ラムダ文学賞
らむだぶんがくしょう
ラムダ・リテラリー財団が主催するLGBTQ+文学を称える年次文学賞。1989年創設。「ラミーズ」の愛称でも知られる。
- 創設年
- 1989
- 主催
- Lambda Literary Foundation
- カテゴリー
- 児童文学・童話・絵本
- 選考方式
- 公募
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 11月頃
- 発表時期
- 6月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Lambda Literary Awards(通称 Lammys)は、Lambda Literary Foundation が1989年に創設した、LGBTQ+ テーマを扱う作品を対象とした年次文学賞。初期のカテゴリ数から拡大し、現在は多数の部門(書籍カテゴリおよび特別賞)で受賞が行われる。応募は出版年やカテゴリ適合性に基づき行われ、年ごとにファイナリストと受賞者が発表される。Bisexual・Transgender カテゴリは応募数に応じて分割・統合されることがある。2025年以降は応募期間が1月–3月に移行し、ファイナリストは夏、受賞者は秋に発表される予定である。
賞品
- 主賞品
- 主に名誉と認知(受賞による評価・露出)。公表された定額の賞金は特に明記されていない。
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 応募(サブミッション) | 出版社・著者等によるエントリー受付(主催が定める応募フォームに基づく) | — | 応募期間:2025年以降は1月–3月(以前は9月–11月) |
| 予備選考(ショートリスト作成) | 選考委員(外部の作家・編集者・専門家等)が作品を審査 | — | ファイナリスト(ショートリスト)は夏に発表される |
| 最終選考・受賞者決定 | 選考委員による最終審議および投票 | — | 受賞者は秋に発表される(2025年以降の運用) |
選考基準
- LGBTQ+ テーマを中心に扱っていること(celebrate or explore LGBT themes)
- 文学的な品質・表現力(文体、構成、独創性)
- カテゴリーへの適合性(応募カテゴリが作品内容に合致していること)
- 出版年など応募要件を満たしていること(発表年と出版年の基準)
応募のヒント
推奨
- 応募前に出版年と応募要件(該当カテゴリ・対象期間)を必ず確認する
- 作品が最も適切に評価される単一のカテゴリを選ぶ(同一作品は原則1カテゴリのみ出品)
- 締切を守る(2025年以降は1月–3月が応募期間)
- 応募フォームやカバーレター、著者情報を正確に記入する
注意
- 同一作品を複数カテゴリに重複応募しない(現在のガイドラインでは原則1カテゴリ)
- 応募規定を満たさないまま提出しない(形式や必要情報の欠落)
- 応募締切を過ぎて提出しない
審査員から
- カテゴリ適合性と作品の文脈(テーマの扱い方)を重視して選考する
- 文学的品質(文体・構成・独創性)と、コミュニティへの貢献や影響を評価する
- 必要に応じて選考委員は作品の表現や影響について慎重に検討する(過去に問題作の見直しが行われた例あり)
関連の賞
- Stonewall Book Award
- Bisexual Book Awards
- Blue Metropolis Violet Award
- Dayne Ogilvie Prize
- Gaylactic Spectrum Awards
- Publishing Triangle Awards
- Saints & Sinners LGBTQ+ Literary Festival
公式情報
https://www.lambdaliterary.org/awards/過去の受賞者
Alexis De Veaux の『Yabo』は、黒人レズビアンの経験を軸に、過去と現在が折り重なる独創的な中篇である。欲望、記憶、霊性が交差する語りのなかで、境界をまたぐ声が立ち上がる。
黒人レズビアンの経験を軸にした独創的な中篇。
アメリカの作家。ノンフィクションやフィクション作品を手掛ける。
The Delectable Negro は、奴隷制のなかで生じた消費と欲望の関係を検証する学術書である。人肉化や homoeroticism の問題を通じて、Black studies と LGBTQ 研究の交差点を照らし出す。
奴隷制における消費と欲望の関係を検証する学術書。
アメリカの学者・作家。文化研究やLGBT研究の著作がある。
Jeff Mann の『Salvation』は、南北戦争末期を舞台にしたゲイ・ロマンス小説である。脱走兵と捕虜だった恋人が、危険な旅路のなかで生き延びようとする姿を描く。
南北戦争末期を舞台にしたゲイ・ロマンス小説。
作家。ロマンス/エロティカ分野で受賞歴がある。
Alison Bechdel の長年の貢献をたたえる特別賞。
アメリカの漫画家。自伝的漫画『Fun Home』などで知られる。
Nicola Griffith の中堅期の小説家としての業績をたたえる賞。
イギリス出身の小説家。SF/ファンタジー分野での受賞歴がある。
Michael Thomas Ford の中堅期の小説家としての業績をたたえる賞。
アメリカの作家。ユーモアやロマンス、ミステリの分野で受賞歴がある。
エルパソとメキシコ国境地帯の生活を背景に、記憶、家族、共同体の感覚を描く短編集。境界に生きる人びとの親密さと痛みを、抑えた語りで浮かび上がらせる。
国境地帯の記憶を、短編の連作として積み上げる。
アメリカの作家。ヤングアダルトや短編で知られる。
メキシコ系アメリカ人の少年アリストテレスとダンテが、友情と家族、セクシュアリティ、アイデンティティを通じて自分自身を見つけていく成長小説。静かな会話の積み重ねのなかに、初めて世界へ触れる感覚が宿る。
友情が、自己発見の入り口になる。
アメリカの作家。YA作品『Aristotle and Dante Discover the Secrets of the Universe』でも高く評価されている。
都市の風景と人間関係の揺らぎを描く、Mykola Dementiuk の長編小説。身体性や欲望をめぐる不穏さを含みながら、クィアな都市生活の断片をつなげる。
都市の欲望と関係性の不安定さをたどる長編。
アメリカの作家。複数のジャンルで作品を発表している。
Katherine V. Forrest の長年の貢献をたたえる特別賞。レズビアン・ミステリを含むクィア文学への継続的な影響が評価された。
レズビアン・ミステリの先駆的な仕事をたたえる特別賞。
アメリカの小説家。レズビアンミステリで複数回受賞している。
LGBT史とフェミニズム研究の分野で大きな影響を与えてきた Lillian Faderman をたたえる特別賞。研究と執筆を通じた長年の貢献が評価された。
LGBT史研究の先駆的業績をたたえる特別賞。
LGBT史・フェミニズム研究で知られる研究者・作家。
幼少期の傷と家族の影をたどりながら、愛、喪失、自己形成を見つめ直す回想録。文学や物語が、自分の過去を生き直すための支えとしてどう働くかも語られる。
傷ついた過去を、文学の力で見つめ直す回想録。
イギリスの作家。自伝的作品でも知られる。
アイルランドやスペインを舞台に、帰郷、喪失、欲望を静かな筆致でたどる短編集。人が過去に戻ろうとするときに残る痛みや、言葉にしきれない孤独を描く。
帰郷と喪失が静かに響き合う短編集。
アイルランドの小説家・批評家。繊細な人物描写で知られる。
トランスジェンダーやジェンダークィアの身体と欲望を、見られること・欲望されることの肯定へとつなげるエロティカ短編集。多様な語り手の物語を束ねながら、性的表現における可視性と自己承認の感覚を描く。
見えにくかった欲望を、見られることの喜びへとひらくアンソロジー。
アメリカの作家・評論家。フェミニズムや性に関する編集で知られる。
LGBTQ+ の歴史を、植民地時代から現代まで通して読み直す通史。歴史の周縁に置かれてきた人びとの存在を、政治や文化の変化と結びつけて捉え直す。
アメリカ史をクィアの視点から組み替える通史。
アメリカの作家・文化史研究者。LGBTQ+史の研究で知られる。
詩人としての生活、友人との会話、都市の感覚が、断章的に重なっていく実験的な小説。自伝とフィクションの境界がゆるやかに溶け、言葉そのものが前景化する。
詩を書くことと生きることが、同じ熱を帯びる。
アメリカの詩人・作家。前衛的な詩や自伝的作品で知られる。
アイダホの小さな町を舞台に、事故の噂、家族の秘密、思春期の友情が絡み合う長編小説。大きな事件よりも、孤独な人たちの細い接点が物語を動かす。
小さな町の孤独が、静かに連鎖していく。
アメリカの作家。
少年が初聖体拝領に向かう数日間を通して、宗教、暴力、性的被害の経験を凝縮して描く小説。痛烈だが、視点の集中によって物語は鋭く引き締まっている。
祈りの場に向かう道筋で、暴力の記憶が浮かび上がる。
アメリカの作家。短編・長編を手がける。
家族に隠された過去が、父の死をきっかけに明るみに出るサスペンス小説。兄弟の関係を軸に、記憶と罪悪感と家族の再編を描く。
家族が覚えていることは、必ずしも真実ではない。
アメリカの作家。ユーモア、ロマンス、ミステリ分野で受賞歴がある。
CJは秘密を抱えたまま気を張って生きており、Karitaとの出会いをきっかけに、友人や根拠のある居場所、そして本当の名前を知る相手への渇望が目を覚ます。やがて二人は、今夜だけで終わらせたい気持ちと、もっと深く結ばれたい気持ちのあいだで揺れていく。
一度のキスが、ふたりの関係を静かに変えていく。
アメリカのレズビアンロマンス作家。ロマンス作品で知られる。
ジュディ・グラハムの新旧選集で、1960年代から2008年までの作品を通して、愛を恋愛の枠に閉じ込めず、共同体や精神世界へ開く詩人の姿勢が示される。
愛を恋愛に閉じ込めない、広がりのある詩集。
アメリカの詩人・フェミニスト。ポエトリーの分野で知られる。
イタリアの夏に芽生える少年と青年の恋を、抑制のきいた文体で追う小説。欲望の高まりとためらいが、短い時間の中で深い記憶へ変わっていく。
ひと夏の恋が、人生の輪郭を変える。
エジプト生まれの作家。繊細な心理描写と耽美的な文体で国際的評価を受ける。
海洋生物学者のひと夏を通して、家族、父性、恋愛、自分自身との関係を見つめ直す長編小説。海の生き物のように繊細な感情の動きが、静かな推進力を生む。
海の研究者が、夏のあいだに自分の人生を見直す。
多ジャンルで活動する作家。ロマンス分野でも受賞歴がある。
著者の幼少期から若い時代までを、箱入りの記念版としてまとめた回想録。短い断章や付属物が、成長の記憶を作品そのものの一部にしている。
記憶を読むのではなく、手触りごと受け取る回想録。
(上記参照)長年にわたりジャンルを横断する作品を発表し、LGBTQ文学界での評価が高い。
戦時下のロンドンとその後を、四人の人物の視点でたどる小説。秘密と欲望が時間を遡る構成の中で少しずつつながっていく。
戦争が終わっても終わらない秘密とつながり。
歴史的背景を巧みに用い、女性の関係性と社会的制約を描く作家。
家族の葬儀場を舞台に、父との関係、性的自認、記憶のずれを描くグラフィック・メモワール。文学的な引用と緻密な構成が、個人的な回想を知的な自伝へと引き上げる。
父の死をきっかけに、家族の沈黙がほどけていく。
自伝的漫画で国際的に高い評価を得た作家。家族史とセクシュアリティを題材に鋭く描く。
9.11 後のニューヨークを背景に、孤立を選んだ若者が都市のざわめきに再び押し戻されていくブラック・コメディ。軽妙さと不穏さが同居し、独りでいることの難しさが浮かび上がる。
引きこもりは都市のまっただ中では長続きしない。
デビュー作で注目を集めたアメリカの作家。繊細な心理描写でゲイフィクション分野に新風をもたらした。
ロサンゼルスのゲイ・レズビアン史を、政治、文化、運動、都市の変化から立体的に描く通史。アーカイブと証言を組み合わせ、地域史を全米史の中へ押し広げる。
ロサンゼルスのクィア史を、政治と文化の両面から描き出す。
LGBT史研究に寄与する共著チーム。都市史とコミュニティ研究で評価された。
短編と中編を収めたコレクションで、アパラチアを背景に欲望、暴力、支配関係のねじれを描く。文体は濃密で、身体感覚の生々しさが全体を貫く。
境界線を引くものが、同時に人を傷つける。
ゲイ・エロティカ領域で活躍する作家。挑発的な表現で注目を集める。
デビュー作として評価された長編。若い登場人物たちの孤独、友情、成長を通じて、コミュニティと自己の関係を描くゲイフィクション。
デビュー作で注目を集めた作家。青年期の孤独や成長を繊細に描く作風。
ヘンリー・ジェイムズの晩年を描いた長編で、文学者の内面と欲望の抑圧を静かに掘り下げる。歴史小説でありながら、親密さに届かない人間の孤独が中心にある。
ヘンリー・ジェイムズの沈黙と欲望を描く小説。
アイルランドの作家。繊細な心理描写とテーマ選択で高い評価を受け、ゲイフィクションでも知られる。
オードリー・ロードの生涯を、家族史、詩、政治、黒人レズビアンの経験を交差させながら追う伝記。公的な象徴としての顔だけでなく、複雑で矛盾を抱えた個人像を立ち上げる。
オードリー・ロードの生と仕事を、神話化ではなく具体性の中で読む。
アメリカの作家・評論家。黒人女性文学や伝記研究で知られる。
移民家庭に生まれた著者が、少女期の貧困、ショウビジネスへの憧れ、若い時代の危うい生活を経て、学問の世界で自分の居場所を築くまでをたどる回想録。家族史、性的自認、階級、ユダヤ系アメリカ人としての経験が重なり合い、個人史を通して20世紀アメリカ社会の輪郭が見えてくる。
ひとりの人生が、家族の記憶と時代の変化を映す場所になる。
レズビアン史研究の大家。自伝や歴史研究、編集を通じてLGBT史の普及に寄与してきた。
二十代の夏に出会った若者たちの関係が、恋愛、喪失、自己発見を通して変わっていく青春小説。軽やかな会話の奥に、望むものと現実のずれが静かに積み重なっていく。
ひと夏の恋と成長が、やがて取り返しのつかない記憶になる。
多ジャンルで活動する作家。ユーモア作品やロマンス、ミステリまで幅広く受賞歴がある。
バイヤード・ラスティンの文章と活動を集成した資料集で、公民権運動とゲイ解放運動を横断する政治史の厚みがある。単なる編集本ではなく、運動の言葉そのものを読む本になっている。
公民権運動の中心にいた黒人ゲイの活動家を、本人の言葉でたどる。
(上記参照)人種とセクシュアリティの交差に関する研究と編集活動で複数回受賞している。
同じくバイヤード・ラスティンの主要テキストを収めた編著で、2004 年の受賞対象としては同一書誌に属する。運動史の記録を、当事者の発言から読み直せる構成になっている。
ラスティンの政治的発言を軸に、時代の運動を再構成する。
(上記参照)研究・編集に携わり、LGBT研究領域での編集活動が評価された。
Fingersmith は Sarah Waters の受賞作です。
Fingersmith は、受賞作として読み継がれている。
ビクトリア朝を舞台に女性の関係性や社会構造を描く英国の作家。巧緻なプロットと歴史描写で知られる。
Devon W. Carbado / Dwight A. McBride / Donald Weise らが編集した Black Like Us: A Century of Lesbian, Gay, and Bisexual African American Fiction は、複数の声を通して文学史を描くアンソロジーです。
Black Like Us: A Century of Lesbian, Gay, and Bisexual African American Fiction は、受賞作として読み継がれている。
法学や人種・セクシュアリティの交差性を研究する学者。アンソロジー編集などでも知られる。
Donald Weise / Devon W. Carbado らが編集した Black Like Us: A Century of Lesbian, Gay, and Bisexual African American Fiction は、複数の声を通して文学史を描くアンソロジーです。
Black Like Us: A Century of Lesbian, Gay, and Bisexual African American Fiction は、受賞作として読み継がれている。
編集者・活動家(参照箇所に基づく)。人種とジェンダーを横断するアンソロジー編集で受賞。
性別移行の傷とロックの熱量を、舞台上の独白と歌で描く戯曲。荒々しくもユーモラスに、自己創造の痛みと解放をたどる。
失敗した手術の痛みを抱えた Hedwig が、怒りとユーモアで自分の物語を歌い上げる。
俳優・劇作家・映画監督。舞台作品と映画で国際的に知られ、『ヘドウィグ』の創作で広く評価される。
性別移行の傷とロックの熱量を、舞台上の独白と歌で描く戯曲。荒々しくもユーモラスに、自己創造の痛みと解放をたどる。
失敗した手術の痛みを抱えた Hedwig が、怒りとユーモアで自分の物語を歌い上げる。
作曲家・ミュージシャン。『ヘドウィグ・アンド・ザ・アングリーインチ』の音楽で知られる。
性別移行と夫婦の関係を繊細に描く歴史小説。実在の画家を着想源に、愛する人の変化をどう受け止めるかを静かに問う。
愛する人の変化をどう受け止めるかを問う、静謐な歴史小説。
アメリカの小説家。実在人物や歴史的事象を題材にした叙情的な作品で知られる。
サンフランシスコのレズビアン・アンダーグラウンドを勢いよく駆け抜ける青春小説。恋愛、友情、都市の熱気が入り混じる。
サンフランシスコのラディカルな夜を走り抜ける、勢いのある青春物語。
サンフランシスコを拠点に活動する作家・エッセイスト。クィアコミュニティやアンダーグラウンド文化を描いた作品で知られる。
ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの親を持つ子どもたちの経験を集めたエッセイ集。家族、秘密、アイデンティティを多面的に捉える。
親のセクシュアリティをめぐる戸惑いと理解を、当事者の声で集めた一冊。
編集者・活動家。児童・ヤングアダルト向けのクィアを主題にした作品編集で知られる。
ゲイ、レズビアン、トランスジェンダーの親を持つ子どもたちの経験を集めたエッセイ集。家族、秘密、アイデンティティを多面的に捉える。
親のセクシュアリティをめぐる戸惑いと理解を、当事者の声で集めた一冊。
編集者・研究者。児童文学やアンソロジー編集での業績がある。
米国女性史を読み替え、歴史上の女性たちの成果をレズビアンの視点から再評価する歴史書。
女性運動、教育、職業進出の背後にある関係性を読み直す。
英国の小説家。ヴィクトリア朝を舞台にした女性同性愛を描く歴史小説で国際的に評価を受ける。
米国女性史を読み替え、歴史上の女性たちの成果をレズビアンの視点から再評価する歴史書。
女性運動、教育、職業進出の背後にある関係性を読み直す。
アメリカの歴史家でレズビアン史研究の第一人者。フェミニズムやLGBT史に関する多数の研究書がある。
古代から現代までの視覚芸術を通して、同性愛の表象を横断的にたどる美術史。世界各地のイメージを広く見渡す。
石器時代からストーンウォール以後まで、同性愛表象の広い地平を見渡す。
美術・文化史に関わる研究者。視覚表象と性的マイノリティに関する研究・編集で評価される。
ゲイ男性としての暮らしの滑稽さと痛みを、軽妙なエッセイで描く回想録。日常の失敗や自己演出のずれをユーモラスに切り取る。
日常の失敗や自己演出のずれをユーモラスに切り取る。
ユーモアと社会批評を得意とする作家。ゲイ文化や個人的体験を題材にしたエッセイで知られる。
過去の傷を抱えた女性が故郷に戻り、失った家族を取り戻そうとする重厚な小説。暴力と再生が交差する南部の物語。
傷ついた家族の再接続を描く、重厚な帰郷の物語。
アメリカ南部出身の作家。家族やトラウマ、階級の問題を力強く描き、女性や性的少数者の視点を重視する作品で知られる。
『Dykes to Watch Out For』の世界を外側から見渡し、Alison Bechdel が長年描いてきたコミックの蓄積と創作の背景を振り返る回顧的な一冊。ユーモアと批評性を保ちながら、作品の文脈とキャラクターの広がりを紹介する。
作品の裏側へ踏み込み、コミック・ストリップの積み重ねをたどる。
アメリカの漫画家・作家。自伝的漫画やエッセイで知られ、家族やセクシュアリティを題材にした鋭い観察とユーモアが特徴。
Joan Nestle が、レズビアンの性、バトチ・フェムの関係、記憶、歴史、そして病とともに生きる身体について綴ったエッセイと短い物語をまとめた一冊。親密さと政治性を行き来しながら、共同体の脆さと希望を見つめる。
親密さと差異のあいだで、レズビアンの歴史を言葉にする。
レズビアン史料保存と史研究に尽力した活動家・作家。レズビアンの歴史を記録し保存する活動で知られる。
Michael Thomas Ford が、クィアな日常の可笑しさとほろ苦さを軽快に切り取ったエッセイ集。恋愛、家族、ポップカルチャー、自己皮肉を交えながら、90年代のゲイライフをユーモラスに描く。
鋭い観察と自虐的な笑いで、クィアな生活の輪郭を描く。
アメリカの作家。ユーモアと社会批評を交えたエッセイやフィクションで知られ、ゲイ文化を題材にした著作が評価される。
元潜入捜査官の Aud Torvingen が、アトランタでの危険な事件に巻き込まれていく物語。強さと孤独を抱えた主人公が、爆破事件、資金洗浄、そしてノルウェーへの旅路を通じて、危うい均衡を崩していく。
危険だけが自分を生かすと感じる女性が、事件の渦へ踏み込む。
イギリス出身の小説家・編集者。SFやミステリ、ジェンダーを扱う作品で知られ、複数のラムダ賞を受賞している。
黒人レズビアンのカミングアウトをめぐる物語、詩、インタビュー、エッセイを集めたアンソロジー。個人的な告白とコミュニティの経験が重なり、声の多様さがそのまま力になっている。
ひとつの告白ではなく、多くの声が重なってかたちをつくる。
フェミニズムやレズビアン研究に関わる学者・編著者。小規模出版を通じた文化的貢献でも評価される。
医師で詩人でもある著者が、医療と詩、ケアと欲望の接点を探る回想的エッセイ。治癒をめぐる言葉の働きを見つめ直す。
医療現場と詩作のあいだから、身体とケアの意味を問い直す。
詩と医療の交差を探る詩人。詩的表現を通じて癒しや身体経験を描く。
都市の流れのなかで立ち上がるイメージを連ね、喪失と欲望を抱えた現代詩集。軽やかさと切実さが同居する。
光と情熱、誠実さを求める詩と散文を収める。
前衛的な詩や実験的文体で知られる詩人。個人的経験と政治的視点を織り交ぜた作品群で評価を受ける。
トランス男性たちの日常と移行の過程を写真と文章で記録したポートレート集。身体の変化だけでなく、生の手触りまで捉える。
移行の過程と当事者の生活を、写真と言葉で同時に記録する。
トランスジェンダーの可視化を促した写真家・活動家。ドキュメンタリー的な仕事で知られる。
医師で詩人でもある著者が、医療と詩、ケアと欲望の接点を探る回想的エッセイ。治癒をめぐる言葉の働きを見つめ直す。
医療現場と詩作のあいだから、身体とケアの意味を問い直す。
詩人であり医療従事者でもある著者。身体と感情を結びつける詩作で知られる。
ゲイ男性の政治、文化、性的表現をめぐる多彩なエッセイを集めたアンソロジー。論争的なテーマも含め、コミュニティの変化を多角的に映す。
ゲイ男性文化の論点を幅広く集めたエッセイ集。
LGBTQ文化史や批評の分野で活動する著述家・編集者。運動と文化の交差点を論じる。
ナチス占領下のベルリンで生きた二人の女性の愛と抵抗を、文書や証言を交えてたどる作品。歴史の抑圧の中にあった親密さと危うさを描く。
戦時下のベルリンで、愛が歴史の暴力と向き合う。
主に歴史を素材にしたノンフィクションを手掛ける作家。歴史と個人の物語を結びつける筆致で知られる。
少年メラニン・サンが家族の変化と向き合う姿を、日記形式でたどるヤングアダルト小説。自分の気持ちを言葉にすることが、世界の見え方を変えていく。
言葉にすることで、揺れる家族関係が見えてくる。
アメリカの児童・YA作家。若者の成長とアイデンティティを感受性豊かに描く作品で知られる。
レズビアン文化と読書をめぐるアンソロジー。短い評論やエッセイ、実験的な文章を並べ、読むことそのものの快楽と政治性を立ち上げる。
読むことの快楽と批評性を、同時に前面へ出す。
前衛的な詩やエッセイで知られる詩人・作家。活動的な発言でも注目される文化的存在。
エイズ危機の只中にある1980年代のニューヨークを舞台に、政治、宗教、セクシュアリティ、幻想を交錯させる二部構成の戯曲。
壊れゆく時代のなかで、欲望と信仰がぶつかり合う。
(上記同様)政治的・社会的主題を扱う劇作で高く評価され、複数年にわたり賞を受けた。
サヴァンナの奇妙で魅力的な人々と、ジム・ウィリアムズ殺人事件を軸に、事実と物語が交差するノンフィクション。
事件の輪郭よりも、街そのものの気配が濃く残る。
アメリカのノンフィクション作家。場所と人間の描写に優れた作品で知られる。
東テネシーでAIDS患者と向き合う若い医師の体験をつづった回想録で、病気だけでなく町全体の空気の変化を描く。
医療の現場から、偏見と恐れの輪郭が見えてくる。
医師で作家。医療現場の経験を基にしたノンフィクションで知られ、医療と人間性を繋げる筆致が評価される。
ベルギーの町を舞台に、若い教師エドワードの欲望、記憶、喪失をたどる、繊細で陰影の深い小説。
欲望が静かに形を変え、記憶のなかで長く反響する。
(上記同様)英国の作家。時代背景を巧みに用いて欲望と記憶を描く作品で評価される。
AIDS危機とレーガン時代のアメリカを舞台に、幻想的要素と政治性を織り交ぜた二部構成の大作戯曲の前半。
AIDS危機を描く二部構成戯曲の前半。
アメリカの劇作家。政治・社会・宗教的テーマを扱う大作戯曲で国際的に評価されている。
性別が曖昧な語り手によって綴られる、愛の強さと喪失を描く恋愛小説。
愛の強さと喪失を描く語りの小説。
イギリスの作家。実験的で詩的な文体を用い、性や愛をめぐる作品群で知られる。
モネットの青春、カミングアウト、自己形成をたどり、1974年にロジャー・ホルヴィッツと出会うまでを描く自伝。
青春とカミングアウトをめぐる自伝。
エイズ期の記録や回想を通じてLGBTQコミュニティの声を伝えた作家。複数回ラムダ賞を受賞している。
ジャック・ジェネットの生涯を、長年の調査に基づいて描いた大部の伝記。
長年の調査に基づくジャン・ジュネ伝。
同性愛文学の主要な作家・評論家。伝記的研究や小説を通じてゲイ文化の理解を深めてきた。
主流小説として、個人生活と複雑な人間関係を探る作品。Lambda Literary Award受賞作。
人間関係の複雑さを静かに掘り下げる。
推理作家として長年にわたり活動し、シリーズ作品で繰り返し評価を受けている。
逃亡した奴隷の物語を、2世紀にわたる旅路のなかでたどり直し、レズビアン・フェミニズムの視点で吸血鬼神話を再構成する。
吸血鬼神話をフェミニズムの視点で塗り替える物語。
アメリカの作家。黒人レズビアンの視点を通じた物語で知られ、ジャンルと政治性を融合させた作品を発表する。
20世紀アメリカのレズビアン生活と文化を、個人記録と口述史でたどる記念碑的な歴史書。
個人史からレズビアンの歴史を描き直す。
レズビアン史研究で知られる歴史家。口述史や文献を基にした文化史的研究で高い評価を得ている。
ベブランドシュテッター・シリーズ後期の一冊で、成熟した視点から人間関係と犯罪を扱う。
成熟した視点で事件と関係性を描くブランドシュテッター作品。
アメリカの推理作家。ゲイの主人公を据えたシリーズで知られ、ゲイミステリー分野の先駆者的存在。
『Hidden from History: Reclaiming the Gay and Lesbian Past』は、マーティン・B・デュバーマン、マーサ・ヴィシナス、ジョージ・チョーンシーが編集したアンソロジーで、ゲイとレズビアンの歴史を多角的に掘り起こした画期的な学術論文集です。プラトン時代のアテネからルネサンスのイタリア、ヴィクトリア朝のロンドン、ジャズエイジのハーレム、革命期のロシア、ナチス・ドイツ、カストロ治下のキューバ、第二次大戦後のサンフランシスコまで、南アフリカの黒人鉱山労働者、アメリカ先住民、中国の廷臣、日本の武士、英国の学生、都市の工場女性など多様な文化圏・時代にわたる30本の論文を収録。ジョン・ボズウェル、ジェフリー・ウィークス、ジョン・デミリオら気鋭の研究者が、「正常な」性の定義が文化ごとにいかに異なってきたかを示します。性とジェンダー、抑圧と抵抗、逸脱と受容、アイデンティティとコミュニティというテーマを歴史的文脈の中に置き直した、ゲイ・レズビアン研究の金字塔的作品です。
性の定義は、時代や文化によってこれほどまでに異なっていた——30篇の論文が明らかにするゲイとレズビアンの埋もれた歴史。
アメリカの歴史家・作家。LGBTの歴史研究や編集で重要な貢献を果たしている。
詩人・活動家のジュディ・グランが編んだガートルード・スタインのアンソロジー。スタインの詩、小説、戯曲から選りすぐった作品を3部構成で収録し、各部の冒頭にグランによる解説エッセイを配置している。難解とされるスタインの文学に初めて向き合う読者のための実践的な手引きとして機能し、テキストを「声に出して読む」「判断を保留して読み進める」など具体的な読み方のヒントを提示する。グランはスタインの作品の中から『マルグリット、あるいは高尚な生活の小説』など比較的知られていない作品も選び、スタインが「アイデンティティ」と「本質」をどのように区別しようとしたかを個人的かつ直感的な筆致で論じている。
「判断を保留し、自分自身を認識できなくても読み続けると約束することで、わたしはようやく彼女の精神という風景に迷い込み始めた。」——ジュディ・グランの解説エッセイより
詩人・活動家として知られ、フェミニズムやクィア理論に関する批評でも評価される。
ポール・モネットが、恋人ロジャー・ホルヴィッツのAIDSによる闘病と死に向き合いながら、喪失と介護と愛の重みを描いた回想録。
AIDS、喪失、介護、そして愛をめぐる私的な記録。
アメリカの作家・詩人。エイズ期の体験を率直に綴った回想録で知られ、LGBTQ文学に重要な影響を与えた。
ヘンリー・リオス・シリーズ第2作。差別と偏見の中で、弁護士ヘンリー・リオスの視点から事件と法倫理を描くミステリー。
差別と法倫理のあいだで揺れる事件。
アメリカの作家。ゲイを主人公にしたミステリーで知られ、社会問題を織り込んだ作風で評価される。
労働者階級の暮らし、レズビアンとしての経験、家族の暴力を描く短編集。
労働者階級の現実と家族の痛みを描く短編集。
アメリカの小説家・活動家。階級・性・暴力をテーマにした強烈な語り口で知られる作家。
ロンドンを舞台に、ゲイの生活、欲望、階級、記憶を描くデビュー長編。
ロンドンの欲望と階級を鮮やかに切り取るデビュー作。
イギリスの小説家。美しい文体と歴史的・社会的視点でゲイの欲望と文化を描き出すことで知られる。
若い主人公の成長と、人間関係と自己認識を追う自伝的な第2巻。
成長と自己認識をめぐる自伝的長編。
アメリカの作家・評論家。自伝的要素を持つ作品や同性愛文学における重要な声として知られる。