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サンパウロ文学賞(Prêmio São Paulo de Literatura)

さんぱうろぶんがくしょう

ブラジルで刊行されたポルトガル語の長編小説を対象とする文学賞。2008年創設。既成作家部門とデビュー作家部門に賞がある。

小説長編小説ポルトガル語文学既成作家部門デビュー作家部門デビュー作家部門(40歳以下)デビュー作家部門(40歳以上)
Established
2008
Organizer
São Paulo State Secretary of Culture (Secretaria de Cultura do Estado de São Paulo)
Category
General Fiction and Popular Fiction
Selection Method
公募
Target
Newcomer
Frequency
1 per year
Application Deadline
around July
Announcement Period
around September–November
Status
Active

Description

Prêmio São Paulo de Literatura(サンパウロ文学賞)は2008年にサンパウロ州文化局により創設された文学賞で、ブラジルで刊行されたポルトガル語の小説を対象とする。原則として毎年開催され、既成作家向けのベストブック賞とデビュー作家向けの賞が設けられている。初期には各部門5名のファイナリストが選ばれたが、以降は各部門10名のファイナリストが選出されることが多い。賞金は伝統的に各部門R$200,000(既成作家賞とデビュー作家賞)であり、2013年にはデビュー作家部門を40歳以下/40歳以上に分割した年があり、その場合は各部門R$100,000が設定された。受賞者発表は通常Museum of the Portuguese Languageで行われ、ファイナリストはFestival da Mantiqueiraで発表される。

Prize

Main Prize
Best Book of the Year(既成作家)およびBest Book of the Year(デビュー作家)
Cash Prize
200,000 BRL
  • 各部門の受賞者には原則としてR$200,000が授与される(歴史的に主要部門)
  • 2013年以降、一部の年ではデビュー作家部門が40歳以下/40歳以上に分割され、その場合各部門R$100,000
  • 各部門に通常10名のファイナリストが選出される
  • 受賞発表はMuseum of the Portuguese Languageで行われることが多い

Selection

Selection Process

予備選考(初期審査)
Judges 初期審査員(大学教員、図書関係者、出版社・書店関係者、評論家、読者等で構成)
Pass Rate 約5%(例:応募約200本に対して各部門10名のファイナリスト)
Announcement ファイナリストはFestival da Mantiqueiraなどの場で発表(例年5月頃)
最終選考(ファイナル)
Judges 最終審査員(作家・批評家・研究者などのパネル)
Pass Rate 約10%(ファイナリスト10名の中から1名)
Announcement 受賞者はMuseum of the Portuguese Languageで発表(原則:8月第1月曜日)

Criteria

  • 文学的な完成度・表現力
  • 独創性・テーマの新規性
  • ポルトガル語で執筆され、ブラジルで刊行されていること(出版年が対象年度に合致)
  • デビュー作家部門は小説としてのデビュー作であること(年齢基準が適用される年あり)
  • 作品の編集・刊行の完成度(ISBN等の有無等)

Application Tips

Dos

  • 応募規程(エディトゥール)を公式サイトで必ず確認する
  • 作品がポルトガル語でブラジルで初回刊行されていることを確認する
  • 提出書類(ISBN、出版社情報、必要な同意書など)を完全に揃える
  • 提出期限を守る(毎年期限は異なるため公式発表を確認)
  • 出版社と連携して版元情報・流通情報を明確にしておく

Don''ts

  • 翻訳作品やブラジルで未刊行の作品を出さない
  • 締切を過ぎてからの提出を行わない
  • 必要なメタデータ(ISBNや刊行情報)を欠落させない
  • フォームの指示に従わずに別形式で送付しない

From Judges

  • 文学的完成度と独創性が重視される(編集の完成度も評価対象)
  • 小規模出版社からの作品でも質が高ければ評価される(実績あり)
  • デビュー作家部門では作者の“初長編”であることを明確に示すこと
  • 提出前に第三者による校正・レビューを行い完成度を高めること

Related Awards

  • Prêmio Machado de Assis(Machado de Assis Prize)
  • Brazilian literary awards(ブラジルの文学賞一覧)
  • List of the world's richest literary prizes

Official Resources

http://www.premiosaopaulodeliteratura.org.br/

Past Winners

Luciany Aparecida るしあに あぱれしだ 受賞
Mata Doce
作家

ブラジルの作家。

Eliane Marques えりあね まるけす 受賞
Louças de Família
作家

ブラジルの作家。

Mariana Salomão Carrara まりあな さろまお からら 受賞
Não fossem as sílabas do sábado
作家

ブラジルの作家。

Alexandre Alliatti あれくさんどれ ありあってぃ 受賞
Tinta branca
作家

ブラジルの作家。

Antônio Xerxenesky あんとにお せるくせねすき 受賞
Uma tristeza infinita

個人的な悲しみと時代の不安が交差する長編。語り手の内面に潜む孤独と世界の断絶を詩的な筆致で描き、喪失や存在の重さを探る作品。

悲嘆孤独喪失現代社会
作家

ブラジルの作家。実験的な語りやメランコリーを描く作風で知られる。

Rita Carelli りた かれり 受賞
Terrapreta
作家

ブラジルの作家。

Edimilson de Almeida Pereira えぢみるそん で あるめいだ ぺれいら 受賞
Front
作家

ブラジルの作家。詩作や小説で活動する人物。

Morgana Kretzmann もるがな くれっつまん 受賞
Ao pó
作家

ブラジルの作家。

Claudia Lage くらうぢあ らーじ 受賞
O corpo interminável
作家

ブラジルの作家。小説作品で知られる。

Marcelo Labes まるせろ らべす 受賞
Paraízo-Paraguay
作家

ブラジルの作家。

Ana Paula Maia あな ぱうら まいあ 受賞
Enterre Seus Mortos

死と暴力、過酷な労働環境に置かれた人々の孤独を描く長編。沈黙と残酷さが同居する登場人物たちの運命を通して、社会周縁に生きる者たちの現実を浮き彫りにする作品。

暴力労働周縁化
小説家

ブラジルの小説家。過酷な労働や死を主題とした作品で知られる。

Tiago Ferro ちあご ふぇろ 受賞
O Pai da Menina Morta

娘を亡くした父親の悲嘆と記憶を主題にした私小説的作品。書くことを通じて喪のプロセスや家族の記憶、言葉の救済力を問う内省的な物語。

喪失家族父性記憶悲嘆
作家

ブラジルの作家。喪失や記憶を題材にした作品で知られる。

Ana Paula Maia あな ぱうら まいあ 受賞
Assim na terra como embaixo da terra

鉱山や処理場など地下で働く者たちの日常と死を通して、無名の労働者の孤独と暴力の連鎖を描く長編。冷徹で抑制の効いた文体から人間性の脆さと尊厳が浮かび上がる作品。

労働暴力周縁化男性性
小説家

ブラジルの小説家。過酷な労働や死、暴力を題材にした作品で知られ、社会の周縁に生きる人々を静謐かつ苛烈な文体で描く。

Aline Bei ありーね べい 受賞
O peso do pássaro morto

幼少期の記憶と喪失を詩的かつ断片的な語りで綴る作品。家庭の貧困や疎外が織り込まれた少女の成長譚を通し、記憶の重さと孤独、言葉の力を繊細に描く。

記憶喪失幼少期家族貧困
作家

ブラジルの作家。詩的で断片的な語りを特徴とし、デビュー作で国内外の注目を集めた。

Cristina Judar くりすちな じゅだる 受賞
Oito do sete
作家

ブラジルの作家。

マリア・ヴァレリア・レゼンデ まりあ ゔぁれりあ れぜんで 受賞
Outros cantos

多様な声と旅を通じて地域性と周縁の視点を紡ぐ作品集的な長編。辺境に生きる人々の営みや女性たちの視点を丁寧に描き、連帯と困難が混在するブラジル社会の断面を穏やかな語りで提示する。

地域性女性連帯
作家

修道女でもあり活動家でもあるブラジルの作家。地域社会や女性の声を描く作品で知られる。

マウリシオ・デ・アルメイダ まうりしお で あるめいだ 受賞
A instrução da noite

夜という時間を舞台に、記憶や学び、内省を繊細に描く作品。暗闇の中で明らかになる人間の声や真実に耳を傾ける構成で、日常の陰影が人物に与える影響を丁寧に追う。

内省記憶関係
作家

若手デビュー作家。夜や内省を題材に据えた静かな語りが特徴。

フランクリン・カルヴァーリョ ふらんくりん かるゔぁーりょ 受賞
Céus e terra

天と地という対比を通じて社会的距離や信仰、運命を巡る物語を展開する作品。日常的な挿話と象徴的なモチーフを交錯させながら、登場人物の選択が持つ社会的意味を考察する構成になっている。

対比社会信仰運命
作家

中年以降デビュー部門で受賞した作家。社会的・哲学的な対照を描く傾向がある。

ベアトリス・ブラッケール べあとりす ぶらっけーる 受賞
Anatomia do Paraíso

日常に潜む嘘や欲望、関係性の微妙な亀裂を解剖するように描いた作品。都市生活の中で生じる孤独や裏切りを冷静に観察し、社会的・個人的欲望の起源や影響を問う。

裏切り都市欲望
作家

ブラジルの作家で、都市や個人の欲望を鋭く描く作風で知られる。

ラファエル・ガッロ らふぁえる がっろ 受賞
Rebentar

限界点に達した人物たちの崩壊や爆発を描く作品。社会的・個人的圧力が積み重なった結果としての暴発を描写し、脆さと破綻の瞬間を鮮烈に示すことで読者を揺さぶる。

心理崩壊緊張社会暴発
作家

若手作家。緊張感あるプロットと心理描写で注目を集める。

マルセロ・マルーフ まるせろ まるーふ 受賞
A imensidão íntima dos carneiros

比喩的な動物イメージを用いて共同体や親密さ、孤独を探る作品。ユーモアと不条理を交えながら人間性の奇妙さを描写し、寓意的な語りで深い示唆を与える。

比喩共同体孤独不条理
作家

中年以降のデビュー作で評価された作家。比喩的・象徴的な表現を用いる作風がある。

エステヴァン・アゼヴェド えすてゔぁん あぜゔぇど 受賞
Tempo de espalhar pedras

土地と記憶、世代間の関係をテーマにした物語。小さな共同体に生きる人々の選択とその帰結を通じて、忘却と継承、個人と共同体の緊張を描き出す構成で、社会的景観を照らし出す。

土地記憶世代共同体
作家

ブラジルの作家で、地域性と歴史性を含む物語を描くことがある。

デボラ・ライス・フェラズ・ドス・サントス でぼら らいす ふぇらず どす さんとす 受賞
Enquanto Deus não está olhando

視線と倫理、秘密が交差する物語。登場人物たちの隠された行為や葛藤を徐々に露わにしながら、道徳や寛容の境界を問い直す叙述が展開される。

道徳秘密視線倫理
作家

若手デビュー作家。内面的な視点で物語を紡ぐことが特徴。

ミシェリニー・ヴェルンシュク みしぇりにー う゛ぇるんしゅく 受賞
Nossa Teresa – Vida e morte de uma santa suicida

宗教性と個人史を大胆に交差させる長編。『Nossa Teresa』と呼ばれる存在の生と死、聖性と絶望を詩的かつ挑発的に描き、信仰と自死という重いテーマに文学的に迫る。

宗教聖性自死象徴性
作家

詩的な表現と宗教的主題を扱うことのある作家。深い象徴性を持つ作品で知られる。

アナ・ルイーザ・エスコレル あな るいーざ えすこれる 受賞
Anel de vidro

『ガラスの指輪』と訳せる本作は、身辺の小さな出来事を入り口に家族や愛、喪失を見つめ直す作品。過去の断片と現在の行為が響き合い、静かながら深い余韻を残す筆致が特徴である。

家族喪失人間関係記憶
作家

ブラジルの作家。繊細な心理描写と日常の観察に長ける。

マルコス・ペレス まるこす ぺれす 受賞
O evangelho segundo Hitler

挑発的なタイトルが示すように、歴史記憶やイデオロギーに対する批評性を持つ作品。フィクションと史実を交差させることで、権力や暴力の語られ方を問い直し、現代の責任と記憶を読者に問う。

歴史イデオロギー風刺記憶
作家

挑発的な主題を扱う若手作家。社会や歴史に切り込む作品で知られる。

ヴェロニカ・スティッガー ゔぇろにか すてぃっがー 受賞
Opisanie Swiata

言語と記述の可能性を問う実験的作品。断片的な語りや視覚的なイメージを用い、世界の記述(タイトル意)を再考させる構成で、移動や歴史の痕跡を非線形に提示する。

実験文学言語記述歴史
作家

実験的な語りを得意とする作家。言語感覚に富んだ作品が評価されている。

ダニエル・ガレラ だにえる がれら 受賞
Barba ensopada de sangue

暴力や喪失、家族の暗い秘密を巡る物語。都市と地方の対比や過去の出来事が現在に影響を与える様子を、緊張感のある語りで織り上げ、人物の内面に潜む不協和音を浮かび上がらせる。

暴力家族喪失記憶
作家

ブラジルの小説家・翻訳者。現代的な主題と巧みな語りで国際的にも注目される作家。

ジャック・フックス じゃっく ふっくす 受賞
Antiterapias

治療や自己変容をめぐる概念に挑む実験的小説。セラピーや自己啓発的言説を批評的に取り扱いながら、個人の傷と癒しの方法論を解体して見せることで、現代精神性への問いを提示する。

精神性治療批評実験文学アイデンティティ
作家

実験的な作法を取り入れる作家。若年層デビュー部門での受賞。

パウラ・ファブリオ ぱうら ふぁぶりお 受賞
Desnorteio

迷いや疎外、再起をテーマにした物語。日常の不安や人間関係の亀裂を丁寧に描き、登場人物の内面的な揺らぎを通して現代社会の居場所の喪失と再構築を描き出す。

疎外再出発都市心理
作家

中年以降のデビュー者として評価された作家。繊細な心理描写を得意とする。

バルトロメウ・カンポス・デ・ケイロス ばるとろめう かんぽす で けいろす 受賞
Vermelho Amargo

詩的で叙情的な筆致により、喪失や郷愁、人生の断章を描く作品。作者晩年の深みを感じさせる語りで、個人的な追憶と普遍的な孤独が静かに交差する風景を提示する。

記憶郷愁人生
作家

ブラジルの作家(故人)。児童文学や詩作も手掛けた作家で、晩年の作品が高く評価された。

スザナ・モントーロ すざな もんとーろ 受賞
Os Hungareses

移民や異文化交流を主題に、家族の歴史とアイデンティティの葛藤を描く長編。故郷を離れることで生じる喪失と再生の感覚を丁寧に紡ぎ、個人史と社会史の接点を探る。

移民アイデンティティ家族歴史
作家

ブラジルの作家。デビュー作で高い評価を得た。

ルベンス・フィゲイレド るべんす ふぃげいれど 受賞
Passageiro do Fim do Dia

日常の片隅に生きる人々の孤独や喪失を繊細に綴る長編。時間の経過や偶発的な出来事が登場人物の人生に与える影響を丹念に描き、日常の中に潜む劇的瞬間を浮かび上がらせる。

孤独喪失時間日常
作家

ブラジルの作家。多層的な人物描写と静かな語りで評価される。

マルセロ・フェローニ まるせろ ふぇろーに 受賞
Método Prático da Guerrilha

政治的寓意や抵抗のイメージを含む作品で、個人と集団の対立や行動の意義を問い直す。寓話的な要素と形式実験が混在し、読者に政治・倫理的な思考を促す構成になっている。

政治抵抗寓話実験文学
作家

ブラジルの小説家。題材や形式で実験的な試みを行う作風がある。

ライムンド・カレーロ らいむんど かれーろ 受賞
A Minha Alma É Irmã de Deus

宗教的な問いと個人の精神的探求を軸にした長編。信仰と世俗のはざまで揺れる人物の内面を丁寧に描き、救済や罪といった倫理的なテーマに文学的な視点で迫る作品。

宗教精神性倫理存在論
作家

ブラジルの作家。宗教や精神性をテーマにした作品を手掛けることがある。

エドネイ・シルヴェストレ えどねい しるゔぇすとれ 受賞
Se eu fechar os olhos agora

過去のトラウマや暴力の記憶が現在に影を落とす様を描いた作品。断片的な記憶と現実が交差する語りで、個人の内面と社会的文脈の関係を明らかにしながら読者に問いを投げかける。

記憶暴力社会トラウマ
作家

ジャーナリズム的な視点を持つブラジルの作家。社会問題や人間ドラマを描く作品で知られる。

ロナルド・コレイア・デ・ブリト ろなるど これいあ で ぶりと 受賞
Galiléia

地方社会の細密な描写を背景に、個人の情念や記憶、信仰と希望の綾を描く長編。日常の断片を通して人物像を浮かび上がらせ、共同体と個人の関係性を考察する物語構成が特徴である。

地方性家族信仰共同体
作家

ブラジルの作家で、地域性や人間関係を丹念に描く作風が知られる。

アルタイール・マルチンス あるたいーる まるちんす 受賞
A Parede no Escuro

暗闇や閉塞感を象徴的に用いながら、過去の記憶や内面の不安を描く作品。閉ざされた空間と心理の交差を通じて、個人の孤独やトラウマ、再起の可能性を静かに掘り下げる。

孤独記憶心理描写再生
作家

ブラジルの小説家。デビュー作で注目を集めた若手作家の一人。

クリストヴァン・テッザ くりすとゔぁん てっざ 受賞
O Filho Eterno

本作は作者の体験を土台に、ダウン症の息子を持つ父親の葛藤と変容を描く長編。戸惑い、怒り、罪悪感、そして深い愛情が交錯する日常の描写を通じて、家族関係や社会の視線、自己の再発見を鋭く描き出す。

家族障害親子関係社会的偏見自己再発見
作家

ブラジルの小説家。家族や記憶、社会的テーマを扱った作品で知られる。自伝的要素を含む作品が評価を受けることが多い。

タチアナ・サレム・レヴィ たちあな されむ れゔぃ 受賞
A Chave de Casa

自伝的な色彩を帯びた長編で、家族の過去や移動の記憶、言語とアイデンティティの絡み合いを巡る物語。祖先や故郷にまつわる断片的な記憶を手掛かりに語り手が自己と家系の痕跡を再構築していく。

家族記憶移民アイデンティティ
作家

ブラジルの作家。家族史や記憶、移民・ルーツを主題にした繊細な語り口で注目される。