クルト・ラースヴィッツ賞
くると・らーすゔぃっつしょう
ドイツのSF(サイエンス・フィクション)文学賞。Kurd Laßwitzにちなみ、主にドイツ語でその年に初めて専門的に刊行された作品を対象とする。
- Established
- 1981
- Category
- Research, Translation, and Scholarship
- Selection Method
- 選考
- Target
- Professional
- Frequency
- 1 per year
- Status
- Active
Description
Kurd Laßwitz Prize(Kurd-Laßwitz-Preis)は1981年に創設されたドイツのサイエンス・フィクション文学賞です。主要部門にはGerman-language Novel、Foreign Work(翻訳作品)、German-language Short Fiction、Radio dramaなどがあり、原則として外国語カテゴリを除き、その年にドイツ語で初めて専門的に出版された作品が候補になります。長編・短編のページ数基準(例:長編はおおむね100ページ以上、短編は100ページ未満)や、ラジオドラマ部門の審査方法(1987年から設置、1993年以降は審査員による選考が行われる)など、カテゴリごとの詳細基準があります。
Selection
Selection Process
| Stage | Judges | Pass Rate | Announcement |
|---|---|---|---|
| ノミネーション/適格性 | — | 原則としてその年にドイツ語で初めて専門的に出版された作品が対象(Foreign Workはドイツ語訳がその年に初めて刊行された作品)。 | |
| 選考 | カテゴリにより異なる(読者投票や審査員による選考が混在) | — | 発表は年ごとのイベントやコンベンション等で行われることがあり、カテゴリや年により方法は異なる。ラジオドラマ部門は1993年以降審査員による選考が行われている。 |
| 発表・授賞 | — | 受賞者は各年の発表(コンベンション等)で公表される。詳細は年ごとに異なる。 |
Criteria
- 原則としてその年にドイツ語で初めて専門的に出版された作品であること(Foreign Workはドイツ語訳がその年に初めて刊行された作品)
- German-language Novel:おおむね100ページ以上の長編であること
- German-language Short Fiction:100ページ未満の短編/中編であること
- カテゴリごとに別途定められた基準(翻訳・ラジオドラマ等)を満たすこと
Application Tips
Dos
- 対象作品がその年にドイツ語で初めて専門的に出版されているかを確認する
- 長編・短編のページ数基準(例:長編は概ね100ページ以上)を満たしていることを確認する
- 出版社・刊行年・版情報を正確に記載する
- 翻訳作品はForeign Workカテゴリに該当するため、翻訳出版年を明記する
Don''ts
- Foreign Work以外のカテゴリに翻訳作品を誤って応募しない
- 同人や非専門的な自己出版のみの作品をその年の対象と考えない
- 出版年や出版社情報を曖昧にしない
From Judges
- 出版年と初刊情報を明確に示すことが評価に影響する
- 文学的質・独創性・プロの出版基準が重視される傾向がある
- ラジオドラマ等は演出・制作クレジットを正確に示すと良い
Related Awards
- Deutscher Science Fiction Preis
- Hugo Award
- Locus Award
- Seiun Award
Official Resources
http://www.kurd-lasswitz-preis.de/Past Winners
神経科学と生体技術の発展が個人や社会にもたらす影響を描く長編。精神の操作や身体改変が倫理的・社会的にどのような問題を引き起こすかを人間ドラマとして掘り下げる。
テクノロジーと人間関係を主題にする作家。短編・長編ともに注目作を発表している。
部族的文化や神話、歌を織り込んだ実験的な長編で、架空の社会を民族誌的に描くことで文明と自然、文化の持続について探る作品。
アメリカの作家。幻想文学やSFで国際的に高い評価を受け、人類学的・文化的視点を持つ作品で知られる。
終末期ケアやその自動化をめぐる短編。テクノロジーが死や尊厳に介入することによって発生する倫理的問題と人間らしさを問いかける。
ドイツ語圏の作家。社会とテクノロジーの接点を題材にした短編で知られる。
ニューラル・インターフェース上でのゲーム化された社会を描く近未来長編。プレイヤーの意識やデジタル経済が交差する中で、アイデンティティの崩壊と再構築を描写する。
テクノロジーと社会の交差を扱う作家。サイバーパンク要素やニュー・メディア的発想を取り入れた作品が特徴。
宇宙ステーションを舞台に、異種族間の交流や日常の細やかな対話を中心に描くヒューマンドラマ的SF。敵対よりも理解と共感を重視する物語。
アメリカのSF作家。人間関係や共同体を温かく描くスペースオペラ風の作風で知られる(Wayfarersシリーズ等)。
メディア生成アルゴリズムがニュースを作る世界を描く短編。真実性と責任の所在があいまいになる状況を通して、情報社会の危うさを描写する。
ドイツ語圏で活動する作家。メディアとテクノロジーを主題にした短編を発表している。
夜の都市を舞台にした音響ドラマ。灯りや雑音の中で断片的に現れる記憶や繋がりを描き、孤独と共感の瞬間を浮かび上がらせる作品。
ラジオドラマや音響劇を手がける制作者。音響表現を用いた叙情的な作品で知られる。
ナノテクノロジーが浸透した近未来社会を舞台に、人間の身体や都市空間、労働の商業化がどのように変容するかを描く長編。倫理的・社会的ジレンマを浮き彫りにする。
ドイツ語圏で活動する作家。テクノロジーや社会を題材にした作品を発表している。
気候危機に対処するために設立された架空の国際機関を軸に、政策、金融、市民運動、技術的対応を織り交ぜて描く長編。現実的な解決策と倫理的問いを提示する。
アメリカのSF作家。気候変動や環境問題を主題にした作品で国際的に高い評価を受ける。
理想を掲げたプロジェクト「ユートピア27」をめぐる短編。監視や管理が行き届いた社会で、個人の自由と共同体設計の矛盾を描き出す。
現代のテクノロジーや社会を題材に短編・長編を発表する作家。サイバーパンク的要素を含む作品も手掛ける。
『ロビンソン・クルーソー』のモチーフを現代的に再解釈したラジオドラマ。ブランド化された孤独や消費文化とサバイバルの交差を音響表現で描く。
ラジオドラマや演劇の制作に関わる創作者。
『ロビンソン・クルーソー』のモチーフを現代的に再解釈したラジオドラマ。ブランド化された孤独や消費文化とサバイバルの交差を音響表現で描く。
ラジオドラマや舞台の制作に関わるクリエイター。
本作は技術的変容の中で個人の自由やアイデンティティを問い直す長編小説。生体改良や記憶操作などの要素を通して、主人公の葛藤と共同体のあり方を描き、倫理と希望の問題を提示する。
ドイツのSF作家。社会・技術を題材にした中長編を多数執筆し、国内外で評価されている。
レトロフューチャーの郊外風景に、奇妙な科学現象や機械が溶け込む世界を描いたイラスト+短編集。ノスタルジーとテクノロジーの共存を詩的に表現する作品群。
スウェーデンのアーティスト兼作家。レトロフューチャーなビジュアルと短編で知られる。
火星を舞台にした連作短編。植民地化された風景とそこに生きる人々の相互作用を通じて、記憶・環境・社会構造を哲学的に問い直す作品。
ドイツのSF作家。夫のKarlheinzと共作することが多く、哲学的・社会的なテーマを扱う作品で知られる。
火星を舞台にした連作短編。植民地化された風景とそこに生きる人々の相互作用を通じて、記憶・環境・社会構造を哲学的に問い直す作品。
ドイツのSF作家。Angelaとの共作で知られ、社会理論や哲学的要素を取り入れた作品を発表している。
音響を活用したラジオドラマ。眠りや記憶の再生をモチーフに、現代社会の孤立や再起を象徴的に描く実験的音響劇。
ラジオドラマを手がける劇作家。音響表現を活かした実験的作品で知られる。
ドイツの小説家。2020年に『Das größte Abenteuer』でクルト・ラースヴィッツ賞(第40回)を受賞。
ドイツの小説家。2019年に『NSA – Nationales Sicherheits-Amt』でクルト・ラースヴィッツ賞(第39回)を受賞。
ドイツのSF作家。2018年に『Der Kanon mechanischer Seelen』でクルト・ラースヴィッツ賞(第38回)を受賞。
ドイツのSF作家。2017年に『Omni』でクルト・ラースヴィッツ賞(第37回)を受賞。
ドイツのSF作家。2016年に『Das Schiff』でクルト・ラースヴィッツ賞(第36回)を受賞。
ドイツの作家。2015年に『Drohnenland』でクルト・ラースヴィッツ賞(第35回)を受賞。受賞作はドローン技術や監視社会を題材にした作品として紹介されている。
ドイツのSF作家・編集者。2014年に『Dschiheads』でクルト・ラースヴィッツ賞(第34回)を受賞。
ドイツの作家・批評家。2013年に『Pulsarnacht』でクルト・ラースヴィッツ賞(第33回)を受賞。
ドイツの小説家。2012年に『Herr aller Dinge』でクルト・ラースヴィッツ賞(第32回)を受賞。
ドイツの作家。2011年に『Walpar Tonnraffir und der Zeigefinger Gottes』でクルト・ラースヴィッツ賞(ドイツ語長編小説部門/第31回)を受賞。
ドイツのSF作家。大衆向けのハードSFや社会派SFで広く知られ、複数回この賞を受賞している。
『Die Abschaffung der Arten』は、遺伝学や進化の概念を軸に、社会変革や政治的暴力、ポストヒューマニズムを織り交ぜた実験的長編。多層的な語り口で種や個体のあり方、人間中心主義の終焉を問い、現代社会に対する鋭い批評を提示する作品である。
ドイツの作家・批評家。実験的な文体と政治的・科学的テーマを融合させた作品で知られる。
オーストリア(ドイツ語圏)のSF作家であり科学者。哲学的・科学的テーマを扱った作品で知られる。
『Der Schwarm(The Swarm)』は、海洋生物の異常行動が世界各地で相次ぎ、海洋インフラや生態系が破壊されていくさまを描く環境スリラー。科学者や専門家チームが原因究明に挑む一方で、国際的な政治的駆け引きや情報操作が絡み合い、人類の存続と倫理が問われる。緻密な海洋学的描写とサスペンスを融合した大作。
ドイツの作家。海洋生物を扱った大作『Der Schwarm(The Swarm)』で国際的に知られる。
ドイツのSF作家。大衆向けのハードSFや社会派SFで広く知られ、複数回この賞を受賞している。
宇宙や天体を巡る設定を通じて、人間の孤独や技術の影響を描くSF長編。冒険と哲学的要素を併せ持つ作品。
ドイツのSF作家。大衆性とSF的発想を融合させた作品で知られる。
物理学の最先端理論やメディア、宗教・政治をめぐる哲学的なテーマを横断する長編。科学と認識、意識の本質に踏み込む難解かつ野心的な作品。
オーストラリア出身のハードSF作家。数学・物理を基盤にした思索的な作品で国際的に評価されている。
Philip K. Dick の『Do Androids Dream of Electric Sheep?』を下敷きにしたラジオドラマ。人間らしさと人工物の境界、共感の問題を扱う演出作品。
砂漠で発見された古い映像テープが、イエスの生涯を記録した可能性を示唆することで、科学・宗教・メディアが交錯する国際的な陰謀と倫理的問いを描くテクノスリラー。
ドイツのSF作家。技術と社会問題を組み合わせたサスペンス性の強い長編で人気がある。
Cultureシリーズの一編。理解を超えた存在(Excession)の出現により、AI(Minds)や文明間の政治的駆け引きが繰り広げられる。高度な戦略と文明論を描く大作。
スコットランドの作家。Cultureシリーズの重要作を多数執筆している。
宇宙に設置された太陽光発電施設(ソーラーステーション)やそれを取り巻く企業・政治的な対立を背景に、人間関係と倫理を描く近未来SF。
ドイツのSF作家。科学技術や社会問題をテーマにした読みやすい長編で知られる。
近未来的な人間関係やパートナーシップを巡るテーマを扱う短編。テクノロジーと感情の交錯を描く。
ドイツのSF作家・編集者。多数の受賞歴があり、短編・長編ともに精緻なSFを執筆する。
H.G.ウェルズの『タイム・マシン』の続編的作品で、時間旅行のパラドックスや広大な歴史観を追求するハードSF。科学的な想像力が前面に出た長編。
イギリスのハードSF作家。科学的考証に基づく壮大な物語で知られる。
アンソニー・バージェスの『A Clockwork Orange』を基にした派生作品(ラジオドラマ)。暴力と自由意志、社会統制の問題を扱う演出。
タイムトラベルにより主人公が14世紀の黒死病流行期に送られ、疫病と人間の苦悩、信仰と科学の対立を直視する。歴史描写と深い人間洞察が融合した傑作SF。
アメリカのSF作家。ユーモアと人間洞察に富んだ作品で知られ、数々の賞を受賞している。
歴史の逆転をテーマにした作風の長編。コロンブスがヨーロッパを“発見する”という逆説的な設定を通じて文明や宗教、文化の相対性を問い直す物語。
ドイツの作家・脚本家。風刺と歴史を織り交ぜた作品で知られる。
Cultureシリーズの一作。非線形の構成で主人公の過去が段階的に明らかになり、戦争や復讐、倫理的葛藤を深く掘り下げるSF長編。
スコットランドの小説家。Cultureシリーズで知られる。
孤立した島で育つ少年を描くダークで挑発的な長編。奇妙な儀式や家族の秘密が明らかになり、心理的な緊張と狂気を通じてアイデンティティを問う。
スコットランドの小説家。SFと文芸の二面性を持つ作品群で知られる。
地下(クリプト)にまつわる謎を軸に、過去と現在、文化的記憶や宗教的モチーフを織り交ぜながら展開する長編。歴史と個人の記憶の交錯を描く作品。
ドイツの作家。環境や歴史・文化を題材にした風刺的な作風で知られる。
病院のベッドに横たわる男の現実と、夢のような巨大な橋を舞台にした幻想的な三重構成の物語が交錯する作品。記憶とアイデンティティ、現実と幻の境界を探る文学的SF。
スコットランドの小説家。SF名義 Iain M. Banks としてCultureシリーズなどで知られるほか、実験的な文学作品も執筆した。
寓話的な題名が示すように、欲望と代償、富や権力がもたらす倫理的問題を扱うSF的要素を含む作品。技術や富が人間にもたらす変容とその帰結をテーマにしていると読み取れる。
ドイツのSF作家・編集者。精緻な科学描写と思想的なテーマを持つ長編や短編で知られ、編集者としての業績も多い。
タイトルが示す都市への賛美と皮肉を含んだ作品で、ニューヨークを舞台に都市の魅力と孤独、文化的衝突や個人の在り方を描く。具体的な筋や登場人物の詳細は資料不十分のため簡潔に記載。
原発事故後の避難と被曝の現実を若い主人公の視点で描いたヤングアダルト小説。事故で家族を失い、避難生活や社会の対応、放射能の恐怖と後遺症に直面する中で成長や喪失を描き、原子力の危険性を鋭く告発する作品。
ドイツの児童・ヤングアダルト向け作家。社会問題を扱う作品で知られ、特に原発事故を描いた『Die Wolke』は広く読まれている。
巡礼をモチーフに宗教・歴史・環境問題を織り交ぜた長編。伝統と現代性、自然保護の視点を通じて社会と個人の関係を問い直す作品で、風刺的要素と重厚な思想性が特徴。
ドイツの作家で、環境や歴史、社会批評を題材とする作品で知られる。風刺性と思想性を兼ね備えた長編を発表した。
文明の終末(Endzeit)をテーマにした作品。文明崩壊後の社会や再建、人間の行動原理や倫理を科学的視点とともに問うポストアポカリプス的要素を含む長編。
科学と文学の接点を探る作家。ハードSFの分野で多くの業績を残し、テクノロジーと人間性の関係を深く考察した作品群で知られる。
宇宙空間の冷たさと孤立を主題に据えたハードSF的な作品。宇宙探査や極限環境での人間心理を通じて、科学的視点から人間の脆弱さと好奇心を描く。
科学的知見を取り入れたハードSFや、コンピュータアートなど多方面で活躍した作家・学者。科学と文学を結びつける作品群で知られる。
造語的なタイトルが示すように、聖性(Sakri-)と宇宙(-versum)を結びつけた独創的な世界観を持つSF。宗教的・神話的要素と宇宙論が交差し、信仰と科学の対立や融合を問う作品。
原爆投下から95年後の世界を想定した近未来SF。核の記憶とその後の社会構造、世代が受け継ぐトラウマと再生への模索を描き、放射能問題や倫理的帰結をテーマに据えた作品。
科学的考察と哲学的問いを織り交ぜたハードSF。時間や文明の起源に関わる大きな謎を背景に、技術と倫理の相互作用、人間の責任をテーマに描く作品で、細密な世界設定と人物描写が特徴。
ドイツのSF作家・編集者。精緻な科学描写と思想的なテーマを含む作品で知られ、編集者としてもSF界に大きな影響を与えた。
ロケット技術者の子孫たちを軸に、宇宙開発が残した遺産と世代間の継承、文明の夢と破綻を描くSF作品。技術文化の継承と個人のアイデンティティを問う物語。