ポペスク賞
ぽぺすくしょう
ヨーロッパ言語から英語に翻訳された詩集に贈られる隔年の翻訳賞。
- 創設年
- 1983
- 主催
- Poetry Society (UK)
- カテゴリー
- 研究・翻訳・学術
- 選考方式
- 選考
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年2回
- 賞のステータス
- 終了
説明
1983年に設立され、当初は「European Poetry Translation Prize」と呼ばれていた。2003年にコルネリウ・M・ポペスクの名を冠して再開され、Poetry Society が主催する、ヨーロッパの言語から英語への詩の翻訳作品(詩集)に対して与えられる賞である。受賞者には賞金£1,500が授与される。2003年以降は Ratiu Foundation の支援を受けている。なお、2015年以降は実施されていない。
賞品
- 主賞品
- 翻訳者に授与される賞金(翻訳賞)
- 賞金
- 1,500 GBP
- 2003年以降は Ratiu Foundation からの財政支援あり
- 受賞による名誉・メディア露出(詳細は公式サイト参照)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| Shortlist(ショートリスト) | Poetry Society が任命する選考委員会 | — | 公式サイトやメディア(例:The Guardian)でショートリストが発表されることがある |
| Winner selection(受賞者選定) | Poetry Society が任命する選考委員会 | — | Poetry Society の公式発表および報道により受賞者を発表 |
選考基準
- ヨーロッパの言語から英語への翻訳であること(対象作品が詩集であること)
- 翻訳の言語的完成度および詩としての表現性
- 原文への忠実さと創造的な再現のバランス
関連の賞
- European Poetry Translation Prize(旧称)
- Corneliu M. Popescu Prize(別名・関連表記)
公式情報
http://poetrysociety.org.uk/competitions/popescu-prize/過去の受賞者
ヤン・ヴァグナーの詩集『Self-Portrait with a Swarm of Bees』の英訳。細やかな自然観察と日常の細部を掬い上げる比喩が特徴の詩群を、原語のリズムやニュアンスを尊重して英語へ再現し、現代ドイツ詩の繊細さと機知を伝える訳著。
ドイツ語圏の詩を英語へ翻訳する翻訳者。ヤン・ヴァグナーの詩集の英訳でPopescu Prizeを受賞し、現代ドイツ詩の繊細な語感を英語に移す仕事で評価された。詳細情報は限定的。
ホメロスの『イリアス』を素材に詩的に再構成した『Memorial』。戦士たちの名前や断片的場面を積み重ねることで戦争の個別的喪失と自然の存在感を対置し、古典的叙事詩を現代詩の断片的モザイクとして再提示する作品。
イギリスの詩人。古典の再解釈や自然描写に定評があり、ホメロスの『イリアス』を素材に詩的に再構成した『Memorial』でPopescu Prizeを受賞(翻訳的手法や再創造性が評価された)。
トーン・テルレーンの詩集『Raptors』の英訳。動物や寓話的な登場人物を通じて孤独や友情、存在の不思議を描く詩群を、ユーモアと哀愁を保ちながら英語へ移した訳詩集で、児童文学的語りと哲学的寓意が交差する独特の世界観を提示する。
オランダ語などから英語へ詩を翻訳する翻訳者。トーン・テルレーンらの作品の英訳で知られ、原詩のユーモアや抒情性を損なわない訳風で評価されている。2011年にPopescu Prizeを受賞。
ガブリエラ・ミストラルの詩集『Madwomen』の英訳。母性や喪失、孤独や倫理的な問いかけを含む抒情的な詩群を、原詩の感情的深さを保ちながら英語へ移し、ラテンアメリカ詩の情感と思想性を英語圏の読者に紹介する選訳。
スペイン語圏の詩を英訳する翻訳者。ガブリエラ・ミストラルの詩集の英訳でPopescu Prizeを受賞した。詳細な経歴や生年は公表情報が限られる。
クリスティーナ・エヒンの詩集『The Drums of Silence』の英訳。民俗的なモチーフや自然描写、個人的・集団的記憶をめぐる内省的な詩群を、原語の韻律や語感に配慮して英語に移し、エストニア文学の持つ抒情性と象徴性を伝える作品集。
エストニア語の詩を英語に翻訳する翻訳者。クリスティーナ・エヒンの詩集の英訳でPopescu Prizeを受賞し、エストニア詩の英語圏紹介に寄与した。詳細な個人情報は公表情報が限られる。
マリン・ソレスクの詩集『The Bridge(橋)』は、寓話的でユーモアと皮肉を帯びた詩篇を通じて郷愁や歴史、個人の存在を描く。英訳は原詩の抒情性と独特の語感を伝える点で評価された。
英語への詩の翻訳に携わる翻訳家。2005年はマリン・ソレスクの詩集『The Bridge』の英訳で共同受賞した。
(上と同じ)マリン・ソレスクの詩集で、寓話性やユーモアを通じて歴史・個人の問題を扱う作品。翻訳は原詩の語調と含意を英語圏に伝えるものとして評価された。
ルーマニア文学の研究・翻訳に携わる研究者兼翻訳家。マリン・ソレスク作品の英訳で2005年に共同受賞した。
ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガーの詩集で、現代社会や個人の視点、歴史的意識を鋭く見つめる詩篇が含まれる。コンスタンティンの英訳は原作の語感や洞察を英語で伝える点が評価された。
詩人で翻訳家。ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガーの詩集『Lighter than Air』の英訳で2003年のPopescu Prizeを受賞した。
アエスキュロスによる古代ギリシアの三部作で、復讐と正義、家族の呪いを主題にした叙事的悲劇群。ハリスンの英訳は原作の詩的なリズムと劇的な抑揚を英語で再現し、舞台性と古典的主題の現代的提示が評価された。
イギリスの詩人・劇作家であり翻訳家。古典劇や詩の英訳でも知られ、1983年はアエスキュロスの『オレステイア』英訳で受賞した。