オヴィド賞(オヴィディウス賞)
おゔぃどしょう
2002年創設の国際文学賞。作者の業績(作品の総体)を顕彰し、主要賞は€10,000。授賞式はルーマニアの『Days and Nights of Literature』フェスティバルで行われる。
- 創設年
- 2002
- 主催
- Romanian Cultural Institute; Romanian Writers' Union
- カテゴリー
- 一般文芸・大衆小説
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- プロ
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 6月頃
- 賞のステータス
- 終了
説明
Ovid Prize(オヴィド賞)は2002年に設立された国際文学賞で、作者の業績を総合的に顕彰する目的で授与される。主催はRomanian Cultural InstituteとRomanian Writers' Unionで、受賞者はフェスティバルの審査員団によって指名・選定される。授賞式はNeptunとMangaliaで開催されるDays and Nights of Literatureフェスティバル(6月)で行われる。主要賞は€10,000。Ovid Festival Prize(€5,000)は同年に設立され、2007年に委嘱が変更され、2008年以降は顕著な若手才能に与えられている。2012年は資金不足のため開催が中止された。
賞品
- 主賞品
- Ovid Prize: €10,000; Ovid Festival Prize: €5,000
- 賞金
- 10,000 EUR
- Ovid Festival Prize: €5,000
- 授賞式での名誉・フェスティバル参加
- 若手賞としての顕彰(2008年以降のFestival Prize)
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 推薦(ノミネーション) | フェスティバル審査員団(Writers' Union of Romania と Romanian Cultural Institute の代表ら) | — | — |
| 選考(最終決定) | フェスティバル審査員団(Jury) | — | — |
| 発表 | フェスティバル審査員団 | — | Days and Nights of Literature フェスティバル(Neptun / Mangalia)での授賞式にて発表 |
選考基準
- 作者の作品群(body of work)としての総合的評価
- 文学的優秀性(文体・表現・テーマの深さ)
- 国際的影響力・翻訳実績
- 独創性と貢献度
応募のヒント
推奨
- 長期にわたる作品群(body of work)の充実を図る
- 英語などへの翻訳や国際的な露出を増やす
- 出版社や翻訳者、文学祭運営者との関係を構築して推薦ルートを作る
- フェスティバル/国際文学イベントへの参加・交流を行う
注意
- 個別に公募書類を送り受賞を直接申し込むことを期待する(推薦制のため)
- 短期間の過度なプロモーションで実績を誇張する
- 受賞歴や経歴の虚偽または誇張
審査員から
- 受賞は個々の作品ではなく、作者の作品群全体に対する評価である
- 文学的独創性・表現の深さ・国際的影響力を重視する
- Ovid Festival Prize は2008年以降、顕著な若手才能を対象にしている
関連の賞
- Ovid Festival Prize
- Ovidius Prize(別名)
- Days and Nights of Literature Festival
- その他の国際文学賞・ローマニアの文学賞
公式情報
http://www.uniuneascriitorilor.ro/externe.php過去の受賞者
バルカン地域における記憶と暴力、個人の孤独を主題にした作品を発表。地域の歴史的文脈を背景に人間の内面を描出する鋭い筆致が評価され、国際的な文学賞でも注目されている。
モンテネグロ出身の作家。バルカンの歴史や戦争が個人にもたらす影響、社会的トラウマを題材にした短編・長編で知られ、繊細な観察と抑制された語りが特徴。
存在、記憶、愛と政治の交差を主題に、寓話的かつ哲学的な小説を展開。形式と思想を融合させた豊かな語りで20世紀後半の世界文学に大きな影響を与えた。
チェコ出身の小説家で、哲学的な視点から記憶、アイデンティティ、政治と個人の関係を描いた作品で国際的に評価される。『存在の耐えられない軽さ』などが代表作。
中国の近現代史やディアスポラの経験を扱い、個人史と政治史を繋げる重層的な語りで知られる。『Do Not Say We Have Nothing』などで国際的注目を集め、記憶と倫理の問題を掘り下げた。
カナダ出身の作家。移民経験や記憶、近現代中国の歴史を織り込んだ作風で国際的評価を得ており、世代や国境を越えた人間の声を描くことで知られる。
豊富な知識と洗練された語り口によるエッセイ、歴史や人間についての洞察を含む小説群で知られる。公共的な文化論や文学史への貢献も大きく、フランス文化の代表的作家の一人。
フランスの小説家・エッセイスト。古典的で機知に富む文体により歴史や文化を題材にした作品を多数発表し、アカデミー・フランセーズ会員としても著名。
現代社会の空虚さや大衆文化を素材に、皮肉とユーモアを交えた語りで社会の機微を描写する。テンポの良い文体と直接的な批評性で注目を集める若手作家の一人。
アメリカの小説家。ポップカルチャーや消費社会を背景に、ブラックユーモアと社会批評を織り交ぜた語りで若い読者に支持される作家。
家族や国家の記憶を題材に、語りの実験や断片的構成を用いて中欧の歴史と個人の関係を描いた。言語遊戯とメタフィクション的手法により、ポストモダン文学の代表的作家とされた。
ハンガリーを代表する作家で、ポストモダン的な手法と家族史や国家史の交錯を扱う作品で知られる。言語の実験と歴史への問いかけを通じて国際的評価を得た。
短編や若者を主人公にした小説を通じ、ポスト・ソビエト社会における孤独や疎外、性的自己表現を生々しく描写する。率直な語りと鋭い観察によって新世代の声を示した。
2000年代に登場したロシアの若手作家。率直で時に過激な語り口で、都市の若者文化や孤独、セクシュアリティを描き、国内外で注目を集めた。
イスタンブールを舞台に東西の衝突や個人の記憶、歴史とアイデンティティを描く長編群で知られる。語りと歴史の重層的な構成が特徴で、『雪』『私の名は赤』『虚構の博物館』など国際的評価の高い代表作がある。
トルコを代表する小説家。東西の文化的衝突、記憶とアイデンティティを主題に大規模な歴史的背景を織り込んだ長編を多く発表し、2006年にノーベル文学賞を受賞した。
詩を通して個人と集団の記憶、歴史的暴力や社会的抑圧を探求した。抒情と政治的告発を併せ持つ表現で知られ、「バビ・ヤール」など歴史的事件を題材にした作品で広く注目された。
ソ連・ロシアを代表する詩人。社会的・政治的主題や歴史の記憶を詩に取り込み、1960年代以降の公的言論や人権問題に積極的に関与した。国際的に広く知られる存在。
本賞はシルテスの詩的業績と翻訳・教育活動を含む文学的貢献に対して贈られた。彼の詩は移民の記憶や言語、個人史を繊細に扱い、英語圏で高く評価されている。
ハンガリー生まれで英国を拠点にする詩人・翻訳家。移民経験や記憶、言語の問題を扱う詩作で国際的に評価されている。
本賞はコドレスクの詩・エッセイ・批評を含む多彩な文学活動と移民経験を主題とした業績に対して贈られた。鋭い社会観察とユーモア、言語感覚を併せ持つ作品群が国際的に評価されている。
ルーマニア生まれの詩人・作家で、アメリカを拠点に活動。詩、エッセイ、評論を通じて移民経験や文化批評を鋭く描写することで知られる。
本賞はベクタシュの建築・文化に関する学際的な業績に対して贈られた。彼は建築実践と思想を通じて地域社会や文化の視点を取り入れた提案を行い、トルコの文化・建築分野に貢献した。
トルコの建築家・作家。建築設計と文化論を横断する活動を行い、地域文化や人間中心の設計思想に関する著作で知られる。
本賞はバルガス・リョサの長年にわたる小説活動と社会批評的業績に対して贈られた。彼の作品は政治、権力、個人の葛藤を描き、ラテンアメリカの現代史を背景に豊かな物語を展開している。
ペルー出身の小説家・評論家。政治や社会を主題にした壮大な物語群で知られ、ラテンアメリカ文学を代表する国際的な作家である。
本賞はシャラムンの詩作全体に対する評価として贈られた。彼の詩はイメージの豊かさと自由な言語実験を通じて、感覚的かつ哲学的な現代詩の可能性を追求している。
スロベニアの前衛詩人。鮮烈なイメージと言語実験を特徴とする詩作で国際的に知られ、現代詩の表現可能性を拡張した存在である。
本賞はオズのイスラエル社会への深い洞察と人間描写に対する長年の業績に贈られた。彼の小説・エッセイは家族や紛争、倫理的ジレンマを描き、人間の視点から社会の複雑さを問い続けている。
イスラエルの作家・思想家。社会や個人の葛藤を繊細に描いた小説とエッセイで知られ、平和や和解に関する発言でも国際的に注目された。
本賞はカダレの歴史的寓話と政治的洞察に富む業績に対して贈られた。彼はアルバニアの社会的経験を普遍化し、権力や記憶をめぐる物語を寓話的・象徴的な語りで表現している。
アルバニア出身の作家で、寓話的・象徴的な手法を通じて政治や歴史を扱う作品で国際的に知られている。全体主義や民族的記憶を重層的に描く作家である。
本賞はロボ=アントゥネスの複雑で情感に富む長編群に対して贈られた。彼は植民地戦争や個人的トラウマを背景に、断片的で内省的な語りを通じてポルトガル社会の深層を描き出している。
ポルトガルの小説家。戦争体験や家族史、トラウマを扱う情感豊かな長編で知られ、独特の多層的な語りと心理描写を特徴とする作家である。
本賞はロブ=グリエの前衛的な小説手法と長年の文学的貢献に対して贈られた。彼の作品は語りの解体や視覚性の強調を通じて小説表現の境界を押し広げ、20世紀後半の文学に大きな影響を与えた。
フランスの小説家・脚本家。ヌーヴォー・ロマンの代表的存在で、実験的な語りと視覚的描写を特徴とする作品を通じて現代小説の形式を再検討した。
本賞はセムプルンの生涯にわたる文学的業績、特に亡命や政治的体験、記憶の探求を扱った作品群に対して贈られた。彼の回想録や小説は個人史と20世紀の歴史的出来事を重層的に結び付け、記憶とアイデンティティの問題を深く掘り下げている。
スペイン出身の作家。亡命や政治的体験、個人的記憶を主題にした回想録や小説で知られ、20世紀の歴史と個人史の交錯を深く描いた作家として国際的に評価されている。