訳を対象とする、University of Warwick主催の年次翻訳賞。
- 創設年
- 2017
- 主催
- University of Warwick
- カテゴリー
- 研究・翻訳・学術
- 選考方式
- 公募・推薦
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Warwick Prize for Women in Translationは2017年に設立され、英語に翻訳された女性作家の作品(英国またはアイルランドの出版社から前暦年に刊行されたもの)を対象とする年次の文学翻訳賞です。フィクション、詩、文学ノンフィクション、児童・ヤングアダルト作品が対象で、著者が女性であることが応募条件(翻訳者の性別は問わない)です。賞金は£1,000で、著者と翻訳者で均等に分配され、著者が故人の場合は翻訳者に全額支給されます。賞はUniversity of Warwickによって資金提供・運営されています。
賞品
- 主賞品
- 賞金£1,000(著者と翻訳者で均等に分配。著者が故人の場合は翻訳者に全額支給)
- 賞金
- 1,000 GBP
- 受賞セレモニーでの表彰
- 受賞による公開露出・PRの機会
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 長リスト | University of Warwickが任命する選考委員会(年度によりパネル構成が変わる) | — | 例年秋(長リストは10月〜11月頃に発表されることがある) |
| ショートリスト | 同上(年度ごとに選考委員が選定) | — | 例年11月上旬〜中旬に発表 |
| 最終選考・受賞者発表 | 同上(最終的な受賞者は選考委員の評定で決定) | — | 例年11月中旬〜下旬にプレスリリースや式典で発表 |
選考基準
- 翻訳の質(英語での表現力・再現性)
- 原作品の文学的価値・独創性
- 英語読者への貢献度(新たな国際的女性の声を伝えるか)
- ジャンル適合性および全体的な完成度
応募のヒント
推奨
- 著者が女性であることを確認する
- 作品が対象年の前暦年にUKまたはアイルランドの出版社から刊行されていることを確認する
- 翻訳者のクレジットと翻訳情報を明確に提示する
- 出版情報(ISBN・出版社名・刊行日)を用意する
- 作品の文学的価値と翻訳の質を強調する(サンプルを用意できる場合は準備する)
注意
- 著者が女性でない作品を応募しない
- 翻訳者情報を省略しない
- UK/Republic of Ireland以外の出版社から刊行されたものを応募しない(応募対象外)
- 受賞履歴や出版社の確認を怠らない
審査員から
- 我々は翻訳の質と原作の文学的価値の両方を重視する
- 翻訳者の性別は審査基準に影響しない
- 異なる言語・地域の女性作家の多様な声を評価したい
関連の賞
- Man Booker International Prize
- PEN Translation Prize等の翻訳賞
- List of literary awards honoring women
- 翻訳出版に関するフェローシップ・助成金
公式情報
https://warwick.ac.uk/fac/cross_fac/womenintranslation/過去の受賞者
ホロコーストと亡命の体験を詩的に扱う作品集。黙示録的・宗教的イメージを用いて喪失、救済、記憶の重量を深く問いかける詩篇が並び、歴史的な悲劇を個の内面へと結び付けて表現する。
ドイツ生まれでスウェーデンに移住した詩人。ホロコーストを主題にした詩作で知られる。本受賞作は Andrew Shanks による英訳『Revelation Freshly Erupting』として表彰されている(資料に基づく記載)。
風刺的で幻想的な物語が並ぶ作品。権力や欲望、社会の不均衡を奇想とユーモアであぶり出し、読者の期待を裏切る展開と鮮烈なイメージで社会批評を行う。短篇的な構成の中に多様な声が混在する。
エジプト出身の漫画家・作家。ユーモアと風刺を交えた語りで知られる。本受賞作『Your Wish Is My Command』は作者自身(Deena Mohamed)が関与した英語版で評価された。
スウェーデンの小さな村オーセボルの住民たちの語りを集めた口述集。日常の仕事や記憶、地域の変化が素朴な語りで紡がれ、都市化や産業の変動が生活にもたらす影響を静かに浮かび上がらせる。
スウェーデンの著者。取材に基づく口述集で知られる。受賞作は Peter Graves による英訳『Osebol: Voices from a Swedish Village』で、地域と日常の声を集めたドキュメンタリー的作品として評価された。
失われた物、場所、人の記憶を短いエッセイや記述で編む作品。図版や形式的工夫とともに、喪失の多様な形を観察的かつ詩的に綴り、記憶と物質的痕跡の関係を鋭く問い直す。
ドイツの作家・編集者。視覚的な意匠と精緻な文章で知られる。本受賞作は Jackie Smith による英訳『An Inventory of Losses』で、喪失と記憶を巡る独特の語りが評価された。
20世紀のグルジアやロシアを舞台に、数世代にわたる一家族の運命を描く壮大な叙事詩。革命や抑圧、個人の愛憎が絡み合い、歴史の激変が日常と記憶にどのように影響するかを緻密に描写する。
ジョージア(グルジア)出身でドイツ語で執筆する作家。大河的な家族叙事詩で知られる。受賞作は Charlotte Collins と Ruth Martin による英訳『The Eighth Life (for Brilka)』。
個人的な断片的記憶と公的な出来事を織り合わせ、戦後フランスの社会変容を女性の視点で描く回想録的作品。時代の細部を集めることで、集団的記憶と個人の歴史が交差する様を示す。
フランスの作家。個人的体験を基盤に社会的記憶を分析する手法で知られる。本受賞では Alison L. Strayer による英訳『The Years』が評価された。
断片的な語りと資料的記述を重ね合わせて戦争と大量虐殺の記憶を描く実験的長編。複数の声と断章的イメージが積層し、歴史の暴力が個人の記憶にどのように刻まれるかを冷徹かつ詩的に照射する。
クロアチア出身の作家。歴史の暴力と記憶を主題とする実験的作品で知られる。本受賞作は Celia Hawkesworth による英訳『Belladonna』で評価された。
三代にわたるホッキョクグマの視点で語られる寓話的長編。擬人的な語りと断片的な構成を通して、移民や言語・アイデンティティの問題、世代を超えた記憶の継承を探る。ユーモアと批評性を併せ持ち、動物と人間の境界を揺さぶる作品。
日本出身の作家。日本語とドイツ語の双方で創作を行い、言語や移動、境界を主題にした実験的な作品で知られる。本賞受賞作は Susan Bernofsky の英訳による『Memoirs of a Polar Bear』。