カーネギー・メダル(イラストレーション)/旧:ケイト・グリーナウェイ賞
けいとぐりーなうぇいしょう
イギリスの児童書イラストレーションの優れた業績を年1回表彰する賞。CILIPが主催。
- 創設年
- 1955
- 主催
- Chartered Institute of Library and Information Professionals (CILIP)
- カテゴリー
- 児童文学・童話・絵本
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 10月頃
- 発表時期
- 6月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Carnegie Medal for Illustration(旧称:Kate Greenaway Medal)は、CILIP(Chartered Institute of Library and Information Professionals)が主催する、児童書のイラストレーションに対する英国の年次賞。対象は英国で最初に刊行された児童向けの図版作品で、テキストがある場合は英語であることが要件。審査はCILIPの専門職員によるノミネートと、同団体のユース・インタレスト・グループの図書館員パネルによって行われる。受賞者には金メダルと図書の寄贈、さらに遺贈により設けられた現金賞が付与される。
賞品
- 主賞品
- 金メダル(Gold Medal)。受賞者選定図書館へ£500相当の図書寄贈。2000年の遺贈により現金賞£5,000を授与。
- 賞金
- 5,000 GBP
- £500相当の図書を受賞者が指定した図書館へ寄贈
- 金メダル(受賞者に授与)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| Nomination | Library and information professionals in CILIP(図書・情報専門職)が候補をノミネート | — | ノミネート:9月–10月(前年度の出版期間終了後) |
| Shortlisting | CILIPのユース・インタレスト・グループ所属の12名の児童図書館員パネルが審査 | — | ショートリスト発表:毎年3月 |
| Final (Winner selection) | 同じ12名パネルが最終選考を行い受賞作を決定 | — | 受賞作発表:毎年6月(プレゼンテーション/授賞式) |
選考基準
- イラストレーションの芸術的・技術的完成度
- テキストとイラストの相乗効果(synergy)
- 全体としての視覚的体験が与える満足度と持続的印象
- 版面・フォーマット・デザインの質
- 児童・ヤングアダルト向けとしての適合性
- 出版が英国で初めて行われたこと(対象期間:前年度の学年、9月–8月)
- テキストがある場合は英語であること(または英語を含む二言語刊行)
応募のヒント
推奨
- 英国での初出版(対象期間:前年9月〜当年8月)に注意して刊行・流通を整える
- テキストがある場合は英語であること(または英語を含む二言語刊行)を確認する
- イラストレーションとテキストの相乗効果(synergy)を重視する
- 版面設計・製本・印刷品質など視覚体験を高める要素を整える
- CILIP所属の図書館員にノミネートしてもらえるよう広報や配本を行う
注意
- 英国初刊でない、対象期間外の作品をエントリー対象と考えない
- イラスト以外の要素(テキストのみ)に依存しすぎない
- デザインやレイアウトを軽視して単に絵を並べるだけにしない
- 子ども向けに適さない表現や不明瞭な意図の作品を提出しない
審査員から
- 「全体として刺激的で満足のいく視覚体験を提供し、持続的な印象を残すこと」を重視します。
- イラストの個々の技術だけでなく、テキストとの相乗効果やページ構成を評価します。
- フォーマット、印刷・製本の質も作品の評価に影響します。
関連の賞
- Carnegie Medal for Writing(CILIPの文章部門)
- Caldecott Medal(米国・絵本イラスト賞)
- Kurt Maschler Award(Emil)
- Mother Goose Award
- Yoto Carnegies / Shadowers' Choice Award(シャドワーズ賞)
公式情報
https://carnegies.co.uk/過去の受賞者
児童向けの絵本。機知に富む一羽のカラスを主人公に、日常の困りごとや自然のなかでの出来事を創意工夫で乗り越える姿を描く。豊かな色彩と細やかな描写で感情や風景を表現し、問題解決や友情、自然との共生をやさしく伝えるビジュアル主導の作品。
児童向けの絵本イラストレーター。2025年のケイト・グリーナウェイ(Carnegie Medal for Illustration)で、『Clever Crow』のイラストレーションにより受賞。色彩豊かな描写と視覚的な語りで知られる。
Aaron Beckerの『The Tree and the River』は、川や木をめぐる旅を通して自然との関わり、時間の流れ、再生や喪失を詩的に描く絵本です。色彩と構図を重視したイメージ中心の語りで、言葉少なに豊かな情景と感情を喚起します。
アメリカの絵本作家・イラストレーター。言葉をほとんど用いない視覚表現で物語を紡ぐことで知られる。
『Saving Sorya: Chang and the Sun Bear』(作:Trang Nguyen、挿絵:Jeet Zdung)は、少年チャンが子グマソーリヤを救う実話を基にした作品で、密猟や環境破壊に直面する動物と人間の関わり、文化的背景を丁寧に描きます。勇気と連帯、野生動物保護の重要性を伝える絵本です。
ダニカ・ノヴゴロドフによるグラフィックノベル版『Long Way Down』(原作:Jason Reynolds)は、暴力と復讐、喪失に向き合う若者の心理を詩的かつ視覚的に描いた作品です。モノローグ的な原作詩をコマ割りとイメージで再構成し、感情の機微と社会的文脈を強く訴えかけます。
アメリカのイラストレーター/グラフィックノベル作家。映像的なコマ割りと詩的表現で物語を視覚化する作品を発表している。
『Small in the City』は、小さな存在が広い都会でどのように見守られ、助けられるかを描いた絵本です。頁ごとの緻密な描写と色の変化により、孤独や不安、他者の優しさが浮かび上がり、読後に温かな希望が残る作品になっています。
詩的な視点と繊細な色使いで都市や子どもの情感を描くイラストレーター・絵本作家。
ショーン・タンの『Tales from the Inner City』は、都市の風景や人間関係に潜む寓話や幻想を短編的に描き出したイラスト集的作品です。多様なモチーフと寓意を通して、社会・環境・共感の問題を視覚的に探り、読み手に深い余韻を残します。
オーストラリア出身のイラストレーター・作家。寓話的で想像力に富んだ作風で国際的に高い評価を受ける。
『The Lost Words』(詩:Robert Macfarlane、挿絵:Jackie Morris)は、都市化や現代の語彙変化により子どもたちの生活から失われつつある自然の言葉を、美しい水彩画と詩で呼び戻す試みとして作られた絵本です。植物や動物の名前を“詩的な呪文”の形で再提示し、自然への敬意と保全の意識を育みます。
イギリスの画家・イラストレーター。野生と自然を題材にした繊細な水彩画で知られる。
『Town is by the Sea』(作:Joanne Schwartz、挿絵:Sydney Smith)は、海辺の町で暮らす少年の視点を通じて、父の仕事や町の日常、海との関係を描く絵本です。静謐な色彩と細部への観察により、労働や家族、環境のつながりを詩的に表現します。
カナダ(在英)のイラストレーター兼絵本作家。繊細な色彩と詩的な構図で都市や日常を描く作品が評価される。
Lane Smithの『There is a Tribe of Kids』は、子どもの想像力と遊びの力を祝う詩的な絵本です。象徴的で遊び心のあるイメージと斬新なレイアウトを通して、共同体や好奇心、未知への挑戦を描き、読者の想像力を刺激します。
アメリカの絵本作家・イラストレーター。独特のユーモアと視覚的発想で知られる。
『The Sleeper and the Spindle』は、ニール・ゲイマンの物語を基にクリス・リデルが描いた挿絵絵本で、眠れる森の美女のモチーフを再構築しています。細密な線描と装飾的な画面で、古典的な童話の闇と希望を視覚的に拡張し、物語に新たな解釈と深みを与える作品です。
英国のイラストレーター・作家。絵本の挿絵や風刺画で知られ、豊かな線描とユーモアを持つ作風が特徴。
ウィリアム・グリル著『Shackleton's Journey』は、アーネスト・シャクルトン率いる1914年の南極探検とその生還の物語を、精緻な水彩と鉛筆画、地図や資料で再現したビジュアル・ノンフィクション絵本です。砕氷に閉じ込められた船と隊員たちの困難、仲間の絆と自然の過酷さを、子どもにも伝わる語り口と静謐な絵で描きます。
イギリスのイラストレーター・絵本作家。自然史や歴史を題材にした緻密な描写で知られる。
小さな魚が帽子を盗む物語を、簡潔な文章と抑制されたイラストで描く絵本。語り口のユーモアと視覚的な間(ま)を活かして盗みの顛末を冷徹に描き、読者に強い印象を残す作品。
カナダ出身の絵本作家・イラストレーター。簡潔な語りと抑制の効いた絵でブラックユーモアを効かせる作風が特徴。2014年にケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
『Black Dog』は、黒い犬というイメージを通して恐怖や不安を寓意的に描く絵本。重厚な陰影表現と静謐な画面で読者の想像力を刺激し、恐れを見つめ直す物語を静かに紡ぐ。
英国の絵本作家・イラストレーター。モノクロや陰影を活かした力強い作画で寓話的な物語を描く。
パトリック・ネス原作、ジム・ケイ挿絵の本作は、病気の母を持つ少年が深い悲しみと向き合う物語。夜ごと現れる怪物が寓話を語り、少年の内面と向き合わせる。挿絵は物語の暗く感情的なトーンを豊かに補強する。
英国のイラストレーター。緻密で雰囲気のある絵で知られ、晩年の物語を扱った作品の挿画で高い評価を得た。
マーガレット・ワイルド作、フレイヤ・ブラックウッド挿絵の本作は、少年ハリーと犬ホッパーの深い絆を描く絵本。別れや再会、喪失と癒しの感情を繊細な描写で伝え、挿絵の繊細さが物語の深みを支えている。
オーストラリア出身のイラストレーター。繊細な水彩や温かみのある表現で児童書の挿絵を手がけ、国際的にも評価されている。
やわらかなタッチのイラストで動物の主人公が自分の居場所や自信を見つける成長の物語を描く絵本。友情や勇気を温かく描き、読み聞かせに適した一冊。
英国の絵本作家・イラストレーター。繊細な線と色使いで動物を描き、幼児向けの優しい物語で評価されている。
小さなネズミがさまざまな「恐怖」に向き合う様子を、ページごとの仕掛けと視覚的な発想で描く絵本。恐れを具体化して提示しつつ、ユーモアと優しい結末で不安に寄り添う構成が評価された。
英国の絵本作家・イラストレーター。視覚的なユーモアと発想の鋭さで知られ、複数回の受賞歴がある。
ナーサリー・ライム『The Dish and the Spoon』を出発点に、ディッシュとスプーンが自由を求めて冒険する後日談を描く絵本。映画的なコマ割りとブラックユーモアを織り交ぜ、逃避と自己発見、そしてほのかな切なさを洒脱に表現する。
イギリスの絵本作家・イラストレーター。遊び心と詩的な発想で古典的な題材を現代的に再解釈する作風が特徴。
『Wolves』は、絵とページめくりを巧みに使って読み手の想像力を刺激する絵本。主人公が“狼”の物語を読み進めるにつれ、物語と現実の境界が曖昧になり、恐怖とユーモアが交錯する。最小限のテキストと緻密な描写で不安を受け止める構成が高く評価された。
英国の絵本作家・イラストレーター。独創的な視覚表現とユーモアを持つ作風で知られ、デビュー作『Wolves』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
ジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』をマーティン・ジェンキンスが子ども向けに再話し、クリス・リデルが力強く緻密な挿絵で視覚化した改作版。冒険と風刺の要素を絵で豊かに表現する一冊。
英国のイラストレーター兼作家。緻密で表情豊かな挿絵に定評があり、複数回のグリーナウェイ賞受賞を誇る重要な現代作家である。
シンデレラを題材にした再話絵本。主人公エラの機知や日常の細部に焦点を当て、人物の表情や温かい場面描写で古典に新たな魅力を添える挿絵版になっている。
英国を代表する絵本作家・イラストレーター。1977年の受賞に続き2003年でもケイト・グリーナウェイ賞を受賞した、世代を超えて親しまれる作家である。
少年と不思議な小さな存在の交流を描く心温まる絵本。日常の中に起こる幻想的な出来事をやさしい筆致で描き、想像力や思いやりを育む物語になっている。
オーストラリア出身の絵本作家・イラストレーター。温かい視点と日常感覚を大切にした作品で国際的にも評価されている。
海賊の日誌という体裁で航海や日常の出来事を綴る情報絵本。詳細な図解とユーモアある挿絵で、海賊生活や歴史的背景を子どもにも分かりやすく伝える試みがなされている。
英国のイラストレーター兼作家。細密で表現力豊かな線描を特徴とし、2001年・2004年・2016年と複数回グリーナウェイ賞を受賞している。
偏食の妹ローラに兄チャーリーが工夫して食べさせようとするユーモラスな一冊。独特のコラージュ風イラストと機知に富んだ語り口で、兄妹のやり取りと成長を描く。
英児童書作家でイラストレーター。『チャーリーとローラ』シリーズなど、ユニークなコラージュ風の画風と機知に富んだ物語で知られる。
ルイス・キャロルの古典『不思議の国のアリス』の挿絵版。オクセンベリーの柔らかく親しみやすい画風で奇想天外な場面や登場人物を描き、古典を子どもに届ける一冊となっている。
英国を代表する絵本作家・イラストレーター。1969年に続き1999年に再びケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
動物たちが一緒にかぼちゃのスープを作る日常を描く絵本。共同作業や友情、役割のずれから生じる小さな確執と和解がユーモアと温かさをもって綴られる作品。
温かみのある色彩と親しみやすい登場人物描写で知られる絵本作家。子どもの日常と感情を丁寧に描く作風が特徴。
少女ジェシーが海を渡って新しい土地へ来る出来事を静かに描いた物語。移住にともなう不安や期待、家族の支えと新生活への順応を繊細な挿絵と語りで表現している。
児童書のイラストレーター。1995年に続き1997年にもケイト・グリーナウェイ賞を受賞している。
眠りたがらない赤ちゃんをめぐるユーモラスで温かな絵本。日常の細やかな観察を通じて親子の愛情や寝かしつけの工夫を描き、幼児期の生活の一場面をやさしいタッチで表現する。
児童書のイラストレーター兼作家。親しみやすい絵と子どもの視点を大切にした作品で知られる。
頑固で孤独な木彫り職人ジョナサン・トゥーミーが、未亡人とその息子から依頼された降誕の人形を作る過程で少しずつ心を開き、家族の温かさと癒しを取り戻すクリスマスの物語。静謐な画面で感情の機微を描く。
児童書のイラストレーター。繊細で語りかけるような挿絵で知られ、1995年と1997年にケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
幼い主人公の帰路や日常の出来事を静かに描いた絵本。限られた場面を通して家族や帰ることの意味、身近な世界の暖かさを象徴的に表現し、絵の力で情緒豊かな物語が紡がれる構成になっている。
絵本作家・イラストレーター。Libby Hathornのテキストによる『Way Home』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
ローズマリー・サトクリフの古代ギリシャ・トロイ戦争を題材にした物語を、アラン・リーが壮麗かつ繊細な挿画で彩った叙事詩的な絵本。戦争と英雄譚、運命の重さをヴィジュアルに表現し、古典叙事詩を視覚的に蘇らせる作品となっている。
ファンタジー的な風景画や叙情的な挿画で知られるイラストレーター。ローズマリー・サトクリフの作品『Black Ships Before Troy』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
動物園を題材にした視覚中心の絵本。細部に富むイラストで観察力と想像力を刺激し、子どもの視点と大人の解釈が交差するような寓意的な要素を含む。心理的な深みを感じさせる表現が特徴で、読むたびに新たな発見がある構成。
児童書の作家兼イラストレーター。象徴的で寓意を含む挿画表現で知られ、『Zoo』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
封筒やカードの仕掛けが多数付属する参加型の仕掛け絵本。クリスマスを舞台に郵便配達人が届ける手紙やグリーティングを実際に抜き出して楽しめる工夫があり、遊び心と物語性を兼ね備えた作品として親しまれている。
夫アラン・アールバーグと共に多数の仕掛け絵本で知られる児童書イラストレーター。『The Jolly Christmas Postman』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
鯨や海の世界をテーマにした詩的な絵本。海の音や海洋生物の存在感を繊細なイラストで表現し、自然の神秘や生き物への共感を幼い読者に伝える。文章は詩的で、挿画が作品の雰囲気を強く牽引する構成になっている。
児童書のイラストレーター。Dyan Sheldonの作品『The Whales' Song』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
作者自身の田舎での少年時代を回想した自伝的絵本。戦時下の生活や日常の細やかな記憶を暖かくかつ率直に描き、成長や家族、郷愁を通して過去を振り返る物語性と豊かな挿画が特徴となっている。
児童書の作家・イラストレーター。自伝的要素のある『War Boy: A Country Childhood』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、戦時下の少年時代を描いた作品で知られる。
夜眠れない小熊と親のやり取りを描いた幼児向け絵本。簡潔で温かみのある文章と柔らかなタッチの挿画が、子どもの不安を和らげ安心感を与える構成になっており、親子の結びつきをやさしく伝える名作である。
児童向け絵本の挿画を手がけるイラストレーター。Martin Waddell作『Can't You Sleep Little Bear?』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
アフリカ風の民話を基にした短い寓話で、ずる賢いカメレオンと他の動物たちのやり取りを通して機知や協調性、ユーモアを伝える絵本。鮮やかな色彩と動物描写を生かした挿画が特徴で、子ども向けの読みやすさと視覚的魅力を併せ持つ。
動物や民話を題材にした児童絵本で知られるイラストレーター。Mwenye Hadithiの物語『Crafty Chameleon』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
古典童話『白雪姫』をニューヨークの風景に置き換えて再話した絵本。都会特有の色彩や雑踏を背景に伝統的なモチーフを現代の都市生活と結びつけて描き、挿画で都市の雰囲気を際立たせる作品。
児童書のイラストレーター。『Snow White in New York』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
アーサー王伝説の一篇『Sir Gawain and the Loathly Lady』をセリナ・ヘイスティングスが現代語で再話した挿絵入りの作品。挿画は中世の雰囲気と幻想性を繊細に描き、騎士サー・ガウェインの試練や外見と本質の対比、道徳的選択を視覚的に表現している。
児童書のイラストレーター。セルリナ・ヘイスティングスによる再話『Sir Gawain and the Loathly Lady』の挿画でケイト・グリーナウェイ賞を受賞した。
ヘンリー・ワズワース・ロングフェローの『The Song of Hiawatha』の一節を視覚化した挿絵版。叙情的な水彩や装飾的な画面構成により、少年ハイアワサの自然との交感や神話的な情景を詩情豊かに再現している。
叙情的で装飾的な水彩画や細密描写に定評のあるイラストレーター。古典や詩の挿絵で高く評価され、詩的な題材を豊かな図像で表現した作品が特徴。1984年に『Hiawatha's Childhood』で受賞した。
少女とゴリラとの交流を通じて、孤独や父娘関係、想像力による癒しを描いた絵本。象徴的かつ写実的な挿絵で人物の心理を表現し、シンプルながら深みのある物語構成が評価された。
英国の絵本作家・イラストレーター。心理や家族関係を寓話的に描く作風で知られ、象徴性の高い絵で読者に多層的な読みを促す。1983年に『Gorilla』でグリーナウェイ賞を受賞。
『Long Neck and Thunder Foot』は子ども向けの物語絵本で親しみやすい挿絵と語り口を持つ作品。『Sleeping Beauty and other favourite fairy tales』は民話や童話の挿絵集で、豊かな色彩表現と独自の解釈によって古典を現代の読者に提示した。両作とも絵の表現力が評価された。
英国の児童書イラストレーター兼作家。鮮やかな色彩と柔軟な画風で古典や童話を再解釈することで知られ、多様なテーマの絵本を手掛ける。1982年は複数作品で高く評価された。
アルフレッド・ノイスの詩『The Highwayman』を挿絵付きで再構成した作品。劇的な詩情に応じて力強い線と陰影で場面を描き、詩とビジュアルの相互作用によって古典詩の世界を新たに提示する。
英国のイラストレーター。力強い線と陰影を用いたモノクロームの表現で知られ、叙情的かつ劇的な挿絵を得意とする。詩や古典の挿絵で高い評価を受けた。
軽快な線描とユーモラスな情景描写が特徴の絵本。個性的な主人公と周囲の奇妙で愉快な出来事を詩的かつユーモラスに描き、読む人に明るい余韻を残す作品として評価された。
英国の児童書イラストレーター。奔放で生き生きとした線描とユーモアのある表現で知られ、数多くの著名作家との共作を通じて国際的に評価されている。1980年に『Mr Magnolia』で受賞。
幽霊屋敷を舞台に、影や構図を駆使した視覚的効果で恐怖とユーモアを両立させる絵本。ページ展開や画面構成による驚きが織り込まれ、子どもの想像力を刺激するスリリングな読書体験を提供する作品。
ポーランド出身で英国で活動する絵本作家・イラストレーター。視覚的に強い印象を残す造形と仕掛け的な演出に定評があり、子どもの想像力を刺激する作品を多く手掛ける。1979年に『The Haunted House』で受賞。
韻文に合わせてイラストの中に童話の登場人物やモチーフが隠されている仕掛け絵本。子どもが絵の中を探しながら読み進める楽しさがあり、テキストと絵の融合による遊び心に富んだ作品として評価された。
英国のイラストレーター。夫のアラン・アールバーグと共作した絵本で知られ、図と文の相互作用を生かした仕掛けやリズム感ある構成で高い評価を得た。1978年に『Each Peach Pear Plum』で受賞。
大切なぬいぐるみ「Dogger」を失くした子どもの不安と、家族の思いやりによる再会を描く絵本。日常の細かな心理描写を丁寧に追い、柔らかな色調の挿絵で子どもの感情を温かく表現することで高く評価された。
英国を代表する児童書作家兼イラストレーター。身近な子どもの生活や家族の情感を温かく描く作風で知られ、親子で長く読み継がれる作品を多く残した。1977年に『Dogger』でグリーナウェイ賞受賞。
郵便局を舞台にした児童絵本。主人公の猫を通じて日常の出来事や人々の交流をユーモラスに描き、細やかな観察に基づく挿絵と簡潔な文章が一体となって、子どもに親しみやすい物語体験を提供する。
アメリカ出身の絵本作家兼イラストレーター。民話や民俗を題材にした絵本で評価され、構成と絵の融合に優れる。1976年に『The Post Office Cat』でグリーナウェイ賞を受賞している。
『Horses in Battle』は戦場での馬の役割や装具を豊富な図版と精緻な挿絵で紹介する情報絵本で、歴史的描写と視覚資料性が特長。『Mishka』は同年刊の児童向け絵本で、物語を重視した挿絵表現が評価された。両作の図版技術が受賞の主因となった。
ハンガリー生まれで英国を拠点に活動した児童書イラストレーター。歴史や民話を題材にした精緻な挿絵を得意とし、図版表現で高い評価を受けた。1975年に『Horses in Battle』と『Mishka』でグリーナウェイ賞を受賞。
気象を題材にした詩的で情報性のある絵本。風がもたらす変化やその結果を短い韻文と図解的な挿絵で示し、子どもに自然現象の観察と感覚的な理解を促す。しばしば“気象に関する詩的な解説”と評される作品。
イギリスの児童書作家・イラストレーター。簡潔でリズミカルな文と明快な挿絵を組み合わせた作品で知られ、子どもの関心を引くテーマ設定と視覚的な分かりやすさが特徴。
『Father Christmas』は職務としてのサンタクロースの日常をユーモラスに描いた絵本。仕事に疲れたサンタの姿や細部まで描かれた場面が親しみを呼び、温かさと機知に富んだイラストで世代を超えて評価される作品である。
英国の絵本作家・イラストレーター。ユーモアと人間味のある描写で知られ、児童書の古典的な作品を多数残した。親しみやすい視点で日常の出来事を描く力量が評価される。
木こりと一羽のアヒルをめぐる童話を絵本化した作品。民話的な語り口と自然描写に重きを置き、温かみのある挿絵で家族や共生といったテーマをやさしく伝える。図像表現は物語の寓意を補強する役割を果たす。
Joan Aikenによる再話を元にした海の物語集で、ピエンコフスキの幻想的かつ象徴的な挿絵が物語に強いムードを与える。影や鮮烈な造形を活かしたビジュアルで、子どもの想像力を刺激する構成が特徴。
ポーランド系イギリス人のイラストレーター。影や造形的な図像を用いた大胆なビジュアル表現やポップアップ的な演出で知られ、幻想的な物語世界を視覚的に作り上げることに長ける。
Mr Gumpyが動物や子どもたちをボートに招いて楽しむ絵本。人が次々と集まることで起きる小さな混乱とその和解をユーモラスに描き、協力や責任、社会性といったテーマをやさしく伝える。Burninghamらしい遊び心と観察眼が光る作品。
独特のユーモアと詩的感覚を併せ持つ絵本作家・イラストレーター。簡潔で機知に富んだ物語と個性的な絵柄で子どもに支持され、複数回にわたり本賞で評価されている。
Edward Learのナンセンス詩を絵本化した『The Quangle Wangle's Hat』と、Margaret Mahy作の『The Dragon of an Ordinary Family』の挿絵を担当。どちらでもOxenburyは柔らかなタッチと親しみやすい色使いで登場人物や魔法的要素を温かく描き、子どもの想像力を引き出す。
柔らかく温かい筆致で子どもの視点を大切に描く英国の児童書イラストレーター。翻訳・古典作品の挿絵から現代の物語まで幅広く手がけ、親子に支持される絵本を多数制作している。
中世の騎士道とその関連用語を解説する参考書に、Baynesが詳細な図版を添えた作品。歴史的な装束や武具、儀礼などを視覚的に分かりやすく示し、児童から一般、学習資料としても活用できる配慮がなされている。
児童書や神話的題材の挿絵で知られるイラストレーター。参考書や図版の仕事でも定評があり、細やかな線描と物語性を兼ね備えた図像表現が特徴。
小さな冒険と発見を主題とする児童向け物語。チャーリーとシャーロットの交流や行動を、Keepingの大胆な線描と深い陰影で味わい深く描き、物語の詩情や空気感を強調するビジュアルが印象的な作品。
力強い線と陰影表現を特徴とする英国のイラストレーター。児童書の挿絵で高い評価を受け、物語のムードを視覚的に高める表現を得意とする。
伝統的なナーサリーライム(童謡)を収めた編集画集。Briggsのユーモラスで親しみやすい挿絵が各韻文に新たな表情を与え、古典的な詩のリズムと視覚的な楽しさを両立させた一冊。
英国を代表する絵本作家・イラストレーター。ユーモアと暖かさを併せ持つ作風で知られ、親しみやすい人物描写と絵本的な視覚表現で幅広い読者に支持される。
ヴィクター・アムブラスが初めて自ら書いた絵本。貧しい仕立て屋三人を題材に、ユーモアと細密な線描で日常の機微を描き出す。伝統的な民話的要素を取り入れつつ、子どもにも親しみやすい視覚表現で物語を語る。
ハンガリー出身でイギリスで活躍した児童書イラストレーター。オックスフォードなどの出版社で多くの挿絵を手がけ、細密でユーモラスな作風が特徴。自身で執筆した作品でも注目を集めた。
シェイクスピア時代の劇場建築や上演空間を図解と解説で詳述するノンフィクション。史料に基づいた精密な復元図や舞台構造の解説は、児童・若年読者にも演劇史を伝える教育的価値を持つ。
フリーランスのイラストレーターで、シェイクスピア時代の劇場構造に関する造詣が深い。図版と史料に基づく復元図で知られ、ノンフィクション『Shakespeare's Theatre』により1964年にKate Greenaway Medalを受賞した。
羽毛のないガチョウBorkaの冒険を描く絵本。奇想天外な設定と温かみのあるイラスト、子どもに語りかけるユーモアを併せ持ち、作家としての出発点となった作品。
英国の作家兼イラストレーター。自身の処女作となる『Borka: The Adventures of a Goose With No Feathers』で1963年にKate Greenaway Medalを受賞した。ユーモアと独創性を持った作風で知られる。
言葉を使わずに絵だけでアルファベットを表現する画期的な絵本。各文字に対応するモチーフを鮮やかな色彩と大胆な構図で描き、幼児の視覚的学習を促す作品として高く評価された。
イギリスのイラストレーター。初出版作『ABC』(言葉を用いないアルファベット絵本)で特に知られ、1962年にKate Greenaway Medalを受賞。色彩と構図を生かした視覚教材的な作品で評価された。
Philippa Pearce原作の児童書で、猫をめぐる心温まる物語。挿絵は物語のユーモアと情感を視覚的に補強し、読者に親しみを与える表現が特徴。
英国のイラストレーター。Philippa Pearce作の『Mrs Cockle's Cat』の挿絵を手掛け、1961年にKate Greenaway Medalを受賞した。物語と挿絵の調和に優れる作風。
Elizabeth Rose作の児童向け物語で、海辺やカモメを題材にしたエピソードを描く絵本。Gerald Roseによる自然描写や登場人物の表情を捉えた挿絵が評価された。
イギリスのイラストレーター。Elizabeth Roseの作品『Old Winkle and the Seagulls』の挿絵で1960年にKate Greenaway Medalを受賞した。人物表現や自然描写に定評がある。
1959年の受賞対象は2冊に及び、チェーホフの短編『Kashtanka』(1887)の新版挿絵と、Ruth Manning-Sanders編の児童向け民謡集『A Bundle of Ballads』の挿絵を含む。原作の物語性や民話的要素を絵で豊かに表現した点が評価された。
英国のイラストレーター。チェーホフ作品の挿絵や民謡集の装画など幅広い題材を手掛け、1959年には『Kashtanka』および『A Bundle of Ballads』の挿絵でKate Greenaway Medalを受賞した。
子ども向けの絵本。Mrs Easterとコウノトリをめぐる心温まるエピソードを、親しみやすい作風の挿絵で描く作品。挿絵の表現が高く評価された。
イギリスの児童書イラストレーター。1957年に『Mrs Easter and the Storks』の挿絵でKate Greenaway Medalを受賞した。
Timシリーズの一冊。幼い主人公Timの孤独や冒険を温かく描いた絵本で、作者自身が文章と挿絵を担当している。絵とテキストの調和による物語表現が評価された。
イギリスのイラストレーター兼作家。Timシリーズで知られ、1956年刊『Tim All Alone』(自身が著作・挿絵)により最初のKate Greenaway Medalを受賞(発表は1957年)。繊細で温かみのある水彩表現が特徴。