南アフリカ文学賞 (South African Literary Awards)
みなみあふりかぶんがくしょう
南アフリカの作家を対象に2005年から毎年授与される文学賞。複数のカテゴリーで文学的優秀性を表彰する。
- 創設年
- 2005
- 主催
- wRite associates(SALA) in partnership with the South African Department of Arts and Culture (DAC)
- カテゴリー
- 児童文学・童話・絵本
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 新人
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 11月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
South African Literary Awards (SALA) は2005年に設立され、wRite associates と南アフリカ共和国の Department of Arts and Culture の協力で運営される。11の公用語の作品が対象で、子ども文学、青年文学、文学ジャーナリズム、小説、詩、創造的ノンフィクション、新人作品、翻訳など複数のカテゴリーで文学的卓越性を表彰する。2012年以降、授賞式は Africa Century International Writers Conference で行われることが多い。各カテゴリーの受賞者には(2021年時点)R30,000 が贈られ、National Poet Laureate には R100,000 が支払われる。追贈(ポストヒューモス)や生涯功労賞などの特別賞も設けられている。
賞品
- 主賞品
- 各カテゴリの受賞者に賞金が授与される(例: 2021年時点で各賞 R30,000)。National Poet Laureate には R100,000。
- 賞金
- 30,000 ZAR
- National Poet Laureate(国民詩人): R100,000(2021年時点)
- 生涯功労賞や追贈(ポストヒューモス)などの特別賞
- 受賞作のプロモーション(学会やカンファレンスでの紹介)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募・提出 | SALA事務局が受理。各カテゴリーごとに任命された審査員パネルが審査を開始する | — | 受賞者は通常 Africa Century International Writers Conference(例: 毎年11月)で発表される |
| 審査(委員会による選考) | 分野別の専門家による審査員パネル(SALAが任命) | — | — |
| 最終選考・承認 | SALA Advisory Board および Chairperson による最終承認 | — | 授賞式で正式に受賞者が発表される |
選考基準
- 南アフリカの歴史・価値観・哲学・芸術の描写と共有における文学的卓越性
- 創造性・革新性(ground‑breaking qualities)
- 作品の文体・表現・テーマの完成度(文学的完成度)
- 南アフリカの11公用語いずれかでの貢献(言語的多様性の評価)
- 生涯功労・追贈賞では総合的な業績と長年の貢献
応募のヒント
推奨
- 公式サイト(sala.org.za)で応募要項と各カテゴリーの規定を必ず確認する
- 応募作品はオリジナルで、該当するカテゴリー(新人、翻訳、詩など)に明確に分類する
- 作品の言語を明記し、必要に応じて要約や翻訳(英語など)を添付して審査の補助とする
- 提出形式・フォーマット、ページ数やファイル形式などの規定を守る
- 締切・応募方法を守り、著作権や出版履歴など必要書類を準備する
注意
- 応募要項を守らず不適切な形式で提出しない
- 虚偽の受賞歴や出版歴を申告しない
- カテゴリーに合致しない作品を無理に別カテゴリーへ出さない
- 提出期限後に資料を追加・変更して提出しない
- 他者の作品を無断で提出しない(著作権侵害を避ける)
審査員から
- 作品が南アフリカの歴史・価値観・文化をどう表現しているかを明確に示してほしい
- 言語特有の表現や地域性を大切にし、翻訳を添える場合は原文のニュアンスを保つこと
- 独創性と文体の完成度を重視する
- 応募書類は明瞭かつプロフェッショナルにまとめ、審査員が作品の背景を理解しやすくする
関連の賞
- K. Sello Duiker Memorial Award(SALA内の若手小説賞)
- Nadine Gordimer Short Story Award(SALA内の短編賞)
- National Poet Laureate Programme
- Africa Century International Writers Conference
- 南アフリカ国内の他の文学賞(例: Sunday Times Literary Awards)
公式情報
https://sala.org.za/過去の受賞者
再生と償いを主題に据えた長編。個人と共同体の間にある断絶と回復の可能性を探りながら、歴史的文脈の影響を描く作品。
新進作家。英語作品で注目を集め、K. Sello Duiker Memorial Award を受賞。
残存するものを主題にした短編集。記憶の残滓や人間関係の継ぎ目に焦点を当て、静謐な筆致で物語を紡ぐ作品群。
短編作品で注目される作家。Nadine Gordimer Short Story Award を受賞。
火の時間を象徴的に用いた長編。危機と再生、個人の選択が共同体に及ぼす影響を描く力強い物語。
長年にわたりフィクションを発表してきた作家。Novel Award の受賞作で評価。
家族と難民の交錯する物語を描いた作品。個人史と大きな移動の物語を通じて、同情と責任の問題を探る。
多才な作家であり翻訳や評論でも知られる。Novel Award に名を連ねた著作がある。
名前を冠した詩集。個人的・社会的な記憶、土地との関係を詩的イメージで織り上げ、読者に深い余韻を与える作品。
詩の分野で注目される若手詩人。言語表現の新しい試みに取り組む。
歴史の暗線をテーマにした詩集。過去の傷や抑圧された記憶を詩的表現で呼び起こし、読み手に問いを投げかける。
詩集で知られる作家。歴史と個人の関係を詩的に探る。
セクシュアリティと歴史、ユーモアを織り交ぜたフィクション。マイノリティの視点から社会の偏見と自己肯定を描く作品。
若手作家。社会テーマと個人の体験を結びつける作風が評価された。
白墨をイメージした短編集。景色の断片や記憶の痕跡を繊細な筆致で綴り、読み手に残像を残すような短編が並ぶ。
短編や詩作で知られる作家。言語表現へのこだわりが特徴。
地域言語による物語。伝承と個人史、共同体の記憶に焦点を当て、言語の力で歴史を現代に蘇らせる試み。
地域言語で作品を発表する作家。伝統と現代をつなぐ語りが評価される。
ANCに関わった活動家ジャブラニ・'Mzala'・ンクスマロの生涯を描いた伝記的研究。政治史と個人史を織り交ぜ、忘れられた人物像を再考する。
歴史的人物の伝記や政治史を扱う研究者兼作家。
公的な執筆活動や市民への貢献を通じて、南アフリカの文学・歴史保存に寄与した功績が評価された。
著述活動と公的活動で知られる人物。長年の実績を評価され Chairperson's Award を受賞。
歴史的人物や作品の再評価に関わる業績が追悼として表彰された。詳細は該当資料に基づく。
過去の業績に対する功績を評価された追悼受賞(Posthumous Award)。
沿岸地域を舞台にした物語集。土地と人々の関係、失われゆく記憶や賃労動の現実を背景に、個々の人生の機微を丁寧に描く作品。
短編や随筆で活躍する作家。都市的な視点と社会観察に定評がある。
地域語で綴られた作品。伝承や社会的記憶を掘り起こし、失われた言葉や文化を現代に伝える試みを示す。
多言語で執筆する作家。地域文化の記録と創作を行う。
人間の暗部や社会の裂け目を描くフィクション。幻想的なイメージと現実の冷徹な観察が交錯する、印象的な物語世界を提示する。
英語・アフリカーンス語で活動する作家。ジャンルを横断する作品で評価される。
1家族の世代を追う長編で、約束の破綻と社会的変化を通じて現代南アフリカの負債と和解を描く。ブッカー賞受賞作としても知られる深い寓意を持つ作品。
国際的にも評価される南アフリカの作家。家族と歴史をめぐる作品で知られる。
ANC政権下での人種と階級のダイナミクスを検証するノンフィクション。政策と現実の落差、社会的不平等を鋭く分析する論考。
政治・社会を論じるノンフィクション作家。コラムや評論で知られる。
孤立と再生を描く長編。登場人物が孤島的な状況で直面する喪失や希望を通じて、共同体と個の関係を問い直す作品。
南アフリカの作家。鋭い人間観察を持つ小説で知られる。
地域言語の表現を活かした作品。伝統と現代の交差点に立つ人々の声を集め、日常の中で顕在化する歴史を描く。
若手作家。地域言語での表現を通じて文化的伝承を継承する作品を発表。
物語を紡ぐことのためらいと必要性を主題にした短編集。語り手の視点の揺らぎや、記憶と物語の関係を丁寧に掘り下げる。
短編で高い評価を得た作家。
伝統的語りと現代の問題意識が交差するノンフィクション/創作の作品。共同体の記憶と個人の経験をつなぎ直す試みが見られる。
多言語で作品を発表する作家。創作と研究の両面で活動。
初出版作として注目を浴びた短編集・小説。記憶、移動、断絶をテーマにした物語が収められ、若い視点からの社会観察が鮮やか。
デビュー作で注目された若手作家(First-Time Published Author賞受賞)。
星の消失をモチーフに、時間や死、生の残滓を詩的に探る作品集。抒情性と哲学的思索が交錯する詩篇が並ぶ。
アフリカーンス語詩人。抒情的かつ実験的な作風で知られる。
個人史と都市の断片を織り交ぜた作品。生き延びることと世代の継承、記憶の断片化をテーマに、登場人物たちの内面を鋭く描く。
物語性と実験的な語りを特徴とする若手作家。短編やノンフィクションも手がける。
都市の噂や公共性を通して社会の力学を描く作品。歴史・記憶・日常の交差を鮮やかに提示するノンフィクション/フィクション混交の一作。
ジャーナリズムと創作の両面で活躍する作家。南アフリカの社会的テーマを扱う。
記憶の空白と人間関係のズレを描く小説。過去の欠落が現在に与える影響を繊細に描写することで、読者に空白を埋める問いを投げかける。
英語で作品を発表する作家。国際的視野を持つフィクションで知られる。
地域社会の継承と守ることの意味を問うノンフィクション。小さな共同体における希望と困難を克明に描き出す。
ノンフィクションで注目される作家。地域文化と個人史を結びつけて描く。
デビュー作としての小説・物語集。偶然と運命を巡るエピソードを通じて、個人の選択と社会の構造を描く。
デビュー作で注目された若手作家(First-Time Published Author賞受賞)。
地下水を思わせるイメージで、時間や記憶、土地とのつながりを詩的に表現した詩集。静かな抒情を持つ作品群。
アフリカーンス語詩人として知られる。自然や内面を描く詩作が特徴。
アフリカーンス語による長編。個人的な葛藤と地域社会の変化を織り交ぜながら、登場人物たちの心理を丁寧に描く作品。
アフリカーンス語で執筆する作家。創作における言語感覚が評価される。
ソウェトの暮らしと歴史、コミュニティに根ざした物語を通じて、都市の記憶と日常性を描き出す作品。社会変化に直面する登場人物たちの姿が印象的。
ソウェトを舞台にした作品で知られる英語作家。都市文化と若者の視点を描く。
ユーモアと諧謔をまじえた長編(アフリカーンス語)。個人の成長と社会の期待を対比させつつ、人間の純真さと不器用さを描く。
アフリカーンス語での作品で知られる作家。短編・長編問わず多作。
南アフリカの高等教育の危機と変容を論じたノンフィクション。大学制度の歴史的背景と現代的課題を分析し、改革と再生の可能性を探る。
大学教育や社会問題に関する論考で知られる学者兼作家。
ANC創設者ピクスリー・カ・イサカ・セメの生涯を辿る伝記。南アフリカ政治史と個人の生涯を結びつけ、国民運動の形成過程を再検証する。
伝記や人物研究を手がける作家。歴史的人物の生涯を掘り下げる作品で注目。
微細な倫理と欲望を扱う作品。日常の中の小さな欠落や人間関係の機微を繊細に描き出す。
詩作や散文で活動する作家。言語表現への独自の感覚が特徴。
悲しみと日常の法則をめぐる短編集(あるいは長篇)。個々人の喪失感や社会的変化を繊細に描き、現代南アフリカの多層的な現実を映し出す。
短編や長編を手がける作家。鋭い社会観察が特徴。
18世紀末のケープ植民地を舞台にした歴史小説。政治的混乱と人間の運命を絡め、過去と現在の関係を問い直す緻密な物語。
アフリカーンス語の歴史小説で高い評価を受ける作家。
著者の視座から社会や文化を論じる随想集。個人的覚書と時事的観察を織り交ぜ、読者に思考の余地を提供する。
ノンフィクションやエッセイで知られる作家。個人的視点と社会観察を融合する。
ユーモアと鋭い観察眼を持つデビュー作。若者たちの葛藤や社会期待への反応を生き生きと描き、読者に問いを投げかける。
若手作家として注目される新人。
歩行と転倒というイメージを軸にした詩集。個人の記憶、社会的断絶、自然との関係を淡々と、しかし力強く綴る作品群。
詩の分野で長く活動する詩人。社会的・個人的テーマを扱う作品で知られる。
欲望や日常に潜む緊張をテーマにした長編。登場人物の内面と複雑な人間関係を通じて、現代社会の倫理や幸福の意味を問い直す。
英語で書く南アフリカの小説家。私的な感情と社会的状況を織り交ぜる作風。
個人的な経験と司法・政治の交差を描く回想録的ノンフィクション。自己解放と公共的責任をめぐる反省を通して、権力と正義の問題を掘り下げる。
元判事であり南アフリカの法や政治に詳しい人物。回想録的な著述でも知られる。
アフリカーンス語の短編集(または注目作)。日常の不可解さや人間の小さな暴力を通して、社会の深層を覗かせる作品。
アフリカーンス語小説・短編で活動する作家(Nadine Gordimer Short Story Award受賞)。
セペディ語で書かれたデビュー作。地域に根ざした物語や伝承を切り取りながら、現代の課題と個人の成長を描く。
セペディ語での作品により評価された新人作家(First-Time Published Author賞受賞)。
心の扉を意味するタイトルどおり、内面世界や感情の移ろいを詩的に表現した詩集。言語的実験と情緒的表現が特徴。
詩作を通じて地域社会や個人的記憶を表現する詩人。
歴史と個人の運命をめぐる長編。植民地期の出来事や登場人物の選択を通じて権力と倫理、土地との関係を問いかける重厚な物語。
アフリカーンス語で活動する小説家。実験的な文体と歴史意識を備えた作品で知られる。
個人史と社会的文脈を重ね合わせながら、癒しとトラウマ、世代の継承を描くエッセイ風の作品。女性や移民の経験を鋭く見つめる。
作家・ジャーナリスト。社会的トラウマや文化的アイデンティティを主題に執筆する。
不安定さを主題にした短編集。個人の揺らぎや社会変動がもたらす関係性の崩れを、多様な視点で描写する。
短編集で評価された作家(Nadine Gordimer Short Story Award受賞)。
反アパルトヘイト闘争における協力者(askari)と裏切りを丹念に追うルポルタージュ兼史的考察。個人の証言と史料を交えて道徳的ジレンマを描き出す。
歴史と社会の交差を扱うノンフィクション作家。アパルトヘイト期の記録に詳しい。
デビュー作として注目を集めたアフリカーンス語の長編。地方社会の人間模様や言語的背景を織り込みつつ、個人の葛藤を描く。
アフリカーンス語でのデビュー作が評価された新進作家。
身体性や距離感を主題にした詩集。触れられないものへの欲望や喪失感を象徴的なイメージで描き、個人の記憶と社会的文脈を紡ぐ。
詩と散文を行き来する作家。個人的な体験と文化的テーマを繊細に表現する。
ロンドン、ケープタウン、ヨハネスブルグを舞台にした作品群。登場人物たちが都市間を移動するなかで生じる文化的葛藤、帰属意識、世代間の軋轢をユーモアと辛辣さを交えて描く小説。
南部アフリカを拠点に活動する作家。都市間の移動やアイデンティティを主題にした作品で知られる。
アフリカーンス語による短編作品(表題作)を含むコレクション。日常の細部から浮かび上がる人間関係や失われた時間、記憶の揺らぎを繊細に描き出す。
アフリカーンス語で執筆する南アフリカの作家。短編や随筆で知られるベテラン作家。
判事としての経験と個人的な視点を交え、司法制度・正義・人権について綴る回想的ノンフィクション。公的責任と私的経験の交錯から現代南アフリカの課題を照射する。
南アフリカの法曹・著述家。司法と人権、LGBTQ+ の権利に関する随筆や回想録で知られる。
家族の絆と断絶を見つめるデビュー作。親子関係や記憶の継承を通じて、個人のアイデンティティと過去の重みを静かに描き出す。
初刊作で注目を集めた作家(First-Time Published Author賞受賞)。
日常の断片と感情を繊細に綴る詩集。愛情や喪失、日常の美しさに対する観察を通じて個人の内面世界を浮き彫りにする。
アフリカーンス語で詩作を行う詩人。抒情的な作品で評価を受ける。
英語の作品で受賞した作家。受賞作は『The Great Agony and Pure Laughter of the Gods』とされる。
詩や短編で知られる南アフリカの作家。短編集『Running and Other Stories』での受賞が記録されている。
南アフリカの小説家・学者。社会・文化を論じたエッセイや評論で知られる。