ヒューゴー賞
ひゅーごーしょう
サイエンスフィクションとファンタジーの優れた作品・業績を表彰する国際的な年次文学賞。Worldconで発表され、会員の投票で選出される。
- 創設年
- 1953
- 主催
- World Science Fiction Society (WSFS) / Worldcon(ワールドコン)
- カテゴリー
- ジャンル小説
- 選考方式
- 投票
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 締切時期
- 3月頃
- 発表時期
- 8月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
Hugo AwardはWorld Science Fiction Society (WSFS)がWorldconで年次授与する、サイエンスフィクションおよびファンタジーの優れた作品と業績を表彰する文学賞。1953年に創設され、1955年以降は毎年授与されている。候補は会員によるノミネーション(通常1月〜3月)で選ばれ、最終選考は即時帰順法(IRV)に基づく投票(通常4月〜7月)で行われる。各カテゴリは通常6候補(2017年以前は5候補)で争われ、有権者は "No Award" を順位の一つとして選ぶことができる。受賞者にはロケット型のトロフィーが贈られ、金銭的賞金は付随しない。対象は前年度に出版された作品、または前年度に英訳された作品で、作品がSFまたはファンタジーに該当するかどうかは有権者の判断に委ねられる。
賞品
- 主賞品
- ロケット型トロフィー(毎年台座のデザインが変わる)
- 受賞による販促効果(書籍にロゴ使用等)
- 名誉・国際的な認知度の上昇
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| ノミネーション(一次) | Worldconの参加会員およびサポーティング会員によるノミネーション(通常1月〜3月) | — | ノミネーション期間終了後、上位ノミネートが最終候補(通常6作)として確定・発表される |
| 最終投票(決選) | Worldconの参加会員・サポーティング会員による投票(即時帰順法 / Instant-runoff voting、通常4月〜7月) | — | 投票集計後、Worldconの授賞式で受賞者を発表 |
| 発表・授賞式 | Worldcon運営(WSFS)および当年のHugo運営委員会 | — | Worldconの授賞式で受賞作品を公表(例:2024年は8月11日に発表) |
| Retro-Hugos(回顧賞) | 対象年に該当するWorldconが任意で実施(同様に会員投票で選出) | — | 条件を満たす年にWorldconがRetro-Hugoを実施するか決定し、実施されれば同様に発表される |
選考基準
- 前年に出版された作品、または前年に英訳された作品が対象
- 作品がサイエンスフィクションまたはファンタジーに該当するかは有権者の判断に委ねられる
- カテゴリ別の語数基準(例:長編=40,000語以上、ノヴェラ=17,500〜40,000語、ノヴェレット=7,500〜17,500語、短編<7,500語等)
- 創作の質、独創性、影響力および読者からの支持が評価の中心
- 有権者はNo Awardを順位に含めることができ、必要に応じて行使される
応募のヒント
推奨
- 対象年(前年)に出版または英訳された作品であることを確認する
- 応募やノミネーションのタイミングを守る(ノミネーション:1月〜3月/最終投票:約4月〜7月)
- カテゴリの語数規定や形式要件を確認する(長編・中編・短編など)
- Worldconの参加/サポーティング会員資格を確認して、ノミネーションや投票の権利を確保する
- 作品の情報や読みやすい紹介を用意して、適切に推薦できるようにする(レビューやデータを整備)
注意
- 不正な会員購入や不正投票で結果を操作しようとしない(組織票や不正は厳禁)
- 規約やルールに反するスレート(候補の独占)や不適切な勧誘を行わない
- 応募・ノミネーション前にルールや公開条件を確認せずに行動しない
- No Awardの意義を無視して無理に受賞させようとするような操作を行わない
審査員から
- 有権者は作品がSF/ファンタジーに該当するかを自分の判断で評価する
- 順位投票(IRV)では上位に支持する作品を正直に並べることが重要
- 候補に値する作品か否か判断に迷う場合は、No Awardの選択も選択肢として考慮される
- 同一作者の作品が複数候補に入った場合の調整ルール(上位2作まで等)を確認する
関連の賞
- Nebula Award
- Locus Award
- BSFA Award
- Astounding Award for Best New Writer
- Lodestar Award for Best Young Adult Book
- World Fantasy Award
- Seiun Award
- 各国のSF関連文学賞(例:Locus, Nebula等)
公式情報
http://www.thehugoawards.org/過去の受賞者
帝国辺境の屋敷で高官の遺体から木が生える奇怪な事件を端緒に、記憶力を持つ若い助手ディンと、奇人の名探偵アナが、海から現れる巨獣と帝国の腐敗が絡む謎を追う。推理劇の緊張感と、異形の生態系を抱えた世界観が噛み合うファンタジー・ミステリ。
怪異と論理がせめぎ合う帝国辺境で、アナとディンの捜査が始まる。
スペキュラティブ・フィクションの分野で複数の主要賞を受賞し、特にヒューゴー賞とワールド・ファンタジー賞を2025年にダブル受賞した現代の著名作家。
地球滅亡後の宇宙ステーションで、復讐を叩き込まれて育った少女キアが、体制の嘘と仲間たちの現実に向き合いながら、自分が何のために戦うのかを選び直していく。ミリタリーSFの疾走感に、脱洗脳と自己発見の物語を重ねた長編。
復讐のために育てられたキアが、宇宙の真実に触れて初めて自分の未来を選ぶ。
SF・ファンタジー分野で急成長した作家。2020年ワールド・ファンタジー賞ノベラ部門、2021年アスタウンディング最優秀新人賞、2024年ヒューゴー賞最優秀小説部門受賞。
パンデミック下で職を失ったジェイミーが、並行世界にある怪獣の生息地へ送り込まれ、保護組織の一員として巨大生物と人間側の思惑に向き合う。軽快なユーモアと怪獣映画への愛情を前面に出した冒険SF。
怪獣がいるもうひとつの地球で、ジェイミーの新しい仕事が始まる。
アメリカのSF作家、エッセイスト。エンターテインメント性と社会風刺を兼ね備えた作風で知られ、多数の長編・短編を発表している。
Murderbotシリーズの長編。自由意志を持つセキュリティアンドロイド(Murderbot)が仲間と共に未曾有の危機に立ち向かい、自らのアイデンティティや人間関係を問い直す。アクションと内省が融合した作品。
Murderbotシリーズの長編。
アメリカのSF/ファンタジー作家。短編・シリーズ作品に定評があり、特にMurderbotシリーズで国際的な人気と評価を得ている。
1950年代風の代替歴史を舞台に、女性パイロット兼数学者が宇宙進出を切り開こうとする物語。
1950年代風の代替歴史を舞台に、女性パイロット兼数学者が宇宙進出を切り開こうとする物語。
アメリカのSF作家で声優やパフォーマーとしても活動。代替歴史的設定と人間ドラマを組み合わせた作風で知られ、宇宙開発をめぐる作品群が高く評価されている。
破壊された地球を舞台にした三部作の完結編。エッスンは世界を救うため月を取り戻そうとし、娘ナッスンは救いようのない世界を終わらせようとする。母と娘の選択が、抑圧の歴史と文明の未来を決定づける。
世界を救う母と世界を滅ぼそうとする娘が、最後の季節の果てで向き合う。
アメリカのSF/ファンタジー作家。多様性や社会構造、抑圧をテーマにした作風で知られ、ブロークン・アース三部作で批評的評価を得てヒューゴー賞を複数回受賞している。
『The Fifth Season』の続編として、地質的危機と社会の分断の中で登場人物たちの関係性と選択が深まる。権力構造、犠牲、共同体の再編成を掘り下げ、語り手の視点と物語技術で世界観を一層拡張する中編以上のスケールの物語。
『The Fifth Season』の続編として、地質的危機と社会の分断の中で登場人物たちの関係性と選択が深まる。
ブロークン・アース三部作の第2作『The Obelisk Gate』で2017年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。複雑な世界観と多重視点による物語構成で高い評価を受けた作家。
地質学的破局が常態化した世界で、能力を持つ者たちの抑圧と生存を描く長編。環境破壊と差別の構造を組み合わせ、終末の世界像を鮮烈に描き出す。
破局の世界で、生存と抑圧の構造を描く長編。
アメリカのSF/ファンタジー作家。ブロークン・アース三部作で評価を受け、2016年に『The Fifth Season』でヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞した。社会的テーマと革新的構成で知られる。
文化大革命期の中国での出来事を起点に、人類と異星文明の接触を描くハードSF。科学的思考と文明の危機が交差し、壮大なスケールで文明間の緊張を描き出す。
文化大革命から宇宙規模の危機へ広がる、壮大なハードSF。
中国のSF作家。スケールの大きいハードSFと文明論的視点で知られ、『The Three-Body Problem(三体)』の英訳版により2015年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞し国際的に注目を集めた。
かつて多数の身体に分散していた人工知能が、一つの身体に残された“アンサラリー”として復讐と自己の再構築を目指す物語。帝国の政治、植民地主義、ジェンダー観や意識の問題をSFの枠組みで深く掘り下げる作品。
アメリカのSF作家。デビュー作『Ancillary Justice』で注目を浴び、ジェンダー、意識、帝国主義を扱った斬新なスペースオペラで2014年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。
SFへの深い愛情と読書の力を背景に、思春期の少女が日記形式で語る成長物語。家族の問題や魔術的要素とともに、図書やファンダムが救済と成長の手段として描かれ、読書行為そのものの価値を問いかける静謐な作品。
ウェールズ出身の作家で、SFとファンタジーの交差する物語や文学への言及を多用する作品群で知られる。『Among Others』はファン文化と成長を描いた作品として2012年ヒューゴー賞を受賞した。
物理的には重なり合う二つの都市が互いを“見ない”ことで共存するという独自の設定を持つミステリー風SF。警察官の捜査を通じて、国家的・社会的境界、認知の制約、政治的操作が徐々に明らかになり、都市論と犯罪小説が融合した作品。
イギリスの作家。ニューウェイヴ/ニュー・ウィアードに分類される幻想的で政治色の強い作風を持つ。都市・国家・認識に関する思索を含む『The City & The City』で2010年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。
家族を失った少年が墓地に住む幽霊たちに育てられて成長する物語。幽霊や民話的存在が織り交ざるダークファンタジーでありながら、家族・成長・共同体の再生を温かく描く。児童文学としての読みやすさと多層的な寓意性が特徴。
家族を失った少年が墓地に住む幽霊たちに育てられて成長する物語。
イギリス出身の作家・脚本家。漫画、児童文学、成人向けファンタジーを横断する作風で知られる。墓地で育てられた少年を描く『The Graveyard Book』で2009年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。
高度にネット化され、拡張現実が日常に浸透した近未来を舞台に、認知機能を回復した老人や若い世代がテクノロジーとともに生きる様を描く。教育や文化、権力構造が技術により再編される様を通して、知識と社会の関係を考察する作品。
拡張現実が日常に浸透した近未来を舞台にしたSF小説。
アメリカのSF作家および計算機科学者。超知性やネットワーク社会を扱った作品で知られ、近未来を描いた『Rainbows End』により2007年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞した。
19世紀イングランドで魔術が復権するという仮定のもと、二人の魔術師ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレルの出会いと確執を描く歴史ファンタジー。実在の歴史的事件や文化と魔術的伝承を重ね合わせ、権力と知識の関係を問う壮大な物語。
19世紀イングランドで魔術が復権する歴史ファンタジー。
イギリスの作家。19世紀イギリスを舞台に魔術と歴史を織り交ぜた長編で知られ、代表作『Jonathan Strange & Mr Norrell』により2005年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。
ネアンデルタール人が文明を築いた別世界と現代の人類世界が交差する設定を通じて、文化・科学・倫理の対立と相互理解を描く。個人と集団のアイデンティティ、科学の役割、人種や文化の視点差が主題のハードSF。
カナダのSF作家。ハードSFを基調としつつ人類学的・哲学的テーマを扱う。『Hominids』(ネアンデルタール・パララックス三部作の第1作)で2003年ヒューゴー賞(最優秀長編)を受賞。
移民が連れてきた古い神々と、メディアやテクノロジーといった新しい“神々”が現代アメリカで衝突する物語。神話、信仰、アイデンティティ、消費文化の衝突を通じてアメリカ社会を寓話的に描く。
古い神々と新しい神々の対立が、現代アメリカを舞台に広がる。
イギリス出身の作家。神話や民間伝承を現代に持ち込み、幻想的で寓話的な物語を得意とする。コミック、映画脚本、小説など多分野で活躍している。
ナノテクノロジーが普及した未来社会を舞台に、教育用の高度な電子書籍(『マニュアル』)を巡る少女の成長譚と社会批評を描く。教育、階級、文化伝承とテクノロジーの影響が主要テーマ。
アメリカの作家。サイバーパンクや技術社会を主題にした硬派なSF作品で知られ、精緻なリサーチと社会批評を組み合わせた長編が特色。
ヴォークソガン宇宙の中心地バライヤーを舞台に、封建的慣習と近代化の衝突、家族と国家の責任を描く。血縁、忠誠、政治的葛藤を通じて個人の道徳と社会構造が問われる重厚な物語。
バライヤーで、家族の責任と国家の重みが衝突する。
アメリカのSF作家。ヴォークソガン・シリーズの重厚な人間ドラマと政治描写で知られる。人物中心の物語運びが高く評価されている。
ヴォークソガン・シリーズの一作。若き軍人マイルズが政治的陰謀や軍事的困難に直面し、機知と勇気で切り抜ける成長譚。ユーモアと人間ドラマを伴った軍政的描写が魅力。
マイルズが、軍事と政治の難局を機知で切り抜ける。
アメリカのSF作家。ヴォークソガン(Vorkosigan)シリーズで知られ、人物描写とユーモアを織り交ぜた軍政治ドラマで高く評価されている。
時は28世紀、人類社会の辺境に位置する惑星ハイペリオン――謎の遺跡〈時間の墓標〉に封じられた時を超越する怪物シュライクが解き放たれようとしていた。七人の巡礼者は旅の途上で互いに数奇な人生の物語を語り合う。聖職者、軍人、詩人、学者、探偵、領事――それぞれの秘密が絡み合うとき、銀河文明の命運が明らかになる。カンタベリー物語を彷彿とさせる枠物語構造で描かれた、SF史に残る傑作。
七人の巡礼者が宇宙の果てへと旅立つとき、各自が抱える秘密が銀河の命運を決する。
アメリカの作家。詩的・叙事的な文体でSFやホラー、歴史小説など幅広いジャンルを横断する作品を発表している。物語構成の巧みさが特徴。
クローンや遺伝設計が社会に深く浸透した未来を舞台に、人物のアイデンティティと政治的陰謀を巡る重厚な群像劇。科学的倫理、人格の再生、権力闘争が濃密に描かれる。
クローン技術と政治闘争が、個人のアイデンティティを揺さぶる。
アメリカのSF作家(本名キャロリン・ジャニス・チェリー)。異文化交流や政治的陰謀、心理描写に優れた作品群で知られる。独特の世界構築が評価されている。
『知性化』された種族をめぐる銀河政治と対立を描く作品。植民惑星での侵略と抵抗を通じて、種の権利や文化衝突、自由と自治の問題を、軍事アクションと社会風刺を交えて描くスペースオペラ。
知性化された種族たちの戦争が、植民惑星の運命を左右する。
アメリカのSF作家。種の進化(Uplift)を軸に、人間とアップリフトされた種の関係や政治的葛藤を描くことで知られる。
『エンダー』の続編にあたり、成長したエンダーが新たな星で“スピーカー”として死者の物語を語り、異星種族との誤解や文化摩擦、贖罪と和解を探る。宗教的・倫理的テーマと異文化理解が深く掘り下げられる。
成長したエンダーが、死者の真実を語る役割を担う。
アメリカのSF・ファンタジー作家。『エンダー』シリーズで知られ、人間心理や倫理的ジレンマ、宗教的・社会的問題を扱う作品で高い評価を得ている。
異種文明との接触と宇宙船の危機をめぐる、スケールの大きいスペースオペラ。
海のような宇宙で、知性と生存を賭けた交渉が始まる。
アメリカのSF作家。『Uplift』シリーズで知られ、文明の進化・種の権利・種間倫理などをテーマにしたスペースオペラ作品を発表している。
銀河規模の政治変動のなかで、第二ファウンデーションの行方を追う SF 小説。シリーズ全体の力学を次の段階へ押し進める。
銀河の均衡が、もう一度ずれ始める。
ロシア生まれでアメリカで活躍したSF作家・科学解説者。ファウンデーションシリーズなどで知られ、広範な科学読み物とフィクションを多数執筆した20世紀を代表する作家の一人。
架空の島を舞台に、スペースエレベーター(天空の塔)建設という巨大プロジェクトに取り組む物語。技術革新と文化遺産、宗教的価値の対立を織り交ぜながら、人間の壮大な夢とその実現に伴う困難を描く。
宇宙エレベーター建設の夢が、文化と信仰の衝突を呼ぶ。
イギリスのSF作家。科学的想像力と人文的視点を兼ね備えた作品で知られ、技術的ヴィジョンを通じて人間社会を省察することが多い。
環境崩壊後の世界で、人口維持のために広く用いられるようになったクローン技術によって作られた集団と、個性を保つ少数派との対立を描く。個性、創造性、共同体の意義を深く問うヒューマンSF。
クローンで成り立つ共同体が、個性を守ろうとする少数派と衝突する。
アメリカの作家。人間の心理や社会問題を深く掘り下げる作風で知られ、フェミニズム的視点や倫理問題を扱う作品も多い。
太陽系に飛来した巨大な異星文明の円筒体を調査する、人類初接触のSF。
ラーマと名づけられた謎の人工物体が、宇宙の想像力を広げる。
イギリスのSF作家。科学的精緻さと壮大な宇宙観で知られ、未来技術や宇宙探査を扱った作品群が広く読まれている。
物理法則の異なる並行宇宙とのエネルギー交換が人類に繁栄をもたらす一方で重大な危機を引き起こすという設定を三部構成で描く。科学倫理や文明の存続を理知的に問いかける作品。
並行宇宙との接触が、人類に繁栄と危機の両方をもたらす。
ロシア生まれのアメリカSF作家。ロボット三原則や科学をテーマにした大作群で知られ、科学解説でも著名。
人工的に作られた巨大環状構造“リングワールド”を探検する物語。探検と発見を通じて異星文明の遺産や生態系を明らかにし、人間の好奇心と文明の多様性を描く。独創的なアイデアと精緻な設定が特徴。
人工環状世界を巡る探検が、未知の文明と生態系を明らかにする。
アメリカのSF作家。独創的なハードSF的着想と厳密な世界設定で知られ、長年にわたり高い評価を受ける。
神格化された支配者たちと転生技術が絡む、神話風SF。宗教劇と政治闘争が融合し、ライト感覚の冒険譚が哲学的な対話へ転じる。
神々の戦いに見えるものは、実は権力の物語でもある。
アメリカの作家。神話的モチーフとSF的発想を組み合わせた詩的な文体と独創的な物語で知られる。
月面植民地の自治と地球政府との独立運動を描く政治SF。自我を持つコンピュータや市民の組織化、革命戦略を通じて自由や社会契約の意義を問い、技術と政治思想の交錯を描く。
月面植民地の自治と地球政府との独立運動を描く政治SF。自我を持つコンピュータや市民の組織化、革命戦略を通じて自由や社会契約の意義を問い、技術と政治思想の交錯を描く。
アメリカの代表的SF作家。自由や個人主義、政治思想を題材にした作品を多く残し、時に論争的な主題を扱った作品群で知られる。
砂漠の惑星アラキスを舞台に、ポール・アトレイデスの運命と帝国政治を描くSF長編。宗教、資源、権力が一体化した世界で、少年の成長譚が巨大な神話へ変わる。
砂漠を支配するのは、水ではなく予言と権力だ。
アメリカのSF作家。巨大な政治・宗教・エコロジーを織り交ぜた叙事詩的な世界構築で著名。「デューン」シリーズで広く知られる。
惑星ワンダラーの接近と地球規模の混乱を描く Fritz Leiber のSF小説。複数の人物視点が重なり、終末の気配がむしろ濃密な人間劇として読める。
惑星の来訪は、世界の終わりであると同時に、日常の裂け目でもある。
アメリカのSF・ファンタジー作家。ユーモアと幻想的要素を巧みに組み合わせる作風で知られ、短編・長編ともに高い評価を受けた。
ウィスコンシンの農家に隠された銀河の中継ステーションを守る男の物語。静かな田舎の風景の中で、地球と宇宙の接点が淡々と広がる。
何百年も同じ場所に立つ家が、実は宇宙の玄関口だった。
アメリカのSF作家。牧歌的な風景と人間性を繊細に描く作風で知られ、短編・長編ともに高い評価を受けた。老いと共同体、異星人との接触をテーマにした作品が多い。
枢軸国が勝利した世界を舞台に、歴史の分岐点に生きる人々を描くSF小説。現実と虚構の境目が、作中の「本の中の本」によってさらに揺らぐ。
もし歴史が違っていたら、私たちの現実も別の顔をしている。
アメリカのSF作家で、現実の本質や認識の不確かさを扱う作品で知られる。1963年のヒューゴー賞は代替歴史小説『The Man in the High Castle』で受賞した。
核戦争後の修道院を軸に、知識の継承と文明の循環を長い時間のスケールで描くポストアポカリプス小説。
崩壊した世界で、本は未来への手がかりになる。
アメリカのSF作家。核戦争後の宗教と文明再建を描いた『A Canticle for Leibowitz』で知られ、深い倫理的・宗教的洞察を示した。
未来の軍事社会を舞台に、主人公が軍に参加して市民権や責任、戦闘倫理を学ぶ成長物語。国家・市民・軍事の関係や暴力の正当化を巡る問題を描いた論争的SF。
アメリカのSF作家。軍事や市民義務を主題にした問題作『Starship Troopers』で広く議論を呼び、ヒューゴー賞受賞作も多い。
異星惑星リチアをめぐる神学的難問を描くSF小説。科学的発見と宗教的良心の衝突が、植民地化の是非へとつながっていく。
文明の問いは、いつも信仰と倫理のあいだで深くなる。
アメリカのSF作家。宗教と科学、倫理を題材にした作品で知られ、『A Case of Conscience』でヒューゴー賞を受賞した。
俳優ボナー・ヘーウェンが政治家の身代わりを演じるSF小説。演技と権力、アイデンティティの境目が、軽快なテンポのなかで揺れ続ける。
他人を演じることが、そのまま自分を試すことになる。
アメリカの代表的SF作家。社会や政治を題材にした作品が多く、1956年には『Double Star』でヒューゴー賞を受賞した。
超能力者が監視する未来社会で、実業家ベン・ライクの殺人計画を追うSF小説。心理捜査と社会秩序の緊張が、奇妙な言葉遊びとともに進む。
思考が読まれる世界で、殺人だけがまだ未解決の犯罪として残る。
アメリカのSF作家。実験的な文体と心理描写に定評があり、1953年のヒューゴー賞(Best Novel)を『The Demolished Man』で受賞した。